11.3. Azure プロジェクトの設定


OpenShift Container Platform をインストールする前に、これをホストするために Azure プロジェクトを設定する必要があります。

重要

パブリックエンドポイントで利用可能なすべての Azure リソースはリソース名の制限を受けるため、特定の用語を使用するリソースを作成することはできません。Azure が制限する用語のリストは、Azure ドキュメントの 予約されたリソース名のエラーを解決する を参照してください。

11.3.1. Azure アカウントの制限

OpenShift Container Platform クラスターは数多くの Microsoft Azure コンポーネントを使用し、デフォルトの Azure サブスクリプションおよびサービス制限、クォータ、および制約 は、OpenShift Container Platform クラスターをインストールする機能に影響を与えます。

重要

デフォルトの制限は、Free Trial や Pay-As-You-Go、および DV2、F、および G などのシリーズといったカテゴリータイプによって異なります。たとえば、Enterprise Agreement サブスクリプションのデフォルトは 350 コアです。

サブスクリプションタイプの制限を確認し、必要に応じて、デフォルトのクラスターを Azure にインストールする前にアカウントのクォータ制限を引き上げます。

以下の表は、OpenShift Container Platform クラスターのインストールおよび実行機能に影響を与える可能性のある Azure コンポーネントの制限を要約しています。

コンポーネントデフォルトで必要なコンポーネントの数デフォルトの Azure 制限説明

vCPU

40

リージョンごとに 20

デフォルトのクラスターには 40 の vCPU が必要であるため、アカウントの上限を引き上げる必要があります。

デフォルトで、各クラスターは以下のインスタンスを作成します。

  • 1 つのブートストラップマシン。これはインストール後に削除されます。
  • 3 つのコントロールプレーンマシン
  • 3 つのコンピュートマシン

ブートストラップマシンは 4 vCPU を使用する Standard_D4s_v3 マシンを使用し、コントロールプレーンマシンは 8 vCPU を使用する Standard_D8s_v3 仮想マシンを使用し、さらにワーカーマシンは、4 vCPU を使用する Standard_D4s_v3 仮想マシンを使用するため、デフォルトクラスターには 40 の vCPU が必要になります。4 vCPU を使用するブートストラップノードの仮想マシンは、インストール時にのみ使用されます。

追加のワーカーノードをデプロイし、自動スケーリングを有効にし、大規模なワークロードをデプロイするか、異なるインスタンスタイプを使用するには、アカウントの vCPU 制限をさらに引き上げ、クラスターが必要なマシンをデプロイできるようにする必要があります。

OS ディスク

7

 

各クラスターマシンには、少なくとも 100 GB のストレージと 300 IOPS が必要です。これらはサポートされる最小の値ですが、実稼働クラスターおよび高負荷ワークロードがあるクラスターには、さらに高速なストレージが推奨されます。パフォーマンスを向上させるためのストレージ最適化の詳細は、「スケーラビリティーとパフォーマンス」セクションの「ストレージの最適化」を参照してください。

VNet

1

リージョンごとに 1000

各デフォルトクラスターには、2 つのサブネットを含む 1 つの Virtual Network (VNet) が必要です。

ネットワークインターフェイス

7

リージョンごとに 65,536

各デフォルトクラスターには、7 つのネットワークインターフェイスが必要です。さらに多くのマシンを作成したり、デプロイしたワークロードでロードバランサーを作成する場合、クラスターは追加のネットワークインターフェイスを使用します。

ネットワークセキュリティーグループ

2

5000

各クラスターは VNet の各サブネットにネットワークセキュリティーグループを作成します。デフォルトのクラスターは、コントロールプレーンおよびコンピュートノードのサブネットにネットワークセキュリティーグループを作成します。

controlplane

任意の場所からコントロールプレーンマシンにポート 6443 でアクセスできるようにします。

node

インターネットからワーカーノードにポート 80 および 443 でアクセスできるようにします。

ネットワークロードバランサー

3

リージョンごとに 1000

各クラスターは以下の ロードバランサー を作成します。

default

ワーカーマシン間でポート 80 および 443 での要求の負荷分散を行うパブリック IP アドレス

internal

コントロールプレーンマシン間でポート 6443 および 22623 での要求の負荷分散を行うプライベート IP アドレス

external

コントロールプレーンマシン間でポート 6443 での要求の負荷分散を行うパブリック IP アドレス

アプリケーションが追加の Kubernetes LoadBalancer サービスオブジェクトを作成すると、クラスターは追加のロードバランサーを使用します。

パブリック IP アドレス

3

 

2 つのパブリックロードバランサーのそれぞれはパブリック IP アドレスを使用します。ブートストラップマシンは、インストール時のトラブルシューティングのためにマシンに SSH を実行できるようにパブリック IP アドレスも使用します。ブートストラップノードの IP アドレスは、インストール時にのみ使用されます。

プライベート IP アドレス

7

 

内部ロードバランサー、3 つのコントロールプレーンマシンのそれぞれ、および 3 つのワーカーマシンのそれぞれはプライベート IP アドレスを使用します。

スポット VM vCPU (オプション)

0

スポット VM を設定する場合には、クラスターのコンピュートノードごとにスポット VM vCPU が 2 つ必要です。

リージョンごとに 20

これはオプションのコンポーネントです。スポット VM を使用するには、Azure のデフォルトの制限を最低でも、クラスター内のコンピュートノード数の 2 倍に増やす必要があります。

注記

コントロールプレーンノードにスポット VM を使用することは推奨しません。

11.3.2. Azure でのパブリック DNS ゾーンの設定

OpenShift Container Platform をインストールするには、使用する Microsoft Azure アカウントに、専用のパブリックホスト DNS ゾーンが必要になります。このゾーンはドメインに対する権威を持っている必要があります。このサービスは、クラスターへの外部接続のためのクラスター DNS 解決および名前検索を提供します。

手順

  1. ドメイン、またはサブドメイン、およびレジストラーを特定します。既存のドメインおよびレジストラーを移行するか、Azure または別のソースから新規のものを取得できます。

    注記

    Azure 経由でドメインを購入する方法の詳細は、Azure ドキュメントの Buy a custom domain name for Azure App Service を参照してください。

  2. 既存のドメインおよびレジストラーを使用している場合、その DNS を Azure に移行します。Azure ドキュメントの Migrate an active DNS name to Azure App Service を参照してください。
  3. ドメインの DNS を設定します。Azure ドキュメントの Tutorial: Host your domain in Azure DNS の手順に従い、ドメインまたはサブドメインのパブリックホストゾーンを作成し、新規の権威ネームサーバーを抽出し、ドメインが使用するネームサーバーのレジストラーレコードを更新します。

    openshiftcorp.com などのルートドメインや、clusters.openshiftcorp.com などのサブドメインを使用します。

  4. サブドメインを使用する場合は、所属する会社の手順に従ってその委任レコードを親ドメインに追加します。

この DNS ゾーンの作成例 を参照し、Azure の DNS ソリューションを確認することができます。

11.3.3. Azure アカウント制限の拡張

アカウントの制限を引き上げるには、Azure ポータルでサポートをリクエストします。

注記

サポートリクエストごとに 1 つの種類のクォータのみを増やすことができます。

手順

  1. Azure ポータルの左端で Help + support をクリックします。
  2. New support request をクリックしてから必要な値を選択します。

    1. Issue type リストから、Service and subscription limits (quotas) を選択します。
    2. Subscription リストから、変更するサブスクリプションを選択します。
    3. Quota type リストから、引き上げるクォータを選択します。たとえば、Compute-VM (cores-vCPUs) subscription limit increases を選択し、クラスターのインストールに必要な vCPU の数を増やします。
    4. Next: Solutions をクリックします。
  3. Problem Detailsページで、クォータの引き上げに関する必要な情報を指定します。

    1. Provide detailsをクリックし、Quota detailsウィンドウに必要な詳細情報を指定します。
    2. SUPPORT METHOD and CONTACT INFO セクションに、問題の重大度および問い合わせ先の詳細を指定します。
  4. Next: Review + create をクリックしてから Create をクリックします。

11.3.4. 証明書署名要求の管理

ユーザーがプロビジョニングするインフラストラクチャーを使用する場合、クラスターの自動マシン管理へのアクセスは制限されるため、インストール後にクラスターの証明書署名要求 (CSR) のメカニズムを提供する必要があります。kube-controller-manager は kubelet クライアント CSR のみを承認します。machine-approver は、kubelet 認証情報を使用して要求される提供証明書の有効性を保証できません。適切なマシンがこの要求を発行したかどうかを確認できないためです。kubelet 提供証明書の要求の有効性を検証し、それらを承認する方法を判別し、実装する必要があります。

11.3.5. サブスクリプション ID とテナント ID の記録

インストールプログラムには、Azure アカウントに関連付けられたサブスクリプション ID とテナント ID が必要です。Azure CLI を使用してこの情報を収集できます。

前提条件

  • Azure CLI をインストールまたは更新している。

手順

  1. 次のコマンドを実行して、Azure CLI にログインします。

    $ az login
  2. 適切なサブスクリプションを使用していることを確認してください。

    1. 次のコマンドを実行して、利用可能なサブスクリプションのリストを表示します。

      $ az account list --refresh

      出力例

      [
        {
          "cloudName": "AzureCloud",
          "id": "8xxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx",
          "isDefault": true,
          "name": "Subscription Name 1",
          "state": "Enabled",
          "tenantId": "6xxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx",
          "user": {
            "name": "you@example.com",
            "type": "user"
          }
        },
        {
          "cloudName": "AzureCloud",
          "id": "9xxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx",
          "isDefault": false,
          "name": "Subscription Name 2",
          "state": "Enabled",
          "tenantId": "7xxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx",
          "user": {
            "name": "you2@example.com",
            "type": "user"
          }
        }
      ]

    2. 次のコマンドを実行して、アクティブなアカウントの詳細を表示し、これが使用するサブスクリプションであることを確認します。

      $ az account show

      出力例

      {
        "environmentName": "AzureCloud",
        "id": "8xxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx",
        "isDefault": true,
        "name": "Subscription Name 1",
        "state": "Enabled",
        "tenantId": "6xxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx",
        "user": {
          "name": "you@example.com",
          "type": "user"
        }
      }

  3. 適切なサブスクリプションを使用していない場合は、以下を行います。

    1. 次のコマンドを実行して、アクティブなサブスクリプションを変更します。

      $ az account set -s <subscription_id>
    2. 次のコマンドを実行して、必要なサブスクリプションを使用していることを確認します。

      $ az account show

      出力例

      {
        "environmentName": "AzureCloud",
        "id": "9xxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx",
        "isDefault": true,
        "name": "Subscription Name 2",
        "state": "Enabled",
        "tenantId": "7xxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx",
        "user": {
          "name": "you2@example.com",
          "type": "user"
        }
      }

  4. 出力から id および tenantId パラメーターの値を記録します。OpenShift Container Platform クラスターをインストールするには、これらの値が必要です。

11.3.6. Azure リソースにアクセスするためにサポートされている ID

OpenShift Container Platform クラスターでは、Azure リソースを作成および管理するために Azure ID が必要です。したがって、インストールを完了するには、次のいずれかのタイプの ID が必要です。

  • サービスプリンシパル
  • システムが割り当てたマネージド ID
  • ユーザーが割り当てたマネージド ID

11.3.7. user-provisioned infrastructure に必要な Azure アクセス許可

インストールプログラムでは、クラスターをデプロイし、日常の操作を維持するために必要なパーミッションを持つ Azure サービスプリンシパルまたはマネージド ID にアクセスする必要があります。これらパーミッションは、ID に関連付けられた Azure サブスクリプションに付与する必要があります。

以下のオプションを使用できます。

  • ID に Contributor ロールと User Access Administrator ロールを割り当てることができます。これらのロールを割り当てるのが、必要な権限をすべて付与する最も簡単な方法です。

    ロールの割り当ての詳細は、Azure portal を使用した Azure リソースへのアクセスの管理 に関する Azure ドキュメントを参照してください。

  • 組織のセキュリティーポリシーで、より制限的なアクセス許可のセットが必要な場合は、必要なアクセス許可を持つ カスタムロール を作成できます。

Microsoft Azure で OpenShift Container Platform クラスターを作成するには、以下のアクセス許可が必要です。

例11.1 承認リソースを作成するために必要な権限

  • Microsoft.Authorization/policies/audit/action
  • Microsoft.Authorization/policies/auditIfNotExists/action
  • Microsoft.Authorization/roleAssignments/read
  • Microsoft.Authorization/roleAssignments/write

例11.2 コンピューティングリソースの作成に必要な権限

  • Microsoft.Compute/images/read
  • Microsoft.Compute/images/write
  • Microsoft.Compute/images/delete
  • Microsoft.Compute/availabilitySets/read
  • Microsoft.Compute/disks/beginGetAccess/action
  • Microsoft.Compute/disks/delete
  • Microsoft.Compute/disks/read
  • Microsoft.Compute/disks/write
  • Microsoft.Compute/galleries/images/read
  • Microsoft.Compute/galleries/images/versions/read
  • Microsoft.Compute/galleries/images/versions/write
  • Microsoft.Compute/galleries/images/write
  • Microsoft.Compute/galleries/read
  • Microsoft.Compute/galleries/write
  • Microsoft.Compute/snapshots/read
  • Microsoft.Compute/snapshots/write
  • Microsoft.Compute/snapshots/delete
  • Microsoft.Compute/virtualMachines/delete
  • Microsoft.Compute/virtualMachines/powerOff/action
  • Microsoft.Compute/virtualMachines/read
  • Microsoft.Compute/virtualMachines/write
  • Microsoft.Compute/virtualMachines/deallocate/action

例11.3 ID 管理リソースを作成するために必要なアクセス許可

  • Microsoft.ManagedIdentity/userAssignedIdentities/assign/action
  • Microsoft.ManagedIdentity/userAssignedIdentities/read
  • Microsoft.ManagedIdentity/userAssignedIdentities/write

例11.4 ネットワークリソースの作成に必要な権限

  • Microsoft.Network/dnsZones/A/write
  • Microsoft.Network/dnsZones/CNAME/write
  • Microsoft.Network/dnszones/CNAME/read
  • Microsoft.Network/dnszones/read
  • Microsoft.Network/loadBalancers/backendAddressPools/join/action
  • Microsoft.Network/loadBalancers/backendAddressPools/read
  • Microsoft.Network/loadBalancers/backendAddressPools/write
  • Microsoft.Network/loadBalancers/read
  • Microsoft.Network/loadBalancers/write
  • Microsoft.Network/networkInterfaces/delete
  • Microsoft.Network/networkInterfaces/join/action
  • Microsoft.Network/networkInterfaces/read
  • Microsoft.Network/networkInterfaces/write
  • Microsoft.Network/networkSecurityGroups/join/action
  • Microsoft.Network/networkSecurityGroups/read
  • Microsoft.Network/networkSecurityGroups/securityRules/delete
  • Microsoft.Network/networkSecurityGroups/securityRules/read
  • Microsoft.Network/networkSecurityGroups/securityRules/write
  • Microsoft.Network/networkSecurityGroups/write
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/A/read
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/A/write
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/A/delete
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/SOA/read
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/read
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/virtualNetworkLinks/read
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/virtualNetworkLinks/write
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/write
  • Microsoft.Network/publicIPAddresses/delete
  • Microsoft.Network/publicIPAddresses/join/action
  • Microsoft.Network/publicIPAddresses/read
  • Microsoft.Network/publicIPAddresses/write
  • Microsoft.Network/virtualNetworks/join/action
  • Microsoft.Network/virtualNetworks/read
  • Microsoft.Network/virtualNetworks/subnets/join/action
  • Microsoft.Network/virtualNetworks/subnets/read
  • Microsoft.Network/virtualNetworks/subnets/write
  • Microsoft.Network/virtualNetworks/write

例11.5 リソースの正常性をチェックするために必要なアクセス許可

  • Microsoft.Resourcehealth/healthevent/Activated/action
  • Microsoft.Resourcehealth/healthevent/InProgress/action
  • Microsoft.Resourcehealth/healthevent/Pending/action
  • Microsoft.Resourcehealth/healthevent/Resolved/action
  • Microsoft.Resourcehealth/healthevent/Updated/action

例11.6 リソースグループの作成に必要なアクセス許可

  • Microsoft.Resources/subscriptions/resourceGroups/read
  • Microsoft.Resources/subscriptions/resourcegroups/write

例11.7 リソースタグの作成に必要なアクセス許可

  • Microsoft.Resources/tags/write

例11.8 ストレージリソースの作成に必要な権限

  • Microsoft.Storage/storageAccounts/blobServices/read
  • Microsoft.Storage/storageAccounts/blobServices/containers/write
  • Microsoft.Storage/storageAccounts/fileServices/read
  • Microsoft.Storage/storageAccounts/fileServices/shares/read
  • Microsoft.Storage/storageAccounts/fileServices/shares/write
  • Microsoft.Storage/storageAccounts/fileServices/shares/delete
  • Microsoft.Storage/storageAccounts/listKeys/action
  • Microsoft.Storage/storageAccounts/read
  • Microsoft.Storage/storageAccounts/write

例11.9 デプロイメントの作成に必要な権限

  • Microsoft.Resources/deployments/read
  • Microsoft.Resources/deployments/write
  • Microsoft.Resources/deployments/validate/action
  • Microsoft.Resources/deployments/operationstatuses/read

例11.10 コンピュートリソースを作成するためのオプションのアクセス許可

  • Microsoft.Compute/availabilitySets/delete
  • Microsoft.Compute/availabilitySets/write

例11.11 Marketplace 仮想マシンリソースを作成するためのオプションのアクセス許可

  • Microsoft.MarketplaceOrdering/offertypes/publishers/offers/plans/agreements/read
  • Microsoft.MarketplaceOrdering/offertypes/publishers/offers/plans/agreements/write

例11.12 ユーザー管理の暗号化を有効にするためのオプションのアクセス許可

  • Microsoft.Compute/diskEncryptionSets/read
  • Microsoft.Compute/diskEncryptionSets/write
  • Microsoft.Compute/diskEncryptionSets/delete
  • Microsoft.KeyVault/vaults/read
  • Microsoft.KeyVault/vaults/write
  • Microsoft.KeyVault/vaults/delete
  • Microsoft.KeyVault/vaults/deploy/action
  • Microsoft.KeyVault/vaults/keys/read
  • Microsoft.KeyVault/vaults/keys/write
  • Microsoft.Features/providers/features/register/action

Microsoft Azure で OpenShift Container Platform クラスターを削除するには、以下のアクセス許可が必要です。

例11.13 承認リソースを削除するために必要な権限

  • Microsoft.Authorization/roleAssignments/delete

例11.14 コンピューティングリソースを削除するために必要な権限

  • Microsoft.Compute/disks/delete
  • Microsoft.Compute/galleries/delete
  • Microsoft.Compute/galleries/images/delete
  • Microsoft.Compute/galleries/images/versions/delete
  • Microsoft.Compute/virtualMachines/delete
  • Microsoft.Compute/images/delete

例11.15 Required permissions for deleting identity management resources

  • Microsoft.ManagedIdentity/userAssignedIdentities/delete

例11.16 ネットワークリソースを削除するために必要な権限

  • Microsoft.Network/dnszones/read
  • Microsoft.Network/dnsZones/A/read
  • Microsoft.Network/dnsZones/A/delete
  • Microsoft.Network/dnsZones/CNAME/read
  • Microsoft.Network/dnsZones/CNAME/delete
  • Microsoft.Network/loadBalancers/delete
  • Microsoft.Network/networkInterfaces/delete
  • Microsoft.Network/networkSecurityGroups/delete
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/read
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/A/read
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/delete
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/virtualNetworkLinks/delete
  • Microsoft.Network/publicIPAddresses/delete
  • Microsoft.Network/virtualNetworks/delete

例11.17 リソースの正常性をチェックするために必要なアクセス許可

  • Microsoft.Resourcehealth/healthevent/Activated/action
  • Microsoft.Resourcehealth/healthevent/Resolved/action
  • Microsoft.Resourcehealth/healthevent/Updated/action

例11.18 リソースグループを削除するために必要なアクセス許可

  • Microsoft.Resources/subscriptions/resourcegroups/delete

例11.19 ストレージリソースを削除するために必要な権限

  • Microsoft.Storage/storageAccounts/delete
  • Microsoft.Storage/storageAccounts/listKeys/action
注記

Azure に OpenShift Container Platform をインストールするには、リソースグループの作成に関連するアクセス許可をサブスクリプションに限定する必要があります。リソースグループが作成されたら、作成されたリソースグループに残りのアクセス許可のスコープを設定できます。パブリック DNS ゾーンが別のリソースグループに存在する場合は、ネットワーク DNS ゾーンに関連するアクセス許可を常にサブスクリプションに適用する必要があります。

OpenShift Container Platform クラスターを削除するときに、すべてのパーミッションをサブスクリプションに限定できます。

11.3.8. Azure マネージド ID の使用

インストールプログラムでは、インストールを完了するために Azure ID が必要です。システム割り当てまたはユーザー割り当てのマネージド ID を使用できます。

マネージド ID を使用できない場合は、サービスプリンシパルを使用できます。

手順

  1. システム割り当てのマネージド ID を使用している場合は、インストールプログラムを実行する仮想マシン上でそれを有効にします。
  2. ユーザーが割り当てたマネージド ID を使用している場合は以下を行います。

    1. これを、インストールプログラムを実行する仮想マシンに割り当てます。
    2. クライアント ID を記録します。この値は、クラスターをインストールするときに必要になります。

      ユーザー割り当てマネージド ID の詳細を表示する場合は、Microsoft Azure ドキュメントで ユーザー割り当てマネージド ID のリスト を参照してください。

  3. 必要なパーミッションがマネージド ID に割り当てられていることを確認します。

11.3.9. サービスプリンシパルの作成

インストールプログラムでは、インストールを完了するために Azure ID が必要です。サービスプリンシパルを使用できます。

サービスプリンシパルを使用できない場合は、マネージド ID を使用できます。

前提条件

  • Azure CLI をインストールまたは更新している。
  • Azure サブスクリプション ID がある。
  • サービスプリンシパルに Contributor ロールおよび User Administrator Access ロールを割り当てない場合は、必要な Azure アクセス許可を持つカスタムロールを作成しています。

手順

  1. 次のコマンドを実行して、アカウントのサービスプリンシパルを作成します。

    $ az ad sp create-for-rbac --role <role_name> \1
         --name <service_principal> \2
         --scopes /subscriptions/<subscription_id> 3
    1
    ロール名を定義します。Contributor ロールを使用するか、必要なアクセス許可を含むカスタムロールを指定できます。
    2
    サービスプリンシパル名を定義します。
    3
    サブスクリプション ID を指定します。

    出力例

    Creating 'Contributor' role assignment under scope '/subscriptions/<subscription_id>'
    The output includes credentials that you must protect. Be sure that you do not
    include these credentials in your code or check the credentials into your source
    control. For more information, see https://aka.ms/azadsp-cli
    {
      "appId": "axxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx",
      "displayName": <service_principal>",
      "password": "00000000-0000-0000-0000-000000000000",
      "tenantId": "8xxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx"
    }

  2. 出力から appId パラメーターと password パラメーターの値を記録します。クラスターをインストールするときにこれらの値が必要です。
  3. Contributor ロールをサービスプリンシパルに適用した場合は、次のコマンドを実行して User Administrator Access ロールを割り当てます。

    $ az role assignment create --role "User Access Administrator" \
      --assignee-object-id $(az ad sp show --id <appId> --query id -o tsv) 1
      --scope /subscriptions/<subscription_id> 2
    1
    サービスプリンシパルの appId パラメーター値を指定します。
    2
    サブスクリプション ID を指定します。

関連情報

11.3.10. サポート対象の Azure リージョン

インストールプログラムは、サブスクリプションに基づいて利用可能な Microsoft Azure リージョンのリストを動的に生成します。

サポート対象の Azure パブリックリージョン
  • australiacentral (Australia Central)
  • australiaeast (Australia East)
  • australiasoutheast (Australia South East)
  • brazilsouth (Brazil South)
  • canadacentral (Canada Central)
  • canadaeast (Canada East)
  • centralindia (Central India)
  • centralus (Central US)
  • eastasia (East Asia)
  • eastus (East US)
  • eastus2 (East US 2)
  • francecentral (France Central)
  • germanywestcentral (Germany West Central)
  • israelcentral (Israel Central)
  • italynorth (Italy North)
  • japaneast (Japan East)
  • japanwest (Japan West)
  • koreacentral (Korea Central)
  • koreasouth (Korea South)
  • mexicocentral (Mexico Central)
  • northcentralus (North Central US)
  • northeurope (North Europe)
  • norwayeast (Norway East)
  • polandcentral (Poland Central)
  • qatarcentral (Qatar Central)
  • southafricanorth (South Africa North)
  • southcentralus (South Central US)
  • southeastasia (Southeast Asia)
  • southindia (South India)
  • spaincentral (Spain Central)
  • swedencentral (Sweden Central)
  • switzerlandnorth (Switzerland North)
  • uaenorth (UAE North)
  • uksouth (UK South)
  • ukwest (UK West)
  • westcentralus (West Central US)
  • westeurope (West Europe)
  • westindia (West India)
  • westus (West US)
  • westus2 (West US 2)
  • westus3(West US 3)
サポート対象の Azure Government リージョン

以下の Microsoft Azure Government (MAG) リージョンのサポートが OpenShift Container Platform バージョン 4.6 に追加されています。

  • usgovtexas (US Gov Texas)
  • usgovvirginia (US Gov Virginia)

Azure ドキュメント の利用可能なすべての MAG リージョンを参照できます。他の提供される MAG リージョンは OpenShift Container Platform で機能することが予想されますが、まだテストされていません。

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