4.4. Jaeger UI の Monitor タブの設定
リクエストのレート、エラー、および期間 (RED) メトリクスをトレースから抽出して、OpenShift Container Platform Web コンソールの Monitor タブの Jaeger コンソールで視覚化できます。メトリクスは、Prometheus によってコレクターからスクレイピングされた OpenTelemetry コレクター内のスパンから導出されます。Prometheus は、ユーザーワークロードモニタリングスタックにデプロイできます。Jaeger UI は、Prometheus エンドポイントからこれらのメトリクスをクエリーし、可視化します。
前提条件
- Distributed Tracing Platform の権限とテナントを設定した。詳細は、「権限とテナントの設定」を参照してください。
手順
OpenTelemetry Collector の
OpenTelemetryCollector
カスタムリソースで、Spanmetrics コネクター (spanmetrics
) を有効にします。このコネクターは、トレースからメトリクスを導出し、そのメトリクスを Prometheus 形式でエクスポートします。スパン RED 用の
OpenTelemetryCollector
カスタムリソースの例Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
ServiceMonitor
カスタムリソースを作成して、Prometheus エクスポーターの収集を有効にします。- 2
- Spanmetrics コネクターはトレースを受信し、メトリクスをエクスポートします。
- 3
- OpenTelemetry プロトコルのスパンを受信する OTLP レシーバー。
- 4
- Prometheus エクスポーターは、Prometheus 形式でメトリクスをエクスポートするために使用されます。
- 5
- リソース属性はデフォルトでドロップされます。
- 6
- Spanmetrics コネクターは、トレースパイプラインのエクスポーターとして設定されています。
- 7
- Spanmetrics コネクターは、メトリクスパイプラインのレシーバーとして設定されています。
TempoStack
カスタムリソースで、Monitor タブを有効にし、ユーザー定義のモニタリングスタックからデータを照会するように、Prometheus エンドポイントを Thanos Querier サービスに設定します。Monitor タブが有効な
TempoStack
カスタムリソースの例Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow オプション:
spanmetrics
コネクターによって生成されるスパン RED メトリクスを、アラートルールで使用します。たとえば、このコネクターは、サービスの速度低下に関するアラートの場合や、サービスレベル目標 (SLO) を定義する場合のために、duration_bucket
ヒストグラムとcalls
カウンターメトリクスを作成します。これらのメトリクスには、サービス、API 名、操作タイプ、その他の属性を識別するラベルが付いています。Expand 表4.4 spanmetrics コネクターで作成されるメトリクスのラベル ラベル 説明 値 service_name
otel_service_name
環境変数によって設定されるサービス名。frontend
span_name
操作の名前。
-
/
-
/customer
span_kind
サーバー、クライアント、メッセージング、または内部操作を識別します。
-
SPAN_KIND_SERVER
-
SPAN_KIND_CLIENT
-
SPAN_KIND_PRODUCER
-
SPAN_KIND_CONSUMER
-
SPAN_KIND_INTERNAL
フロントエンドサービスで 2000 ミリ秒以内に 95% の要求が処理されない場合の SLO のアラートルールを定義する
PrometheusRule
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- 95% のフロントエンドサーバーの応答時間値が 2000 ミリ秒未満であるかどうかを確認する式。時間範囲 (
[5m]
) が収集間隔の 4 倍以上で、メトリクスの変化に対応できる十分な長さである必要があります。
-