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3.11. RHCOS のインストールおよび OpenShift Container Platform ブートストラッププロセスの開始

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OpenShift Container Platform を独自にプロビジョニングする IBM Power インフラストラクチャーにインストールするには、Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) をマシンにインストールする必要があります。RHCOS のインストール時に、インストールするマシンのタイプについて OpenShift Container Platform インストールプログラムによって生成された Ignition 設定ファイルを指定する必要があります。適切なネットワーク、DNS、および負荷分散インフラストラクチャーが設定されている場合、OpenShift Container Platform ブートストラッププロセスは RHCOS マシンの再起動後に自動的に開始されます。

ISO イメージまたはネットワーク PXE ブートを使用する手順を実行して RHCOS をマシンにインストールできます。

3.11.1. ISO イメージを使用した RHCOS のインストール

ISO イメージを使用してマシンに RHCOS をインストールできます。

前提条件

  • クラスターの Ignition 設定ファイルを作成している。
  • 適切なネットワーク、DNS および負荷分散インフラストラクチャーを設定している。
  • お使いのコンピューターからアクセスでき、作成するマシンからもアクセスできる HTTP サーバーがある。
  • ネットワークやディスクパーティションなどのさまざまな機能の設定方法について、高度な RHCOS インストール設定のセクションを確認している。

手順

  1. それぞれの Ignition 設定ファイルの SHA512 ダイジェストを取得します。たとえば、Linux を実行しているシステムで以下を使用して、bootstrap.ign Ignition 設定ファイルの SHA512 ダイジェストを取得できます。

    $ sha512sum <installation_directory>/bootstrap.ign

    ダイジェストは、クラスターノードの Ignition 設定ファイルの信頼性を検証するために、後の手順で coreos-installer に提供されます。

  2. インストールプログラムが作成したブートストラップ、コントロールプレーン、およびコンピュートノード Ignition 設定ファイルを HTTP サーバーにアップロードします。これらのファイルの URL をメモします。

    重要

    HTTP サーバーに保存する前に、Ignition 設定で設定内容を追加したり、変更したりできます。インストールの完了後にコンピュートマシンをさらにクラスターに追加する予定の場合には、これらのファイルを削除しないでください。

  3. インストールホストから、Ignition 設定ファイルが URL で利用可能であることを確認します。以下の例では、ブートストラップノードの Ignition 設定ファイルを取得します。

    $ curl -k http://<HTTP_server>/bootstrap.ign 1

    出力例

      % Total    % Received % Xferd  Average Speed   Time    Time     Time  Current
                                     Dload  Upload   Total   Spent    Left  Speed
      0     0    0     0    0     0      0      0 --:--:-- --:--:-- --:--:--     0{"ignition":{"version":"3.2.0"},"passwd":{"users":[{"name":"core","sshAuthorizedKeys":["ssh-rsa...

    コマンドで bootstrap.ignmaster.ign または worker.ign に置き換え、コントロールプレーンおよびコンピュートノードの Ignition 設定ファイルも利用可能であることを検証します。

  4. RHCOS イメージのミラー ページから、オペレーティングシステムインスタンスをインストールするための推奨される方法に必要な RHCOS イメージを取得することは可能ですが、RHCOS イメージの正しいバージョンを取得するための推奨される方法は、openshift-install コマンドの出力から取得することです。

    $ openshift-install coreos print-stream-json | grep '\.iso[^.]'

    出力例

    "location": "<url>/art/storage/releases/rhcos-4.12-aarch64/<release>/aarch64/rhcos-<release>-live.aarch64.iso",
    "location": "<url>/art/storage/releases/rhcos-4.12-ppc64le/<release>/ppc64le/rhcos-<release>-live.ppc64le.iso",
    "location": "<url>/art/storage/releases/rhcos-4.12-s390x/<release>/s390x/rhcos-<release>-live.s390x.iso",
    "location": "<url>/art/storage/releases/rhcos-4.12/<release>/x86_64/rhcos-<release>-live.x86_64.iso",

    重要

    RHCOS イメージは OpenShift Container Platform の各リリースごとに変更されない可能性があります。インストールする OpenShift Container Platform バージョンと等しいか、それ以下のバージョンの内で最も新しいバージョンのイメージをダウンロードする必要があります。利用可能な場合は、OpenShift Container Platform バージョンに一致するイメージのバージョンを使用します。この手順には ISO イメージのみを使用します。RHCOS qcow2 イメージは、このインストールではサポートされません。

    ISO ファイルの名前は以下の例のようになります。

    rhcos-<version>-live.<architecture>.iso

  5. ISO を使用し、RHCOS インストールを開始します。以下のインストールオプションのいずれかを使用します。

    • ディスクに ISO イメージを書き込み、これを直接起動します。
    • Lights Out Management (LOM) インターフェイスを使用して ISO リダイレクトを使用します。
  6. オプションを指定したり、ライブ起動シーケンスを中断したりせずに、RHCOS ISO イメージを起動します。インストーラーが RHCOS ライブ環境でシェルプロンプトを起動するのを待ちます。

    注記

    RHCOS インストール起動プロセスを中断して、カーネル引数を追加できます。ただし、この ISO 手順では、カーネル引数を追加する代わりに、以下の手順で説明しているように coreos-installer コマンドを使用する必要があります。

  7. coreos-installer コマンドを実行し、インストール要件を満たすオプションを指定します。少なくとも、ノードタイプの Ignition 設定ファイルを参照する URL と、インストール先のデバイスを指定する必要があります。

    $ sudo coreos-installer install --ignition-url=http://<HTTP_server>/<node_type>.ign <device> --ignition-hash=sha512-<digest> 12
    1 1
    コア ユーザーにはインストールを実行するために必要な root 権限がないため、sudo を使用して coreos-installer コマンドを実行する必要があります。
    2
    --ignition-hash オプションは、Ignition 設定ファイルを HTTP URL を使用して取得し、クラスターノードの Ignition 設定ファイルの信頼性を検証するために必要です。<digest> は、先の手順で取得した Ignition 設定ファイル SHA512 ダイジェストです。
    注記

    TLS を使用する HTTPS サーバーを使用して Ignition 設定ファイルを提供する場合は、coreos-installer を実行する前に、内部認証局 (CA) をシステムのトラストストアに追加できます。

    以下の例では、/dev/sda デバイスへのブートストラップノードのインストールを初期化します。ブートストラップノードの Ignition 設定ファイルは、IP アドレス 192.168.1.2 で HTTP Web サーバーから取得されます。

    $ sudo coreos-installer install --ignition-url=http://192.168.1.2:80/installation_directory/bootstrap.ign /dev/sda --ignition-hash=sha512-a5a2d43879223273c9b60af66b44202a1d1248fc01cf156c46d4a79f552b6bad47bc8cc78ddf0116e80c59d2ea9e32ba53bc807afbca581aa059311def2c3e3b
  8. マシンのコンソールで RHCOS インストールの進捗を監視します。

    重要

    OpenShift Container Platform のインストールを開始する前に、各ノードでインストールが成功していることを確認します。インストールプロセスを監視すると、発生する可能性のある RHCOS インストールの問題の原因を特定する上でも役立ちます。

  9. RHCOS のインストール後、システムを再起動する必要があります。システムの再起動後、指定した Ignition 設定ファイルを適用します。
  10. コンソール出力をチェックして、Ignition が実行されたことを確認します。

    コマンドの例

    Ignition: ran on 2022/03/14 14:48:33 UTC (this boot)
    Ignition: user-provided config was applied

  11. 継続してクラスターの他のマシンを作成します。

    重要

    この時点でブートストラップおよびコントロールプレーンマシンを作成する必要があります。コントロールプレーンマシンがデフォルトのスケジュール対象にされていない場合、OpenShift Container Platform のインストール前に少なくとも 2 つのコンピュートマシンも作成します。

    必要なネットワーク、DNS、およびロードバランサーインフラストラクチャーが配置されている場合、OpenShift Container Platform ブートストラッププロセスは RHCOS ノードの再起動後に自動的に起動します。

    注記

    RHCOS ノードには、core ユーザーのデフォルトのパスワードは含まれません。ノードには、ssh core@<node>.<cluster_name>.<base_domain> を、install_config.yaml ファイルで指定したパブリックキーとペアになる SSH プライベートキーへのアクセスのあるユーザーとして実行してアクセスできます。RHCOS を実行する OpenShift Container Platform 4 クラスターノードは変更できず、Operator を使用してクラスターの変更を適用します。SSH を使用したクラスターノードへのアクセスは推奨されません。ただし、インストールの問題を調査する際に、OpenShift Container Platform API が利用できない場合や、kubelet がターゲットノードで適切に機能しない場合、デバッグまたは障害復旧に SSH アクセスが必要になることがあります。

3.11.1.1. 詳細の RHCOS インストールリファレンス

このセクションでは、Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) の手動インストールプロセスを変更できるようにするネットワーク設定および他の高度なオプションを説明します。以下の表では、RHCOS ライブインストーラーおよび coreos-installer コマンドで使用できるカーネル引数およびコマンドラインのオプションを説明します。

3.11.1.1.1. ISO インストールのネットワークおよびボンディングのオプション

ISO イメージから RHCOS をインストールする場合、そのイメージを起動してノードのネットワークを設定する際に手動でカーネル引数を追加できます。ネットワークの引数が指定されていない場合、RHCOS が Ignition 設定ファイルを取得するためにネットワークが必要であることを検知する際に、DHCP が initramfs でアクティベートされます。

重要

ネットワーク引数を手動で追加する場合は、rd.neednet=1 カーネル引数を追加して、ネットワークを initramfs で有効にする必要があります。

以下の情報は、ISO インストール用に RHCOS ノードでネットワークおよびボンディングを設定する例を示しています。この例では、ip=nameserver=、および bond= カーネル引数の使用方法を説明しています。

注記

順序は、カーネル引数の ip=nameserver=、および bond= を追加する場合に重要です。

ネットワークオプションは、システムの起動時に dracut ツールに渡されます。dracut でサポートされるネットワークオプションの詳細は、dracut.cmdline man ページ を参照してください。

次の例は、ISO インストールのネットワークオプションです。

DHCP または静的 IP アドレスの設定

IP アドレスを設定するには、DHCP (ip=dhcp) を使用するか、個別の静的 IP アドレス (ip=<host_ip>) を設定します。静的 IP を設定する場合、各ノードで DNS サーバー IP アドレス (nameserver=<dns_ip>) を特定する必要があります。次の例では、以下を設定します。

  • ノードの IP アドレス: 10.10.10.2
  • ゲートウェイアドレス: 10.10.10.254
  • ネットワーク: 255.255.255.0
  • ホスト名: core0.example.com
  • DNS サーバーアドレス: 4.4.4.41
  • auto-configuration の値を none に設定します。IP ネットワークが静的に設定されている場合には、自動設定は必要ありません。
ip=10.10.10.2::10.10.10.254:255.255.255.0:core0.example.com:enp1s0:none
nameserver=4.4.4.41
注記

DHCP を使用して RHCOS マシンの IP アドレスを設定する場合、マシンは DHCP を介して DNS サーバー情報も取得します。DHCP ベースのデプロイメントの場合、DHCP サーバー設定を使用して RHCOS ノードが使用する DNS サーバーアドレスを定義できます。

静的ホスト名を使用しない IP アドレスの設定

静的ホスト名を割り当てずに IP アドレスを設定できます。静的ホスト名がユーザーによって設定されていない場合は、逆引き DNS ルックアップによって取得され、自動的に設定されます。静的ホスト名なしで IP アドレスを設定するには、次の例を参照してください。

  • ノードの IP アドレス: 10.10.10.2
  • ゲートウェイアドレス: 10.10.10.254
  • ネットワーク: 255.255.255.0
  • DNS サーバーアドレス: 4.4.4.41
  • auto-configuration の値を none に設定します。IP ネットワークが静的に設定されている場合には、自動設定は必要ありません。
ip=10.10.10.2::10.10.10.254:255.255.255.0::enp1s0:none
nameserver=4.4.4.41
複数のネットワークインターフェイスの指定

複数の ip= エントリーを設定することで、複数のネットワークインターフェイスを指定できます。

ip=10.10.10.2::10.10.10.254:255.255.255.0:core0.example.com:enp1s0:none
ip=10.10.10.3::10.10.10.254:255.255.255.0:core0.example.com:enp2s0:none
デフォルトゲートウェイとルートの設定

オプション: rd.route= value を設定して、追加のネットワークへのルートを設定できます。

注記

1 つまたは複数のネットワークを設定する場合、1 つのデフォルトゲートウェイが必要です。追加のネットワークゲートウェイがプライマリーネットワークゲートウェイと異なる場合、デフォルトゲートウェイはプライマリーネットワークゲートウェイである必要があります。

  • 次のコマンドを実行して、デフォルトゲートウェイを設定します。

    ip=::10.10.10.254::::
  • 次のコマンドを入力して、追加ネットワークのルートを設定します。

    rd.route=20.20.20.0/24:20.20.20.254:enp2s0
単一インターフェイスでの DHCP の無効化

2 つ以上のネットワークインターフェイスがあり、1 つのインターフェイスのみが使用される場合などに、1 つのインターフェイスで DHCP を無効にします。この例では、enp1s0 インターフェイスには静的ネットワーク設定があり、DHCP は使用されない enp2s0 について無効にされます。

ip=10.10.10.2::10.10.10.254:255.255.255.0:core0.example.com:enp1s0:none
ip=::::core0.example.com:enp2s0:none
DHCP と静的 IP 設定の組み合わせ

以下のように、複数のネットワークインターフェイスを持つシステムで、DHCP および静的 IP 設定を組み合わせることができます。

ip=enp1s0:dhcp
ip=10.10.10.2::10.10.10.254:255.255.255.0:core0.example.com:enp2s0:none
個々のインターフェイスでの VLAN の設定

オプション: vlan= パラメーターを使用して、個別のインターフェイスに VLAN を設定できます。

  • ネットワークインターフェイスで VLAN を設定し、静的 IP アドレスを使用するには、次のコマンドを実行します。

    ip=10.10.10.2::10.10.10.254:255.255.255.0:core0.example.com:enp2s0.100:none
    vlan=enp2s0.100:enp2s0
  • ネットワークインターフェイスで VLAN を設定し、DHCP を使用するには、次のコマンドを実行します。

    ip=enp2s0.100:dhcp
    vlan=enp2s0.100:enp2s0
複数の DNS サーバーの指定

以下のように、各サーバーに nameserver= エントリーを追加して、複数の DNS サーバーを指定できます。

nameserver=1.1.1.1
nameserver=8.8.8.8
複数のネットワークインターフェイスの単一インターフェイスへのボンディング

オプション: bond= オプションを使用して、複数のネットワークインターフェイスを単一のインターフェイスにボンディングできます。次の例を参照してください。

  • ボンディングされたインターフェイスを設定する構文は bond=name[:network_interfaces][:options] です。

    name は、ボンディングデバイス名 (bond0) で、network_interfaces は物理 (イーサネット) インターフェイス (em1,em2) のコンマ区切りリストを表します。options はボンディングオプションのコンマ区切りのリストです。modinfo bonding を入力して、利用可能なオプションを表示します。

  • Bond= を使用してボンディングされたインターフェイスを作成する場合は、IP アドレスの割り当て方法とボンディングされたインターフェイスのその他の情報を指定する必要があります。
  • DHCP を使用するようにボンディングされたインターフェイスを設定するには、ボンドの IP アドレスを dhcp に設定します。以下に例を示します。

    bond=bond0:em1,em2:mode=active-backup
    ip=bond0:dhcp
  • 静的 IP アドレスを使用するようにボンディングされたインターフェイスを設定するには、必要な特定の IP アドレスと関連情報を入力します。以下に例を示します。

    bond=bond0:em1,em2:mode=active-backup
    ip=10.10.10.2::10.10.10.254:255.255.255.0:core0.example.com:bond0:none
複数のネットワークインターフェイスの単一インターフェイスへのボンディング

任意: 以下のように、vlan= パラメーターを指定して、DHCP を使用して、ボンディングされたインターフェイスで VLAN を設定できます。

ip=bond0.100:dhcp
bond=bond0:em1,em2:mode=active-backup
vlan=bond0.100:bond0

次の例を使用して、VLAN でボンディングされたインターフェイスを設定し、静的 IP アドレスを使用します。

ip=10.10.10.2::10.10.10.254:255.255.255.0:core0.example.com:bond0.100:none
bond=bond0:em1,em2:mode=active-backup
vlan=bond0.100:bond0
ネットワークチーミングの使用

任意: team= パラメーターを指定して、ボンディングの代わりにネットワークチーミングを使用できます。

  • チームインターフェイス設定の構文は team= name [:network_interfaces] です。

    name はチームデバイス名 (team0)、network_interfacesは物理 (イーサネット) インターフェイス (em1、em2) のコンマ区切りリストを表します。

注記

RHCOS が次のバージョンの RHEL に切り替わると、チーミングは非推奨になる予定です。詳細は、Red Hat ナレッジベースアーティクル libvirt-lxc を使用した Linux コンテナー (廃止) を参照してください。

次の例を使用して、ネットワークチームを設定します。

team=team0:em1,em2
ip=team0:dhcp

3.11.2. PXE ブートを使用した RHCOS のインストール

PXE ブートを使用してマシンに RHCOS をインストールできます。

前提条件

  • クラスターの Ignition 設定ファイルを作成している。
  • 適切なネットワーク、DNS および負荷分散インフラストラクチャーを設定している。
  • 適切な PXE インフラストラクチャーを設定していること。
  • お使いのコンピューターからアクセスでき、作成するマシンからもアクセスできる HTTP サーバーがある。
  • ネットワークやディスクパーティションなどのさまざまな機能の設定方法について、高度な RHCOS インストール設定のセクションを確認している。

手順

  1. インストールプログラムが作成したブートストラップ、コントロールプレーン、およびコンピュートノード Ignition 設定ファイルを HTTP サーバーにアップロードします。これらのファイルの URL をメモします。

    重要

    HTTP サーバーに保存する前に、Ignition 設定で設定内容を追加したり、変更したりできます。インストールの完了後にコンピュートマシンをさらにクラスターに追加する予定の場合には、これらのファイルを削除しないでください。

  2. インストールホストから、Ignition 設定ファイルが URL で利用可能であることを確認します。以下の例では、ブートストラップノードの Ignition 設定ファイルを取得します。

    $ curl -k http://<HTTP_server>/bootstrap.ign 1

    出力例

      % Total    % Received % Xferd  Average Speed   Time    Time     Time  Current
                                     Dload  Upload   Total   Spent    Left  Speed
      0     0    0     0    0     0      0      0 --:--:-- --:--:-- --:--:--     0{"ignition":{"version":"3.2.0"},"passwd":{"users":[{"name":"core","sshAuthorizedKeys":["ssh-rsa...

    コマンドで bootstrap.ignmaster.ign または worker.ign に置き換え、コントロールプレーンおよびコンピュートノードの Ignition 設定ファイルも利用可能であることを検証します。

  3. RHCOS イメージミラー ページからオペレーティングシステムインスタンスをインストールするための推奨される方法に必要な RHCOS kernelinitramfs、および rootfs ファイルを取得することは可能ですが、RHCOS ファイルの正しいバージョンを取得するための推奨される方法は、openshift-install コマンドの出力から取得することです。

    $ openshift-install coreos print-stream-json | grep -Eo '"https.*(kernel-|initramfs.|rootfs.)\w+(\.img)?"'

    出力例

    "<url>/art/storage/releases/rhcos-4.12-aarch64/<release>/aarch64/rhcos-<release>-live-kernel-aarch64"
    "<url>/art/storage/releases/rhcos-4.12-aarch64/<release>/aarch64/rhcos-<release>-live-initramfs.aarch64.img"
    "<url>/art/storage/releases/rhcos-4.12-aarch64/<release>/aarch64/rhcos-<release>-live-rootfs.aarch64.img"
    "<url>/art/storage/releases/rhcos-4.12-ppc64le/49.84.202110081256-0/ppc64le/rhcos-<release>-live-kernel-ppc64le"
    "<url>/art/storage/releases/rhcos-4.12-ppc64le/<release>/ppc64le/rhcos-<release>-live-initramfs.ppc64le.img"
    "<url>/art/storage/releases/rhcos-4.12-ppc64le/<release>/ppc64le/rhcos-<release>-live-rootfs.ppc64le.img"
    "<url>/art/storage/releases/rhcos-4.12-s390x/<release>/s390x/rhcos-<release>-live-kernel-s390x"
    "<url>/art/storage/releases/rhcos-4.12-s390x/<release>/s390x/rhcos-<release>-live-initramfs.s390x.img"
    "<url>/art/storage/releases/rhcos-4.12-s390x/<release>/s390x/rhcos-<release>-live-rootfs.s390x.img"
    "<url>/art/storage/releases/rhcos-4.12/<release>/x86_64/rhcos-<release>-live-kernel-x86_64"
    "<url>/art/storage/releases/rhcos-4.12/<release>/x86_64/rhcos-<release>-live-initramfs.x86_64.img"
    "<url>/art/storage/releases/rhcos-4.12/<release>/x86_64/rhcos-<release>-live-rootfs.x86_64.img"

    重要

    RHCOS アーティファクトは OpenShift Container Platform の各リリースごとに変更されない可能性があります。インストールする OpenShift Container Platform バージョンと等しいか、それ以下のバージョンの内で最も新しいバージョンのイメージをダウンロードする必要があります。この手順で説明されている適切な kernelinitramfs、および rootfs アーティファクトのみを使用します。RHCOS QCOW2 イメージは、このインストールタイプではサポートされません。

    ファイル名には、OpenShift Container Platform のバージョン番号が含まれます。以下の例のようになります。

    • kernel: rhcos-<version>-live-kernel-<architecture>
    • initramfs: rhcos-<version>-live-initramfs.<architecture>.img
    • rootfs: rhcos-<version>-live-rootfs.<architecture>.img
  4. rootfskernel、および initramfs ファイルを HTTP サーバーにアップロードします。

    重要

    インストールの完了後にコンピュートマシンをさらにクラスターに追加する予定の場合には、これらのファイルを削除しないでください。

  5. RHCOS のインストール後にマシンがローカルディスクから起動されるようにネットワークブートインフラストラクチャーを設定します。
  6. RHCOS イメージの PXE インストールを設定し、インストールを開始します。

    以下の例で示されるご使用の環境のメニューエントリーを変更し、イメージおよび Ignition ファイルが適切にアクセスできることを確認します。

    DEFAULT pxeboot
    TIMEOUT 20
    PROMPT 0
    LABEL pxeboot
        KERNEL http://<HTTP_server>/rhcos-<version>-live-kernel-<architecture> 1
        APPEND initrd=http://<HTTP_server>/rhcos-<version>-live-initramfs.<architecture>.img coreos.live.rootfs_url=http://<HTTP_server>/rhcos-<version>-live-rootfs.<architecture>.img coreos.inst.install_dev=/dev/sda coreos.inst.ignition_url=http://<HTTP_server>/bootstrap.ign 2 3
    1 1
    HTTP サーバーにアップロードしたライブ kernel ファイルの場所を指定します。URL は HTTP、TFTP、または FTP である必要があります。HTTPS および NFS はサポートされません。
    2
    複数の NIC を使用する場合、ip オプションに単一インターフェイスを指定します。たとえば、eno1 という名前の NIC で DHCP を使用するには、ip=eno1:dhcp を設定します。
    3
    HTTP サーバーにアップロードした RHCOS ファイルの場所を指定します。initrd パラメーター値は initramfs ファイルの場所であり、coreos.live.rootfs_url パラメーター値は rootfs ファイルの場所、また coreos.inst.ignition_url パラメーター値はブートストラップ Ignition 設定ファイルの場所になります。APPEND 行にカーネル引数を追加して、ネットワークやその他の起動オプションを設定することもできます。
    注記

    この設定では、グラフィカルコンソールを使用するマシンでシリアルコンソールアクセスを有効にしません。別のコンソールを設定するには、APPEND 行に 1 つ以上の console= 引数を追加します。たとえば、console=tty0 console=ttyS0 を追加して、最初の PC シリアルポートをプライマリーコンソールとして、グラフィカルコンソールをセカンダリーコンソールとして設定します。詳細は、How does one set up a serial terminal and/or console in Red Hat Enterprise Linux? と、「高度な RHCOS インストール設定」セクションの「PXE および ISO インストール用シリアルコンソールの有効化」を参照してください。

  7. マシンのコンソールで RHCOS インストールの進捗を監視します。

    重要

    OpenShift Container Platform のインストールを開始する前に、各ノードでインストールが成功していることを確認します。インストールプロセスを監視すると、発生する可能性のある RHCOS インストールの問題の原因を特定する上でも役立ちます。

  8. RHCOS のインストール後に、システムは再起動します。再起動中、システムは指定した Ignition 設定ファイルを適用します。
  9. コンソール出力をチェックして、Ignition が実行されたことを確認します。

    コマンドの例

    Ignition: ran on 2022/03/14 14:48:33 UTC (this boot)
    Ignition: user-provided config was applied

  10. クラスターのマシンの作成を続行します。

    重要

    この時点でブートストラップおよびコントロールプレーンマシンを作成する必要があります。コントロールプレーンマシンがデフォルトのスケジュール対象にされていない場合、クラスターのインストール前に少なくとも 2 つのコンピュートマシンを作成します。

    必要なネットワーク、DNS、およびロードバランサーインフラストラクチャーが配置されている場合、OpenShift Container Platform ブートストラッププロセスは RHCOS ノードの再起動後に自動的に起動します。

    注記

    RHCOS ノードには、core ユーザーのデフォルトのパスワードは含まれません。ノードには、ssh core@<node>.<cluster_name>.<base_domain> を、install_config.yaml ファイルで指定したパブリックキーとペアになる SSH プライベートキーへのアクセスのあるユーザーとして実行してアクセスできます。RHCOS を実行する OpenShift Container Platform 4 クラスターノードは変更できず、Operator を使用してクラスターの変更を適用します。SSH を使用したクラスターノードへのアクセスは推奨されません。ただし、インストールの問題を調査する際に、OpenShift Container Platform API が利用できない場合や、kubelet がターゲットノードで適切に機能しない場合、デバッグまたは障害復旧に SSH アクセスが必要になることがあります。

3.11.3. RHCOS のカーネル引数でのマルチパスの有効化

OpenShift Container Platform 4.9 以降では、インストール時に、プロビジョニングしたノードのマルチパスを有効にできます。RHCOS は、プライマリーディスクでのマルチパスをサポートします。マルチパス化により、ハードウェア障害に強力な耐障害性に利点が追加され、ホストの可用性が向上されます。

初回のクラスターの作成時に、カーネル引数をすべてのマスターまたはワーカーノードに追加しないといけない場合があります。カーネル引数をマスターまたはワーカーノードに追加するには、MachineConfig オブジェクトを作成し、そのオブジェクトをクラスターのセットアップ時に Ignition が使用するマニフェストファイルのセットに挿入することができます。

手順

  1. インストールプログラムが含まれるディレクトリーに切り替え、クラスターの Kubernetes マニフェストを生成します。

    $ ./openshift-install create manifests --dir <installation_directory>
  2. カーネル引数をワーカーまたコントロールプレーンノードに追加するかどうかを決定します。

    • マシン設定ファイルを作成します。たとえば、master ラベルを追加し、マルチパスカーネル引数を指定するようクラスターに指示する 99-master-kargs-mpath.yaml を作成します。

      apiVersion: machineconfiguration.openshift.io/v1
      kind: MachineConfig
      metadata:
        labels:
          machineconfiguration.openshift.io/role: "master"
        name: 99-master-kargs-mpath
      spec:
        kernelArguments:
          - 'rd.multipath=default'
          - 'root=/dev/disk/by-label/dm-mpath-root'
  3. ワーカーノードでマルチパスを有効にするには、以下を実行します。

    • マシン設定ファイルを作成します。たとえば、worker ラベルを追加し、マルチパスカーネル引数を指定するようクラスターに指示する 99-worker-kargs-mpath.yaml を作成します。

      apiVersion: machineconfiguration.openshift.io/v1
      kind: MachineConfig
      metadata:
        labels:
          machineconfiguration.openshift.io/role: "worker"
        name: 99-worker-kargs-mpath
      spec:
        kernelArguments:
          - 'rd.multipath=default'
          - 'root=/dev/disk/by-label/dm-mpath-root'

      クラスターの作成を継続できます。

重要

マルチパスを完全に有効にするには、インストール後の追加の手順が必要です。詳細は、インストール後のマシン設定タスク の「RHCOS でのカーネル引数を使用したマルチパスの有効化」を参照してください。

MPIO が失敗する場合は、bootlist コマンドを使用して、別の論理デバイス名でブートデバイスリストを更新します。このコマンドは、ブートリストを表示し、システムが通常モードで起動したときのブートデバイスを指定します。

  1. ブートリストを表示し、システムが通常モードで起動した場合に使用可能なブートデバイスを指定するには、以下のコマンドを実行します。

    $ bootlist -m normal -o
    sda
  2. 通常モードのブートリストを更新し、別のデバイス名を追加するには、以下のコマンドを実行します。

    $ bootlist -m normal -o /dev/sdc /dev/sdd /dev/sde
    sdc
    sdd
    sde

    元のブートディスクパスがダウンすると、ノードは通常のブートデバイスリストに登録された別のデバイスから再起動します。

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