第23章 vSphere へのインストール
23.1. vSphere へのインストールの準備
23.1.1. 前提条件
- OpenShift Container Platform のインストールおよび更新 プロセスの詳細を確認した。
- クラスターインストール方法の選択およびそのユーザー向けの準備 を確認している。
- クラスターが必要とする サイトを許可するようにファイアウォールを設定 している (ファイアウォールを使用し、Telemetry サービスを使用する予定の場合)。
- VMware プラットフォームのライセンスを確認している。Red Hat は VMware ライセンスに制限を設けていませんが、一部の VMware インフラストラクチャーコンポーネントにはライセンスが必要です。
23.1.2. vSphere に OpenShift Container Platform をインストールする方法の選択
Assisted Installer を使用して、OpenShift Container Platform をインストールできます。この方法はインストーラーのセットアップを必要とせず、vSphere のような接続された環境に最適です。Assisted Installer を使用してインストールすると、vSphere との統合も提供され、自動スケーリングが可能になります。詳細は、自動インストーラーを使用したオンプレミスクラスターのインストール を参照してください。
インストーラーによってプロビジョニングされたインフラストラクチャーまたはユーザーによってプロビジョニングされたインフラストラクチャーを使用して、vSphere に OpenShift Container Platform をインストールすることもできます。インストーラーによってプロビジョニングされたインフラストラクチャーは、エアギャップ/制限されたネットワークを使用する環境にインストールする場合に最適です。この環境では、インストールプログラムによってクラスターの基盤となるインフラストラクチャーがプロビジョニングされます。OpenShift Container Platform はユーザーが独自にプロビジョニングするインフラストラクチャーにインストールすることもできます。インストールプログラムがプロビジョニングするインフラストラクチャーを使用しない場合は、クラスターリソースをユーザー自身で管理し、維持する必要があります。
installer-provisioned および user-provisioned インストールプロセスの詳細は、インストールプロセス を参照してください。
ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーのインストールする手順は、例としてのみ提供されます。独自にプロビジョニングするインフラストラクチャーでクラスターをインストールするには、vSphere プラットフォームおよび OpenShift Container Platform のインストールプロセスについて理解している必要があります。ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーのインストール手順をガイドとして使用します。他の方法で必要なリソースを作成することもできます。
23.1.2.1. インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーでの vSphere への OpenShift Container Platform のインストール
installer-provisioned infrastructure により、インストールプログラムは OpenShift Container Platform で必要なリソースのプロビジョニングを事前に設定し、自動化することができます。
- クラスターの vSphere へのインストール: インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーのインストールをカスタマイズせずに使用して、vSphere に OpenShift Container Platform をインストールできます。
- カスタマイズによる vSphere へのクラスターのインストール: インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーのデフォルトのカスタマイズオプションのインストールを使用して、vSphere に OpenShift Container Platform をインストールできます。
- ネットワークのカスタマイズによる vSphere へのクラスターのインストール: ネットワークのカスタマイズを使用して、インストーラーでプロビジョニングされる vSphere インフラストラクチャーに OpenShift Container Platform をインストールできます。インストール時に OpenShift Container Platform ネットワーク設定をカスタマイズすることで、クラスターが既存の IP アドレスの割り当てと共存でき、ネットワーク要件に準拠することができます。
- ネットワークが制限された環境での vSphere へのクラスターのインストール: インストールリリースコンテンツの内部ミラーを作成して、ネットワークが制限された環境で VMware vSphere インフラストラクチャーにクラスターをインストールできます。この方法を使用して、インターネット上に表示されない内部ネットワークに OpenShift Container Platform をデプロイすることができます。
23.1.2.2. ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーでの vSphere への OpenShift Container Platform のインストール
ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーでは、ユーザーは OpenShift Container Platform に必要なすべてのリソースをプロビジョニングする必要があります。
- user-provisioned infrastructure での vSphere へのクラスターのインストール: 独自にプロビジョニングする VMware vSphere インフラストラクチャーに OpenShift Container Platform をインストールできます。
- カスタマイズされたネットワークを使用したユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーの vSphere へのクラスターのインストール: カスタマイズされたネットワーク設定オプションを使用して独自にプロビジョニングする VMware vSphere インフラストラクチャーに OpenShift Container Platform をインストールできます。
- ネットワークが制限された環境でユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーの vSphere へのクラスターのインストール: ネットワークが制限された環境でプロビジョニングされる VMware vSphere インフラストラクチャーに、OpenShift Container Platform をインストールできます。
23.1.3. VMware vSphere インフラストラクチャーの要件
OpenShift Container Platform クラスターは、使用するコンポーネントの要件に合わせて、以下に示す VMware vSphere インスタンスのいずれかのバージョンにインストールする必要があります。
- バージョン 7.0 Update 2 以降
- バージョン 8.0 Update 1 以降
VMware vSphere インフラストラクチャーは、オンプレミスまたは次の表に示す要件を満たす VMware Cloud Verified プロバイダー でホストできます。
仮想環境製品 | 必須バージョン |
---|---|
VMware 仮想ハードウェア | 15 以降 |
vSphere ESXi ホスト | 7.0 Update 2 以降、8.0 Update 1 以降 |
vCenter ホスト | 7.0 Update 2 以降、8.0 Update 1 以降 |
VMware vSphere バージョン 7.0 および 7.0 Update 1 へのクラスターのインストールは非推奨になりました。これらのバージョンは引き続き完全にサポートされていますが、vSphere 6.x のすべてのバージョンはサポートされなくなりました。OpenShift Container Platform のバージョン 4.12 には、VMware 仮想ハードウェアバージョン 15 以降が必要です。vSphere 仮想マシンのハードウェアバージョンを更新するには、クラスターの更新 セクションの "Updating hardware on nodes running in vSphere" を参照してください。
コンポーネント | サポートされる最小バージョン | 説明 |
---|---|---|
ハイパーバイザー | 仮想ハードウェアバージョン 15 を搭載した vSphere 7.0 Update 2 (以降) または vSphere 8.0 Update 1 (以降) | このバージョンは、Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) がサポートする最小バージョンです。RHCOS と互換性のある Red Hat Enterprise Linux (RHEL) の最新バージョンでサポートされているハードウェアの詳細は、Red Hat Customer Portal の ハードウェア を参照してください。 |
ストレージおよび In-tree ドライバー | vSphere 7.0 Update 2 以降、8.0 Update 1 以降 | このプラグインは、OpenShift Container Platform に含まれる vSphere の In-tree ストレージドライバーを使用して vSphere ストレージを作成します。 |
オプション: Networking(NSX-T) | vSphere 7.0 Update 2 以降、vSphere 8.0 Update 1 | OpenShift Container Platform には、vSphere 7.0 Update 2 以降または vSphere 8.0 Update 1 以降が必要です。NSX および OpenShift Container Platform の互換性についての詳細は、VMware の NSX コンテナープラグインドキュメント の リリースノート セクションを参照してください。 |
OpenShift Container Platform をインストールする前に、ESXi ホストの時間が同期されていることを確認する必要があります。VMware ドキュメントの Edit Time Configuration for a Host を参照してください。
23.1.4. VMware vSphere CSI Driver Operator の要件
vSphere CSI Driver Operator をインストールするには、次の要件を満たす必要があります。
- VMware vSphere バージョン: 7.0 Update 2 以降、8.0 Update 1 以降
- vCenter バージョン: 7.0 Update 2 以降、8.0 Update 1 以降
- ハードウェアバージョン 15 以降の仮想マシン
- クラスターにサードパーティーの vSphere CSI ドライバーがインストールされていない
サードパーティーの vSphere CSI ドライバーがクラスターに存在する場合、OpenShift Container Platform はそれを上書きしません。サードパーティーの vSphere CSI ドライバーが存在すると、OpenShift Container Platform を OpenShift Container Platform 4.13 以降にアップグレードできなくなります。
VMware vSphere CSI Driver Operator は、インストールマニフェストの platform: vsphere
でデプロイされたクラスターでのみサポートされます。
関連情報
- サードパーティーの vSphere CSI ドライバーを削除する場合は、サードパーティーの vSphere CSI ドライバーの削除 を参照してください。
23.1.5. vSphere 接続設定
- インストール後の vSphere 接続設定の更新: アシステッドインストーラーを使用して vSphere にインストールする場合、vSphere 接続設定を手動で更新してインストールを完了する必要があります。インストーラーまたはユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーを vSphere にインストールする場合、必要に応じて任意のタイミングで vSphere 接続設定を検証または変更できます。
23.1.6. インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーでの vSphere への OpenShift Container Platform のアンインストール
- インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーを使用する vSphere のクラスターのアンインストール: インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーを使用する VMware vSphere インフラストラクチャーにデプロイされたクラスターを削除できます。