14.3. check スクリプトおよび notify スクリプトの設定


Keepalived は、オプションのユーザー指定のチェックスクリプトを定期的に実行してアプリケーションの正常性をモニターします。たとえば、このスクリプトは要求を発行し、応答を検証することで web サーバーをテストします。クラスター管理者は、オプションの notify スクリプトを提供できます。このスクリプトは状態が変更されるたびに呼び出されます。

check および notify スクリプトは、IP フェイルオーバー Pod で実行され、ホストファイルシステムではなく Pod ファイルシステムを使用します。ただし、IP フェイルオーバー Pod はホストファイルシステムが /hosts マウントパスで利用可能にします。check または notify スクリプトを設定する場合は、スクリプトへの完全パスを指定する必要があります。スクリプトを提供する方法として、ConfigMap オブジェクトの使用が推奨されます。

check および notify スクリプトの完全パス名は、Keepalived 設定ファイル (_/etc/keepalived/keepalived.conf) に追加されます。このファイルは、Keepalived が起動するたびにロードされます。次の方法で説明するように、ConfigMap オブジェクトを使用してスクリプトを Pod に追加できます。

Check script

チェックスクリプトが指定されない場合、TCP 接続をテストする単純なデフォルトスクリプトが実行されます。このデフォルトテストは、モニターポートが 0 の場合は抑制されます。

各 IP フェイルオーバー Pod は、Pod が実行されているノードで 1 つ以上の仮想 IP (VIP) アドレスを管理する Keepalived デーモンを管理します。Keepalived デーモンは、ノードの各 VIP の状態を維持します。特定のノード上の特定の VIP は、masterbackup、または fault 状態にある可能性があります。

チェックスクリプトがゼロ以外を返す場合、ノードは backup 状態になり、保持されている仮想 IP は再割り当てされます。

Notify script

Keepalived は、次の 3 つのパラメーターを通知スクリプトに渡します。

  • $1 - group または instance
  • $2: group または instance の名前です。
  • $3: 新規の状態: masterbackup、または fault

前提条件

  • OpenShift CLI (oc) がインストールされている。
  • cluster-admin 権限を持つユーザーとしてクラスターにログインしている。

手順

  1. 必要なスクリプトを作成し、それを保持する ConfigMap オブジェクトを作成します。スクリプトには入力引数は指定されず、OK の場合は 0 を、fail の場合は 1 を返す必要があります。

    check スクリプト mycheckscript.sh:

    #!/bin/bash
        # Whatever tests are needed
        # E.g., send request and verify response
    exit 0
  2. ConfigMap オブジェクトを作成します。

    $ oc create configmap mycustomcheck --from-file=mycheckscript.sh
  3. スクリプトを Pod に追加します。マウントされた ConfigMap オブジェクトファイルの defaultMode は、oc コマンドを使用するか、デプロイメント設定を編集することで実行できる必要があります。通常は、0755493 (10 進数) の値が使用されます。

    $ oc set env deploy/ipfailover-keepalived \
        OPENSHIFT_HA_CHECK_SCRIPT=/etc/keepalive/mycheckscript.sh
    $ oc set volume deploy/ipfailover-keepalived --add --overwrite \
        --name=config-volume \
        --mount-path=/etc/keepalive \
        --source='{"configMap": { "name": "mycustomcheck", "defaultMode": 493}}'
    注記

    oc set env コマンドは空白を区別します。= 記号の両側に空白を入れることはできません。

    ヒント

    または、ipfailover-keepalived デプロイメント設定を編集することもできます。

    $ oc edit deploy ipfailover-keepalived
        spec:
          containers:
          - env:
            - name: OPENSHIFT_HA_CHECK_SCRIPT  1
              value: /etc/keepalive/mycheckscript.sh
    ...
            volumeMounts: 2
            - mountPath: /etc/keepalive
              name: config-volume
          dnsPolicy: ClusterFirst
    ...
          volumes: 3
          - configMap:
              defaultMode: 0755 4
              name: customrouter
            name: config-volume
    ...
    1
    spec.container.env フィールドで、マウントされたスクリプトファイルを参照する OPENSHIFT_HA_CHECK_SCRIPT 環境変数を追加します。
    2
    spec.container.volumeMounts フィールドを追加してマウントポイントを作成します。
    3
    新規の spec.volumes フィールドを追加して config map に言及します。
    4
    これはファイルの実行パーミッションを設定します。読み取られる場合は 10 進数 (493) で表示されます。

    変更を保存し、エディターを終了します。これにより ipfailover-keepalived が再起動されます。

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