第2章 MTC (Migration Toolkit for Containers)
MTC (Migration Toolkit for Containers) を使用すると、OpenShift Container Platform 4 クラスター間でステートフルなアプリケーションのワークロードを namespace のレベルで移行できます。
OpenShift Container Platform 3 から移行する場合は、OpenShift Container Platform 3 から 4 への移行 および OpenShift Container Platform 3 へのレガシー Migration Toolkit for Containers Operator のインストール を参照してください。
状態の移行を使用して、同じクラスター内またはクラスター間でアプリケーションを移行できます。
MTC には、Web コンソールおよび API が同梱されており、Kubernetes カスタムリソースに基づいて移行を制御してアプリケーションのダウンタイムを最小限に抑えることができます。
MTC コンソールはデフォルトでターゲットクラスターにインストールされます。Migration Toolkit for Containers Operator を、コンソールを リモートクラスター にインストールするように設定できます。
以下のトピックの詳細は、高度な移行オプション を参照してください。
- 移行フックおよび MTC API で移行を自動化する。
- リソースを除外して大規模な移行をサポートし、ボリュームを直接移行する場合の自動 PV サイズ調整を有効化にするように移行計画を設定する。
2.1. 用語
用語 | 定義 |
---|---|
ソースクラスター | アプリケーションの移行元となるクラスター。 |
宛先クラスター[1] | アプリケーションが移行されるクラスター。 |
レプリケーションリポジトリー | ボリュームとイメージの直接的な移行時の Kubernetes オブジェクトに使用するオブジェクトストレージ、または間接的な移行時にイメージ、ボリューム、Kubernetes オブジェクトのコピーに使用するオブジェクトストレージ。 レプリケーションリポジトリーはすべてのクラスターからアクセスできる必要があります。 |
ホストクラスター |
ホストクラスターには、イメージの直接移行にレジストリールートを公開する必要はありません。 |
リモートクラスター | 通常、リモートクラスターはソースクラスターですが、これは必須ではありません。
リモートクラスターには、 リモートクラスターには、直接のイメージ移行用にセキュアなレジストリールートを公開する必要があります。 |
間接的な移行 | イメージ、ボリューム、および Kubernetes オブジェクトはソースクラスターからレプリケーションリポジトリーにコピーされ、その後にレプリケーションリポジトリーから宛先クラスターにコピーされます。 |
ボリュームの直接移行 | 永続ボリュームはソースクラスターから宛先クラスターに直接コピーされます。 |
イメージの直接移行 | イメージはソースクラスターから宛先クラスターに直接コピーされます。 |
段階移行 | データはアプリケーションを停止せずに、宛先クラスターにコピーされます。 段階移行を複数回実行すると、カットオーバー移行の時間が短縮されます。 |
カットオーバー移行 | ソースクラスター上のアプリケーションが停止され、アプリケーションリソースが宛先クラスターに移行されます。 |
状態の移行 | アプリケーションの状態は、特定の永続ボリューム要求 (PVC) をコピーして移行されます。 |
ロールバック移行 | ロールバック移行は完了した移行をロールバックします。 |
1 MTC の Web コンソールの ターゲットクラスターを指します。