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5.15. Go ベースの Operator 用のオブジェクトプルーニングユーティリティー

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operator-libプルーニングユーティリティーを使用すると、Go ベースの Operator は、オブジェクトが不要になったときにオブジェクトをクリーンアップまたはプルーニングできます。Operator の作成者は、ユーティリティーを使用してカスタムフックと戦略を作成することもできます。

5.15.1. operator-lib プルーニングユーティリティーについて

ジョブや Pod などのオブジェクトは、Operator ライフサイクルの通常の部分として作成されます。クラスター管理者または Operator がこれらのオブジェクトを削除しない場合には、そのままクラスターにとどまり、リソースを消費する可能性があります。

以前は、不要なオブジェクトの整理に次のオプションを使用できました。

  • Operator の作成者は、Operator 向けに独自のプルーニングソリューションを作成する必要がありました。
  • クラスター管理者は、自分でオブジェクトをクリーンアップする必要がありました。

operator-libプルーニングユーティリティーでは、特定の namespace の Kubernetes クラスターからオブジェクトを削除します。このライブラリーは、Operator Framework の一部としてoperator-libライブラリーのバージョン0.9.0で追加されました。

5.15.2. プルーニングユーティリティーの設定

operator-libプルーニングユーティリティーは Go で記述されており、Go ベースの Operator の一般的なプルーニング戦略が含まれています。

設定例

cfg = Config{
        log:           logf.Log.WithName("prune"),
        DryRun:        false,
        Clientset:     client,
        LabelSelector: "app=<operator_name>",
        Resources: []schema.GroupVersionKind{
                {Group: "", Version: "", Kind: PodKind},
        },
        Namespaces: []string{"<operator_namespace>"},
        Strategy: StrategyConfig{
                Mode:            MaxCountStrategy,
                MaxCountSetting: 1,
        },
        PreDeleteHook: myhook,
}

プルーニングユーティリティー設定ファイルは、次のフィールドを使用してプルーニングアクションを定義します。

設定フィールド説明

log

ライブラリーログメッセージの処理に使用されるロガー。

DryRun

リソースを削除するかどうかを決定するブール値。trueに設定すると、ユーティリティーは実行されますが、リソースは削除されません。

Clientset

Client-Kubernetes API 呼び出しに使用される Client-go Kubernetes ClientSet。

LabelSelector

プルーニングするリソースの検索時に使用される Kubernetes ラベルセレクター式。

Resources

Kubernetes リソースの種類。PodKindJobKindは現在サポートされています。

Namespaces

リソースを検索する Kubernetes namespace のリスト。

ストラテジー

実行するプルーニングストラテジー。

Strategy.Mode

MaxCountStrategyMaxAgeStrategy、または CustomStrategy が現在サポートされています。

Strategy.MaxCountSetting

プルーニングユーティリティーの実行後に残っているリソースの数を指定するMaxCountStrategyの整数値。

Strategy.MaxAgeSetting

リソースのプルーニングの有効期限を指定する Go time.Duration の文字列。例: 48h

Strategy.CustomSettings

カスタムストラテジー関数に指定可能な Go マップの値

PreDeleteHook

オプション: リソースのプルーニング前に呼び出す Go 関数

CustomStrategy

オプション: カスタムプルーニング戦略を実装する Go 関数

プルーニングの実行

プルーニング設定で execute 関数を実行して、プルーニングアクションを呼び出すことができます。

err := cfg.Execute(ctx)

cron パッケージを使用するか、トリガーイベントを指定してプルーニングユーティリティーを呼び出して、プルーニングアクションを呼び出すこともできます。

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