5.3. /proc/内のディレクトリー
カーネルに関する一般的な情報は、
/proc/
ディレクトリー内のディレクトリーおよびサブディレクトリーにグループ化されます。
5.3.1. プロセスディレクトリー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
すべての
/proc/
ディレクトリーには、数値名を持つディレクトリーが多数含まれます。これらのリストは、以下のようになります。
これらのディレクトリーは、プログラム のプロセス ID の後に名前が付けられ、そのプロセスに固有の情報が含まれるため、プロセスディレクトリー と呼ばれます。各プロセスディレクトリーの所有者およびグループは、プロセスを実行しているユーザーに設定されます。プロセスが終了すると、
/proc/
プロセスディレクトリーが消失します。
各プロセスディレクトリーには以下のファイルが含まれます。
cmdline
- プロセスの起動時に発行されたコマンドが含まれます。CWD
: プロセスの現在の作業ディレクトリーへのシンボリックリンク。environ
: プロセスの環境変数の一覧。環境変数はすべての大文字で指定され、値は小文字です。exe
: このプロセスの実行ファイルへのシンボリックリンクです。fd
: 特定のプロセスのファイル記述子をすべて含むディレクトリー。番号付きのリンクには、以下のものがあります。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow maps
: このプロセスに関連するさまざまな実行ファイルおよびライブラリーファイルにマップするメモリーの一覧。プロセスの複雑さによっては、このファイルが長くなる可能性がありますが、sshd プロセスからの出力例は以下のように始まります。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow mem
: プロセスによって保持されるメモリー。このファイルはユーザーが読み取ることはできません。root
: プロセスのルートディレクトリーへのリンク。stat
- プロセスのステータスstatm
- プロセスによって使用されているメモリーのステータス以下は、/proc/statm
ファイルの例です。263 210 210 5 0 205 0
263 210 210 5 0 205 0
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 7 列は、プロセスの異なるメモリー統計に関連します。左から右に、使用されているメモリーの次の側面を報告します。- プログラムの合計サイズ(キロバイト単位)。
- メモリー部分のサイズ(キロバイト単位)。
- 共有されるページ数。
- コードであるページ数。
- データ/スタックページ数。
- ライブラリーページ数。
- ダーティーページの数。
status
-stat
またはstatm
よりも読み取り可能な形式のプロセスのステータス。sshd の出力例を以下に示します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow この出力の情報には、プロセス名と ID、状態(S (sleeping)
、R (実行中)、プロセスを実行しているユーザー/グループ ID、メモリー使用量に関する詳細なデータ)
が含まれます。
5.3.1.1. /proc/self/ リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
/proc/self/
ディレクトリーは、現在実行中のプロセスへのリンクです。これにより、プロセスはプロセス ID を把握せずに自身を確認することができます。
シェル環境内で、
/proc/self/
ディレクトリーを一覧表示すると、そのプロセスのプロセスディレクトリーを一覧表示するのと同じコンテンツが生成されます。