24.9. IPv4/IPv6 デュアルスタックネットワークへの変換
クラスター管理者は、IPv4 および IPv6 アドレスファミリーをサポートするデュアルネットワーククラスターネットワークに、IPv4 の単一スタッククラスターを変換できます。デュアルスタックに変換した後、新規に作成された Pod はすべてデュアルスタック対応になります。
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デュアルスタックネットワークを使用している場合、IPv6 を必要とする、IPv4 にマッピングされ IPv6 アドレス (例:
::FFFF:198.51.100.1
) は使用できません。 - デュアルスタックネットワークは、ベアメタル、IBM Power®、IBM Z® インフラストラクチャー、シングルノード OpenShift、および VMware vSphere にプロビジョニングされたクラスターでサポートされます。
24.9.1. デュアルスタッククラスターネットワークへの変換
クラスター管理者は、単一スタッククラスターネットワークをデュアルスタッククラスターネットワークに変換できます。
デュアルスタックネットワークへの変換後に、新規に作成された Pod のみに IPv6 アドレスが割り当てられます。変換前に作成された Pod は、IPv6 アドレスを受信するように再作成される必要があります。
前提条件
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OpenShift CLI (
oc
) がインストールされている。 -
cluster-admin
権限を持つユーザーとしてクラスターにログインしている。 - クラスターは OVN-Kubernetes ネットワークプラグインを使用します。
- クラスターノードに IPv6 アドレスがある。
- インフラストラクチャーに基づいて IPv6 対応ルーターを設定している。
手順
クラスターおよびサービスネットワークの IPv6 アドレスブロックを指定するには、以下の YAML を含むファイルを作成します。
- op: add path: /spec/clusterNetwork/- value: 1 cidr: fd01::/48 hostPrefix: 64 - op: add path: /spec/serviceNetwork/- value: fd02::/112 2
クラスターネットワーク設定にパッチを適用するには、以下のコマンドを入力します。
$ oc patch network.config.openshift.io cluster \ --type='json' --patch-file <file>.yaml
ここでは、以下のようになります。
file
- 先の手順で作成したファイルの名前を指定します。
出力例
network.config.openshift.io/cluster patched
検証
以下の手順を実施して、クラスターネットワークが直前の手順で指定した IPv6 アドレスブロックを認識していることを確認します。
ネットワーク設定を表示します。
$ oc describe network
出力例
Status: Cluster Network: Cidr: 10.128.0.0/14 Host Prefix: 23 Cidr: fd01::/48 Host Prefix: 64 Cluster Network MTU: 1400 Network Type: OVNKubernetes Service Network: 172.30.0.0/16 fd02::/112
24.9.2. 単一スタッククラスターネットワークへの変換
クラスター管理者は、デュアルスタッククラスターネットワークを単一スタッククラスターネットワークに変換できます。
前提条件
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OpenShift CLI (
oc
) がインストールされている。 -
cluster-admin
権限を持つユーザーとしてクラスターにログインしている。 - クラスターは OVN-Kubernetes ネットワークプラグインを使用します。
- クラスターノードに IPv6 アドレスがある。
- デュアルスタックネットワークを有効にしている。
手順
以下のコマンドを実行して、
networks.config.openshift.io
カスタムリソース (CR) を編集します。$ oc edit networks.config.openshift.io
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前の手順で
cidr
およびhostPrefix
フィールドに追加した IPv6 固有の設定を削除します。