2.2. クラスターのシャットダウン


クラスターを正常な状態でシャットダウンし、後で再起動できるようにします。

注記

インストール日から 1 年までクラスターをシャットダウンして、正常に再起動することを期待できます。インストール日から 1 年後に、クラスター証明書が期限切れになります。

前提条件

  • cluster-admin ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。
  • etcd のバックアップを取得している。

手順

  1. クラスターを長期間シャットダウンする場合は、証明書の有効期限が切れる日付を確認し、次のコマンドを実行します。

    $ oc -n openshift-kube-apiserver-operator get secret kube-apiserver-to-kubelet-signer -o jsonpath='{.metadata.annotations.auth\.openshift\.io/certificate-not-after}'

    出力例

    2022-08-05T14:37:50Zuser@user:~ $ 1

    1
    クラスターが正常に再起動できるようにするために、指定の日付または指定の日付の前に再起動するように計画します。クラスターの再起動時に、kubelet 証明書を回復するために保留中の証明書署名要求 (CSR) を手動で承認する必要がある場合があります。
  2. クラスター内のすべてのノードをスケジュール不可としてマークします。クラウドプロバイダーの Web コンソールから、または次のループを実行することでマークできます。

    $ for node in $(oc get nodes -o jsonpath='{.items[*].metadata.name}'); do echo ${node} ; oc adm cordon ${node} ; done

    出力例

    ci-ln-mgdnf4b-72292-n547t-master-0
    node/ci-ln-mgdnf4b-72292-n547t-master-0 cordoned
    ci-ln-mgdnf4b-72292-n547t-master-1
    node/ci-ln-mgdnf4b-72292-n547t-master-1 cordoned
    ci-ln-mgdnf4b-72292-n547t-master-2
    node/ci-ln-mgdnf4b-72292-n547t-master-2 cordoned
    ci-ln-mgdnf4b-72292-n547t-worker-a-s7ntl
    node/ci-ln-mgdnf4b-72292-n547t-worker-a-s7ntl cordoned
    ci-ln-mgdnf4b-72292-n547t-worker-b-cmc9k
    node/ci-ln-mgdnf4b-72292-n547t-worker-b-cmc9k cordoned
    ci-ln-mgdnf4b-72292-n547t-worker-c-vcmtn
    node/ci-ln-mgdnf4b-72292-n547t-worker-c-vcmtn cordoned

  3. 次の方法を使用して Pod を退避させます。

    $ for node in $(oc get nodes -l node-role.kubernetes.io/worker -o jsonpath='{.items[*].metadata.name}'); do echo ${node} ; oc adm drain ${node} --delete-emptydir-data --ignore-daemonsets=true --timeout=15s --force ; done
  4. クラスターのすべてのノードをシャットダウンします。これを実行するには、クラウドプロバイダーの Web コンソールから行うか、次のループを実行します。どちらかの方法を使用してノードをシャットダウンすると、Pod が正常に終了するため、データが破損する可能性が低くなります。

    注記

    API の仮想 IP が割り当てられたコントロールプレーンノードが、ループ内で最後に処理されるノードであることを確認してください。そうでない場合、シャットダウンコマンドが失敗します。

    $ for node in $(oc get nodes -o jsonpath='{.items[*].metadata.name}'); do oc debug node/${node} -- chroot /host shutdown -h 1; done 1
    1
    -h 1 は、コントロールプレーンノードがシャットダウンされるまで、このプロセスを継続する時間 (分単位) を示します。10 ノード以上の大規模なクラスターでは、すべてのコンピュートノードが先にシャットダウンする時間を確保するために、-h 10 以上に設定します。

    出力例

    Starting pod/ip-10-0-130-169us-east-2computeinternal-debug ...
    To use host binaries, run `chroot /host`
    Shutdown scheduled for Mon 2021-09-13 09:36:17 UTC, use 'shutdown -c' to cancel.
    Removing debug pod ...
    Starting pod/ip-10-0-150-116us-east-2computeinternal-debug ...
    To use host binaries, run `chroot /host`
    Shutdown scheduled for Mon 2021-09-13 09:36:29 UTC, use 'shutdown -c' to cancel.

    注記

    シャットダウン前に OpenShift Container Platform に同梱される標準 Pod のコントロールプレーンノードをドレイン (解放) する必要はありません。クラスター管理者は、クラスターの再起動後に独自のワークロードのクリーンな再起動を実行する必要があります。カスタムワークロードが原因でシャットダウン前にコントロールプレーンノードをドレイン (解放) した場合は、再起動後にクラスターが再び機能する前にコントロールプレーンノードをスケジュール可能としてマークする必要があります。

  5. 外部ストレージや LDAP サーバーなど、不要になったクラスター依存関係をすべて停止します。この作業を行う前に、ベンダーのドキュメントを確認してください。

    重要

    クラスターをクラウドプロバイダープラットフォームにデプロイした場合は、関連するクラウドリソースをシャットダウン、一時停止、または削除しないでください。一時停止された仮想マシンのクラウドリソースを削除すると、OpenShift Container Platform が正常に復元されない場合があります。

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