第33章 セカンダリーインターフェイスメトリクスのネットワーク割り当てへの関連付け


33.1. モニタリングのためのセカンダリーネットワークメトリックの拡張

セカンダリーデバイス (インターフェイス) は、各種の用途に合わせて使用されます。セカンダリーデバイスのメトリックを同じ分類で集計するために、それらを分類する方法を確保する必要があります。

公開されるメトリクスにはインターフェイスが含まれますが、インターフェイスの出所は指定されません。これは、追加のインターフェイスがない場合に実行できます。ただし、セカンダリーインターフェイスが追加された場合、インターフェイス名だけを使用してインターフェイスを識別するのは難しいため、メトリックの使用が困難になる可能性があります。

セカンダリーインターフェイスを追加する場合、その名前は追加された順序によって異なります。また、異なるセカンダリーインターフェイスが異なるネットワークに属し、これらを異なる目的に使用できます。

pod_network_name_info を使用すると、現在のメトリクスをインターフェイスタイプを識別する追加情報を使用して拡張できます。このようにして、メトリクスを集約し、特定のインターフェイスタイプに特定のアラームを追加できます。

ネットワークタイプは、関連する NetworkAttachmentDefinition の名前を使用して生成されます。この名前は、セカンダリーネットワークの異なるクラスを区別するために使用されます。たとえば、異なるネットワークに属するインターフェイスや、異なる CNI を使用するインターフェイスは、異なるネットワーク割り当て定義名を使用します。

33.1.1. Network Metrics Daemon

Network Metrics Daemon は、ネットワーク関連のメトリックを収集し、公開するデーモンコンポーネントです。

kubelet はすでに確認できるネットワーク関連のメトリックを公開しています。以下は、これらのメトリックになります。

  • container_network_receive_bytes_total
  • container_network_receive_errors_total
  • container_network_receive_packets_total
  • container_network_receive_packets_dropped_total
  • container_network_transmit_bytes_total
  • container_network_transmit_errors_total
  • container_network_transmit_packets_total
  • container_network_transmit_packets_dropped_total

これらのメトリックのラベルには、とくに以下が含まれます。

  • Pod の名前
  • Pod の namespace
  • インターフェイス名 (例: eth0)

これらのメトリックは、たとえば Multus を使用して、新規インターフェイスが Pod に追加されるまで正常に機能します。

インターフェイスのラベルはインターフェイス名を参照しますが、そのインターフェイスの用途は明確ではありません。多くの異なるインターフェイスがある場合、監視しているメトリックが参照するネットワークを把握することはできません。

これには、以降のセクションで説明する新規の pod_network_name_info を導入して対応できます。

33.1.2. ネットワーク名を持つメトリック

この daemonset は、固定の値が 0pod_network_name_info 測定メトリックを公開します。

pod_network_name_info{interface="net0",namespace="namespacename",network_name="nadnamespace/firstNAD",pod="podname"} 0

ネットワーク名ラベルは、Multus によって追加されるアノテーションを使用して生成されます。これは、ネットワークの割り当て定義が属する namespace の連結と、ネットワーク割り当て定義の名前です。

新しいメトリクスのみでは十分な値が提供されませんが、ネットワーク関連の container_network_* メトリクスと組み合わせて、セカンダリーネットワークの監視に対するサポートを強化します。

以下のような promql クエリーを使用すると、k8s.v1.cni.cncf.io/network-status アノテーションから取得した値とネットワーク名を含む新規のメトリクスを取得できます。

(container_network_receive_bytes_total) + on(namespace,pod,interface) group_left(network_name) ( pod_network_name_info )
(container_network_receive_errors_total) + on(namespace,pod,interface) group_left(network_name) ( pod_network_name_info )
(container_network_receive_packets_total) + on(namespace,pod,interface) group_left(network_name) ( pod_network_name_info )
(container_network_receive_packets_dropped_total) + on(namespace,pod,interface) group_left(network_name) ( pod_network_name_info )
(container_network_transmit_bytes_total) + on(namespace,pod,interface) group_left(network_name) ( pod_network_name_info )
(container_network_transmit_errors_total) + on(namespace,pod,interface) group_left(network_name) ( pod_network_name_info )
(container_network_transmit_packets_total) + on(namespace,pod,interface) group_left(network_name) ( pod_network_name_info )
(container_network_transmit_packets_dropped_total) + on(namespace,pod,interface) group_left(network_name)
Red Hat logoGithubRedditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

© 2024 Red Hat, Inc.