第2章 Logging 6.0


2.1. リリースノート

2.1.1. Logging 6.0.2

このリリースには、RHBA-2024:10051 が含まれます。

2.1.1.1. バグ修正

  • この更新前は、Loki は一部の設定を正しく読み込みなかったため、Alibaba Cloud または IBM Cloud オブジェクトストレージの使用時に問題が発生していました。今回の更新により Loki の設定ロードコードが修正され、問題が解決されました。(LOG-5325)
  • この更新の前は、コレクターは、設定されたしきい値を超えた監査ログメッセージを破棄していました。これにより、最大行サイズと、読み取りサイクル中に読み取られたバイト数の監査設定のしきい値が変更されます。(LOG-5998)
  • この更新の前は、Cluster Logging Operator は以前のリリースと同様に、ClusterLogForwarder のインスタンスに関連付けられたリソースを監視し、調整しませんでした。今回の更新により、Operator が所有し、作成するすべてのリソースを監視および調整するように変更されます。(LOG-6264)
  • この更新の前は、Google Cloud Logging に送信された未知の重大度レベルのログイベントがベクターコレクターで警告をトリガーしていたため、デフォルトでは重大度が DEFAULT に設定されていました。今回の更新により、ログの重大度レベルは Google Cloud Logging 仕様に一致するように標準化され、監査ログに 'INFO' の重大度が含まれるようになりました。(LOG-6296)
  • この更新の前は、インフラストラクチャー namespace がアプリケーション入力に含まれていた場合、log_typeアプリケーション として設定されていました。今回の更新により、アプリケーション入力に含まれるインフラストラクチャー namespace の log_typeinfrastructure に設定されるようになりました。(LOG-6354)
  • 今回の更新以前は、ClusterLogForwarder の syslog.enrichment フィールドの値を指定すると、namespace_namecontainer_name、および pod_name がコンテナーログ以外のメッセージに追加されます。今回の更新により、syslog.enrichment が設定されている場合、コンテナーログのみが namespace_namecontainer_name、および pod_name がメッセージに含まれるようになりました。(LOG-6402)

2.1.1.2. CVE

2.1.2. Logging 6.0.1

このリリースには、OpenShift Logging バグ修正リリース 6.0.1 が含まれています。

2.1.2.1. バグ修正

  • この更新により、コレクターのデフォルトのメモリー制限が 1024 Mi から 2024 Mi に増加します。ただし、ユーザーはクラスターの仕様とニーズに応じてリソース制限を調整する必要があります。(LOG-6180)
  • この更新前は、Loki Operator はすべての AlertingRule リソースにデフォルトの namespace ラベルを追加できなかったため、User-Workload-Monitoring Alertmanager がこれらのアラートのルーティングをスキップしていました。この更新では、すべてのアラートルールおよび記録ルールにルール namespace がラベルとして追加されます。これにより問題が解決され、Alertmanager での適切なアラートルーティングが復元されます。(LOG-6151)
  • この更新前は、LokiStack ルーラーコンポーネントビューが適切に初期化されず、ルーラーコンポーネントが無効になっているときに無効フィールドエラーが発生しました。この更新により、コンポーネントビューが空の値で初期化されるようになり、問題は解決されます。(LOG-6129)
  • この更新前は、prune フィルターで log_source を設定でき、そのためにログデータの一貫性が失われる可能性がありました。この更新により、設定は適用前に検証され、prune フィルターに log_source が含まれる設定はすべて拒否されます。(LOG-6202)

2.1.2.2. CVE

2.1.3. Logging 6.0.0

このリリースには、Logging for Red Hat OpenShift バグ修正リリース 6.0.0 が含まれています。

注記

Logging は、コアの OpenShift Container Platform とは異なるリリースサイクルで、インストール可能なコンポーネントとして提供されます。Red Hat OpenShift Container Platform ライフサイクルポリシー は、リリースの互換性を概説しています。

表2.1 アップストリームコンポーネントのバージョン
Logging バージョンコンポーネントのバージョン

Operator

eventrouter

logfilemetricexporter

loki

lokistack-gateway

opa-openshift

vector

6.0

0.4

1.1

3.1.0

0.1

0.1

0.37.1

2.1.4. 削除通知

  • このリリースにより、ロギングは ClusterLogging.logging.openshift.io および ClusterLogForwarder.logging.openshift.io カスタムリソースをサポートしなくなりました。代替の機能に関する詳細は、製品ドキュメントを参照してください。(LOG-5803)
  • このリリースにより、ロギングでは、ログストレージ (Elasticsearch など)、視覚化 (Kibana など)、または Fluentd ベースのログコレクターが管理またはデプロイされなくなりました。(LOG-5368)
注記

elasticsearch-operator によって管理される Elasticsearch と Kibana を引き続き使用するには、管理者は ClusterLogging リソースを削除する前に、それらのオブジェクトの ownerRefs を変更する必要があります。

2.1.5. 新機能および機能拡張

  • この機能は、ストレージ、視覚化、収集などのコンポーネントの責任を関連する Operator に移すことで、Red Hat OpenShift のロギング用の新しいアーキテクチャーを導入します。ログの収集および転送用の ClusterLogForwarder.observability.openshift.io API を導入します。ClusterLogging.logging.openshift.io および ClusterLogForwarder.logging.openshift.io API のサポートと、Red Hat Managed Elastic スタック (Elasticsearch および Kibana) のサポートが削除されました。ログの保存には Red Hat LokiStack への移行が推奨されます。既存の Managed Elasticsearch デプロイメントは、限られた期間使用できます。ログ収集の自動移行は提供されていないため、管理者は新しい ClusterLogForwarder.observability.openshift.io 仕様を作成して、以前のカスタムリソースを置き換える必要があります。詳細は、公式の製品ドキュメントを参照してください。(LOG-3493)
  • このリリースにより、ロギングビュープラグインのデプロイの責任が Red Hat OpenShift Logging Operator から Cluster Observability Operator (COO) に移行します。視覚化が必要な新しいログストレージのインストールでは、Cluster Observability Operator と関連する UIPlugin リソースをデプロイする必要があります。詳細は、製品ドキュメントの Cluster Observability Operator の概要 を参照してください。(LOG-5461)
  • この機能拡張により、Vector ドキュメントの推奨事項に基づいて、Vector コレクターのデプロイメントのメモリーと CPU 使用量のデフォルトの要求と制限が設定されます。(LOG-4745)
  • この機能拡張により、アップストリームバージョン v0.37.1 に合わせて Vector が更新されます。(LOG-5296)
  • この機能拡張により、ログコレクターがログをノードのファイルシステムにバッファーし、利用可能な領域の 15% 超を使用する場合にトリガーするアラートが導入され、バックプレッシャーの問題の可能性を示すようになりました。(LOG-5381)
  • この機能拡張により、すべてのコンポーネントのセレクターが更新され、共通の Kubernetes ラベルが使用されます。(LOG-5906)
  • この機能拡張により、コレクター設定がシークレットではなく ConfigMap としてデプロイされるように変更され、ClusterLogForwarder が Unmanaged に設定されている場合にユーザーが設定を表示および編集できるようになります。(LOG-5599)
  • この機能拡張により、trace、debug、info、warn、error、または off などのオプションと共に、ClusterLogForwarder のアノテーションを使用して Vector コレクターログレベルを設定する機能が追加されました。(LOG-5372)
  • この機能拡張により、Amazon CloudWatch 出力で複数の AWS ロールが使用される設定を拒否するための検証が追加され、誤ったログルーティングが防止されます。(LOG-5640)
  • この機能拡張により、メトリクスダッシュボードから Log Bytes Collected および Log Bytes Sent グラフが削除されます。(LOG-5964)
  • この機能拡張により、must-gather 機能が更新され、ClusterLogForwarder.observability.openshift.io リソースから Red Hat Managed LokiStack など、Logging 6.0 コンポーネントを検査するための情報のみがキャプチャーされるようになりました。(LOG-5949)
  • この機能拡張により、特定のエラー状態に対する早期警告が提供され、Azure ストレージシークレットの検証が改善されます。(LOG-4571)

2.1.6. テクノロジープレビュー機能

  • このリリースでは、OpenTelemetry を使用したログ転送のテクノロジープレビュー機能が導入されています。新しい出力タイプ `OTLP` を使用すると、OpenTelemetry データモデルとリソースのセマンティック規則を使用して、JSON でエンコードされたログレコードを送信できます。(LOG-4225)

2.1.7. バグ修正

  • この更新前は、CollectorHighErrorRate および CollectorVeryHighErrorRate アラートがまだ存在していました。この更新により、両方のアラートが logging 6.0 リリースで削除されましたが、今後のリリースで復活する可能性はあります。(LOG-3432)

2.1.8. CVE

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