2.2. ファイルシステムのマウント


特定のファイルシステムを接続するには、以下のような形式で mount コマンドを使用します。
mount [option] device directory
mount コマンドを実行すると、/etc/fstab 設定ファイルの内容を読み取り、指定したファイルシステムが一覧表示されているかどうかを確認します。このファイルには、デバイス名の一覧と、選択したファイルシステムがマウントされるディレクトリー、ファイルシステムタイプおよびマウントオプションが含まれます。このため、このファイルで指定されているファイルシステムをマウントする場合は、以下のいずれかのコマンドのバリアントを使用できます。
mount [option] directory
mount [option] device
root としてログインしていない限り、ファイルシステムをマウントするパーミッションが必要です( 「マウントオプションの指定」を参照してください)。

2.2.1. ファイルシステムタイプの指定

ほとんどの場合は、mount によって自動的にファイルシステムが検出されます。ただし、NFS (Network File System) や CIFS (Common Internet File System) などの認識できないファイルシステムがあるため、こうしたファイルシステムの場合は手動で指定しなければなりません。ファイルシステムのタイプを指定するには、以下の形式で mount コマンドを使用します。
mount -t type device directory
表2.1「一般的なファイルシステムのタイプ」 は、mount コマンドで使用できる一般的なファイルシステムのタイプの一覧を提供します。利用可能なすべてのファイルシステムタイプの完全なリストについては、「インストールされているドキュメント」 に記載の関連する man ページを参照してください。
表2.1 一般的なファイルシステムのタイプ
説明
ext2 ext2 ファイルシステム。
ext3 ext3 ファイルシステム。
ext4 ext4 ファイルシステム。
iso9660 ISO 9660 ファイルシステム。通常、これは光学メディア (通常は CD) で使用されます。
jfs IBM が作成した JFS ファイルシステム。
nfs NFS ファイルシステム。通常、これはネットワーク経由でファイルにアクセスするために使用されます。
nfs4 NFSv4 ファイルシステム。通常、これはネットワーク経由でファイルにアクセスするために使用されます。
ntfs NTFS ファイルシステム。これは通常、Windows オペレーティングシステムを実行しているマシンで使用されます。
udf UDF ファイルシステム。通常、これは光学メディア (通常は DVD) で使用されます。
vfat FAT ファイルシステム。通常、これは Windows オペレーティングシステムを実行しているマシンや、USB フラッシュドライブやフロッピーディスクなどの特定のデジタルメディアで使用されます。
使用例は、例2.2「USB フラッシドライブのマウント」 を参照してください。

例2.2 USB フラッシドライブのマウント

多くの場合、古い USB フラッシュドライブは FAT ファイルシステムを使用します。このようなドライブが /dev/sdc1 デバイスを使用し、/media/flashdisk/ ディレクトリーが存在すると仮定すると、root で次のコマンドを実行します。
~]# mount -t vfat /dev/sdc1 /media/flashdisk
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