3.10. bootupd を使用して RHCOS ノード上のブートローダーを更新する


bootupd を使用して RHCOS ノード上のブートローダーを更新するには、RHCOS マシン上で bootupctl update コマンドを手動で実行するか、systemd ユニットを使用してマシン設定を指定する必要があります。

grubby またはその他のブートローダーツールとは異なり、bootupd はカーネル引数を渡すなどのカーネル領域の設定を管理しません。カーネル引数を設定するには、ノードにカーネル引数を追加する を参照してください。

注記

bootupd を使用してブートローダーを更新すると、BootHole 脆弱性から保護できます。

3.10.1. ブートローダーを手動で更新する

bootupctl コマンドラインツールを使用して、システムのステータスを手動で検査し、ブートローダーを更新できます。

  1. システムのステータスを検査します。

    # bootupctl status

    x86_64 の出力例

    Component EFI
      Installed: grub2-efi-x64-1:2.04-31.el8_4.1.x86_64,shim-x64-15-8.el8_1.x86_64
      Update: At latest version

    aarch64 の出力例

    Component EFI
      Installed: grub2-efi-aa64-1:2.02-99.el8_4.1.aarch64,shim-aa64-15.4-2.el8_1.aarch64
      Update: At latest version

  1. 最初にバージョン 4.4 以前にインストールされた OpenShift Container Platform クラスターには、明示的な導入フェーズが必要です。

    システムのステータスが Adoptable の場合に、導入を実行します。

    # bootupctl adopt-and-update

    出力例

    Updated: grub2-efi-x64-1:2.04-31.el8_4.1.x86_64,shim-x64-15-8.el8_1.x86_64

  2. 更新が利用可能な場合は、更新を適用して、次回の再起動時に変更が有効になるようにします。

    # bootupctl update

    出力例

    Updated: grub2-efi-x64-1:2.04-31.el8_4.1.x86_64,shim-x64-15-8.el8_1.x86_64

3.10.2. マシン設定を通してブートローダーを自動更新する

bootupd を使用してブートローダーを自動更新するもう 1 つの方法は、必要に応じて起動するたびにブートローダーを更新する systemd サービスユニットを作成することです。このユニットは、ブートプロセス中に bootupctl update コマンドを実行し、マシン設定を通してノードにインストールされます。

注記

更新操作が予期せず中断されるとノードが起動不能になる可能性があるため、この設定はデフォルトでは有効になっていません。この設定を有効にする場合は、ブートローダーを更新する間、ブートプロセス中にノードが中断されないように注意してください。通常、ブートローダーの更新操作はすぐに完了するため、リスクは低くなります。

  1. bootupctl-update.service systemd ユニットの内容を含む Butane 設定ファイル 99-worker-bootupctl-update.bu を作成します。

    注記

    Butane の詳細は、「Butane を使用したマシン設定の作成」を参照してください。

    出力例

    variant: openshift
    version: 4.14.0
    metadata:
      name: 99-worker-chrony 1
      labels:
        machineconfiguration.openshift.io/role: worker 2
    systemd:
      units:
      - name: bootupctl-update.service
        enabled: true
        contents: |
          [Unit]
          Description=Bootupd automatic update
    
          [Service]
          ExecStart=/usr/bin/bootupctl update
          RemainAfterExit=yes
    
          [Install]
          WantedBy=multi-user.target

    1 2
    コントロールプレーンノードでは、これらの両方の場所で worker の代わりに master を使用します。
  2. Butane を使用して、ノードに配信される設定を含む MachineConfig オブジェクトファイル (99-worker-bootupctl-update.yaml) を生成します。

    $ butane 99-worker-bootupctl-update.bu -o 99-worker-bootupctl-update.yaml
  3. 以下の 2 つの方法のいずれかで設定を適用します。

    • クラスターがまだ起動していない場合は、マニフェストファイルを生成した後に、MachineConfig オブジェクトファイルを <installation_directory>/openshift ディレクトリーに追加してから、クラスターの作成を続行します。
    • クラスターがすでに実行中の場合は、ファイルを適用します。

      $ oc apply -f ./99-worker-bootupctl-update.yaml
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