第7章 ネットワークの制限された環境での Migration Toolkit for Containers Operator のインストール
以下の手順を実行して、ネットワークが制限された環境で OpenShift Container Platform 3 および 4 に MTC (Migration Toolkit for Containers) をインストールすることができます。
ミラーリングされた Operator カタログ を作成します。
このプロセスは、
registry.redhat.io
イメージとミラーレジストリーイメージ間のマッピングを含むmapping.txt
ファイルを作成します。ソースクラスターに Operator をインストールするには、mapping.txt
ファイルが必要です。Operator Lifecycle Manager を使用して OpenShift Container Platform 4.12 ターゲットクラスターに Migration Toolkit for Containers Operator をインストールします。
デフォルトで、MTC Web コンソールおよび
Migration Controller
Pod はターゲットクラスターで実行されます。Migration Controller
のカスタムリソースマニフェストを、MTC の Web コンソールおよびMigration Controller
Pod を ソースクラスターまたはリモートクラスター で実行するように設定できます。- コマンドラインインターフェイスから OpenShift Container Platform 3 ソースクラスターに レガシー の Migration Toolkit for Containers Operator をインストールします。
- オブジェクトストレージをレプリケーションリポジトリーとして使用するように設定します。
MTC をアンインストールするには、MTC のアンインストールとリソースの削除 を参照してください。
7.1. 互換性のガイドライン
OpenShift Container Platform バージョンと互換性がある Migration Toolkit for Containers (MTC) Operator をインストールする必要があります。
定義
- レガシープラットフォーム
- OpenShift Container Platform 4.5 以前。
- 最新プラットフォーム
- OpenShift Container Platform 4.6 以降。
- レガシー operator
- レガシープラットフォーム用に設計された MTC Operator。
- 最新 operator
- 最新のプラットフォーム用に設計された MTC Operator。
- コントロールクラスター
- MTC コントローラーと GUI を実行するクラスター。
- リモートクラスター
- Velero を実行する移行のソースクラスターまたは宛先クラスター。コントロールクラスターは、Velero API を介してリモートクラスターと通信し、移行を促進します。
OpenShift Container Platform クラスターを移行するには、互換性のあるバージョンの MTC を使用する必要があります。移行を正常に実行するには、移行元クラスターと移行先クラスターの両方で同じバージョンの MTC を使用する必要があります。
MTC 1.7 は、OpenShift Container Platform 3.11 から 4.9 への移行をサポートします。
MTC 1.8 は、OpenShift Container Platform 4.10 以降からの移行のみをサポートします。
詳細 | OpenShift Container Platform 3.11 | OpenShift Container Platform 4.0 から 4.5 | OpenShift Container Platform 4.6 から 4.9 | OpenShift Container Platform 4.10 以降 |
---|---|---|---|---|
MTC の安定バージョン | MTC v.1.7.z | MTC v.1.7.z | MTC v.1.7.z | MTC v.1.8.z |
インストール |
レガシー MTC v.1.7.z operator: [重要] このクラスターをコントロールクラスターにすることはできません。 |
OLM を使用してインストール、リリースチャネル |
OLM を使用してインストール、リリースチャネル |
ネットワークの制限により、最新のクラスターが移行に関与する他のクラスターに接続できないというエッジケースが存在します。たとえば、オンプレミスの OpenShift Container Platform 3.11 クラスターからクラウド内の最新の OpenShift Container Platform クラスターに移行する場合、最新のクラスターは OpenShift Container Platform 3.11 クラスターに接続できません。
MTC v.1.7.z
では、ネットワーク制限が原因で、いずれかのリモートクラスターがコントロールクラスターと通信できない場合は、crane tunnel-api コマンドを使用します。
安定した MTC リリースでは、常に最新のクラスターを制御クラスターとして指定する必要がありますが、この特定のケースでは、レガシークラスターを制御クラスターとして指定し、ワークロードをリモートクラスターにプッシュすることができます。