2.3.6.4. 入力シークレットおよび設定マップの追加
シナリオによっては、ビルド操作で、依存するリソースにアクセスするための認証情報や他の設定データが必要になる場合がありますが、この情報をソースコントロールに配置するのは適切ではありません。この場合は、入力シークレットおよび入力設定マップを定義することができます。
手順
既存の BuildConfig
オブジェクトに入力シークレットおよび/または設定マップを追加するには、以下を行います。
ConfigMap
オブジェクトがない場合はこれを作成します。$ oc create configmap settings-mvn \ --from-file=settings.xml=<path/to/settings.xml>
これにより、
settings-mvn
という名前の新しい設定マップが作成されます。これには、settings.xml
ファイルのプレーンテキストのコンテンツが含まれます。Secret
オブジェクトがない場合はこれを作成します。$ oc create secret generic secret-mvn \ --from-file=id_rsa=<path/to/.ssh/id_rsa>
これにより、
secret-mvn
という名前の新規シークレットが作成されます。 これには、id_rsa
プライベートキーの base64 でエンコードされたコンテンツが含まれます。設定マップおよびシークレットを既存の
BuildConfig
オブジェクトのsource
セクションに追加します。source: git: uri: https://github.com/wildfly/quickstart.git contextDir: helloworld configMaps: - configMap: name: settings-mvn secrets: - secret: name: secret-mvn
シークレットおよび設定マップを新規の BuildConfig
オブジェクトに追加するには、以下のコマンドを実行します。
$ oc new-build \ openshift/wildfly-101-centos7~https://github.com/wildfly/quickstart.git \ --context-dir helloworld --build-secret “secret-mvn” \ --build-config-map "settings-mvn"
ビルド時に、settings.xml
および id_rsa
ファイルはソースコードが配置されているディレクトリーにコピーされます。OpenShift Container Platform S2I ビルダーイメージでは、これはイメージの作業ディレクトリーで、 Dockerfile
の WORKDIR
の指示を使用して設定されます。別のディレクトリーを指定するには、 destinationDir
を定義に追加します。
source: git: uri: https://github.com/wildfly/quickstart.git contextDir: helloworld configMaps: - configMap: name: settings-mvn destinationDir: ".m2" secrets: - secret: name: secret-mvn destinationDir: ".ssh"
新規の BuildConfig
オブジェクトの作成時に、宛先のディレクトリーを指定することも可能です。
$ oc new-build \ openshift/wildfly-101-centos7~https://github.com/wildfly/quickstart.git \ --context-dir helloworld --build-secret “secret-mvn:.ssh” \ --build-config-map "settings-mvn:.m2"
いずれの場合も、settings.xml
ファイルがビルド環境の ./.m2
ディレクトリーに追加され、id_rsa
キーは ./.ssh
ディレクトリーに追加されます。