47.3.3.2. パッチが適用されないサービス
デフォルトのインストールに含まれるほとんどのサーバーアプリケーションは、ソフトウェアの細部まで徹底的にテストされており、堅牢な作りになっています。何年も実稼働環境で使用される中で、そのコードは入念に改良され、数多くのバグが発見されて修正されてきました。
しかし、完璧なソフトウェアというものはなく、改良の余地は常にあります。または、比較的新しいソフトウェアは、実稼働環境に導入されてから日が浅く、他のサーバーソフトウェアほど普及していないこともあるため、厳密なテストが期待通りに行われていない状況も少なくありません。
開発者やシステム管理者が、サーバーアプリケーションで悪用される可能性のあるバグを発見することも多々あり、Bugtraq メーリングリスト (http://www.securityfocus.com)、Computer Emergency Response Team (CERT) Web サイト (http://www.cert.org) などで、バグ追跡やセキュリティー関連の Web サイトに関連する情報が公開されています。このような情報発信は、コミュニティーにセキュリティーの脆弱性を警告する効果的な方法ではありますが、システムに速やかにパッチを当てるかどうかは個々のシステム管理者が決定します。クラッカーも、パッチが適用されていないシステムがあればクラッキングできるように、脆弱性トラッキングサービスにアクセスし、関連情報を利用できることを考慮すると、速やかな対応がとりわけ重要になります。優れたシステム管理を行うには、警戒を怠らず、バグ追跡を絶えず行い、適切なシステム保守を実行して、よりセキュアなコンピューティング環境を維持することが求められます。
システムを最新状態に維持する方法についての詳細は、「セキュリティー更新」 を参照してください。