8.3. Ingress Node Firewall Operator のデプロイ
前提条件
- Ingress Node Firewall Operator がインストールされます。
手順
Ingress Node Firewall Operator をデプロイするには、Operator のデーモンセットをデプロイする IngressNodeFirewallConfig
カスタムリソースを作成します。ファイアウォールルールを適用することで、1 つまたは複数の IngressNodeFirewall
CRD をノードにデプロイできます。
-
ingressnodefirewallconfig
という名前のopenshift-ingress-node-firewall
namespace 内にIngressNodeFirewallConfig
を作成します。 次のコマンドを実行して、Ingress Node Firewall Operator ルールをデプロイします。
$ oc apply -f rule.yaml
8.3.1. Ingress ノードファイアウォール設定オブジェクト
Ingress Node Firewall 設定オブジェクトのフィールドについて、次の表で説明します。
フィールド | 型 | 説明 |
---|---|---|
|
|
CR オブジェクトの名前。ファイアウォールルールオブジェクトの名前は |
|
|
Ingress Firewall Operator CR オブジェクトの namespace。 |
|
| 指定されたノードラベルを介してノードをターゲットにするために使用されるノード選択制約。以下に例を示します。 spec: nodeSelector: node-role.kubernetes.io/worker: "" 注記
デーモンセットを開始するには、 |
Operator は CR を使用し、nodeSelector
に一致するすべてのノード上に Ingress ノードファイアウォールデーモンセットを作成します。
Ingress Node Firewall Operator の設定例
次の例では、完全な Ingress ノードファイアウォール設定が指定されています。
Ingress ノードファイアウォール設定オブジェクトの例
apiVersion: ingressnodefirewall.openshift.io/v1alpha1 kind: IngressNodeFirewallConfig metadata: name: ingressnodefirewallconfig namespace: openshift-ingress-node-firewall spec: nodeSelector: node-role.kubernetes.io/worker: ""
Operator は CR を使用し、nodeSelector
に一致するすべてのノード上に Ingress ノードファイアウォールデーモンセットを作成します。
8.3.2. Ingress ノードファイアウォールルールオブジェクト
Ingress ノードファイアウォールルールオブジェクトのフィールドについて、次の表で説明します。
フィールド | 型 | 説明 |
---|---|---|
|
| CR オブジェクトの名前。 |
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|
このオブジェクトのフィールドは、ファイアウォールルールを適用するインターフェイスを指定します。たとえば、 |
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Ingress オブジェクトの設定
ingress
オブジェクトの値は、次の表で定義されています。
フィールド | 型 | 説明 |
---|---|---|
|
| CIDR ブロックを設定できます。異なるアドレスファミリーから複数の CIDR を設定できます。 注記
異なる CIDR を使用すると、同じ順序ルールを使用できます。CIDR が重複する同じノードおよびインターフェイスに対して複数の |
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Ingress ファイアウォール
注記 ingress ファイアウォールルールは、無効な設定をブロックする検証 Webhook を使用して検証されます。検証 Webhook は、API サーバーや SSH などの重要なクラスターサービスをブロックすることを防ぎます。 |
ingress ノードファイアウォールルールオブジェクトの例
次の例では、完全な Ingress ノードファイアウォール設定が指定されています。
Ingress ノードファイアウォールの設定例
apiVersion: ingressnodefirewall.openshift.io/v1alpha1
kind: IngressNodeFirewall
metadata:
name: ingressnodefirewall
spec:
interfaces:
- eth0
nodeSelector:
matchLabels:
<ingress_firewall_label_name>: <label_value> 1
ingress:
- sourceCIDRs:
- 172.16.0.0/12
rules:
- order: 10
protocolConfig:
protocol: ICMP
icmp:
icmpType: 8 #ICMP Echo request
action: Deny
- order: 20
protocolConfig:
protocol: TCP
tcp:
ports: "8000-9000"
action: Deny
- sourceCIDRs:
- fc00:f853:ccd:e793::0/64
rules:
- order: 10
protocolConfig:
protocol: ICMPv6
icmpv6:
icmpType: 128 #ICMPV6 Echo request
action: Deny
- 1
- <label_name> と <label_value> はノード上に存在する必要があり、
ingressfirewallconfig
CR を実行するノードに適用されるnodeselector
ラベルと値に一致する必要があります。<label_value> は、true
またはfalse
です。nodeSelector
ラベルを使用すると、ノードのグループを個別にターゲットにして、ingressfirewallconfig
CR の使用に異なるルールを適用できます。
ゼロトラスト Ingress ノードファイアウォールルールオブジェクトの例
ゼロトラストの Ingress ノードファイアウォールルールは、マルチインターフェイスクラスターに追加のセキュリティーを提供できます。たとえば、ゼロトラストの Ingress ノードファイアウォールルールを使用して、SSH を除く特定のインターフェイス上のすべてのトラフィックをドロップできます。
次の例では、ゼロトラスト Ingress ノードファイアウォールルールセットの完全な設定が指定されています。
次の場合、ユーザーはアプリケーションが使用するすべてのポートを許可リストに追加して、適切な機能を確保する必要があります。
ゼロトラストの Ingress ノードファイアウォールルールの例
apiVersion: ingressnodefirewall.openshift.io/v1alpha1 kind: IngressNodeFirewall metadata: name: ingressnodefirewall-zero-trust spec: interfaces: - eth1 1 nodeSelector: matchLabels: <ingress_firewall_label_name>: <label_value> 2 ingress: - sourceCIDRs: - 0.0.0.0/0 3 rules: - order: 10 protocolConfig: protocol: TCP tcp: ports: 22 action: Allow - order: 20 action: Deny 4