5.11. ARM テンプレートを使用したクラスターの Azure へのインストール


OpenShift Container Platform バージョン 4.12 では、独自に提供するインフラストラクチャーを使用して、Microsoft Azure にクラスターをインストールできます。

これらの手順を実行するか、独自の手順を作成するのに役立つ複数の Azure Resource Manager (ARM) テンプレートが提供されます。

重要

user-provisioned infrastructure のインストールする手順は、例としてのみ提供されます。独自にプロビジョニングするインフラストラクチャーでクラスターをインストールするには、クラウドプロバイダーおよび OpenShift Container Platform のインストールプロセスについて理解している必要があります。これらの手順を実行するか、独自の手順を作成するのに役立つ複数の ARM テンプレートが提供されます。他の方法を使用して必要なリソースを作成することもできます。これらのテンプレートはサンプルとしてのみ提供されます。

5.11.1. 前提条件

5.11.2. OpenShift Container Platform のインターネットアクセス

OpenShift Container Platform 4.12 では、クラスターをインストールするためにインターネットアクセスが必要になります。

インターネットへのアクセスは以下を実行するために必要です。

  • OpenShift Cluster Manager Hybrid Cloud Console にアクセスし、インストールプログラムをダウンロードし、サブスクリプション管理を実行します。クラスターにインターネットアクセスがあり、Telemetry を無効にしない場合、そのサービスは有効なサブスクリプションでクラスターを自動的に使用します。
  • クラスターのインストールに必要なパッケージを取得するために Quay.io にアクセスします。
  • クラスターの更新を実行するために必要なパッケージを取得します。
重要

クラスターでインターネットに直接アクセスできない場合、プロビジョニングする一部のタイプのインフラストラクチャーでネットワークが制限されたインストールを実行できます。このプロセスで、必要なコンテンツをダウンロードし、これを使用してミラーレジストリーにインストールパッケージを設定します。インストールタイプによっては、クラスターのインストール環境でインターネットアクセスが不要となる場合があります。クラスターを更新する前に、ミラーレジストリーのコンテンツを更新します。

5.11.3. Azure プロジェクトの設定

OpenShift Container Platform をインストールする前に、これをホストするために Azure プロジェクトを設定する必要があります。

重要

パブリックエンドポイントで利用可能なすべての Azure リソースはリソース名の制限を受けるため、特定の用語を使用するリソースを作成することはできません。Azure が制限する用語のリストは、Azure ドキュメントの 予約されたリソース名のエラーを解決する を参照してください。

5.11.3.1. Azure アカウントの制限

OpenShift Container Platform クラスターは数多くの Microsoft Azure コンポーネントを使用し、デフォルトの Azure サブスクリプションおよびサービス制限、クォータ、および制約 は、OpenShift Container Platform クラスターをインストールする機能に影響を与えます。

重要

デフォルトの制限は、Free Trial や Pay-As-You-Go、および DV2、F、および G などのシリーズといったカテゴリータイプによって異なります。たとえば、Enterprise Agreement サブスクリプションのデフォルトは 350 コアです。

サブスクリプションタイプの制限を確認し、必要に応じて、デフォルトのクラスターを Azure にインストールする前にアカウントのクォータ制限を引き上げます。

以下の表は、OpenShift Container Platform クラスターのインストールおよび実行機能に影響を与える可能性のある Azure コンポーネントの制限を要約しています。

コンポーネントデフォルトで必要なコンポーネントの数デフォルトの Azure 制限説明

vCPU

40

リージョンごとに 20

デフォルトのクラスターには 40 の vCPU が必要であるため、アカウントの上限を引き上げる必要があります。

デフォルトで、各クラスターは以下のインスタンスを作成します。

  • 1 つのブートストラップマシン。これはインストール後に削除されます。
  • 3 つのコントロールプレーンマシン
  • 3 つのコンピュートマシン

ブートストラップマシンは 4 vCPU を使用する Standard_D4s_v3 マシンを使用し、コントロールプレーンマシンは 8 vCPU を使用する Standard_D8s_v3 仮想マシンを使用し、さらにワーカーマシンは、4 vCPU を使用する Standard_D4s_v3 仮想マシンを使用するため、デフォルトクラスターには 40 の vCPU が必要になります。4 vCPU を使用するブートストラップノードの仮想マシンは、インストール時にのみ使用されます。

追加のワーカーノードをデプロイし、自動スケーリングを有効にし、大規模なワークロードをデプロイするか、異なるインスタンスタイプを使用するには、アカウントの vCPU 制限をさらに引き上げ、クラスターが必要なマシンをデプロイできるようにする必要があります。

OS ディスク

7

 

各クラスターマシンには、少なくとも 100 GB のストレージと 300 IOPS が必要です。これらはサポートされる最小の値ですが、実稼働クラスターおよび高負荷ワークロードがあるクラスターには、さらに高速なストレージが推奨されます。パフォーマンスを向上させるためのストレージ最適化の詳細は、「スケーラビリティーとパフォーマンス」セクションの「ストレージの最適化」を参照してください。

VNet

1

リージョンごとに 1000

各デフォルトクラスターには、2 つのサブネットを含む 1 つの Virtual Network (VNet) が必要です。

ネットワークインターフェイス

7

リージョンごとに 65,536

各デフォルトクラスターには、7 つのネットワークインターフェイスが必要です。さらに多くのマシンを作成したり、デプロイしたワークロードでロードバランサーを作成する場合、クラスターは追加のネットワークインターフェイスを使用します。

ネットワークセキュリティーグループ

2

5000

各クラスターは VNet の各サブネットにネットワークセキュリティーグループを作成します。デフォルトのクラスターは、コントロールプレーンおよびコンピュートノードのサブネットにネットワークセキュリティーグループを作成します。

controlplane

任意の場所からコントロールプレーンマシンにポート 6443 でアクセスできるようにします。

node

インターネットからワーカーノードにポート 80 および 443 でアクセスできるようにします。

ネットワークロードバランサー

3

リージョンごとに 1000

各クラスターは以下の ロードバランサー を作成します。

default

ワーカーマシン間でポート 80 および 443 での要求の負荷分散を行うパブリック IP アドレス

internal

コントロールプレーンマシン間でポート 6443 および 22623 での要求の負荷分散を行うプライベート IP アドレス

external

コントロールプレーンマシン間でポート 6443 での要求の負荷分散を行うパブリック IP アドレス

アプリケーションが追加の Kubernetes LoadBalancer サービスオブジェクトを作成すると、クラスターは追加のロードバランサーを使用します。

パブリック IP アドレス

3

 

2 つのパブリックロードバランサーのそれぞれはパブリック IP アドレスを使用します。ブートストラップマシンは、インストール時のトラブルシューティングのためにマシンに SSH を実行できるようにパブリック IP アドレスも使用します。ブートストラップノードの IP アドレスは、インストール時にのみ使用されます。

プライベート IP アドレス

7

 

内部ロードバランサー、3 つのコントロールプレーンマシンのそれぞれ、および 3 つのワーカーマシンのそれぞれはプライベート IP アドレスを使用します。

スポット VM vCPU (オプション)

0

スポット VM を設定する場合には、クラスターのコンピュートノードごとにスポット VM vCPU が 2 つ必要です。

リージョンごとに 20

これはオプションのコンポーネントです。スポット VM を使用するには、Azure のデフォルトの制限を最低でも、クラスター内のコンピュートノード数の 2 倍に増やす必要があります。

注記

コントロールプレーンノードにスポット VM を使用することは推奨しません。

5.11.3.2. Azure でのパブリック DNS ゾーンの設定

OpenShift Container Platform をインストールするには、使用する Microsoft Azure アカウントに、専用のパブリックホスト DNS ゾーンが必要になります。このゾーンはドメインに対する権威を持っている必要があります。このサービスは、クラスターへの外部接続のためのクラスター DNS 解決および名前検索を提供します。

手順

  1. ドメイン、またはサブドメイン、およびレジストラーを特定します。既存のドメインおよびレジストラーを移行するか、Azure または別のソースから新規のものを取得できます。

    注記

    Azure 経由でドメインを購入する方法の詳細は、Azure ドキュメントの Buy a custom domain name for Azure App Service を参照してください。

  2. 既存のドメインおよびレジストラーを使用している場合、その DNS を Azure に移行します。Azure ドキュメントの Migrate an active DNS name to Azure App Service を参照してください。
  3. ドメインの DNS を設定します。Azure ドキュメントの Tutorial: Host your domain in Azure DNS の手順に従い、ドメインまたはサブドメインのパブリックホストゾーンを作成し、新規の権威ネームサーバーを抽出し、ドメインが使用するネームサーバーのレジストラーレコードを更新します。

    openshiftcorp.com などのルートドメインや、clusters.openshiftcorp.com などのサブドメインを使用します。

  4. サブドメインを使用する場合は、所属する会社の手順に従ってその委任レコードを親ドメインに追加します。

この DNS ゾーンの作成例 を参照し、Azure の DNS ソリューションを確認することができます。

5.11.3.3. Azure アカウント制限の拡張

アカウントの制限を引き上げるには、Azure ポータルでサポートをリクエストします。

注記

サポートリクエストごとに 1 つの種類のクォータのみを増やすことができます。

手順

  1. Azure ポータルの左端で Help + support をクリックします。
  2. New support request をクリックしてから必要な値を選択します。

    1. Issue type リストから、Service and subscription limits (quotas) を選択します。
    2. Subscription リストから、変更するサブスクリプションを選択します。
    3. Quota type リストから、引き上げるクォータを選択します。たとえば、Compute-VM (cores-vCPUs) subscription limit increases を選択し、クラスターのインストールに必要な vCPU の数を増やします。
    4. Next: Solutions をクリックします。
  3. Problem Detailsページで、クォータの引き上げに関する必要な情報を指定します。

    1. Provide detailsをクリックし、Quota detailsウィンドウに必要な詳細情報を指定します。
    2. SUPPORT METHOD and CONTACT INFO セクションに、問題の重大度および問い合わせ先の詳細を指定します。
  4. Next: Review + create をクリックしてから Create をクリックします。

5.11.3.4. 証明書署名要求の管理

ユーザーがプロビジョニングするインフラストラクチャーを使用する場合、クラスターの自動マシン管理へのアクセスは制限されるため、インストール後にクラスターの証明書署名要求 (CSR) のメカニズムを提供する必要があります。kube-controller-manager は kubelet クライアント CSR のみを承認します。machine-approver は、kubelet 認証情報を使用して要求される提供証明書の有効性を保証できません。適切なマシンがこの要求を発行したかどうかを確認できないためです。kubelet 提供証明書の要求の有効性を検証し、それらを承認する方法を判別し、実装する必要があります。

5.11.3.5. 必要な Azure ロール

OpenShift Container Platform には、Microsoft Azure リソースを管理できるようにサービスプリンシパルが必要です。サービスプリンシパルを作成する前に、次の情報を確認してください。

Azure アカウントのサブスクリプションに、次のロールが必要です。

  • User Access Administrator
  • コントリビューター

Azure Active Directory (AD) には、次の権限が必要です。

  • "microsoft.directory/servicePrincipals/createAsOwner"

Azure ポータルでロールを設定するには、Azure ドキュメントの Manage access to Azure resources using RBAC and the Azure portal を参照します。

5.11.3.6. ユーザーがプロビジョニングするインフラストラクチャーに必要な Azure アクセス許可

ContributorUser Access Administrator ロールをサービスプリンシパルに割り当てると、必要なすべてのアクセス許可が自動的に付与されます。

組織のセキュリティーポリシーで、より制限的なアクセス許可のセットが必要な場合は、必要なアクセス許可を持つ カスタムロール を作成できます。Microsoft Azure で OpenShift Container Platform クラスターを作成するには、以下のアクセス許可が必要です。

例5.31 承認リソースを作成するために必要な権限

  • Microsoft.Authorization/policies/audit/action
  • Microsoft.Authorization/policies/auditIfNotExists/action
  • Microsoft.Authorization/roleAssignments/read
  • Microsoft.Authorization/roleAssignments/write

例5.32 コンピューティングリソースの作成に必要な権限

  • Microsoft.Compute/images/read
  • Microsoft.Compute/images/write
  • Microsoft.Compute/images/delete
  • Microsoft.Compute/availabilitySets/read
  • Microsoft.Compute/disks/beginGetAccess/action
  • Microsoft.Compute/disks/delete
  • Microsoft.Compute/disks/read
  • Microsoft.Compute/disks/write
  • Microsoft.Compute/galleries/images/read
  • Microsoft.Compute/galleries/images/versions/read
  • Microsoft.Compute/galleries/images/versions/write
  • Microsoft.Compute/galleries/images/write
  • Microsoft.Compute/galleries/read
  • Microsoft.Compute/galleries/write
  • Microsoft.Compute/snapshots/read
  • Microsoft.Compute/snapshots/write
  • Microsoft.Compute/snapshots/delete
  • Microsoft.Compute/virtualMachines/delete
  • Microsoft.Compute/virtualMachines/powerOff/action
  • Microsoft.Compute/virtualMachines/read
  • Microsoft.Compute/virtualMachines/write
  • Microsoft.Compute/virtualMachines/deallocate/action

例5.33 ID 管理リソースを作成するために必要なアクセス許可

  • Microsoft.ManagedIdentity/userAssignedIdentities/assign/action
  • Microsoft.ManagedIdentity/userAssignedIdentities/read
  • Microsoft.ManagedIdentity/userAssignedIdentities/write

例5.34 ネットワークリソースの作成に必要な権限

  • Microsoft.Network/dnsZones/A/write
  • Microsoft.Network/dnsZones/CNAME/write
  • Microsoft.Network/dnszones/CNAME/read
  • Microsoft.Network/dnszones/read
  • Microsoft.Network/loadBalancers/backendAddressPools/join/action
  • Microsoft.Network/loadBalancers/backendAddressPools/read
  • Microsoft.Network/loadBalancers/backendAddressPools/write
  • Microsoft.Network/loadBalancers/read
  • Microsoft.Network/loadBalancers/write
  • Microsoft.Network/networkInterfaces/delete
  • Microsoft.Network/networkInterfaces/join/action
  • Microsoft.Network/networkInterfaces/read
  • Microsoft.Network/networkInterfaces/write
  • Microsoft.Network/networkSecurityGroups/join/action
  • Microsoft.Network/networkSecurityGroups/read
  • Microsoft.Network/networkSecurityGroups/securityRules/delete
  • Microsoft.Network/networkSecurityGroups/securityRules/read
  • Microsoft.Network/networkSecurityGroups/securityRules/write
  • Microsoft.Network/networkSecurityGroups/write
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/A/read
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/A/write
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/A/delete
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/SOA/read
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/read
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/virtualNetworkLinks/read
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/virtualNetworkLinks/write
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/write
  • Microsoft.Network/publicIPAddresses/delete
  • Microsoft.Network/publicIPAddresses/join/action
  • Microsoft.Network/publicIPAddresses/read
  • Microsoft.Network/publicIPAddresses/write
  • Microsoft.Network/virtualNetworks/join/action
  • Microsoft.Network/virtualNetworks/read
  • Microsoft.Network/virtualNetworks/subnets/join/action
  • Microsoft.Network/virtualNetworks/subnets/read
  • Microsoft.Network/virtualNetworks/subnets/write
  • Microsoft.Network/virtualNetworks/write

例5.35 リソースの正常性をチェックするために必要なアクセス許可

  • Microsoft.Resourcehealth/healthevent/Activated/action
  • Microsoft.Resourcehealth/healthevent/InProgress/action
  • Microsoft.Resourcehealth/healthevent/Pending/action
  • Microsoft.Resourcehealth/healthevent/Resolved/action
  • Microsoft.Resourcehealth/healthevent/Updated/action

例5.36 リソースグループの作成に必要なアクセス許可

  • Microsoft.Resources/subscriptions/resourceGroups/read
  • Microsoft.Resources/subscriptions/resourcegroups/write

例5.37 リソースタグの作成に必要なアクセス許可

  • Microsoft.Resources/tags/write

例5.38 ストレージリソースの作成に必要な権限

  • Microsoft.Storage/storageAccounts/blobServices/read
  • Microsoft.Storage/storageAccounts/blobServices/containers/write
  • Microsoft.Storage/storageAccounts/fileServices/read
  • Microsoft.Storage/storageAccounts/fileServices/shares/read
  • Microsoft.Storage/storageAccounts/fileServices/shares/write
  • Microsoft.Storage/storageAccounts/fileServices/shares/delete
  • Microsoft.Storage/storageAccounts/listKeys/action
  • Microsoft.Storage/storageAccounts/read
  • Microsoft.Storage/storageAccounts/write

例5.39 デプロイメントの作成に必要な権限

  • Microsoft.Resources/deployments/read
  • Microsoft.Resources/deployments/write
  • Microsoft.Resources/deployments/validate/action
  • Microsoft.Resources/deployments/operationstatuses/read

例5.40 コンピュートリソースを作成するためのオプションのアクセス許可

  • Microsoft.Compute/availabilitySets/delete
  • Microsoft.Compute/availabilitySets/write

例5.41 Marketplace 仮想マシンリソースを作成するためのオプションのアクセス許可

  • Microsoft.MarketplaceOrdering/offertypes/publishers/offers/plans/agreements/read
  • Microsoft.MarketplaceOrdering/offertypes/publishers/offers/plans/agreements/write

例5.42 ユーザー管理の暗号化を有効にするためのオプションのアクセス許可

  • Microsoft.Compute/diskEncryptionSets/read
  • Microsoft.Compute/diskEncryptionSets/write
  • Microsoft.Compute/diskEncryptionSets/delete
  • Microsoft.KeyVault/vaults/read
  • Microsoft.KeyVault/vaults/write
  • Microsoft.KeyVault/vaults/delete
  • Microsoft.KeyVault/vaults/deploy/action
  • Microsoft.KeyVault/vaults/keys/read
  • Microsoft.KeyVault/vaults/keys/write
  • Microsoft.Features/providers/features/register/action

Microsoft Azure で OpenShift Container Platform クラスターを削除するには、以下のアクセス許可が必要です。

例5.43 承認リソースを削除するために必要な権限

  • Microsoft.Authorization/roleAssignments/delete

例5.44 コンピューティングリソースを削除するために必要な権限

  • Microsoft.Compute/disks/delete
  • Microsoft.Compute/galleries/delete
  • Microsoft.Compute/galleries/images/delete
  • Microsoft.Compute/galleries/images/versions/delete
  • Microsoft.Compute/virtualMachines/delete
  • Microsoft.Compute/images/delete

例5.45 Required permissions for deleting identity management resources

  • Microsoft.ManagedIdentity/userAssignedIdentities/delete

例5.46 ネットワークリソースを削除するために必要な権限

  • Microsoft.Network/dnszones/read
  • Microsoft.Network/dnsZones/A/read
  • Microsoft.Network/dnsZones/A/delete
  • Microsoft.Network/dnsZones/CNAME/read
  • Microsoft.Network/dnsZones/CNAME/delete
  • Microsoft.Network/loadBalancers/delete
  • Microsoft.Network/networkInterfaces/delete
  • Microsoft.Network/networkSecurityGroups/delete
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/read
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/A/read
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/delete
  • Microsoft.Network/privateDnsZones/virtualNetworkLinks/delete
  • Microsoft.Network/publicIPAddresses/delete
  • Microsoft.Network/virtualNetworks/delete

例5.47 リソースの正常性をチェックするために必要なアクセス許可

  • Microsoft.Resourcehealth/healthevent/Activated/action
  • Microsoft.Resourcehealth/healthevent/Resolved/action
  • Microsoft.Resourcehealth/healthevent/Updated/action

例5.48 リソースグループを削除するために必要なアクセス許可

  • Microsoft.Resources/subscriptions/resourcegroups/delete

例5.49 ストレージリソースを削除するために必要な権限

  • Microsoft.Storage/storageAccounts/delete
  • Microsoft.Storage/storageAccounts/listKeys/action
注記

Azure に OpenShift Container Platform をインストールするには、リソースグループの作成に関連するアクセス許可をサブスクリプションに限定する必要があります。リソースグループが作成されたら、作成されたリソースグループに残りのアクセス許可のスコープを設定できます。パブリック DNS ゾーンが別のリソースグループに存在する場合は、ネットワーク DNS ゾーンに関連するアクセス許可を常にサブスクリプションに適用する必要があります。

OpenShift Container Platform クラスターを削除するときに、すべてのパーミッションをサブスクリプションに限定できます。

5.11.3.7. サービスプリンシパルの作成

OpenShift Container Platform とそのインストールプログラムは Azure Resource Manager を使用して Microsoft Azure リソースを作成するため、それを表すサービスプリンシパルを作成する必要があります。

前提条件

  • Azure CLI のインストールまたは更新を実行します。
  • Azure アカウントには、使用するサブスクリプションに必要なロールがなければなりません。
  • カスタムロールを使用する場合は、user-provisioned infrastructure に必要な Azure アクセス許可 セクションに記載されている必要なアクセス許可を持つ カスタムロール を作成しておきます。

手順

  1. Azure CLI にログインします。

    $ az login
  2. Azure アカウントでサブスクリプションを使用している場合は、適切なサブスクリプションを使用していることを確認してください。

    1. 利用可能なアカウントの一覧を表示し、クラスターに使用するサブスクリプションの tenantId の値を記録します。

      $ az account list --refresh

      出力例

      [
        {
          "cloudName": "AzureCloud",
          "id": "9bab1460-96d5-40b3-a78e-17b15e978a80",
          "isDefault": true,
          "name": "Subscription Name",
          "state": "Enabled",
          "tenantId": "6057c7e9-b3ae-489d-a54e-de3f6bf6a8ee",
          "user": {
            "name": "you@example.com",
            "type": "user"
          }
        }
      ]

    2. アクティブなアカウントの詳細を表示し、tenantId 値が使用するサブスクリプションと一致することを確認します。

      $ az account show

      出力例

      {
        "environmentName": "AzureCloud",
        "id": "9bab1460-96d5-40b3-a78e-17b15e978a80",
        "isDefault": true,
        "name": "Subscription Name",
        "state": "Enabled",
        "tenantId": "6057c7e9-b3ae-489d-a54e-de3f6bf6a8ee", 1
        "user": {
          "name": "you@example.com",
          "type": "user"
        }
      }

      1
      tenantId パラメーターの値が正しいサブスクリプション ID であることを確認してください。
    3. 適切なサブスクリプションを使用していない場合には、アクティブなサブスクリプションを変更します。

      $ az account set -s <subscription_id> 1
      1
      サブスクリプション ID を指定します。
    4. サブスクリプション ID の更新を確認します。

      $ az account show

      出力例

      {
        "environmentName": "AzureCloud",
        "id": "33212d16-bdf6-45cb-b038-f6565b61edda",
        "isDefault": true,
        "name": "Subscription Name",
        "state": "Enabled",
        "tenantId": "8049c7e9-c3de-762d-a54e-dc3f6be6a7ee",
        "user": {
          "name": "you@example.com",
          "type": "user"
        }
      }

  3. 出力から tenantId および id パラメーター値を記録します。OpenShift Container Platform のインストール時にこれらの値が必要になります。
  4. アカウントのサービスプリンシパルを作成します。

    $ az ad sp create-for-rbac --role <role_name> \1
         --name <service_principal> \2
         --scopes /subscriptions/<subscription_id> 3
    1
    ロール名を定義します。Contributor ロールを使用するか、必要なアクセス許可を含むカスタムロールを指定できます。
    2
    サービスプリンシパル名を定義します。
    3
    サブスクリプション ID を指定します。

    出力例

    Creating 'Contributor' role assignment under scope '/subscriptions/<subscription_id>'
    The output includes credentials that you must protect. Be sure that you do not
    include these credentials in your code or check the credentials into your source
    control. For more information, see https://aka.ms/azadsp-cli
    {
      "appId": "ac461d78-bf4b-4387-ad16-7e32e328aec6",
      "displayName": <service_principal>",
      "password": "00000000-0000-0000-0000-000000000000",
      "tenantId": "8049c7e9-c3de-762d-a54e-dc3f6be6a7ee"
    }

  5. 直前の出力の appId および password パラメーターの値を記録します。OpenShift Container Platform のインストール時にこれらの値が必要になります。
  6. Contributor ロールをサービスプリンシパルに適用した場合は、次のコマンドを実行して User Administrator Access ロールを割り当てます。

    $ az role assignment create --role "User Access Administrator" \
      --assignee-object-id $(az ad sp show --id <appId> --query id -o tsv) 1
    1
    サービスプリンシパルの appId パラメーター値を指定します。

関連情報

5.11.3.8. サポート対象の Azure リージョン

インストールプログラムは、サブスクリプションに基づいて利用可能な Microsoft Azure リージョンのリストを動的に生成します。

サポート対象の Azure パブリックリージョン
  • australiacentral (Australia Central)
  • australiaeast (Australia East)
  • australiasoutheast (Australia South East)
  • brazilsouth (Brazil South)
  • canadacentral (Canada Central)
  • canadaeast (Canada East)
  • centralindia (Central India)
  • centralus (Central US)
  • eastasia (East Asia)
  • eastus (East US)
  • eastus2 (East US 2)
  • francecentral (France Central)
  • germanywestcentral (Germany West Central)
  • israelcentral (イスラエル中央)
  • italynorth (イタリア北部)
  • japaneast (Japan East)
  • japanwest (Japan West)
  • koreacentral (Korea Central)
  • koreasouth (Korea South)
  • mexicocentral (Mexico Central)
  • northcentralus (North Central US)
  • northeurope (North Europe)
  • norwayeast (Norway East)
  • polandcentral (ポーランド中央)
  • qatarcentral (カタール中部)
  • southafricanorth (South Africa North)
  • southcentralus (South Central US)
  • southeastasia (Southeast Asia)
  • southindia (South India)
  • swedencentral (スウェーデン中央)
  • switzerlandnorth (Switzerland North)
  • uaenorth (UAE North)
  • uksouth (UK South)
  • ukwest (UK West)
  • westcentralus (West Central US)
  • westeurope (West Europe)
  • westindia (West India)
  • westus (West US)
  • westus2 (West US 2)
  • westus3(West US 3)
サポート対象の Azure Government リージョン

以下の Microsoft Azure Government (MAG) リージョンのサポートが OpenShift Container Platform バージョン 4.6 に追加されています。

  • usgovtexas (US Gov Texas)
  • usgovvirginia (US Gov Virginia)

Azure ドキュメント の利用可能なすべての MAG リージョンを参照できます。他の提供される MAG リージョンは OpenShift Container Platform で機能することが予想されますが、まだテストされていません。

5.11.4. user-provisioned infrastructure を使用したクラスターの要件

user-provisioned infrastructure を含むクラスターの場合、必要なマシンすべてをデプロイする必要があります。

このセクションでは、user-provisioned infrastructure に OpenShift Container Platform をデプロイする要件を説明します。

5.11.4.1. クラスターのインストールに必要なマシン

最小の OpenShift Container Platform クラスターでは以下のホストが必要です。

表5.36 最低限必要なホスト
ホスト説明

1 つの一時的なブートストラップマシン

クラスターでは、ブートストラップマシンが OpenShift Container Platform クラスターを 3 つのコントロールプレーンマシンにデプロイする必要があります。クラスターのインストール後にブートストラップマシンを削除できます。

3 つのコントロールプレーンマシン

コントロールプレーンマシンは、コントロールプレーンを設定する Kubernetes および OpenShift Container Platform サービスを実行します。

少なくとも 2 つのコンピュートマシン (ワーカーマシンとしても知られる)。

OpenShift Container Platform ユーザーが要求するワークロードは、コンピュートマシンで実行されます。

重要

クラスターの高可用性を維持するには、これらのクラスターマシンについて別の物理ホストを使用します。

ブートストラップおよびコントロールプレーンマシンでは、Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) をオペレーティングシステムとして使用する必要があります。ただし、コンピューティングマシンは、Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS)、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 8.6 から選択できます。

RHCOS は Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 8 をベースとしており、そのハードウェア認定および要件が継承されることに注意してください。Red Hat Enterprise Linux テクノロジーの機能と制限 を参照してください。

5.11.4.2. クラスターインストールの最小リソース要件

それぞれのクラスターマシンは、以下の最小要件を満たしている必要があります。

表5.37 最小リソース要件
マシンオペレーティングシステムvCPU [1]仮想 RAMストレージ1 秒あたりの入出力 (IOPS) [2]

ブートストラップ

RHCOS

4

16 GB

100 GB

300

コントロールプレーン

RHCOS

4

16 GB

100 GB

300

Compute

RHCOS、RHEL 8.6 以降 [3]

2

8 GB

100 GB

300

  1. 1 vCPU は、同時マルチスレッド (SMT) またはハイパースレッディングが有効にされていない場合に 1 つの物理コアと同等です。これが有効にされている場合、以下の数式を使用して対応する比率を計算します: (コアごとのスレッド × コア数) × ソケット数 = vCPU
  2. OpenShift Container Platform および Kubernetes はディスクのパフォーマンスに敏感であり、特に 10 ms p99 fsync 期間を必要とするコントロールプレーンノード上の etcd については、高速ストレージが推奨されます。多くのクラウドプラットフォームでは、ストレージサイズと IOPS スケールが一緒にあるため、十分なパフォーマンスを得るためにストレージボリュームの割り当てが必要になる場合があります。
  3. すべての user-provisioned installation と同様に、クラスターで RHEL コンピュートマシンの使用を選択する場合は、システム更新の実行、パッチの適用、その他すべての必要なタスクの完了など、オペレーティングシステムのライフサイクルの管理と保守をすべて担当します。RHEL 7 コンピューティングマシンの使用は推奨されておらず、OpenShift Container Platform 4.10 以降では削除されています。
重要

premiumIO パラメーターが true に設定されている Azure 仮想マシンを使用する必要があります。

プラットフォームのインスタンスタイプがクラスターマシンの最小要件を満たす場合、これは OpenShift Container Platform で使用することがサポートされます。

5.11.4.3. Azure のテスト済みインスタンスタイプ

以下の Microsoft Azure インスタンスタイプは OpenShift Container Platform でテストされています。

例5.50 64 ビット x86 アーキテクチャーに基づくマシンタイプ

  • standardBSFamily
  • standardBsv2Family
  • standardDADSv5Family
  • standardDASv4Family
  • standardDASv5Family
  • standardDCACCV5Family
  • standardDCADCCV5Family
  • standardDCADSv5Family
  • standardDCASv5Family
  • standardDCSv3Family
  • standardDCSv2Family
  • standardDDCSv3Family
  • standardDDSv4Family
  • standardDDSv5Family
  • standardDLDSv5Family
  • standardDLSv5Family
  • standardDSFamily
  • standardDSv2Family
  • standardDSv2PromoFamily
  • standardDSv3Family
  • standardDSv4Family
  • standardDSv5Family
  • standardEADSv5Family
  • standardEASv4Family
  • standardEASv5Family
  • standardEBDSv5Family
  • standardEBSv5Family
  • standardECACCV5Family
  • standardECADCCV5Family
  • standardECADSv5Family
  • standardECASv5Family
  • standardEDSv4Family
  • standardEDSv5Family
  • standardEIADSv5Family
  • standardEIASv4Family
  • standardEIASv5Family
  • standardEIBDSv5Family
  • standardEIBSv5Family
  • standardEIDSv5Family
  • standardEISv3Family
  • standardEISv5Family
  • standardESv3Family
  • standardESv4Family
  • standardESv5Family
  • standardFXMDVSFamily
  • standardFSFamily
  • standardFSv2Family
  • standardGSFamily
  • standardHBrsv2Family
  • standardHBSFamily
  • standardHBv4Family
  • standardHCSFamily
  • standardHXFamily
  • standardLASv3Family
  • standardLSFamily
  • standardLSv2Family
  • standardLSv3Family
  • standardMDSMediumMemoryv2Family
  • standardMDSMediumMemoryv3Family
  • standardMIDSMediumMemoryv2Family
  • standardMISMediumMemoryv2Family
  • standardMSFamily
  • standardMSMediumMemoryv2Family
  • standardMSMediumMemoryv3Family
  • StandardNCADSA100v4Family
  • 標準 NCASv3_T4 Family
  • standardNCSv3Family
  • standardNDSv2Family
  • standardNPSFamily
  • StandardNVADSA10v5Family
  • standardNVSv3Family
  • standardXEISv4Family

5.11.5. Azure Marketplace イメージの選択

Azure Marketplace オファリングを使用して OpenShift Container Platform クラスターをデプロイする場合は、最初に Azure Marketplace イメージを取得する必要があります。インストールプログラムは、このイメージを使用してワーカーノードをデプロイします。イメージを取得するときは、次の点を考慮してください。

  • イメージは同じですが、Azure Marketplace のパブリシャーは地域によって異なります。北米にお住まいの場合は、redhat をパブリッシャーとして指定してください。EMEA にお住まいの場合は、redhat-limited をパブリッシャーとして指定してください。
  • このオファーには、rh-ocp-worker SKU と rh-ocp-worker-gen1 SKU が含まれています。rh-ocp-worker SKU は、Hyper-V 世代のバージョン 2 VM イメージを表します。OpenShift Container Platform で使用されるデフォルトのインスタンスタイプは、バージョン 2 と互換性があります。バージョン 1 のみと互換性のあるインスタンスタイプを使用する場合は、rh-ocp-worker-gen1 SKU に関連付けられたイメージを使用します。rh-ocp-worker-gen1 SKU は、Hyper-V バージョン 1 VM イメージを表します。
重要

Azure マーケットプレイスを使用したイメージのインストールは、64 ビット ARM インスタンスを備えたクラスターではサポートされていません。

前提条件

  • Azure CLI クライアント (az) をインストールしている。
  • お客様の Azure アカウントにはオファーのエンタイトルメントがあり、Azure CLI クライアントを使用してこのアカウントにログインしている。

手順

  1. 以下のいずれかのコマンドを実行して、利用可能なすべての OpenShift Container Platform イメージを表示します。

    • 北米:

      $  az vm image list --all --offer rh-ocp-worker --publisher redhat -o table

      出力例

      Offer          Publisher       Sku                 Urn                                                             Version
      -------------  --------------  ------------------  --------------------------------------------------------------  --------------
      rh-ocp-worker  RedHat          rh-ocp-worker       RedHat:rh-ocp-worker:rh-ocpworker:4.8.2021122100               4.8.2021122100
      rh-ocp-worker  RedHat          rh-ocp-worker-gen1  RedHat:rh-ocp-worker:rh-ocp-worker-gen1:4.8.2021122100         4.8.2021122100

    • EMEA:

      $  az vm image list --all --offer rh-ocp-worker --publisher redhat-limited -o table

      出力例

      Offer          Publisher       Sku                 Urn                                                             Version
      -------------  --------------  ------------------  --------------------------------------------------------------  --------------
      rh-ocp-worker  redhat-limited  rh-ocp-worker       redhat-limited:rh-ocp-worker:rh-ocp-worker:4.8.2021122100       4.8.2021122100
      rh-ocp-worker  redhat-limited  rh-ocp-worker-gen1  redhat-limited:rh-ocp-worker:rh-ocp-worker-gen1:4.8.2021122100  4.8.2021122100

    注記

    インストールする OpenShift Container Platform のバージョンに関係なく、使用する Azure Marketplace イメージの正しいバージョンは 4.8 です。必要に応じて、VM はインストールプロセスの一部として自動的にアップグレードされます。

  2. 次のいずれかのコマンドを実行して、オファーのイメージを調べます。

    • 北米:

      $ az vm image show --urn redhat:rh-ocp-worker:rh-ocp-worker:<version>
    • EMEA:

      $ az vm image show --urn redhat-limited:rh-ocp-worker:rh-ocp-worker:<version>
  3. 次のコマンドのいずれかを実行して、オファーの条件を確認します。

    • 北米:

      $ az vm image terms show --urn redhat:rh-ocp-worker:rh-ocp-worker:<version>
    • EMEA:

      $ az vm image terms show --urn redhat-limited:rh-ocp-worker:rh-ocp-worker:<version>
  4. 次のコマンドのいずれかを実行して、オファリングの条件に同意します。

    • 北米:

      $ az vm image terms accept --urn redhat:rh-ocp-worker:rh-ocp-worker:<version>
    • EMEA:

      $ az vm image terms accept --urn redhat-limited:rh-ocp-worker:rh-ocp-worker:<version>
  5. オファーのイメージの詳細を記録します。Azure Resource Manager (ARM) テンプレートを使用して、ワーカーノードをデプロイする場合:

    1. id パラメーターを削除し、オファーの値を使用して、offerpublishersku、および version パラメーターを追加して、storageProfile.imageReference を更新します。
    2. 仮想マシン (VM) の plan を指定します。

      更新された storageProfile.imageReference オブジェクトと指定された plan を含む 06_workers.json ARM テンプレートの例

      ...
        "plan" : {
          "name": "rh-ocp-worker",
          "product": "rh-ocp-worker",
          "publisher": "redhat"
        },
        "dependsOn" : [
          "[concat('Microsoft.Network/networkInterfaces/', concat(variables('vmNames')[copyIndex()], '-nic'))]"
        ],
        "properties" : {
      ...
        "storageProfile": {
          "imageReference": {
          "offer": "rh-ocp-worker",
          "publisher": "redhat",
          "sku": "rh-ocp-worker",
          "version": "4.8.2021122100"
          }
          ...
         }
      ...
        }

5.11.6. インストールプログラムの取得

OpenShift Container Platform をインストールする前に、インストールに使用しているホストにインストールファイルをダウンロードします。

前提条件

  • 500 MB のローカルディスク領域がある Linux または macOS を実行するコンピューターが必要です。

手順

  1. OpenShift Cluster Manager サイトの インフラストラクチャープロバイダー ページにアクセスします。Red Hat アカウントがある場合は、認証情報を使用してログインします。アカウントがない場合はこれを作成します。
  2. インフラストラクチャープロバイダーを選択します。
  3. インストールタイプのページに移動し、ホストオペレーティングシステムとアーキテクチャーに対応するインストールプログラムをダウンロードして、インストール設定ファイルを保存するディレクトリーにファイルを配置します。

    重要

    インストールプログラムは、クラスターのインストールに使用するコンピューターにいくつかのファイルを作成します。クラスターのインストール完了後は、インストールプログラムおよびインストールプログラムが作成するファイルを保持する必要があります。ファイルはいずれもクラスターを削除するために必要になります。

    重要

    インストールプログラムで作成されたファイルを削除しても、クラスターがインストール時に失敗した場合でもクラスターは削除されません。クラスターを削除するには、特定のクラウドプロバイダー用の OpenShift Container Platform のアンインストール手順を実行します。

  4. インストールプログラムを展開します。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。

    $ tar -xvf openshift-install-linux.tar.gz
  5. Red Hat OpenShift Cluster Manager からインストールプルシークレット をダウンロードします。このプルシークレットを使用し、OpenShift Container Platform コンポーネントのコンテナーイメージを提供する Quay.io など、組み込まれた各種の認証局によって提供されるサービスで認証できます。

5.11.7. クラスターノードの SSH アクセス用のキーペアの生成

OpenShift Container Platform をインストールする際に、SSH パブリックキーをインストールプログラムに指定できます。キーは、Ignition 設定ファイルを介して Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) ノードに渡され、ノードへの SSH アクセスを認証するために使用されます。このキーは各ノードの core ユーザーの ~/.ssh/authorized_keys リストに追加され、パスワードなしの認証が可能になります。

キーがノードに渡されると、キーペアを使用して RHCOS ノードにユーザー core として SSH を実行できます。SSH 経由でノードにアクセスするには、秘密鍵のアイデンティティーをローカルユーザーの SSH で管理する必要があります。

インストールのデバッグまたは障害復旧を実行するためにクラスターノードに対して SSH を実行する場合は、インストールプロセスの間に SSH 公開鍵を指定する必要があります。./openshift-install gather コマンドでは、SSH 公開鍵がクラスターノードに配置されている必要もあります。

重要

障害復旧およびデバッグが必要な実稼働環境では、この手順を省略しないでください。

注記

AWS キーペア などのプラットフォームに固有の方法で設定したキーではなく、ローカルキーを使用する必要があります。

手順

  1. クラスターノードへの認証に使用するローカルマシンに既存の SSH キーペアがない場合は、これを作成します。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。

    $ ssh-keygen -t ed25519 -N '' -f <path>/<file_name> 1
    1
    新しい SSH キーのパスとファイル名 (~/.ssh/id_ed25519 など) を指定します。既存のキーペアがある場合は、公開鍵が ~/.ssh ディレクトリーにあることを確認します。
    注記

    FIPS で検証済みまたは進行中のモジュール (Modules in Process) 暗号ライブラリーを使用する OpenShift Container Platform クラスターを x86_64ppc64le、および s390x アーキテクチャーにインストールする予定の場合は、ed25519 アルゴリズムを使用するキーは作成しないでください。代わりに、rsa アルゴリズムまたは ecdsa アルゴリズムを使用するキーを作成します。

  2. 公開 SSH キーを表示します。

    $ cat <path>/<file_name>.pub

    たとえば、次のコマンドを実行して ~/.ssh/id_ed25519.pub 公開鍵を表示します。

    $ cat ~/.ssh/id_ed25519.pub
  3. ローカルユーザーの SSH エージェントに SSH 秘密鍵 ID が追加されていない場合は、それを追加します。キーの SSH エージェント管理は、クラスターノードへのパスワードなしの SSH 認証、または ./openshift-install gather コマンドを使用する場合は必要になります。

    注記

    一部のディストリビューションでは、~/.ssh/id_rsa および ~/.ssh/id_dsa などのデフォルトの SSH 秘密鍵のアイデンティティーは自動的に管理されます。

    1. ssh-agent プロセスがローカルユーザーに対して実行されていない場合は、バックグラウンドタスクとして開始します。

      $ eval "$(ssh-agent -s)"

      出力例

      Agent pid 31874

      注記

      クラスターが FIPS モードにある場合は、FIPS 準拠のアルゴリズムのみを使用して SSH キーを生成します。鍵は RSA または ECDSA のいずれかである必要があります。

  4. SSH プライベートキーを ssh-agent に追加します。

    $ ssh-add <path>/<file_name> 1
    1
    ~/.ssh/id_ed25519 などの、SSH プライベートキーのパスおよびファイル名を指定します。

    出力例

    Identity added: /home/<you>/<path>/<file_name> (<computer_name>)

次のステップ

  • OpenShift Container Platform をインストールする際に、SSH パブリックキーをインストールプログラムに指定します。クラスターを独自にプロビジョニングするインフラストラクチャーにインストールする場合は、キーをインストールプログラムに指定する必要があります。

5.11.8. Azure のインストールファイルの作成

user-provisioned infrastructure を使用して OpenShift Container Platform を Microsoft Azure にインストールするには、インストールプログラムがクラスターをデプロイするために必要なファイルを生成し、クラスターが使用するマシンのみを作成するようにそれらのファイルを変更する必要があります。install-config.yaml ファイル、Kubernetes マニフェスト、および Ignition 設定ファイルを生成し、カスタマイズします。また、インストールの準備フェーズ時にまず別の var パーティションを設定するオプションもあります。

5.11.8.1. オプション: 別個の /var パーティションの作成

OpenShift Container Platform のディスクパーティション設定はインストーラー側で行う必要があります。ただし、拡張予定のファイルシステムの一部に個別のパーティションの作成が必要となる場合もあります。

OpenShift Container Platform は、ストレージを /var パーティションまたは /var のサブディレクトリーのいずれかに割り当てる単一のパーティションの追加をサポートします。以下に例を示します。

  • /var/lib/containers: イメージやコンテナーがシステムにさらに追加されると拡張するコンテナー関連のコンテンツを保持します。
  • /var/lib/etcd: etcd ストレージのパフォーマンスの最適化などの目的で分離する必要のあるデータを保持します。
  • /var: 監査などの目的に合わせて分離させる必要のあるデータを保持します。

/var ディレクトリーのコンテンツを個別に保存すると、必要に応じてこれらの領域のストレージの拡大を容易にし、後で OpenShift Container Platform を再インストールして、そのデータをそのまま保持することができます。この方法では、すべてのコンテナーを再度プルする必要はありません。また、システムの更新時に大きなログファイルをコピーする必要もありません。

/var は、Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) の新規インストール前に有効にする必要があるため、以下の手順では OpenShift Container Platform インストールの openshift-install の準備フェーズで挿入されるマシン設定マニフェストを作成して、別の /var パーティションを設定します。

重要

この手順で個別の /var パーティションを作成する手順を実行する場合、このセクションで後に説明されるように、Kubernetes マニフェストおよび Ignition 設定ファイルを再び作成する必要はありません。

手順

  1. OpenShift Container Platform インストールファイルを保存するディレクトリーを作成します。

    $ mkdir $HOME/clusterconfig
  2. openshift-install を実行して、manifest および openshift のサブディレクトリーにファイルのセットを作成します。プロンプトが表示されたら、システムの質問に回答します。

    $ openshift-install create manifests --dir $HOME/clusterconfig

    出力例

    ? SSH Public Key ...
    INFO Credentials loaded from the "myprofile" profile in file "/home/myuser/.aws/credentials"
    INFO Consuming Install Config from target directory
    INFO Manifests created in: $HOME/clusterconfig/manifests and $HOME/clusterconfig/openshift

  3. オプション: インストールプログラムで clusterconfig/openshift ディレクトリーにマニフェストが作成されたことを確認します。

    $ ls $HOME/clusterconfig/openshift/

    出力例

    99_kubeadmin-password-secret.yaml
    99_openshift-cluster-api_master-machines-0.yaml
    99_openshift-cluster-api_master-machines-1.yaml
    99_openshift-cluster-api_master-machines-2.yaml
    ...

  4. 追加のパーティションを設定する Butane 設定を作成します。たとえば、$HOME/clusterconfig/98-var-partition.bu ファイルに名前を付け、ディスクのデバイス名を worker システムのストレージデバイスの名前に変更し、必要に応じてストレージサイズを設定します。以下の例では、/var ディレクトリーを別のパーティションにマウントします。

    variant: openshift
    version: 4.12.0
    metadata:
      labels:
        machineconfiguration.openshift.io/role: worker
      name: 98-var-partition
    storage:
      disks:
      - device: /dev/<device_name> 1
        partitions:
        - label: var
          start_mib: <partition_start_offset> 2
          size_mib: <partition_size> 3
          number: 5
      filesystems:
        - device: /dev/disk/by-partlabel/var
          path: /var
          format: xfs
          mount_options: [defaults, prjquota] 4
          with_mount_unit: true
    1
    パーティションを設定する必要のあるディスクのストレージデバイス名。
    2
    データパーティションをブートディスクに追加する場合は、25000 MiB (メビバイト) の最小値が推奨されます。ルートファイルシステムは、指定したオフセットまでの利用可能な領域をすべて埋めるためにサイズを自動的に変更します。値の指定がない場合や、指定した値が推奨される最小値よりも小さい場合、生成されるルートファイルシステムのサイズは小さ過ぎるため、RHCOS の再インストールでデータパーティションの最初の部分が上書きされる可能性があります。
    3
    データパーティションのサイズ (メビバイト単位)。
    4
    コンテナーストレージに使用されるファイルシステムでは、prjquota マウントオプションを有効にする必要があります。
    注記

    個別の /var パーティションを作成する場合、異なるインスタンスタイプに同じデバイス名がない場合は、ワーカーノードに異なるインスタンスタイプを使用することはできません。

  5. Butane config からマニフェストを作成し、clusterconfig/openshift ディレクトリーに保存します。たとえば、以下のコマンドを実行します。

    $ butane $HOME/clusterconfig/98-var-partition.bu -o $HOME/clusterconfig/openshift/98-var-partition.yaml
  6. openshift-install を再度実行し、manifest および openshift のサブディレクトリー内のファイルセットから、Ignition 設定を作成します。

    $ openshift-install create ignition-configs --dir $HOME/clusterconfig
    $ ls $HOME/clusterconfig/
    auth  bootstrap.ign  master.ign  metadata.json  worker.ign

Ignition 設定ファイルを Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) システムをインストールするためにインストール手順への入力として使用できます。

5.11.8.2. インストール設定ファイルの作成

Microsoft Azure にインストールする OpenShift Container Platform クラスターをカスタマイズできます。

前提条件

  • OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得する。
  • サブスクリプションレベルでサービスプリンシパルのパーミッションを取得する。

手順

  1. install-config.yaml ファイルを作成します。

    1. インストールプログラムが含まれるディレクトリーに切り替え、以下のコマンドを実行します。

      $ ./openshift-install create install-config --dir <installation_directory> 1
      1
      <installation_directory> の場合、インストールプログラムが作成するファイルを保存するためにディレクトリー名を指定します。

      ディレクトリーを指定する場合:

      • ディレクトリーに execute 権限があることを確認します。この権限は、インストールディレクトリーで Terraform バイナリーを実行するために必要です。
      • 空のディレクトリーを使用します。ブートストラップ X.509 証明書などの一部のインストールアセットは有効期限が短いため、インストールディレクトリーを再利用しないでください。別のクラスターインストールの個別のファイルを再利用する必要がある場合は、それらをディレクトリーにコピーすることができます。ただし、インストールアセットのファイル名はリリース間で変更される可能性があります。インストールファイルを以前のバージョンの OpenShift Container Platform からコピーする場合は注意してコピーを行ってください。
    2. プロンプト時に、クラウドの設定の詳細情報を指定します。

      1. オプション: クラスターマシンにアクセスするために使用する SSH キーを選択します。

        注記

        インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、ssh-agent プロセスが使用する SSH キーを指定します。

      2. ターゲットに設定するプラットフォームとして azure を選択します。
      3. お使いのコンピューターに Microsoft Azure プロファイルが保存されていない場合は、サブスクリプションとサービスプリンシパルに以下の Azure パラメーター値を指定します。

        • azure subscription id: クラスターに使用するサブスクリプション ID。アカウント出力に id 値を指定します。
        • azure tenant id: テナント ID。アカウント出力に tenantId 値を指定します。
        • azure service principal client id: サービスプリンシパルの appId パラメーターの値。
        • azure service principal client secret: サービスプリンシパルの password パラメーターの値。
      4. クラスターをデプロイするリージョンを選択します。
      5. クラスターをデプロイするベースドメインを選択します。ベースドメインは、クラスターに作成した Azure DNS ゾーンに対応します。
      6. クラスターの記述名を入力します。

        重要

        パブリックエンドポイントで利用可能なすべての Azure リソースはリソース名の制限を受けるため、特定の用語を使用するリソースを作成することはできません。Azure が制限する語のリストは、Azure ドキュメントの Resolve reserved resource name errors を参照してください。

      7. Red Hat OpenShift Cluster Manager からプルシークレット を貼り付けます。
    3. オプション: クラスターでコンピュートマシンをプロビジョニングするよう設定する必要がない場合は、 install-config.yaml ファイルで compute プールの replicas0 に設定してコンピュートプールを空にします。

      compute:
      - hyperthreading: Enabled
        name: worker
        platform: {}
        replicas: 0 1
      1
      0 に設定します。
  2. install-config.yaml ファイルを変更します。利用可能なパラメーターの詳細は、「インストール設定パラメーター」のセクションを参照してください。
  3. install-config.yaml ファイルをバックアップし、複数のクラスターをインストールするのに使用できるようにします。

    重要

    install-config.yaml ファイルはインストールプロセス時に使用されます。このファイルを再利用する必要がある場合は、この段階でこれをバックアップしてください。

5.11.8.3. インストール時のクラスター全体のプロキシーの設定

実稼働環境では、インターネットへの直接アクセスを拒否し、代わりに HTTP または HTTPS プロキシーを使用することができます。プロキシー設定を install-config.yaml ファイルで行うことにより、新規の OpenShift Container Platform クラスターをプロキシーを使用するように設定できます。

前提条件

  • 既存の install-config.yaml ファイルがある。
  • クラスターがアクセスする必要のあるサイトを確認済みで、それらのいずれかがプロキシーをバイパスする必要があるかどうかを判別している。デフォルトで、すべてのクラスター Egress トラフィック (クラスターをホストするクラウドに関するクラウドプロバイダー API に対する呼び出しを含む) はプロキシーされます。プロキシーを必要に応じてバイパスするために、サイトを Proxy オブジェクトの spec.noProxy フィールドに追加している。

    注記

    Proxy オブジェクトの status.noProxy フィールドには、インストール設定の networking.machineNetwork[].cidrnetworking.clusterNetwork[].cidr、および networking.serviceNetwork[] フィールドの値が設定されます。

    Amazon Web Services (AWS)、Google Cloud Platform (GCP)、Microsoft Azure、および Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) へのインストールの場合、Proxy オブジェクトの status.noProxy フィールドには、インスタンスメタデータのエンドポイント (169.254.169.254) も設定されます。

手順

  1. install-config.yaml ファイルを編集し、プロキシー設定を追加します。以下に例を示します。

    apiVersion: v1
    baseDomain: my.domain.com
    proxy:
      httpProxy: http://<username>:<pswd>@<ip>:<port> 1
      httpsProxy: https://<username>:<pswd>@<ip>:<port> 2
      noProxy: example.com 3
    additionalTrustBundle: | 4
        -----BEGIN CERTIFICATE-----
        <MY_TRUSTED_CA_CERT>
        -----END CERTIFICATE-----
    additionalTrustBundlePolicy: <policy_to_add_additionalTrustBundle> 5
    1
    クラスター外の HTTP 接続を作成するために使用するプロキシー URL。URL スキームは http である必要があります。
    2
    クラスター外で HTTPS 接続を作成するために使用するプロキシー URL。
    3
    プロキシーから除外するための宛先ドメイン名、IP アドレス、または他のネットワーク CIDR のコンマ区切りのリスト。サブドメインのみと一致するように、ドメインの前に . を付けます。たとえば、.y.comx.y.com に一致しますが、y.com には一致しません。* を使用し、すべての宛先のプロキシーをバイパスします。
    4
    指定されている場合、インストールプログラムは HTTPS 接続のプロキシーに必要な 1 つ以上の追加の CA 証明書が含まれる user-ca-bundle という名前の設定マップを openshift-config namespace に生成します。次に Cluster Network Operator は、これらのコンテンツを Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) 信頼バンドルにマージする trusted-ca-bundle 設定マップを作成し、この設定マップは Proxy オブジェクトの trustedCA フィールドで参照されます。additionalTrustBundle フィールドは、プロキシーのアイデンティティー証明書が RHCOS 信頼バンドルからの認証局によって署名されない限り必要になります。
    5
    オプション: trustedCA フィールドの user-ca-bundle 設定マップを参照する Proxy オブジェクトの設定を決定するポリシー。許可される値は Proxyonly および Always です。Proxyonly を使用して、http/https プロキシーが設定されている場合にのみ user-ca-bundle 設定マップを参照します。Always を使用して、常に user-ca-bundle 設定マップを参照します。デフォルト値は Proxyonly です。
    注記

    インストールプログラムは、プロキシーの readinessEndpoints フィールドをサポートしません。

    注記

    インストーラーがタイムアウトした場合は、インストーラーの wait-for コマンドを使用してデプロイメントを再起動してからデプロイメントを完了します。以下に例を示します。

    $ ./openshift-install wait-for install-complete --log-level debug
  2. ファイルを保存し、OpenShift Container Platform のインストール時にこれを参照します。

インストールプログラムは、指定の install-config.yaml ファイルのプロキシー設定を使用する cluster という名前のクラスター全体のプロキシーを作成します。プロキシー設定が指定されていない場合、cluster Proxy オブジェクトが依然として作成されますが、これには spec がありません。

注記

cluster という名前の Proxy オブジェクトのみがサポートされ、追加のプロキシーを作成することはできません。

5.11.8.4. ARM テンプレートの一般的な変数のエクスポート

ユーザーによって提供されるインフラストラクチャーのインストールを Microsoft Azure で実行するのに役立つ指定の Azure Resource Manager (ARM) テンプレートで使用される一般的な変数のセットをエクスポートする必要があります。

注記

特定の ARM テンプレートには、追加のエクスポートされる変数が必要になる場合があります。これについては、関連する手順で詳しく説明されています。

前提条件

  • OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得する。

手順

  1. 提供される ARM テンプレートで使用される install-config.yaml にある一般的な変数をエクスポートします。

    $ export CLUSTER_NAME=<cluster_name>1
    $ export AZURE_REGION=<azure_region>2
    $ export SSH_KEY=<ssh_key>3
    $ export BASE_DOMAIN=<base_domain>4
    $ export BASE_DOMAIN_RESOURCE_GROUP=<base_domain_resource_group>5
    1
    install-config.yaml ファイルからの .metadata.name 属性の値。
    2
    クラスターをデプロイするリージョン (例: centralus)。これは、install-config.yaml ファイルからの .platform.azure.region 属性の値です。
    3
    文字列としての SSH RSA 公開鍵ファイル。SSH キーは、スペースが含まれているために引用符で囲む必要があります。これは、install-config.yaml ファイルからの .sshKey 属性の値です。
    4
    クラスターをデプロイするベースドメイン。ベースドメインは、クラスターに作成したパブリック DNS ゾーンに対応します。これは、install-config.yaml からの .baseDomain 属性の値です。
    5
    パブリック DNS ゾーンが存在するリソースグループ。これは、install-config.yaml ファイルからの .platform.azure.baseDomainResourceGroupName 属性の値です。

    以下に例を示します。

    $ export CLUSTER_NAME=test-cluster
    $ export AZURE_REGION=centralus
    $ export SSH_KEY="ssh-rsa xxx/xxx/xxx= user@email.com"
    $ export BASE_DOMAIN=example.com
    $ export BASE_DOMAIN_RESOURCE_GROUP=ocp-cluster
  2. kubeadmin 認証情報をエクスポートします。

    $ export KUBECONFIG=<installation_directory>/auth/kubeconfig 1
    1
    <installation_directory> には、インストールファイルを保存したディレクトリーへのパスを指定します。

5.11.8.5. Kubernetes マニフェストおよび Ignition 設定ファイルの作成

一部のクラスター定義ファイルを変更し、クラスターマシンを手動で起動する必要があるため、クラスターがマシンを設定するために必要な Kubernetes マニフェストと Ignition 設定ファイルを生成する必要があります。

インストール設定ファイルは Kubernetes マニフェストに変換されます。マニフェストは Ignition 設定ファイルにラップされます。これはクラスターマシンを設定するために後で使用されます。

重要
  • OpenShift Container Platform のインストールプログラムが生成する Ignition 設定ファイルには、24 時間が経過すると期限切れになり、その後に更新される証明書が含まれます。証明書を更新する前にクラスターが停止し、24 時間経過した後にクラスターを再起動すると、クラスターは期限切れの証明書を自動的に復元します。例外として、kubelet 証明書を回復するために保留状態の node-bootstrapper 証明書署名要求 (CSR) を手動で承認する必要があります。詳細は、コントロールプレーン証明書の期限切れの状態からのリカバリー に関するドキュメントを参照してください。
  • 24 時間証明書はクラスターのインストール後 16 時間から 22 時間にローテーションするため、Ignition 設定ファイルは、生成後 12 時間以内に使用することを推奨します。12 時間以内に Ignition 設定ファイルを使用することにより、インストール中に証明書の更新が実行された場合のインストールの失敗を回避できます。

前提条件

  • OpenShift Container Platform インストールプログラムを取得していること。
  • install-config.yaml インストール設定ファイルを作成していること。

手順

  1. OpenShift Container Platform のインストールプログラムが含まれるディレクトリーに切り替え、クラスターの Kubernetes マニフェストを生成します。

    $ ./openshift-install create manifests --dir <installation_directory> 1
    1
    <installation_directory> については、作成した install-config.yaml ファイルが含まれるインストールディレクトリーを指定します。
  2. コントロールプレーンマシンを定義する Kubernetes マニフェストファイルを削除します。

    $ rm -f <installation_directory>/openshift/99_openshift-cluster-api_master-machines-*.yaml

    これらのファイルを削除することで、クラスターがコントロールプレーンマシンを自動的に生成するのを防ぐことができます。

  3. ワーカーマシンを定義する Kubernetes マニフェストファイルを削除します。

    $ rm -f <installation_directory>/openshift/99_openshift-cluster-api_worker-machineset-*.yaml

    ワーカーマシンは独自に作成し、管理するため、これらのマシンを初期化する必要はありません。

  4. <installation_directory>/manifests/cluster-scheduler-02-config.yml Kubernetes マニフェストファイルの mastersSchedulable パラメーターが false に設定されていることを確認します。この設定により、Pod がコントロールプレーンマシンにスケジュールされなくなります。

    1. <installation_directory>/manifests/cluster-scheduler-02-config.yml ファイルを開きます。
    2. mastersSchedulable パラメーターを見つけ、これが false に設定されていることを確認します。
    3. ファイルを保存し、終了します。
  5. オプション: Ingress Operator を DNS レコードを作成するよう設定する必要がない場合は、<installation_directory>/manifests/cluster-dns-02-config.yml DNS 設定ファイルから privateZone および publicZone セクションを削除します。

    apiVersion: config.openshift.io/v1
    kind: DNS
    metadata:
      creationTimestamp: null
      name: cluster
    spec:
      baseDomain: example.openshift.com
      privateZone: 1
        id: mycluster-100419-private-zone
      publicZone: 2
        id: example.openshift.com
    status: {}
    1 2
    このセクションを完全に削除します。

    これを実行する場合、後のステップで Ingress DNS レコードを手動で追加する必要があります。

  6. user-provisioned infrastructure で Azure を設定する場合、Azure Resource Manager (ARM) テンプレートで後に使用するためにマニフェストファイルに定義された一般的な変数の一部をエクスポートする必要があります。

    1. 以下のコマンドを使用してインフラストラクチャー ID をエクスポートします。

      $ export INFRA_ID=<infra_id> 1
      1
      OpenShift Container Platform クラスターには、<cluster_name>-<random_string> の形式の識別子 (INFRA_ID) が割り当てられます。これは、提供される ARM テンプレートを使用して作成されるほとんどのリソースのベース名として使用されます。これは、manifests/cluster-infrastructure-02-config.yml ファイルからの .status.infrastructureName 属性の値です。
    2. 以下のコマンドを使用してリソースグループをエクスポートします。

      $ export RESOURCE_GROUP=<resource_group> 1
      1
      この Azure デプロイメントで作成されたすべてのリソースは、リソースグループ の一部として存在します。リソースグループ名は、<cluster_name>-<random_string>-rg 形式の INFRA_ID をベースとしています。これは、manifests/cluster-infrastructure-02-config.yml ファイルからの .status.platformStatus.azure.resourceGroupName 属性の値です。
  7. Ignition 設定ファイルを作成するには、インストールプログラムが含まれるディレクトリーから以下のコマンドを実行します。

    $ ./openshift-install create ignition-configs --dir <installation_directory> 1
    1
    <installation_directory> については、同じインストールディレクトリーを指定します。

    Ignition 設定ファイルは、インストールディレクトリー内のブートストラップ、コントロールプレーン、およびコンピュートノード用に作成されます。kubeadmin-password および kubeconfig ファイルが ./<installation_directory>/auth ディレクトリーに作成されます。

    .
    ├── auth
    │   ├── kubeadmin-password
    │   └── kubeconfig
    ├── bootstrap.ign
    ├── master.ign
    ├── metadata.json
    └── worker.ign

5.11.9. Azure リソースグループの作成

Microsoft Azure リソースグループ およびリソースグループのアイデンティティーを作成する必要があります。これらはいずれも Azure での OpenShift Container Platform クラスターのインストール時に使用されます。

前提条件

  • Azure アカウントを設定します。
  • クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。

手順

  1. サポートされる Azure リージョンにリソースグループを作成します。

    $ az group create --name ${RESOURCE_GROUP} --location ${AZURE_REGION}
  2. リソースグループの Azure アイデンティティーを作成します。

    $ az identity create -g ${RESOURCE_GROUP} -n ${INFRA_ID}-identity

    これは、クラスター内の Operator に必要なアクセスを付与するために使用されます。たとえば、これにより Ingress Operator はパブリック IP およびそのロードバランサーを作成できます。Azure アイデンティティーをロールに割り当てる必要があります。

  3. Contributor ロールを Azure アイデンティティーに付与します。

    1. Azure ロールの割り当てで必要な以下の変数をエクスポートします。

      $ export PRINCIPAL_ID=`az identity show -g ${RESOURCE_GROUP} -n ${INFRA_ID}-identity --query principalId --out tsv`
      $ export RESOURCE_GROUP_ID=`az group show -g ${RESOURCE_GROUP} --query id --out tsv`
    2. Contributor ロールをアイデンティティーに割り当てます。

      $ az role assignment create --assignee "${PRINCIPAL_ID}" --role 'Contributor' --scope "${RESOURCE_GROUP_ID}"
      注記

      必要なすべてのアクセス許可を持つカスタムロールを ID に割り当てる場合は、次のコマンドを実行します。

      $ az role assignment create --assignee "${PRINCIPAL_ID}" --role <custom_role> \ 1
      --scope "${RESOURCE_GROUP_ID}"
      1
      カスタムロール名を指定します。

5.11.10. RHCOS クラスターイメージおよびブートストラップ Ignition 設定ファイルのアップロード

Azure クライアントは、ローカルに存在するファイルに基づくデプロイメントをサポートしていません。RHCOS 仮想ハードディスク (VHD) クラスターイメージとブートストラップ Ignition 設定ファイルをコピーしてストレージコンテナーに保存し、デプロイメント中にアクセスできるようにする必要があります。

前提条件

  • Azure アカウントを設定します。
  • クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。

手順

  1. VHD クラスターイメージを保存するために Azure ストレージアカウントを作成します。

    $ az storage account create -g ${RESOURCE_GROUP} --location ${AZURE_REGION} --name ${CLUSTER_NAME}sa --kind Storage --sku Standard_LRS
    警告

    Azure ストレージアカウント名は 3 文字から 24 文字の長さで、数字および小文字のみを使用する必要があります。CLUSTER_NAME 変数がこれらの制限に準拠しない場合、Azure ストレージアカウント名を手動で定義する必要があります。Azure ストレージアカウント名の制限の詳細は、Azure ドキュメントの Resolve errors for storage account names を参照してください。

  2. ストレージアカウントキーを環境変数としてエクスポートします。

    $ export ACCOUNT_KEY=`az storage account keys list -g ${RESOURCE_GROUP} --account-name ${CLUSTER_NAME}sa --query "[0].value" -o tsv`
  3. RHCOS VHD の URL を環境変数にエクスポートします。

    $ export VHD_URL=`openshift-install coreos print-stream-json | jq -r '.architectures.x86_64."rhel-coreos-extensions"."azure-disk".url'`
    重要

    RHCOS イメージは OpenShift Container Platform の各リリースごとに変更されない可能性があります。インストールする OpenShift Container Platform バージョンと等しいか、それ以下のバージョンの内で最も新しいバージョンのイメージを指定する必要があります。利用可能な場合は、OpenShift Container Platform バージョンに一致するイメージのバージョンを使用します。

  4. VHD のストレージコンテナーを作成します。

    $ az storage container create --name vhd --account-name ${CLUSTER_NAME}sa --account-key ${ACCOUNT_KEY}
  5. ローカル VHD を blob にコピーします。

    $ az storage blob copy start --account-name ${CLUSTER_NAME}sa --account-key ${ACCOUNT_KEY} --destination-blob "rhcos.vhd" --destination-container vhd --source-uri "${VHD_URL}"
  6. blob ストレージコンテナーを作成し、生成された bootstrap.ign ファイルをアップロードします。

    $ az storage container create --name files --account-name ${CLUSTER_NAME}sa --account-key ${ACCOUNT_KEY}
    $ az storage blob upload --account-name ${CLUSTER_NAME}sa --account-key ${ACCOUNT_KEY} -c "files" -f "<installation_directory>/bootstrap.ign" -n "bootstrap.ign"

5.11.11. DNS ゾーンの作成例

DNS レコードは、user-provisioned infrastructure を使用するクラスターに必要です。シナリオに適した DNS ストラテジーを選択する必要があります。

この例の場合、Azure の DNS ソリューション が使用されるため、外部 (インターネット) の可視性のために新規パブリック DNS ゾーンと、内部クラスターの解決用にプライベート DNS ゾーンが作成されます。

注記

パブリック DNS ゾーンは、クラスターデプロイメントと同じリソースグループに存在している必要はなく、必要なベースドメイン用にすでに組織内に存在している可能性があります。その場合、パブリック DNS ゾーンの作成を省略できます。先に生成したインストール設定がこのシナリオに基づいていることを確認してください。

前提条件

  • Azure アカウントを設定します。
  • クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。

手順

  1. BASE_DOMAIN_RESOURCE_GROUP 環境変数でエクスポートされたリソースグループに、新規のパブリック DNS ゾーンを作成します。

    $ az network dns zone create -g ${BASE_DOMAIN_RESOURCE_GROUP} -n ${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}

    すでに存在するパブリック DNS ゾーンを使用している場合は、この手順を省略できます。

  2. このデプロイメントの残りの部分と同じリソースグループにプライベート DNS ゾーンを作成します。

    $ az network private-dns zone create -g ${RESOURCE_GROUP} -n ${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}

Azure でのパブリック DNS ゾーンの設定 に関するセクションを参照してください。

5.11.12. Azure での VNet の作成

OpenShift Container Platform クラスター用に Microsoft Azure で使用する仮想ネットワーク (VNet) を作成する必要があります。各種の要件を満たすように VNet をカスタマイズできます。VNet を作成する方法として、提供される Azure Resource Manager (ARM) テンプレートを変更することができます。

注記

提供される ARM テンプレートを使用して Azure インフラストラクチャーを使用しない場合、提供される情報を確認し、インフラストラクチャーを手動で作成する必要があります。クラスターが適切に初期化されない場合、インストールログを用意して Red Hat サポートに問い合わせする必要がある可能性があります。

前提条件

  • Azure アカウントを設定します。
  • クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。

手順

  1. 本トピックの VNet の ARM テンプレートセクションからテンプレートをコピーし、これを 01_vnet.json としてクラスターのインストールディレクトリーに保存します。このテンプレートは、クラスターに必要な VNet について記述しています。
  2. az CLI を使用してデプロイメントを作成します。

    $ az deployment group create -g ${RESOURCE_GROUP} \
      --template-file "<installation_directory>/01_vnet.json" \
      --parameters baseName="${INFRA_ID}"1
    1
    リソース名で使用されるベース名。これは通常クラスターのインフラストラクチャー ID です。
  3. VNet テンプレートをプライベート DNS ゾーンにリンクします。

    $ az network private-dns link vnet create -g ${RESOURCE_GROUP} -z ${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN} -n ${INFRA_ID}-network-link -v "${INFRA_ID}-vnet" -e false

5.11.12.1. VNet の ARM テンプレート

以下の Azure Resource Manager (ARM) テンプレートを使用し、OpenShift Container Platform クラスターに必要な VNet をデプロイすることができます。

例5.51 01_vnet.json ARM テンプレート

{
  "$schema" : "https://schema.management.azure.com/schemas/2015-01-01/deploymentTemplate.json#",
  "contentVersion" : "1.0.0.0",
  "parameters" : {
    "baseName" : {
      "type" : "string",
      "minLength" : 1,
      "metadata" : {
        "description" : "Base name to be used in resource names (usually the cluster's Infra ID)"
      }
    }
  },
  "variables" : {
    "location" : "[resourceGroup().location]",
    "virtualNetworkName" : "[concat(parameters('baseName'), '-vnet')]",
    "addressPrefix" : "10.0.0.0/16",
    "masterSubnetName" : "[concat(parameters('baseName'), '-master-subnet')]",
    "masterSubnetPrefix" : "10.0.0.0/24",
    "nodeSubnetName" : "[concat(parameters('baseName'), '-worker-subnet')]",
    "nodeSubnetPrefix" : "10.0.1.0/24",
    "clusterNsgName" : "[concat(parameters('baseName'), '-nsg')]"
  },
  "resources" : [
    {
      "apiVersion" : "2018-12-01",
      "type" : "Microsoft.Network/virtualNetworks",
      "name" : "[variables('virtualNetworkName')]",
      "location" : "[variables('location')]",
      "dependsOn" : [
        "[concat('Microsoft.Network/networkSecurityGroups/', variables('clusterNsgName'))]"
      ],
      "properties" : {
        "addressSpace" : {
          "addressPrefixes" : [
            "[variables('addressPrefix')]"
          ]
        },
        "subnets" : [
          {
            "name" : "[variables('masterSubnetName')]",
            "properties" : {
              "addressPrefix" : "[variables('masterSubnetPrefix')]",
              "serviceEndpoints": [],
              "networkSecurityGroup" : {
                "id" : "[resourceId('Microsoft.Network/networkSecurityGroups', variables('clusterNsgName'))]"
              }
            }
          },
          {
            "name" : "[variables('nodeSubnetName')]",
            "properties" : {
              "addressPrefix" : "[variables('nodeSubnetPrefix')]",
              "serviceEndpoints": [],
              "networkSecurityGroup" : {
                "id" : "[resourceId('Microsoft.Network/networkSecurityGroups', variables('clusterNsgName'))]"
              }
            }
          }
        ]
      }
    },
    {
      "type" : "Microsoft.Network/networkSecurityGroups",
      "name" : "[variables('clusterNsgName')]",
      "apiVersion" : "2018-10-01",
      "location" : "[variables('location')]",
      "properties" : {
        "securityRules" : [
          {
            "name" : "apiserver_in",
            "properties" : {
              "protocol" : "Tcp",
              "sourcePortRange" : "*",
              "destinationPortRange" : "6443",
              "sourceAddressPrefix" : "*",
              "destinationAddressPrefix" : "*",
              "access" : "Allow",
              "priority" : 101,
              "direction" : "Inbound"
            }
          }
        ]
      }
    }
  ]
}

5.11.13. Azure インフラストラクチャー用の RHCOS クラスターイメージのデプロイ

OpenShift Container Platform ノードに Microsoft Azure 用の有効な Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) イメージを使用する必要があります。

前提条件

  • Azure アカウントを設定します。
  • クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
  • RHCOS 仮想ハードディスク (VHD) クラスターイメージを Azure ストレージコンテナーに保存します。
  • ブートストラップ Ignition 設定ファイルを Azure ストレージコンテナーに保存します。

手順

  1. 本トピックの イメージストレージの ARM テンプレートセクションからテンプレートをコピーし、これを 02_storage.json としてクラスターのインストールディレクトリーに保存します。このテンプレートは、クラスターに必要なイメージストレージについて記述しています。
  2. RHCOS VHD blob URL を変数としてエクスポートします。

    $ export VHD_BLOB_URL=`az storage blob url --account-name ${CLUSTER_NAME}sa --account-key ${ACCOUNT_KEY} -c vhd -n "rhcos.vhd" -o tsv`
  3. クラスターイメージのデプロイ

    $ az deployment group create -g ${RESOURCE_GROUP} \
      --template-file "<installation_directory>/02_storage.json" \
      --parameters vhdBlobURL="${VHD_BLOB_URL}" \ 1
      --parameters baseName="${INFRA_ID}"2
    1
    マスターマシンおよびワーカーマシンを作成するために使用される RHCOS VHD の blob URL。
    2
    リソース名で使用されるベース名。これは通常クラスターのインフラストラクチャー ID です。

5.11.13.1. イメージストレージの ARM テンプレート

以下の Azure Resource Manager (ARM) テンプレートを使用し、OpenShift Container Platform クラスターに必要な保存された Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) をデプロイすることができます。

例5.52 02_storage.json ARM テンプレート

{
  "$schema": "https://schema.management.azure.com/schemas/2019-04-01/deploymentTemplate.json#",
  "contentVersion": "1.0.0.0",
  "parameters": {
    "architecture": {
      "type": "string",
      "metadata": {
        "description": "The architecture of the Virtual Machines"
      },
      "defaultValue": "x64",
      "allowedValues": [
        "Arm64",
        "x64"
      ]
    },
    "baseName": {
      "type": "string",
      "minLength": 1,
      "metadata": {
        "description": "Base name to be used in resource names (usually the cluster's Infra ID)"
      }
    },
    "storageAccount": {
      "type": "string",
      "metadata": {
        "description": "The Storage Account name"
      }
    },
    "vhdBlobURL": {
      "type": "string",
      "metadata": {
        "description": "URL pointing to the blob where the VHD to be used to create master and worker machines is located"
      }
    }
  },
  "variables": {
    "location": "[resourceGroup().location]",
    "galleryName": "[concat('gallery_', replace(parameters('baseName'), '-', '_'))]",
    "imageName": "[parameters('baseName')]",
    "imageNameGen2": "[concat(parameters('baseName'), '-gen2')]",
    "imageRelease": "1.0.0"
  },
  "resources": [
    {
      "apiVersion": "2021-10-01",
      "type": "Microsoft.Compute/galleries",
      "name": "[variables('galleryName')]",
      "location": "[variables('location')]",
      "resources": [
        {
          "apiVersion": "2021-10-01",
          "type": "images",
          "name": "[variables('imageName')]",
          "location": "[variables('location')]",
          "dependsOn": [
            "[variables('galleryName')]"
          ],
          "properties": {
            "architecture": "[parameters('architecture')]",
            "hyperVGeneration": "V1",
            "identifier": {
              "offer": "rhcos",
              "publisher": "RedHat",
              "sku": "basic"
            },
            "osState": "Generalized",
            "osType": "Linux"
          },
          "resources": [
            {
              "apiVersion": "2021-10-01",
              "type": "versions",
              "name": "[variables('imageRelease')]",
              "location": "[variables('location')]",
              "dependsOn": [
                "[variables('imageName')]"
              ],
              "properties": {
                "publishingProfile": {
                  "storageAccountType": "Standard_LRS",
                  "targetRegions": [
                    {
                      "name": "[variables('location')]",
                      "regionalReplicaCount": "1"
                    }
                  ]
                },
                "storageProfile": {
                  "osDiskImage": {
                    "source": {
                      "id": "[resourceId('Microsoft.Storage/storageAccounts', parameters('storageAccount'))]",
                      "uri": "[parameters('vhdBlobURL')]"
                    }
                  }
                }
              }
            }
          ]
        },
        {
          "apiVersion": "2021-10-01",
          "type": "images",
          "name": "[variables('imageNameGen2')]",
          "location": "[variables('location')]",
          "dependsOn": [
            "[variables('galleryName')]"
          ],
          "properties": {
            "architecture": "[parameters('architecture')]",
            "hyperVGeneration": "V2",
            "identifier": {
              "offer": "rhcos-gen2",
              "publisher": "RedHat-gen2",
              "sku": "gen2"
            },
            "osState": "Generalized",
            "osType": "Linux"
          },
          "resources": [
            {
              "apiVersion": "2021-10-01",
              "type": "versions",
              "name": "[variables('imageRelease')]",
              "location": "[variables('location')]",
              "dependsOn": [
                "[variables('imageNameGen2')]"
              ],
              "properties": {
                "publishingProfile": {
                  "storageAccountType": "Standard_LRS",
                  "targetRegions": [
                    {
                      "name": "[variables('location')]",
                      "regionalReplicaCount": "1"
                    }
                  ]
                },
                "storageProfile": {
                  "osDiskImage": {
                    "source": {
                      "id": "[resourceId('Microsoft.Storage/storageAccounts', parameters('storageAccount'))]",
                      "uri": "[parameters('vhdBlobURL')]"
                    }
                  }
                }
              }
            }
          ]
        }
      ]
    }
  ]
}

5.11.14. user-provisioned infrastructure のネットワーク要件

すべての Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) マシンでは、起動時に initramfs でネットワークを設定し、Ignition 設定ファイルをフェッチする必要があります。

5.11.14.1. ネットワーク接続の要件

OpenShift Container Platform クラスターのコンポーネントが通信できるように、マシン間のネットワーク接続を設定する必要があります。すべてのマシンではクラスターの他のすべてのマシンのホスト名を解決できる必要があります。

本セクションでは、必要なポートの詳細を説明します。

重要

接続された OpenShift Container Platform 環境では、プラットフォームコンテナーのイメージをプルし、Telemetry データを Red Hat に提供するために、すべてのノードにインターネットへのアクセスが必要です。

表5.38 すべてのマシンからすべてのマシンへの通信に使用されるポート
プロトコルポート説明

ICMP

該当なし

ネットワーク到達性のテスト

TCP

1936

メトリック

9000-9999

ホストレベルのサービス。 ポート 9100-9101 のノードエクスポーター、ポート 9099 の Cluster Version Operator が含まれます。

10250-10259

Kubernetes が予約するデフォルトポート

10256

openshift-sdn

UDP

4789

VXLAN

6081

Geneve

9000-9999

ポート 9100-9101 のノードエクスポーターを含む、ホストレベルのサービス。

500

IPsec IKE パケット

4500

IPsec NAT-T パケット

123

UDP ポート 123 のネットワークタイムプロトコル (NTP)

外部 NTP タイムサーバーが設定されている場合は、UDP ポート 123 を開く必要があります。

TCP/UDP

30000-32767

Kubernetes ノードポート

ESP

該当なし

IPsec Encapsulating Security Payload (ESP)

表5.39 すべてのマシンからコントロールプレーンへの通信に使用されるポート
プロトコルポート説明

TCP

6443

Kubernetes API

表5.40 コントロールプレーンマシンからコントロールプレーンマシンへの通信に使用されるポート
プロトコルポート説明

TCP

2379-2380

etcd サーバーおよびピアポート

5.11.15. Azure でのネットワークおよび負荷分散コンポーネントの作成

OpenShift Container Platform クラスターで使用するネットワークおよび負荷分散を Microsoft Azure で設定する必要があります。これらのコンポーネントを作成する方法として、提供される Azure Resource Manager (ARM) テンプレートを変更することができます。

注記

提供される ARM テンプレートを使用して Azure インフラストラクチャーを使用しない場合、提供される情報を確認し、インフラストラクチャーを手動で作成する必要があります。クラスターが適切に初期化されない場合、インストールログを用意して Red Hat サポートに問い合わせする必要がある可能性があります。

前提条件

  • Azure アカウントを設定します。
  • クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
  • Azure で VNet および関連するサブネットを作成し、設定します。

手順

  1. 本トピックの ネットワークおよびロードばランサーの ARM テンプレートセクションからテンプレートをコピーし、これを 03_infra.json としてクラスターのインストールディレクトリーに保存します。このテンプレートは、クラスターに必要なネットワークおよび負荷分散オブジェクトについて記述しています。
  2. az CLI を使用してデプロイメントを作成します。

    $ az deployment group create -g ${RESOURCE_GROUP} \
      --template-file "<installation_directory>/03_infra.json" \
      --parameters privateDNSZoneName="${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}" \ 1
      --parameters baseName="${INFRA_ID}"2
    1
    プライベート DNS ゾーンの名前。
    2
    リソース名で使用されるベース名。これは通常クラスターのインフラストラクチャー ID です。
  3. API パブリックロードバランサーのパブリックゾーンに api DNS レコードを作成します。${BASE_DOMAIN_RESOURCE_GROUP} 変数は、パブリック DNS ゾーンがあるリソースグループをポイントする必要があります。

    1. 以下の変数をエクスポートします。

      $ export PUBLIC_IP=`az network public-ip list -g ${RESOURCE_GROUP} --query "[?name=='${INFRA_ID}-master-pip'] | [0].ipAddress" -o tsv`
    2. 新しいパブリックゾーンに api DNS レコードを作成します。

      $ az network dns record-set a add-record -g ${BASE_DOMAIN_RESOURCE_GROUP} -z ${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN} -n api -a ${PUBLIC_IP} --ttl 60

      クラスターを既存のパブリックゾーンに追加する場合は、api DNS レコードを代わりに作成できます。

      $ az network dns record-set a add-record -g ${BASE_DOMAIN_RESOURCE_GROUP} -z ${BASE_DOMAIN} -n api.${CLUSTER_NAME} -a ${PUBLIC_IP} --ttl 60

5.11.15.1. ネットワークおよびロードバランサーの ARM テンプレート

以下の Azure Resource Manager (ARM) テンプレートを使用して、OpenShift Container Platform クラスターに必要なネットワークオブジェクトおよびロードバランサーをデプロイすることができます。

例5.53 03_infra.json ARM テンプレート

{
  "$schema" : "https://schema.management.azure.com/schemas/2015-01-01/deploymentTemplate.json#",
  "contentVersion" : "1.0.0.0",
  "parameters" : {
    "baseName" : {
      "type" : "string",
      "minLength" : 1,
      "metadata" : {
        "description" : "Base name to be used in resource names (usually the cluster's Infra ID)"
      }
    },
    "vnetBaseName": {
      "type": "string",
      "defaultValue": "",
      "metadata" : {
        "description" : "The specific customer vnet's base name (optional)"
      }
    },
    "privateDNSZoneName" : {
      "type" : "string",
      "metadata" : {
        "description" : "Name of the private DNS zone"
      }
    }
  },
  "variables" : {
    "location" : "[resourceGroup().location]",
    "virtualNetworkName" : "[concat(if(not(empty(parameters('vnetBaseName'))), parameters('vnetBaseName'), parameters('baseName')), '-vnet')]",
    "virtualNetworkID" : "[resourceId('Microsoft.Network/virtualNetworks', variables('virtualNetworkName'))]",
    "masterSubnetName" : "[concat(if(not(empty(parameters('vnetBaseName'))), parameters('vnetBaseName'), parameters('baseName')), '-master-subnet')]",
    "masterSubnetRef" : "[concat(variables('virtualNetworkID'), '/subnets/', variables('masterSubnetName'))]",
    "masterPublicIpAddressName" : "[concat(parameters('baseName'), '-master-pip')]",
    "masterPublicIpAddressID" : "[resourceId('Microsoft.Network/publicIPAddresses', variables('masterPublicIpAddressName'))]",
    "masterLoadBalancerName" : "[concat(parameters('baseName'), '-public-lb')]",
    "masterLoadBalancerID" : "[resourceId('Microsoft.Network/loadBalancers', variables('masterLoadBalancerName'))]",
    "internalLoadBalancerName" : "[concat(parameters('baseName'), '-internal-lb')]",
    "internalLoadBalancerID" : "[resourceId('Microsoft.Network/loadBalancers', variables('internalLoadBalancerName'))]",
    "skuName": "Standard"
  },
  "resources" : [
    {
      "apiVersion" : "2018-12-01",
      "type" : "Microsoft.Network/publicIPAddresses",
      "name" : "[variables('masterPublicIpAddressName')]",
      "location" : "[variables('location')]",
      "sku": {
        "name": "[variables('skuName')]"
      },
      "properties" : {
        "publicIPAllocationMethod" : "Static",
        "dnsSettings" : {
          "domainNameLabel" : "[variables('masterPublicIpAddressName')]"
        }
      }
    },
    {
      "apiVersion" : "2018-12-01",
      "type" : "Microsoft.Network/loadBalancers",
      "name" : "[variables('masterLoadBalancerName')]",
      "location" : "[variables('location')]",
      "sku": {
        "name": "[variables('skuName')]"
      },
      "dependsOn" : [
        "[concat('Microsoft.Network/publicIPAddresses/', variables('masterPublicIpAddressName'))]"
      ],
      "properties" : {
        "frontendIPConfigurations" : [
          {
            "name" : "public-lb-ip",
            "properties" : {
              "publicIPAddress" : {
                "id" : "[variables('masterPublicIpAddressID')]"
              }
            }
          }
        ],
        "backendAddressPools" : [
          {
            "name" : "public-lb-backend"
          }
        ],
        "loadBalancingRules" : [
          {
            "name" : "api-internal",
            "properties" : {
              "frontendIPConfiguration" : {
                "id" :"[concat(variables('masterLoadBalancerID'), '/frontendIPConfigurations/public-lb-ip')]"
              },
              "backendAddressPool" : {
                "id" : "[concat(variables('masterLoadBalancerID'), '/backendAddressPools/public-lb-backend')]"
              },
              "protocol" : "Tcp",
              "loadDistribution" : "Default",
              "idleTimeoutInMinutes" : 30,
              "frontendPort" : 6443,
              "backendPort" : 6443,
              "probe" : {
                "id" : "[concat(variables('masterLoadBalancerID'), '/probes/api-internal-probe')]"
              }
            }
          }
        ],
        "probes" : [
          {
            "name" : "api-internal-probe",
            "properties" : {
              "protocol" : "Https",
              "port" : 6443,
              "requestPath": "/readyz",
              "intervalInSeconds" : 10,
              "numberOfProbes" : 3
            }
          }
        ]
      }
    },
    {
      "apiVersion" : "2018-12-01",
      "type" : "Microsoft.Network/loadBalancers",
      "name" : "[variables('internalLoadBalancerName')]",
      "location" : "[variables('location')]",
      "sku": {
        "name": "[variables('skuName')]"
      },
      "properties" : {
        "frontendIPConfigurations" : [
          {
            "name" : "internal-lb-ip",
            "properties" : {
              "privateIPAllocationMethod" : "Dynamic",
              "subnet" : {
                "id" : "[variables('masterSubnetRef')]"
              },
              "privateIPAddressVersion" : "IPv4"
            }
          }
        ],
        "backendAddressPools" : [
          {
            "name" : "internal-lb-backend"
          }
        ],
        "loadBalancingRules" : [
          {
            "name" : "api-internal",
            "properties" : {
              "frontendIPConfiguration" : {
                "id" : "[concat(variables('internalLoadBalancerID'), '/frontendIPConfigurations/internal-lb-ip')]"
              },
              "frontendPort" : 6443,
              "backendPort" : 6443,
              "enableFloatingIP" : false,
              "idleTimeoutInMinutes" : 30,
              "protocol" : "Tcp",
              "enableTcpReset" : false,
              "loadDistribution" : "Default",
              "backendAddressPool" : {
                "id" : "[concat(variables('internalLoadBalancerID'), '/backendAddressPools/internal-lb-backend')]"
              },
              "probe" : {
                "id" : "[concat(variables('internalLoadBalancerID'), '/probes/api-internal-probe')]"
              }
            }
          },
          {
            "name" : "sint",
            "properties" : {
              "frontendIPConfiguration" : {
                "id" : "[concat(variables('internalLoadBalancerID'), '/frontendIPConfigurations/internal-lb-ip')]"
              },
              "frontendPort" : 22623,
              "backendPort" : 22623,
              "enableFloatingIP" : false,
              "idleTimeoutInMinutes" : 30,
              "protocol" : "Tcp",
              "enableTcpReset" : false,
              "loadDistribution" : "Default",
              "backendAddressPool" : {
                "id" : "[concat(variables('internalLoadBalancerID'), '/backendAddressPools/internal-lb-backend')]"
              },
              "probe" : {
                "id" : "[concat(variables('internalLoadBalancerID'), '/probes/sint-probe')]"
              }
            }
          }
        ],
        "probes" : [
          {
            "name" : "api-internal-probe",
            "properties" : {
              "protocol" : "Https",
              "port" : 6443,
              "requestPath": "/readyz",
              "intervalInSeconds" : 10,
              "numberOfProbes" : 3
            }
          },
          {
            "name" : "sint-probe",
            "properties" : {
              "protocol" : "Https",
              "port" : 22623,
              "requestPath": "/healthz",
              "intervalInSeconds" : 10,
              "numberOfProbes" : 3
            }
          }
        ]
      }
    },
    {
      "apiVersion": "2018-09-01",
      "type": "Microsoft.Network/privateDnsZones/A",
      "name": "[concat(parameters('privateDNSZoneName'), '/api')]",
      "location" : "[variables('location')]",
      "dependsOn" : [
        "[concat('Microsoft.Network/loadBalancers/', variables('internalLoadBalancerName'))]"
      ],
      "properties": {
        "ttl": 60,
        "aRecords": [
          {
            "ipv4Address": "[reference(variables('internalLoadBalancerName')).frontendIPConfigurations[0].properties.privateIPAddress]"
          }
        ]
      }
    },
    {
      "apiVersion": "2018-09-01",
      "type": "Microsoft.Network/privateDnsZones/A",
      "name": "[concat(parameters('privateDNSZoneName'), '/api-int')]",
      "location" : "[variables('location')]",
      "dependsOn" : [
        "[concat('Microsoft.Network/loadBalancers/', variables('internalLoadBalancerName'))]"
      ],
      "properties": {
        "ttl": 60,
        "aRecords": [
          {
            "ipv4Address": "[reference(variables('internalLoadBalancerName')).frontendIPConfigurations[0].properties.privateIPAddress]"
          }
        ]
      }
    }
  ]
}

5.11.16. Azure でのブートストラップマシンの作成

OpenShift Container Platform クラスターの初期化を実行する際に使用するブートストラップマシンを Microsoft Azure で作成する必要があります。このマシンを作成する方法として、提供される Azure Resource Manager (ARM) テンプレートを変更することができます。

注記

提供されている ARM テンプレートを使用してブートストラップマシンを作成しない場合、指定される情報を確認し、インフラストラクチャーを手動で作成する必要があります。クラスターが適切に初期化されない場合、インストールログを用意して Red Hat サポートに問い合わせする必要がある可能性があります。

前提条件

  • Azure アカウントを設定します。
  • クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
  • Azure で VNet および関連するサブネットを作成し、設定します。
  • Azure でネットワークおよびロードバランサーを作成し、設定します。
  • コントロールプレーンおよびコンピュートロールを作成します。

手順

  1. 本トピックの ブートストラップマシンの ARM テンプレートセクションからテンプレートをコピーし、これを 04_bootstrap.json としてクラスターのインストールディレクトリーに保存します。このテンプレートは、クラスターに必要なブートストラップマシンについて記述しています。
  2. ブートストラップ URL 変数をエクスポートします。

    $ bootstrap_url_expiry=`date -u -d "10 hours" '+%Y-%m-%dT%H:%MZ'`
    $ export BOOTSTRAP_URL=`az storage blob generate-sas -c 'files' -n 'bootstrap.ign' --https-only --full-uri --permissions r --expiry $bootstrap_url_expiry --account-name ${CLUSTER_NAME}sa --account-key ${ACCOUNT_KEY} -o tsv`
  3. ブートストラップ Ignition 変数をエクスポートします。

    $ export BOOTSTRAP_IGNITION=`jq -rcnM --arg v "3.2.0" --arg url ${BOOTSTRAP_URL} '{ignition:{version:$v,config:{replace:{source:$url}}}}' | base64 | tr -d '\n'`
  4. az CLI を使用してデプロイメントを作成します。

    $ az deployment group create -g ${RESOURCE_GROUP} \
      --template-file "<installation_directory>/04_bootstrap.json" \
      --parameters bootstrapIgnition="${BOOTSTRAP_IGNITION}" \ 1
      --parameters baseName="${INFRA_ID}" 2
    1
    ブートストラップクラスターのブートストラップ Ignition コンテンツ。
    2
    リソース名で使用されるベース名。これは通常クラスターのインフラストラクチャー ID です。

5.11.16.1. ブートストラップマシンの ARM テンプレート

以下の Azure Resource Manager (ARM) テンプレートを使用し、OpenShift Container Platform クラスターに必要なブートストラップマシンをデプロイすることができます。

例5.54 04_bootstrap.json ARM テンプレート

{
  "$schema" : "https://schema.management.azure.com/schemas/2015-01-01/deploymentTemplate.json#",
  "contentVersion" : "1.0.0.0",
  "parameters" : {
    "baseName" : {
      "type" : "string",
      "minLength" : 1,
      "metadata" : {
        "description" : "Base name to be used in resource names (usually the cluster's Infra ID)"
      }
    },
    "vnetBaseName": {
      "type": "string",
      "defaultValue": "",
      "metadata" : {
        "description" : "The specific customer vnet's base name (optional)"
      }
    },
    "bootstrapIgnition" : {
      "type" : "string",
      "minLength" : 1,
      "metadata" : {
        "description" : "Bootstrap ignition content for the bootstrap cluster"
      }
    },
    "sshKeyData" : {
      "type" : "securestring",
      "defaultValue" : "Unused",
      "metadata" : {
        "description" : "Unused"
      }
    },
    "bootstrapVMSize" : {
      "type" : "string",
      "defaultValue" : "Standard_D4s_v3",
      "metadata" : {
        "description" : "The size of the Bootstrap Virtual Machine"
      }
    },
    "hyperVGen": {
      "type": "string",
      "metadata": {
        "description": "VM generation image to use"
      },
      "defaultValue": "V2",
      "allowedValues": [
        "V1",
        "V2"
      ]
    }
  },
  "variables" : {
    "location" : "[resourceGroup().location]",
    "virtualNetworkName" : "[concat(if(not(empty(parameters('vnetBaseName'))), parameters('vnetBaseName'), parameters('baseName')), '-vnet')]",
    "virtualNetworkID" : "[resourceId('Microsoft.Network/virtualNetworks', variables('virtualNetworkName'))]",
    "masterSubnetName" : "[concat(if(not(empty(parameters('vnetBaseName'))), parameters('vnetBaseName'), parameters('baseName')), '-master-subnet')]",
    "masterSubnetRef" : "[concat(variables('virtualNetworkID'), '/subnets/', variables('masterSubnetName'))]",
    "masterLoadBalancerName" : "[concat(parameters('baseName'), '-public-lb')]",
    "internalLoadBalancerName" : "[concat(parameters('baseName'), '-internal-lb')]",
    "sshKeyPath" : "/home/core/.ssh/authorized_keys",
    "identityName" : "[concat(parameters('baseName'), '-identity')]",
    "vmName" : "[concat(parameters('baseName'), '-bootstrap')]",
    "nicName" : "[concat(variables('vmName'), '-nic')]",
    "galleryName": "[concat('gallery_', replace(parameters('baseName'), '-', '_'))]",
    "imageName" : "[concat(parameters('baseName'), if(equals(parameters('hyperVGen'), 'V2'), '-gen2', ''))]",
    "clusterNsgName" : "[concat(if(not(empty(parameters('vnetBaseName'))), parameters('vnetBaseName'), parameters('baseName')), '-nsg')]",
    "sshPublicIpAddressName" : "[concat(variables('vmName'), '-ssh-pip')]"
  },
  "resources" : [
    {
      "apiVersion" : "2018-12-01",
      "type" : "Microsoft.Network/publicIPAddresses",
      "name" : "[variables('sshPublicIpAddressName')]",
      "location" : "[variables('location')]",
      "sku": {
        "name": "Standard"
      },
      "properties" : {
        "publicIPAllocationMethod" : "Static",
        "dnsSettings" : {
          "domainNameLabel" : "[variables('sshPublicIpAddressName')]"
        }
      }
    },
    {
      "apiVersion" : "2018-06-01",
      "type" : "Microsoft.Network/networkInterfaces",
      "name" : "[variables('nicName')]",
      "location" : "[variables('location')]",
      "dependsOn" : [
        "[resourceId('Microsoft.Network/publicIPAddresses', variables('sshPublicIpAddressName'))]"
      ],
      "properties" : {
        "ipConfigurations" : [
          {
            "name" : "pipConfig",
            "properties" : {
              "privateIPAllocationMethod" : "Dynamic",
              "publicIPAddress": {
                "id": "[resourceId('Microsoft.Network/publicIPAddresses', variables('sshPublicIpAddressName'))]"
              },
              "subnet" : {
                "id" : "[variables('masterSubnetRef')]"
              },
              "loadBalancerBackendAddressPools" : [
                {
                  "id" : "[concat('/subscriptions/', subscription().subscriptionId, '/resourceGroups/', resourceGroup().name, '/providers/Microsoft.Network/loadBalancers/', variables('masterLoadBalancerName'), '/backendAddressPools/public-lb-backend')]"
                },
                {
                  "id" : "[concat('/subscriptions/', subscription().subscriptionId, '/resourceGroups/', resourceGroup().name, '/providers/Microsoft.Network/loadBalancers/', variables('internalLoadBalancerName'), '/backendAddressPools/internal-lb-backend')]"
                }
              ]
            }
          }
        ]
      }
    },
    {
      "apiVersion" : "2018-06-01",
      "type" : "Microsoft.Compute/virtualMachines",
      "name" : "[variables('vmName')]",
      "location" : "[variables('location')]",
      "identity" : {
        "type" : "userAssigned",
        "userAssignedIdentities" : {
          "[resourceID('Microsoft.ManagedIdentity/userAssignedIdentities/', variables('identityName'))]" : {}
        }
      },
      "dependsOn" : [
        "[concat('Microsoft.Network/networkInterfaces/', variables('nicName'))]"
      ],
      "properties" : {
        "hardwareProfile" : {
          "vmSize" : "[parameters('bootstrapVMSize')]"
        },
        "osProfile" : {
          "computerName" : "[variables('vmName')]",
          "adminUsername" : "core",
          "adminPassword" : "NotActuallyApplied!",
          "customData" : "[parameters('bootstrapIgnition')]",
          "linuxConfiguration" : {
            "disablePasswordAuthentication" : false
          }
        },
        "storageProfile" : {
          "imageReference": {
            "id": "[resourceId('Microsoft.Compute/galleries/images', variables('galleryName'), variables('imageName'))]"
          },
          "osDisk" : {
            "name": "[concat(variables('vmName'),'_OSDisk')]",
            "osType" : "Linux",
            "createOption" : "FromImage",
            "managedDisk": {
              "storageAccountType": "Premium_LRS"
            },
            "diskSizeGB" : 100
          }
        },
        "networkProfile" : {
          "networkInterfaces" : [
            {
              "id" : "[resourceId('Microsoft.Network/networkInterfaces', variables('nicName'))]"
            }
          ]
        }
      }
    },
    {
      "apiVersion" : "2018-06-01",
      "type": "Microsoft.Network/networkSecurityGroups/securityRules",
      "name" : "[concat(variables('clusterNsgName'), '/bootstrap_ssh_in')]",
      "location" : "[variables('location')]",
      "dependsOn" : [
        "[resourceId('Microsoft.Compute/virtualMachines', variables('vmName'))]"
      ],
      "properties": {
        "protocol" : "Tcp",
        "sourcePortRange" : "*",
        "destinationPortRange" : "22",
        "sourceAddressPrefix" : "*",
        "destinationAddressPrefix" : "*",
        "access" : "Allow",
        "priority" : 100,
        "direction" : "Inbound"
      }
    }
  ]
}

5.11.17. Azure でのコントロールプレーンの作成

クラスターで使用するコントロールプレーンマシンを Microsoft Azure で作成する必要があります。これらのマシンを作成する方法として、提供される Azure Resource Manager (ARM) テンプレートを変更することができます。

注記

デフォルトでは、Microsoft Azure はコントロールプレーンマシンとコンピュートマシンを事前設定されたアベイラビリティーゾーンに配置します。コンピュートノードまたはコントロールプレーンノードのアベイラビリティーゾーンを手動で設定できます。これを行うには、仮想マシンリソースの zones パラメーターで各可用性ゾーンを指定して、ベンダーの Azure Resource Manager (ARM) テンプレートを変更します。

提供される ARM テンプレートを使用してコントロールプレーンマシンを使用しない場合、指定される情報を確認し、インフラストラクチャーを手動で作成する必要があります。クラスターが適切に初期化されない場合は、インストールログで Red Hat サポートに接続することを検討してください。

前提条件

  • Azure アカウントを設定します。
  • クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
  • Azure で VNet および関連するサブネットを作成し、設定します。
  • Azure でネットワークおよびロードバランサーを作成し、設定します。
  • コントロールプレーンおよびコンピュートロールを作成します。
  • ブートストラップマシンを作成します。

手順

  1. 本トピックの コントロールプレーンマシンの ARM テンプレートセクションからテンプレートをコピーし、これを 05_masters.json としてクラスターのインストールディレクトリーに保存します。このテンプレートは、クラスターに必要なコントロールプレーンのマシンについて記述しています。
  2. コントロールプレーンマシンのデプロイメントに必要な以下の変数をエクスポートします。

    $ export MASTER_IGNITION=`cat <installation_directory>/master.ign | base64 | tr -d '\n'`
  3. az CLI を使用してデプロイメントを作成します。

    $ az deployment group create -g ${RESOURCE_GROUP} \
      --template-file "<installation_directory>/05_masters.json" \
      --parameters masterIgnition="${MASTER_IGNITION}" \ 1
      --parameters baseName="${INFRA_ID}" 2
    1
    コントロールプレーンノードの Ignition コンテンツ。
    2
    リソース名で使用されるベース名。これは通常クラスターのインフラストラクチャー ID です。

5.11.17.1. コントロールプレーンマシンの ARM テンプレート

以下の Azure Resource Manager (ARM) テンプレートを使用し、OpenShift Container Platform クラスターに必要なコントロールプレーンマシンをデプロイすることができます。

例5.55 05_masters.json ARM テンプレート

{
  "$schema" : "https://schema.management.azure.com/schemas/2015-01-01/deploymentTemplate.json#",
  "contentVersion" : "1.0.0.0",
  "parameters" : {
    "baseName" : {
      "type" : "string",
      "minLength" : 1,
      "metadata" : {
        "description" : "Base name to be used in resource names (usually the cluster's Infra ID)"
      }
    },
    "vnetBaseName": {
      "type": "string",
      "defaultValue": "",
      "metadata" : {
        "description" : "The specific customer vnet's base name (optional)"
      }
    },
    "masterIgnition" : {
      "type" : "string",
      "metadata" : {
        "description" : "Ignition content for the master nodes"
      }
    },
    "numberOfMasters" : {
      "type" : "int",
      "defaultValue" : 3,
      "minValue" : 2,
      "maxValue" : 30,
      "metadata" : {
        "description" : "Number of OpenShift masters to deploy"
      }
    },
    "sshKeyData" : {
      "type" : "securestring",
      "defaultValue" : "Unused",
      "metadata" : {
        "description" : "Unused"
      }
    },
    "privateDNSZoneName" : {
      "type" : "string",
      "defaultValue" : "",
      "metadata" : {
        "description" : "unused"
      }
    },
    "masterVMSize" : {
      "type" : "string",
      "defaultValue" : "Standard_D8s_v3",
      "metadata" : {
        "description" : "The size of the Master Virtual Machines"
      }
    },
    "diskSizeGB" : {
      "type" : "int",
      "defaultValue" : 1024,
      "metadata" : {
        "description" : "Size of the Master VM OS disk, in GB"
      }
    },
    "hyperVGen": {
      "type": "string",
      "metadata": {
        "description": "VM generation image to use"
      },
      "defaultValue": "V2",
      "allowedValues": [
        "V1",
        "V2"
      ]
    }
  },
  "variables" : {
    "location" : "[resourceGroup().location]",
    "virtualNetworkName" : "[concat(if(not(empty(parameters('vnetBaseName'))), parameters('vnetBaseName'), parameters('baseName')), '-vnet')]",
    "virtualNetworkID" : "[resourceId('Microsoft.Network/virtualNetworks', variables('virtualNetworkName'))]",
    "masterSubnetName" : "[concat(if(not(empty(parameters('vnetBaseName'))), parameters('vnetBaseName'), parameters('baseName')), '-master-subnet')]",
    "masterSubnetRef" : "[concat(variables('virtualNetworkID'), '/subnets/', variables('masterSubnetName'))]",
    "masterLoadBalancerName" : "[concat(parameters('baseName'), '-public-lb')]",
    "internalLoadBalancerName" : "[concat(parameters('baseName'), '-internal-lb')]",
    "sshKeyPath" : "/home/core/.ssh/authorized_keys",
    "identityName" : "[concat(parameters('baseName'), '-identity')]",
    "galleryName": "[concat('gallery_', replace(parameters('baseName'), '-', '_'))]",
    "imageName" : "[concat(parameters('baseName'), if(equals(parameters('hyperVGen'), 'V2'), '-gen2', ''))]",
    "copy" : [
      {
        "name" : "vmNames",
        "count" :  "[parameters('numberOfMasters')]",
        "input" : "[concat(parameters('baseName'), '-master-', copyIndex('vmNames'))]"
      }
    ]
  },
  "resources" : [
    {
      "apiVersion" : "2018-06-01",
      "type" : "Microsoft.Network/networkInterfaces",
      "copy" : {
        "name" : "nicCopy",
        "count" : "[length(variables('vmNames'))]"
      },
      "name" : "[concat(variables('vmNames')[copyIndex()], '-nic')]",
      "location" : "[variables('location')]",
      "properties" : {
        "ipConfigurations" : [
          {
            "name" : "pipConfig",
            "properties" : {
              "privateIPAllocationMethod" : "Dynamic",
              "subnet" : {
                "id" : "[variables('masterSubnetRef')]"
              },
              "loadBalancerBackendAddressPools" : [
                {
                  "id" : "[concat('/subscriptions/', subscription().subscriptionId, '/resourceGroups/', resourceGroup().name, '/providers/Microsoft.Network/loadBalancers/', variables('masterLoadBalancerName'), '/backendAddressPools/public-lb-backend')]"
                },
                {
                  "id" : "[concat('/subscriptions/', subscription().subscriptionId, '/resourceGroups/', resourceGroup().name, '/providers/Microsoft.Network/loadBalancers/', variables('internalLoadBalancerName'), '/backendAddressPools/internal-lb-backend')]"
                }
              ]
            }
          }
        ]
      }
    },
    {
      "apiVersion" : "2018-06-01",
      "type" : "Microsoft.Compute/virtualMachines",
      "copy" : {
        "name" : "vmCopy",
        "count" : "[length(variables('vmNames'))]"
      },
      "name" : "[variables('vmNames')[copyIndex()]]",
      "location" : "[variables('location')]",
      "identity" : {
        "type" : "userAssigned",
        "userAssignedIdentities" : {
          "[resourceID('Microsoft.ManagedIdentity/userAssignedIdentities/', variables('identityName'))]" : {}
        }
      },
      "dependsOn" : [
        "[concat('Microsoft.Network/networkInterfaces/', concat(variables('vmNames')[copyIndex()], '-nic'))]"
      ],
      "properties" : {
        "hardwareProfile" : {
          "vmSize" : "[parameters('masterVMSize')]"
        },
        "osProfile" : {
          "computerName" : "[variables('vmNames')[copyIndex()]]",
          "adminUsername" : "core",
          "adminPassword" : "NotActuallyApplied!",
          "customData" : "[parameters('masterIgnition')]",
          "linuxConfiguration" : {
            "disablePasswordAuthentication" : false
          }
        },
        "storageProfile" : {
          "imageReference": {
            "id": "[resourceId('Microsoft.Compute/galleries/images', variables('galleryName'), variables('imageName'))]"
          },
          "osDisk" : {
            "name": "[concat(variables('vmNames')[copyIndex()], '_OSDisk')]",
            "osType" : "Linux",
            "createOption" : "FromImage",
            "caching": "ReadOnly",
            "writeAcceleratorEnabled": false,
            "managedDisk": {
              "storageAccountType": "Premium_LRS"
            },
            "diskSizeGB" : "[parameters('diskSizeGB')]"
          }
        },
        "networkProfile" : {
          "networkInterfaces" : [
            {
              "id" : "[resourceId('Microsoft.Network/networkInterfaces', concat(variables('vmNames')[copyIndex()], '-nic'))]",
              "properties": {
                "primary": false
              }
            }
          ]
        }
      }
    }
  ]
}

5.11.18. ブートストラップの完了を待機し、Azure のブートストラップリソースを削除する

Microsoft Azure ですべての必要なインフラストラクチャーを作成した後に、ブートストラッププロセスが、インストールプログラムで生成した Ignition 設定ファイルを使用してプロビジョニングしたマシンで完了するのを待機します。

前提条件

  • Azure アカウントを設定します。
  • クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
  • Azure で VNet および関連するサブネットを作成し、設定します。
  • Azure でネットワークおよびロードバランサーを作成し、設定します。
  • コントロールプレーンおよびコンピュートロールを作成します。
  • ブートストラップマシンを作成します。
  • コントロールプレーンマシンを作成します。

手順

  1. インストールプログラムが含まれるディレクトリーに切り替え、以下のコマンドを実行します。

    $ ./openshift-install wait-for bootstrap-complete --dir <installation_directory> \ 1
        --log-level info 2
    1
    <installation_directory> には、インストールファイルを保存したディレクトリーへのパスを指定します。
    2
    異なるインストールの詳細情報を表示するには、info ではなく、warndebug、または error を指定します。

    コマンドが FATAL 警告を出さずに終了する場合、実稼働用のコントロールプレーンは初期化されています。

  2. ブートストラップリソースを削除します。

    $ az network nsg rule delete -g ${RESOURCE_GROUP} --nsg-name ${INFRA_ID}-nsg --name bootstrap_ssh_in
    $ az vm stop -g ${RESOURCE_GROUP} --name ${INFRA_ID}-bootstrap
    $ az vm deallocate -g ${RESOURCE_GROUP} --name ${INFRA_ID}-bootstrap
    $ az vm delete -g ${RESOURCE_GROUP} --name ${INFRA_ID}-bootstrap --yes
    $ az disk delete -g ${RESOURCE_GROUP} --name ${INFRA_ID}-bootstrap_OSDisk --no-wait --yes
    $ az network nic delete -g ${RESOURCE_GROUP} --name ${INFRA_ID}-bootstrap-nic --no-wait
    $ az storage blob delete --account-key ${ACCOUNT_KEY} --account-name ${CLUSTER_NAME}sa --container-name files --name bootstrap.ign
    $ az network public-ip delete -g ${RESOURCE_GROUP} --name ${INFRA_ID}-bootstrap-ssh-pip
注記

ブートストラップサーバーを削除しないと、API トラフィックがブートストラップサーバーにルーティングされるため、インストールが成功しない場合があります。

5.11.19. Azure での追加のワーカーマシンの作成

Microsoft Azure でクラスターが使用するワーカーマシンを作成するには、それぞれのインスタンスを個別に起動するか、自動スケーリンググループなどのクラスター外にある自動プロセスを実行します。OpenShift Container Platform の組み込まれたクラスタースケーリングメカニズムやマシン API を利用できます。

この例では、Azure Resource Manager (ARM) テンプレートを使用して 1 つのインスタンスを手動で起動します。追加のインスタンスは、ファイル内に 06_workers.json というタイプのリソースを追加して起動することができます。

注記

デフォルトでは、Microsoft Azure はコントロールプレーンマシンとコンピュートマシンを事前設定されたアベイラビリティーゾーンに配置します。コンピュートノードまたはコントロールプレーンノードのアベイラビリティーゾーンを手動で設定できます。これを行うには、仮想マシンリソースの zones パラメーターに各アベイラビリティーゾーンを指定して、ベンダーの ARM テンプレートを変更します。

提供される ARM テンプレートを使用してコントロールプレーンマシンを使用しない場合、指定される情報を確認し、インフラストラクチャーを手動で作成する必要があります。クラスターが適切に初期化されない場合は、インストールログで Red Hat サポートに接続することを検討してください。

前提条件

  • Azure アカウントを設定します。
  • クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
  • Azure で VNet および関連するサブネットを作成し、設定します。
  • Azure でネットワークおよびロードバランサーを作成し、設定します。
  • コントロールプレーンおよびコンピュートロールを作成します。
  • ブートストラップマシンを作成します。
  • コントロールプレーンマシンを作成します。

手順

  1. 本トピックの ワーカーマシンの ARM テンプレートセクションからテンプレートをコピーし、これを 06_workers.json としてクラスターのインストールディレクトリーに保存します。このテンプレートは、クラスターに必要なワーカーマシンについて記述しています。
  2. ワーカーマシンのデプロイメントで必要な以下の変数をエクスポートします。

    $ export WORKER_IGNITION=`cat <installation_directory>/worker.ign | base64 | tr -d '\n'`
  3. az CLI を使用してデプロイメントを作成します。

    $ az deployment group create -g ${RESOURCE_GROUP} \
      --template-file "<installation_directory>/06_workers.json" \
      --parameters workerIgnition="${WORKER_IGNITION}" \ 1
      --parameters baseName="${INFRA_ID}" 2
    1
    ワーカーノードの Ignition コンテンツ。
    2
    リソース名で使用されるベース名。これは通常クラスターのインフラストラクチャー ID です。

5.11.19.1. ワーカーマシンの ARM テンプレート

以下の Azure Resource Manager (ARM) テンプレートを使用し、OpenShift Container Platform クラスターに必要なワーカーマシンをデプロイすることができます。

例5.56 06_workers.json ARM テンプレート

{
  "$schema" : "https://schema.management.azure.com/schemas/2015-01-01/deploymentTemplate.json#",
  "contentVersion" : "1.0.0.0",
  "parameters" : {
    "baseName" : {
      "type" : "string",
      "minLength" : 1,
      "metadata" : {
        "description" : "Base name to be used in resource names (usually the cluster's Infra ID)"
      }
    },
    "vnetBaseName": {
      "type": "string",
      "defaultValue": "",
      "metadata" : {
        "description" : "The specific customer vnet's base name (optional)"
      }
    },
    "workerIgnition" : {
      "type" : "string",
      "metadata" : {
        "description" : "Ignition content for the worker nodes"
      }
    },
    "numberOfNodes" : {
      "type" : "int",
      "defaultValue" : 3,
      "minValue" : 2,
      "maxValue" : 30,
      "metadata" : {
        "description" : "Number of OpenShift compute nodes to deploy"
      }
    },
    "sshKeyData" : {
      "type" : "securestring",
      "defaultValue" : "Unused",
      "metadata" : {
        "description" : "Unused"
      }
    },
    "nodeVMSize" : {
      "type" : "string",
      "defaultValue" : "Standard_D4s_v3",
      "metadata" : {
        "description" : "The size of the each Node Virtual Machine"
      }
    },
    "hyperVGen": {
      "type": "string",
      "metadata": {
        "description": "VM generation image to use"
      },
      "defaultValue": "V2",
      "allowedValues": [
        "V1",
        "V2"
      ]
    }
  },
  "variables" : {
    "location" : "[resourceGroup().location]",
    "virtualNetworkName" : "[concat(if(not(empty(parameters('vnetBaseName'))), parameters('vnetBaseName'), parameters('baseName')), '-vnet')]",
    "virtualNetworkID" : "[resourceId('Microsoft.Network/virtualNetworks', variables('virtualNetworkName'))]",
    "nodeSubnetName" : "[concat(if(not(empty(parameters('vnetBaseName'))), parameters('vnetBaseName'), parameters('baseName')), '-worker-subnet')]",
    "nodeSubnetRef" : "[concat(variables('virtualNetworkID'), '/subnets/', variables('nodeSubnetName'))]",
    "infraLoadBalancerName" : "[parameters('baseName')]",
    "sshKeyPath" : "/home/capi/.ssh/authorized_keys",
    "identityName" : "[concat(parameters('baseName'), '-identity')]",
    "galleryName": "[concat('gallery_', replace(parameters('baseName'), '-', '_'))]",
    "imageName" : "[concat(parameters('baseName'), if(equals(parameters('hyperVGen'), 'V2'), '-gen2', ''))]",
    "copy" : [
      {
        "name" : "vmNames",
        "count" :  "[parameters('numberOfNodes')]",
        "input" : "[concat(parameters('baseName'), '-worker-', variables('location'), '-', copyIndex('vmNames', 1))]"
      }
    ]
  },
  "resources" : [
    {
      "apiVersion" : "2019-05-01",
      "name" : "[concat('node', copyIndex())]",
      "type" : "Microsoft.Resources/deployments",
      "copy" : {
        "name" : "nodeCopy",
        "count" : "[length(variables('vmNames'))]"
      },
      "properties" : {
        "mode" : "Incremental",
        "template" : {
          "$schema" : "http://schema.management.azure.com/schemas/2015-01-01/deploymentTemplate.json#",
          "contentVersion" : "1.0.0.0",
          "resources" : [
            {
              "apiVersion" : "2018-06-01",
              "type" : "Microsoft.Network/networkInterfaces",
              "name" : "[concat(variables('vmNames')[copyIndex()], '-nic')]",
              "location" : "[variables('location')]",
              "properties" : {
                "ipConfigurations" : [
                  {
                    "name" : "pipConfig",
                    "properties" : {
                      "privateIPAllocationMethod" : "Dynamic",
                      "subnet" : {
                        "id" : "[variables('nodeSubnetRef')]"
                      }
                    }
                  }
                ]
              }
            },
            {
              "apiVersion" : "2018-06-01",
              "type" : "Microsoft.Compute/virtualMachines",
              "name" : "[variables('vmNames')[copyIndex()]]",
              "location" : "[variables('location')]",
              "tags" : {
                "kubernetes.io-cluster-ffranzupi": "owned"
              },
              "identity" : {
                "type" : "userAssigned",
                "userAssignedIdentities" : {
                  "[resourceID('Microsoft.ManagedIdentity/userAssignedIdentities/', variables('identityName'))]" : {}
                }
              },
              "dependsOn" : [
                "[concat('Microsoft.Network/networkInterfaces/', concat(variables('vmNames')[copyIndex()], '-nic'))]"
              ],
              "properties" : {
                "hardwareProfile" : {
                  "vmSize" : "[parameters('nodeVMSize')]"
                },
                "osProfile" : {
                  "computerName" : "[variables('vmNames')[copyIndex()]]",
                  "adminUsername" : "capi",
                  "adminPassword" : "NotActuallyApplied!",
                  "customData" : "[parameters('workerIgnition')]",
                  "linuxConfiguration" : {
                    "disablePasswordAuthentication" : false
                  }
                },
                "storageProfile" : {
                  "imageReference": {
                    "id": "[resourceId('Microsoft.Compute/galleries/images', variables('galleryName'), variables('imageName'))]"
                  },
                  "osDisk" : {
                    "name": "[concat(variables('vmNames')[copyIndex()],'_OSDisk')]",
                    "osType" : "Linux",
                    "createOption" : "FromImage",
                    "managedDisk": {
                      "storageAccountType": "Premium_LRS"
                    },
                    "diskSizeGB": 128
                  }
                },
                "networkProfile" : {
                  "networkInterfaces" : [
                    {
                      "id" : "[resourceId('Microsoft.Network/networkInterfaces', concat(variables('vmNames')[copyIndex()], '-nic'))]",
                      "properties": {
                        "primary": true
                      }
                    }
                  ]
                }
              }
            }
          ]
        }
      }
    }
  ]
}

5.11.20. バイナリーのダウンロードによる OpenShift CLI のインストール

コマンドラインインターフェイスを使用して OpenShift Container Platform と対話するために CLI (oc) をインストールすることができます。oc は Linux、Windows、または macOS にインストールできます。

重要

以前のバージョンの oc をインストールしている場合、これを使用して OpenShift Container Platform 4.12 のすべてのコマンドを実行することはできません。新規バージョンの oc をダウンロードし、インストールします。

Linux への OpenShift CLI のインストール

以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc) バイナリーを Linux にインストールできます。

手順

  1. Red Hat カスタマーポータルの OpenShift Container Platform ダウンロードページ に移動します。
  2. Product Variant ドロップダウンリストからアーキテクチャーを選択します。
  3. バージョン ドロップダウンリストから適切なバージョンを選択します。
  4. OpenShift v4.12 Linux Client エントリーの横にある Download Now をクリックして、ファイルを保存します。
  5. アーカイブを展開します。

    $ tar xvf <file>
  6. oc バイナリーを、PATH にあるディレクトリーに配置します。

    PATH を確認するには、以下のコマンドを実行します。

    $ echo $PATH

検証

  • OpenShift CLI のインストール後に、oc コマンドを使用して利用できます。

    $ oc <command>
Windows への OpenShift CLI のインストール

以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc) バイナリーを Windows にインストールできます。

手順

  1. Red Hat カスタマーポータルの OpenShift Container Platform ダウンロードページ に移動します。
  2. バージョン ドロップダウンリストから適切なバージョンを選択します。
  3. OpenShift v4.12 Windows Client エントリーの横にある Download Now をクリックして、ファイルを保存します。
  4. ZIP プログラムでアーカイブを解凍します。
  5. oc バイナリーを、PATH にあるディレクトリーに移動します。

    PATH を確認するには、コマンドプロンプトを開いて以下のコマンドを実行します。

    C:\> path

検証

  • OpenShift CLI のインストール後に、oc コマンドを使用して利用できます。

    C:\> oc <command>
macOS への OpenShift CLI のインストール

以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc) バイナリーを macOS にインストールできます。

手順

  1. Red Hat カスタマーポータルの OpenShift Container Platform ダウンロードページ に移動します。
  2. バージョン ドロップダウンリストから適切なバージョンを選択します。
  3. OpenShift v4.12 macOS Client エントリーの横にある Download Now をクリックして、ファイルを保存します。

    注記

    macOS arm64 の場合は、OpenShift v4.12 macOS arm64 Client エントリーを選択します。

  4. アーカイブを展開し、解凍します。
  5. oc バイナリーをパスにあるディレクトリーに移動します。

    PATH を確認するには、ターミナルを開き、以下のコマンドを実行します。

    $ echo $PATH

検証

  • OpenShift CLI のインストール後に、oc コマンドを使用して利用できます。

    $ oc <command>

5.11.21. CLI の使用によるクラスターへのログイン

クラスター kubeconfig ファイルをエクスポートし、デフォルトシステムユーザーとしてクラスターにログインできます。kubeconfig ファイルには、クライアントを正しいクラスターおよび API サーバーに接続するために CLI で使用されるクラスターに関する情報が含まれます。このファイルはクラスターに固有のファイルであり、OpenShift Container Platform のインストール時に作成されます。

前提条件

  • OpenShift Container Platform クラスターをデプロイしていること。
  • oc CLI をインストールしていること。

手順

  1. kubeadmin 認証情報をエクスポートします。

    $ export KUBECONFIG=<installation_directory>/auth/kubeconfig 1
    1
    <installation_directory> には、インストールファイルを保存したディレクトリーへのパスを指定します。
  2. エクスポートされた設定を使用して、oc コマンドを正常に実行できることを確認します。

    $ oc whoami

    出力例

    system:admin

5.11.22. マシンの証明書署名要求の承認

マシンをクラスターに追加する際に、追加したそれぞれのマシンについて 2 つの保留状態の証明書署名要求 (CSR) が生成されます。これらの CSR が承認されていることを確認するか、必要な場合はそれらを承認してください。最初にクライアント要求を承認し、次にサーバー要求を承認する必要があります。

前提条件

  • マシンがクラスターに追加されています。

手順

  1. クラスターがマシンを認識していることを確認します。

    $ oc get nodes

    出力例

    NAME      STATUS    ROLES   AGE  VERSION
    master-0  Ready     master  63m  v1.25.0
    master-1  Ready     master  63m  v1.25.0
    master-2  Ready     master  64m  v1.25.0

    出力には作成したすべてのマシンがリスト表示されます。

    注記

    上記の出力には、一部の CSR が承認されるまで、ワーカーノード (ワーカーノードとも呼ばれる) が含まれない場合があります。

  2. 保留中の証明書署名要求 (CSR) を確認し、クラスターに追加したそれぞれのマシンのクライアントおよびサーバー要求に Pending または Approved ステータスが表示されていることを確認します。

    $ oc get csr

    出力例

    NAME        AGE     REQUESTOR                                                                   CONDITION
    csr-8b2br   15m     system:serviceaccount:openshift-machine-config-operator:node-bootstrapper   Pending
    csr-8vnps   15m     system:serviceaccount:openshift-machine-config-operator:node-bootstrapper   Pending
    ...

    この例では、2 つのマシンがクラスターに参加しています。このリストにはさらに多くの承認された CSR が表示される可能性があります。

  3. 追加したマシンの保留中の CSR すべてが Pending ステータスになった後に CSR が承認されない場合には、クラスターマシンの CSR を承認します。

    注記

    CSR のローテーションは自動的に実行されるため、クラスターにマシンを追加後 1 時間以内に CSR を承認してください。1 時間以内に承認しない場合には、証明書のローテーションが行われ、各ノードに 3 つ以上の証明書が存在するようになります。これらの証明書すべてを承認する必要があります。クライアントの CSR が承認された後に、Kubelet は提供証明書のセカンダリー CSR を作成します。これには、手動の承認が必要になります。次に、後続の提供証明書の更新要求は、Kubelet が同じパラメーターを持つ新規証明書を要求する場合に machine-approver によって自動的に承認されます。

    注記

    ベアメタルおよび他の user-provisioned infrastructure などのマシン API ではないプラットフォームで実行されているクラスターの場合、kubelet 提供証明書要求 (CSR) を自動的に承認する方法を実装する必要があります。要求が承認されない場合、API サーバーが kubelet に接続する際に提供証明書が必須であるため、oc execoc rsh、および oc logs コマンドは正常に実行できません。Kubelet エンドポイントにアクセスする操作には、この証明書の承認が必要です。この方法は新規 CSR の有無を監視し、CSR が system:node または system:admin グループの node-bootstrapper サービスアカウントによって提出されていることを確認し、ノードのアイデンティティーを確認します。

    • それらを個別に承認するには、それぞれの有効な CSR について以下のコマンドを実行します。

      $ oc adm certificate approve <csr_name> 1
      1
      <csr_name> は、現行の CSR のリストからの CSR の名前です。
    • すべての保留中の CSR を承認するには、以下のコマンドを実行します。

      $ oc get csr -o go-template='{{range .items}}{{if not .status}}{{.metadata.name}}{{"\n"}}{{end}}{{end}}' | xargs --no-run-if-empty oc adm certificate approve
      注記

      一部の Operator は、一部の CSR が承認されるまで利用できない可能性があります。

  4. クライアント要求が承認されたら、クラスターに追加した各マシンのサーバー要求を確認する必要があります。

    $ oc get csr

    出力例

    NAME        AGE     REQUESTOR                                                                   CONDITION
    csr-bfd72   5m26s   system:node:ip-10-0-50-126.us-east-2.compute.internal                       Pending
    csr-c57lv   5m26s   system:node:ip-10-0-95-157.us-east-2.compute.internal                       Pending
    ...

  5. 残りの CSR が承認されず、それらが Pending ステータスにある場合、クラスターマシンの CSR を承認します。

    • それらを個別に承認するには、それぞれの有効な CSR について以下のコマンドを実行します。

      $ oc adm certificate approve <csr_name> 1
      1
      <csr_name> は、現行の CSR のリストからの CSR の名前です。
    • すべての保留中の CSR を承認するには、以下のコマンドを実行します。

      $ oc get csr -o go-template='{{range .items}}{{if not .status}}{{.metadata.name}}{{"\n"}}{{end}}{{end}}' | xargs oc adm certificate approve
  6. すべてのクライアントおよびサーバーの CSR が承認された後に、マシンのステータスが Ready になります。以下のコマンドを実行して、これを確認します。

    $ oc get nodes

    出力例

    NAME      STATUS    ROLES   AGE  VERSION
    master-0  Ready     master  73m  v1.25.0
    master-1  Ready     master  73m  v1.25.0
    master-2  Ready     master  74m  v1.25.0
    worker-0  Ready     worker  11m  v1.25.0
    worker-1  Ready     worker  11m  v1.25.0

    注記

    サーバー CSR の承認後にマシンが Ready ステータスに移行するまでに数分の時間がかかる場合があります。

関連情報

5.11.23. Ingress DNS レコードの追加

Kubernetes マニフェストの作成および Ignition 設定の生成時に DNS ゾーン設定を削除した場合、Ingress ロードバランサーをポイントする DNS レコードを手動で作成する必要があります。ワイルドカード *.apps.{baseDomain}. または特定のレコードのいずれかを作成できます。要件に基づいて A、CNAME その他のレコードを使用できます。

前提条件

  • 独自にプロビジョニングしたインフラストラクチャーを使用して、OpenShift Container Platform クラスターを Microsoft Azure にデプロイしています。
  • OpenShift CLI (oc) をインストールすること。
  • Azure CLI のインストールまたは更新を実行します。

手順

  1. Ingress ルーターがロードバランサーを作成し、EXTERNAL-IP フィールドにデータを設定していることを確認します。

    $ oc -n openshift-ingress get service router-default

    出力例

    NAME             TYPE           CLUSTER-IP      EXTERNAL-IP     PORT(S)                      AGE
    router-default   LoadBalancer   172.30.20.10   35.130.120.110   80:32288/TCP,443:31215/TCP   20

  2. Ingress ルーター IP を変数としてエクスポートします。

    $ export PUBLIC_IP_ROUTER=`oc -n openshift-ingress get service router-default --no-headers | awk '{print $4}'`
  3. パブリック DNS ゾーンに *.apps レコードを追加します。

    1. このクラスターを新しいパブリックゾーンに追加する場合は、以下を実行します。

      $ az network dns record-set a add-record -g ${BASE_DOMAIN_RESOURCE_GROUP} -z ${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN} -n *.apps -a ${PUBLIC_IP_ROUTER} --ttl 300
    2. このクラスターを既存のパブリックゾーンに追加する場合は、以下を実行します。

      $ az network dns record-set a add-record -g ${BASE_DOMAIN_RESOURCE_GROUP} -z ${BASE_DOMAIN} -n *.apps.${CLUSTER_NAME} -a ${PUBLIC_IP_ROUTER} --ttl 300
  4. *.apps レコードをプライベート DNS ゾーンに追加します。

    1. 以下のコマンドを使用して *.apps レコードを作成します。

      $ az network private-dns record-set a create -g ${RESOURCE_GROUP} -z ${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN} -n *.apps --ttl 300
    2. 以下のコマンドを使用して *.apps レコードをプライベート DNS ゾーンに追加します。

      $ az network private-dns record-set a add-record -g ${RESOURCE_GROUP} -z ${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN} -n *.apps -a ${PUBLIC_IP_ROUTER}

ワイルドカードを使用する代わりに明示的なドメインを追加する場合は、クラスターのそれぞれの現行ルートのエントリーを作成できます。

$ oc get --all-namespaces -o jsonpath='{range .items[*]}{range .status.ingress[*]}{.host}{"\n"}{end}{end}' routes

出力例

oauth-openshift.apps.cluster.basedomain.com
console-openshift-console.apps.cluster.basedomain.com
downloads-openshift-console.apps.cluster.basedomain.com
alertmanager-main-openshift-monitoring.apps.cluster.basedomain.com
prometheus-k8s-openshift-monitoring.apps.cluster.basedomain.com

5.11.24. user-provisioned infrastructure での Azure インストールの実行

Microsoft Azure の user-provisioned infrastructure で OpenShift Container Platform のインストールを開始した後は、クラスターが準備状態になるまでクラスターのイベントをモニターできます。

前提条件

  • OpenShift Container Platform クラスターのブートストラップマシンを、user-provisioned Azure インフラストラクチャーにデプロイします。
  • oc CLI をインストールし、ログインします。

手順

  • クラスターのインストールを完了します。

    $ ./openshift-install --dir <installation_directory> wait-for install-complete 1

    出力例

    INFO Waiting up to 30m0s for the cluster to initialize...

    1
    <installation_directory> には、インストールファイルを保存したディレクトリーへのパスを指定します。
    重要
    • インストールプログラムが生成する Ignition 設定ファイルには、24 時間が経過すると期限切れになり、その後に更新される証明書が含まれます。証明書を更新する前にクラスターが停止し、24 時間経過した後にクラスターを再起動すると、クラスターは期限切れの証明書を自動的に復元します。例外として、kubelet 証明書を回復するために保留状態の node-bootstrapper 証明書署名要求 (CSR) を手動で承認する必要があります。詳細は、コントロールプレーン証明書の期限切れの状態からのリカバリー に関するドキュメントを参照してください。
    • 24 時間証明書はクラスターのインストール後 16 時間から 22 時間にローテーションするため、Ignition 設定ファイルは、生成後 12 時間以内に使用することを推奨します。12 時間以内に Ignition 設定ファイルを使用することにより、インストール中に証明書の更新が実行された場合のインストールの失敗を回避できます。

5.11.25. OpenShift Container Platform の Telemetry アクセス

OpenShift Container Platform 4.12 では、クラスターの健全性および正常に実行された更新についてのメトリクスを提供するためにデフォルトで実行される Telemetry サービスにもインターネットアクセスが必要です。クラスターがインターネットに接続されている場合、Telemetry は自動的に実行され、クラスターは OpenShift Cluster Manager Hybrid Cloud Console に登録されます。

OpenShift Cluster Manager インベントリーが正常である (Telemetry によって自動的に維持、または OpenShift Cluster Manager Hybrid Cloud Console を使用して手動で維持) ことを確認した後に、subscription watch を使用 して、アカウントまたはマルチクラスターレベルで OpenShift Container Platform サブスクリプションを追跡します。

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