9.5. 発行者による証明書の設定


cert-manager Operator for Red Hat OpenShift を使用すると、クラスター内のワークロードだけでなく、クラスターの外部で対話するコンポーネントの証明書を、更新や発行などのタスクを処理して管理できます。

9.5.1. ユーザーワークロードの証明書を作成する

前提条件

  • cluster-admin 権限でクラスターにアクセスできる。
  • cert-manager Operator for Red Hat OpenShift がインストールされている。

手順

  1. 発行者を作成します。詳細は、「関連情報」セクションの「発行者の設定」を参照してください。
  2. 証明書を作成します。

    1. Certificate オブジェクトを定義する YAML ファイル (例: certificate.yaml) を作成します。

      certificate.yaml ファイルの例

      apiVersion: cert-manager.io/v1
      kind: Certificate
      metadata:
        name: <tls_cert> 1
        namespace: <issuer_namespace> 2
      spec:
        isCA: false
        commonName: '<common_name>' 3
        secretName: <secret_name> 4
        dnsNames:
        - "<domain_name>" 5
        issuerRef:
          name: <issuer_name> 6
          kind: Issuer

      1
      証明書の名前を指定します。
      2
      発行者の namespace を指定します。
      3
      コモンネーム (CN) を指定します。
      4
      作成する、証明書を含むシークレットの名前を指定します。
      5
      ドメイン名を指定します。
      6
      発行者の名前を指定します。
    2. 次のコマンドを実行して、Certificate オブジェクトを作成します。

      $ oc create -f certificate.yaml

検証

  • 次のコマンドを実行して、証明書が作成され、使用できる状態になっていることを確認します。

    $ oc get certificate -w -n <issuer_namespace>

    証明書のステータスが Ready になると、クラスター上のワークロードは、生成された証明書シークレットの使用を開始できます。

9.5.2. API サーバーの証明書を作成する

前提条件

  • cluster-admin 権限でクラスターにアクセスできる。
  • cert-manager Operator for Red Hat OpenShift のバージョン 1.13.0 以降がインストールされている。

手順

  1. 発行者を作成します。詳細は、「関連情報」セクションの「発行者の設定」を参照してください。
  2. 証明書を作成します。

    1. Certificate オブジェクトを定義する YAML ファイル (例: certificate.yaml) を作成します。

      certificate.yaml ファイルの例

      apiVersion: cert-manager.io/v1
      kind: Certificate
      metadata:
        name: <tls_cert> 1
        namespace: openshift-config
      spec:
        isCA: false
        commonName: "api.<cluster_base_domain>" 2
        secretName: <secret_name> 3
        dnsNames:
        - "api.<cluster_base_domain>" 4
        issuerRef:
          name: <issuer_name> 5
          kind: Issuer

      1
      証明書の名前を指定します。
      2
      コモンネーム (CN) を指定します。
      3
      作成する、証明書を含むシークレットの名前を指定します。
      4
      API サーバーの DNS 名を指定します。
      5
      発行者の名前を指定します。
    2. 次のコマンドを実行して、Certificate オブジェクトを作成します。

      $ oc create -f certificate.yaml
  3. API サーバーの名前が付いた証明書を追加します。詳細は、「関連情報」セクションの「API サーバーの名前が付いた証明書を追加する」セクションを参照してください。
注記

証明書が更新されていることを確認するには、証明書を作成した後に oc login コマンドを再度実行します。

検証

  • 次のコマンドを実行して、証明書が作成され、使用できる状態になっていることを確認します。

    $ oc get certificate -w -n openshift-config

    証明書のステータスが Ready になると、クラスター上の API サーバーは、生成された証明書シークレットの使用を開始できます。

9.5.3. Ingress コントローラーの証明書を作成する

前提条件

  • cluster-admin 権限でクラスターにアクセスできる。
  • cert-manager Operator for Red Hat OpenShift のバージョン 1.13.0 以降がインストールされている。

手順

  1. 発行者を作成します。詳細は、「関連情報」セクションの「発行者の設定」を参照してください。
  2. 証明書を作成します。

    1. Certificate オブジェクトを定義する YAML ファイル (例: certificate.yaml) を作成します。

      certificate.yaml ファイルの例

      apiVersion: cert-manager.io/v1
      kind: Certificate
      metadata:
        name: <tls_cert> 1
        namespace: openshift-ingress
      spec:
        isCA: false
        commonName: "apps.<cluster_base_domain>" 2
        secretName: <secret_name> 3
        dnsNames:
        - "apps.<cluster_base_domain>" 4
        - "*.apps.<cluster_base_domain>" 5
        issuerRef:
          name: <issuer_name> 6
          kind: Issuer

      1
      証明書の名前を指定します。
      2
      コモンネーム (CN) を指定します。
      3
      作成する、証明書を含むシークレットの名前を指定します。
      4 5
      ingress の DNS 名を指定します。
      6
      発行者の名前を指定します。
    2. 次のコマンドを実行して、Certificate オブジェクトを作成します。

      $ oc create -f certificate.yaml
  3. デフォルトの ingress 証明書を置き換えます。詳細は、「関連情報」セクションの「デフォルトの ingress 証明書を置き換える」セクションを参照してください。

検証

  • 次のコマンドを実行して、証明書が作成され、使用できる状態になっていることを確認します。

    $ oc get certificate -w -n openshift-ingress

    証明書のステータスが Ready になると、クラスター上の Ingress コントローラーは、生成された証明書シークレットの使用を開始できます。

9.5.4. 関連情報

Red Hat logoGithubRedditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

© 2024 Red Hat, Inc.