48.4.3.2. 制御フラグ
すべての PAM モジュールは、呼び出されると成功または失敗の結果を生成します。コントロールフラグは結果に基づいて PAM に指示します。モジュールは特定の順序でスタックでき、制御フラグは特定モジュールの成功または失敗の重要性を判断し、ユーザーをサービスに対して認証する際の全体的な目標を決定します。
事前定義された制御フラグは 4 つあります。
- required: 認証を継続するには、モジュール結果が成功する必要があります。この時点でテストが失敗すると、そのインターフェイスを参照するすべてのモジュールテストの結果が完了するまでユーザーには通知されません。
- requisite: 認証を継続するには、モジュール結果が成功する必要があります。ただし、この時点でテストが失敗すると、最初に失敗した required または requisite モジュールテストを反映したメッセージとともに、すぐにユーザーに通知されます。
- sufficient: モジュール結果は、失敗すると無視されます。ただし、モジュールフラグ付きの sufficient の結果が成功で、かつ、以前のモジュールフラグ付きの required が失敗していない場合、その他の結果は不要で、ユーザーはサービスに認証されます。
- optional: モジュール結果は無視されます。その他のモジュールがインターフェイスを参照しない場合に認証成功に必要となるのは、optional としてフラグが付いたモジュールです。
重要な影響
必要 なモジュールが呼び出される順序は重要ではありません。十分 な制御フラグと必須 制御フラグのみにより、順序が重要になります。
より正確な制御を可能にする新しい制御フラグ構文が PAM で利用可能になりました。
/usr/share/doc/pam- <version-number> / ディレクトリーにある pam.d
の man ページと PAM ドキュメントです。ここで、< version-number > はシステム上の PAM のバージョン番号で、この新しい構文の詳細を説明します。