第2章 Azure アカウントの設定
OpenShift Container Platform をインストールする前に、インストール要件を満たすように Microsoft Azure アカウントを設定する必要があります。
パブリックエンドポイントで利用可能なすべての Azure リソースはリソース名の制限を受けるため、特定の用語を使用するリソースを作成することはできません。Azure が制限する用語のリストは、Azure ドキュメントの 予約されたリソース名のエラーを解決する を参照してください。
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OpenShift Container Platform クラスターは数多くの Microsoft Azure コンポーネントを使用し、デフォルトの Azure サブスクリプションおよびサービス制限、クォータ、および制約 は、OpenShift Container Platform クラスターをインストールする機能に影響を与えます。
デフォルトの制限は、Free Trial や Pay-As-You-Go、および DV2、F、および G などのシリーズといったカテゴリータイプによって異なります。たとえば、Enterprise Agreement サブスクリプションのデフォルトは 350 コアです。
サブスクリプションタイプの制限を確認し、必要に応じて、デフォルトのクラスターを Azure にインストールする前にアカウントのクォータ制限を引き上げます。
以下の表は、OpenShift Container Platform クラスターのインストールおよび実行機能に影響を与える可能性のある Azure コンポーネントの制限を要約しています。
| コンポーネント | デフォルトで必要なコンポーネントの数 | デフォルトの Azure 制限 | 説明 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|   vCPU  |   44  |   リージョンごとに 20  |   デフォルトのクラスターには 44 vCPU が必要であるため、アカウントの上限を引き上げる必要があります。 デフォルトで、各クラスターは以下のインスタンスを作成します。 
 
								ブートストラップおよびコントロールプレーンマシンは 8 vCPU を使用する  追加のワーカーノードをデプロイし、自動スケーリングを有効にし、大規模なワークロードをデプロイするか、異なるインスタンスタイプを使用するには、アカウントの vCPU 制限をさらに引き上げ、クラスターが必要なマシンをデプロイできるようにする必要があります。  | ||||||
|   OS ディスク  |   7  |   各クラスターマシンには、少なくとも 100 GB のストレージと 300 IOPS が必要です。 注記 実稼働クラスターおよび高負荷ワークロードがあるクラスターには、さらに高速なストレージが推奨されます。パフォーマンスを向上させるためのストレージ最適化の詳細は、「スケーラビリティーとパフォーマンス」セクションの「ストレージの最適化」を参照してください。  | |||||||
|   VNet  |   1  |   リージョンごとに 1000  |   各デフォルトクラスターには、2 つのサブネットを含む 1 つの Virtual Network (VNet) が必要です。  | ||||||
|   ネットワークインターフェイス  |   7  |   リージョンごとに 65,536  |   各デフォルトクラスターには、7 つのネットワークインターフェイスが必要です。さらに多くのマシンを作成したり、デプロイしたワークロードでロードバランサーを作成する場合、クラスターは追加のネットワークインターフェイスを使用します。  | ||||||
|   ネットワークセキュリティーグループ  |   2  |   5000  |   各クラスターは VNet の各サブネットにネットワークセキュリティーグループを作成します。デフォルトのクラスターは、コントロールプレーンおよびコンピュートノードのサブネットにネットワークセキュリティーグループを作成します。 
  | ||||||
|   ネットワークロードバランサー  |   3  |   リージョンごとに 1000  |   各クラスターは以下の ロードバランサー を作成します。 
 
								アプリケーションが追加の Kubernetes   | ||||||
|   パブリック IP アドレス  |   3  |   2 つのパブリックロードバランサーのそれぞれはパブリック IP アドレスを使用します。ブートストラップマシンは、インストール時のトラブルシューティングのためにマシンに SSH を実行できるようにパブリック IP アドレスも使用します。ブートストラップノードの IP アドレスは、インストール時にのみ使用されます。  | |||||||
|   プライベート IP アドレス  |   7  |   内部ロードバランサー、3 つのコントロールプレーンマシンのそれぞれ、および 3 つのワーカーマシンのそれぞれはプライベート IP アドレスを使用します。  | |||||||
|   スポット VM vCPU (オプション)  |   0 スポット VM を設定する場合には、クラスターのコンピュートノードごとにスポット VM vCPU が 2 つ必要です。  |   リージョンごとに 20  |   これはオプションのコンポーネントです。スポット VM を使用するには、Azure のデフォルトの制限を最低でも、クラスター内のコンピュートノード数の 2 倍に増やす必要があります。 注記 コントロールプレーンノードにスポット VM を使用することは推奨しません。  |