9.10. cert-manager および cert-manager Operator for Red Hat OpenShift のログレベルの設定
cert-manager コンポーネントと cert-manager Operator for Red Hat OpenShift に関する問題をトラブルシューティングするには、ログの詳細レベルを設定できます。
それぞれの cert-manager コンポーネントに異なるログレベルを使用する場合は、cert-manager Operator API フィールドのカスタマイズ を参照してください。
9.10.1. cert-manager のログレベル設定
cert-manager のログレベルを設定して、ログメッセージの詳細レベルを決定できます。
前提条件
-
cluster-admin
権限でクラスターにアクセスできる。 - cert-manager Operator for Red Hat OpenShift のバージョン 1.11.1 以降がインストールされている。
手順
次のコマンドを実行して、
CertManager
リソースを編集します。$ oc edit certmanager.operator cluster
spec.logLevel
セクションを編集してログレベルの値を設定します。apiVersion: operator.openshift.io/v1alpha1 kind: CertManager ... spec: logLevel: Normal 1
- 1
- デフォルトの
logLevel
はNormal
です。Normal
を任意のログレベル値に置き換えます。CertManager
リソースの有効なログレベル値はNormal
、Debug
、Trace
、およびTraceAll
です。ログを監査し、異常がない場合に一般的な操作を実行するには、logLevel
をNormal
に設定します。詳細なログを表示してマイナーな問題のトラブルシューティングを行う場合は、logLevel
をDebug
に設定します。さらに詳細なログを表示して重大な問題のトラブルシューティングを行う場合は、logLevel
をTrace
に設定します。深刻な問題のトラブルシューティングを行う場合は、logLevel
をTraceAll
に設定します。
注記TraceAll
は大量のログを生成します。logLevel
をTraceAll
に設定すると、パフォーマンスの問題が発生する可能性があります。変更を保存してテキストエディターを終了し、変更を適用します。
変更を適用すると、cert-manager コンポーネントコントローラー、CA インジェクター、Webhook の詳細レベルが更新されます。
9.10.2. cert-manager Operator for Red Hat OpenShift のログレベル設定
cert-manager Operator for Red Hat OpenShift のログレベルを設定して、Operator ログメッセージの詳細レベルを決定できます。
前提条件
-
cluster-admin
権限でクラスターにアクセスできる。 - cert-manager Operator for Red Hat OpenShift のバージョン 1.11.1 以降がインストールされている。
手順
次のコマンドを実行して、cert-manager Operator for Red Hat OpenShift サブスクリプションオブジェクトを更新し、Operator ログの詳細レベルを指定します。
$ oc -n cert-manager-operator patch subscription openshift-cert-manager-operator --type='merge' -p '{"spec":{"config":{"env":[{"name":"OPERATOR_LOG_LEVEL","value":"v"}]}}}' 1
- 1
v
を任意のログレベル番号に置き換えます。v
の有効な値の範囲は1`to `10
です。デフォルト値は2
です。
検証
cert-manager Operator Pod が再デプロイされます。次のコマンドを実行して、cert-manager Operator for Red Hat OpenShift のログレベルが更新されているか確認します。
$ oc set env deploy/cert-manager-operator-controller-manager -n cert-manager-operator --list | grep -e OPERATOR_LOG_LEVEL -e container
出力例
# deployments/cert-manager-operator-controller-manager, container kube-rbac-proxy OPERATOR_LOG_LEVEL=9 # deployments/cert-manager-operator-controller-manager, container cert-manager-operator OPERATOR_LOG_LEVEL=9
oc logs
コマンドを実行して、cert-manager Operator for Red Hat OpenShift のログレベルが更新されているか確認します。$ oc logs deploy/cert-manager-operator-controller-manager -n cert-manager-operator