2.2. Logging 6.0


ClusterLogForwarder カスタムリソース (CR) は、ログの収集と転送の中心的な設定ポイントです。

2.2.1. 入力および出力

入力では、転送するログのソースを指定します。Logging には、クラスターのさまざまな部分からログを選択する組み込みの入力タイプ (applicationinfrastructure、および audit) が用意されています。namespace または Pod ラベルに基づいてカスタム入力を定義し、ログの選択を微調整することもできます。

出力は、ログが送信される宛先を定義します。各出力タイプには独自の設定オプションセットがあり、動作と認証設定をカスタマイズできます。

2.2.2. レシーバー入力タイプ

レシーバー入力タイプにより、Logging システムは外部ソースからのログを受け入れることができます。ログを受信するための 2 つの形式 (httpsyslog) がサポートされます。

ReceiverSpec は、レシーバー入力の設定を定義します。

2.2.3. パイプラインとフィルター

パイプラインは、入力から出力へのログのフローを決定します。パイプラインは、1 つ以上の入力参照、出力参照、およびオプションのフィルター参照で構成されます。フィルターを使用して、パイプライン内のログメッセージを変換または削除できます。フィルターは順番に適用されるため、フィルターの順序は重要であり、最初の方のフィルターを使用すると、ログメッセージが後のステージに到達するのを防ぐことができます。

2.2.4. Operator の行動

Cluster Logging Operator は、managementState フィールドに基づいて、コレクターのデプロイメントと設定を管理します。

  • Managed (デフォルト) に設定すると、Operator は仕様で定義された設定に一致するように、ロギングリソースをアクティブに管理します。
  • Unmanaged に設定すると、Operator はアクションを実行せず、ロギングコンポーネントを手動で管理できます。

2.2.5. 検証

ロギングには、スムーズでエラーのない設定エクスペリエンスを確保するために、広範な検証ルールやデフォルト値が含まれます。ClusterLogForwarder リソースは、必須フィールド、フィールド間の依存関係、および入力値の形式の検証チェックを強制します。特定のフィールドにはデフォルト値が提供されるため、一般的なシナリオで明示的な設定を行う必要性が軽減されます。

2.2.5.1. クイックスタート

前提条件

  • クラスター管理者のパーミッション。

手順

  1. OperatorHub から OpenShift Logging および Loki Operator をインストールします。
  2. openshift-logging namespace に LokiStack カスタムリソース (CR) を作成します。

    apiVersion: loki.grafana.com/v1
    kind: LokiStack
    metadata:
      name: logging-loki
      namespace: openshift-logging
    spec:
      managementState: Managed
      size: 1x.extra-small
      storage:
        schemas:
        - effectiveDate: '2022-06-01'
          version: v13
        secret:
          name: logging-loki-s3
          type: s3
        storageClassName: gp3-csi
      tenants:
        mode: openshift-logging
  3. コレクターのサービスアカウントを作成します。

    $ oc create sa collector -n openshift-logging
  4. コレクター用の ClusterRole を作成します。

    apiVersion: rbac.authorization.k8s.io/v1
    kind: ClusterRole
    metadata:
      name: logging-collector-logs-writer
    rules:
    - apiGroups:
      - loki.grafana.com
      resourceNames:
      - logs
      resources:
      - application
      - audit
      - infrastructure
      verbs:
      - create
  5. ClusterRole をサービスアカウントにバインドします。

    $ oc adm policy add-cluster-role-to-user logging-collector-logs-writer -z collector
  6. Cluster Observability Operator をインストールします。
  7. Observe タブの Log セクションを有効にするには、UIPlugin を作成します。

    apiVersion: observability.openshift.io/v1alpha1
    kind: UIPlugin
    metadata:
      name: logging
    spec:
      type: Logging
      logging:
        lokiStack:
          name: logging-loki
  8. コレクターサービスアカウントにロールを追加します。

    $ oc project openshift-logging
    $ oc adm policy add-cluster-role-to-user collect-application-logs -z collector
    $ oc adm policy add-cluster-role-to-user collect-audit-logs -z collector
    $ oc adm policy add-cluster-role-to-user collect-infrastructure-logs -z collector
  9. ログ転送を設定するには、ClusterLogForwarder CR を作成します。

    apiVersion: observability.openshift.io/v1
    kind: ClusterLogForwarder
    metadata:
      name: collector
      namespace: openshift-logging
    spec:
      serviceAccount:
        name: collector
      outputs:
      - name: default-lokistack
        type: lokiStack
        lokiStack:
          target:
            name: logging-loki
            namespace: openshift-logging
        authentication:
          token:
            from: serviceAccount
        tls:
          ca:
            key: service-ca.crt
            configMapName: openshift-service-ca.crt
      pipelines:
      - name: default-logstore
        inputRefs:
        - application
        - infrastructure
        outputRefs:
        - default-lokistack
  10. OpenShift Web コンソールの Observe タブの Log セクションにログが表示されていることを確認します。
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