This documentation is for a release that is no longer maintained
See documentation for the latest supported version 3 or the latest supported version 4.第1章 マシンセットの作成
1.1. AWS でのマシンセットの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Amazon Web Services (AWS) で OpenShift Container Platform クラスターの特定の目的を果たすように異なるマシンセットを作成することができます。たとえば、インフラストラクチャーマシンセットおよび関連マシンを作成して、サポートするワークロードを新しいマシンに移動できます。
1.1.1. マシン API の概要 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
マシン API は、アップストリームのクラスター API プロジェクトおよびカスタム OpenShift Container Platform リソースに基づく重要なリソースの組み合わせです。
OpenShift Container Platform 4.5 クラスターの場合、マシン API はクラスターインストールの終了後にすべてのノードホストのプロビジョニングの管理アクションを実行します。このシステムにより、OpenShift Container Platform 4.5 はパブリックまたはプライベートのクラウドインフラストラクチャーに加えて弾力性があり、動的なプロビジョニング方法を提供します。
以下の 2 つのリソースは重要なリソースになります。
- マシン
-
ノードのホストを記述する基本的なユニットです。マシンには、複数の異なるクラウドプラットフォーム用に提供されるコンピュートノードのタイプを記述する
providerSpec
仕様があります。たとえば、Amazon Web Services (AWS) 上のワーカーノードのマシンタイプは特定のマシンタイプおよび必要なメタデータを定義する場合があります。 - マシンセット
-
MachineSet
リソースはマシンのグループです。マシンセットとマシンの関係は、レプリカセットと Pod の関係と同様です。マシンを追加する必要がある場合や、マシンの数を縮小したりする必要がある場合、コンピューティングのニーズに応じてマシンセットの replicas フィールドを変更します。
以下のカスタムリソースは、クラスターに機能を追加します。
- Machine Autoscaler
-
MachineAutoscaler
リソースはマシンをクラウドで自動的にスケーリングします。ノードに対する最小および最大のスケーリングの境界を、指定されるマシンセットに設定でき、Machine Autoscaler はノードの該当範囲を維持します。MachineAutoscaler
オブジェクトはClusterAutoscaler
オブジェクトの設定後に有効になります。ClusterAutoscaler
およびMachineAutoscaler
リソースは、どちらもClusterAutoscalerOperator
オブジェクトによって利用可能にされます。 - Cluster Autoscaler
- このリソースはアップストリームの Cluster Autoscaler プロジェクトに基づいています。OpenShift Container Platform の実装では、これはマシンセット API を拡張することによってクラスター API に統合されます。コア、ノード、メモリー、および GPU などのリソースのクラスター全体でのスケーリング制限を設定できます。優先順位を設定することにより、重要度の低い Pod のために新規ノードがオンラインにならないようにクラスターで Pod の優先順位付けを実行できます。また、スケーリングポリシーを設定してノードをスケールダウンせずにスケールアップできるようにすることもできます。
- マシンのヘルスチェック
-
MachineHealthCheck
リソースはマシンの正常でない状態を検知し、マシンを削除し、サポートされているプラットフォームでは新規マシンを作成します。
OpenShift Container Platform バージョン 3.11 では、クラスターでマシンのプロビジョニングが管理されないためにマルチゾーンアーキテクチャーを容易に展開することができませんでした。しかし、OpenShift Container Platform バージョン 4.1 以降、このプロセスはより簡単になりました。それぞれのマシンセットのスコープが単一ゾーンに設定されるため、インストールプログラムはユーザーに代わって、アベイラビリティーゾーン全体にマシンセットを送信します。さらに、コンピューティングは動的に展開されるため、ゾーンに障害が発生した場合の、マシンのリバランスが必要な場合に使用するゾーンを常に確保できます。Autoscaler はクラスターの有効期間中にベストエフォートでバランシングを提供します。
1.1.2. AWS 上のマシンセットカスタムリソースのサンプル YAML リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
このサンプル YAML は us-east-1a
Amazon Web Services (AWS) ゾーンで実行され、node-role.kubernetes.io/<role>:""
というラベルが付けられたノードを作成するマシンセットを定義します。
このサンプルでは、<infrastructureID>
はクラスターのプロビジョニング時に設定したクラスター ID に基づくインフラストラクチャー ID であり、<role>
は追加するノードラベルです。
- 1 3 5 11 12 13 14
- クラスターのプロビジョニング時に設定したクラスター ID を基にするインフラストラクチャー ID を指定します。OpenShift CLI がインストールされている場合は、以下のコマンドを実行してインフラストラクチャー ID を取得できます。
oc -n openshift-machine-api \ -o jsonpath='{.spec.template.spec.providerSpec.value.ami.id}{"\n"}' \ get machineset/<infrastructureID>-worker-us-east-1a
$ oc -n openshift-machine-api \ -o jsonpath='{.spec.template.spec.providerSpec.value.ami.id}{"\n"}' \ get machineset/<infrastructureID>-worker-us-east-1a
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 2 4 8
- インフラストラクチャー ID、ノードラベル、およびゾーンを指定します。
- 6 7 9
- 追加するノードラベルを指定します。
- 10
- OpenShift Container Platform ノードの AWS ゾーンに有効な Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) AMI を指定します。
1.1.3. マシンセットの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
インストールプログラムによって作成されるものに加え、独自のマシンセットを作成して、選択する特定のワークロードに対するマシンのコンピュートリソースを動的に管理することができます。
前提条件
- OpenShift Container Platform クラスターをデプロイすること。
-
OpenShift CLI (
oc
) をインストールしている。 -
cluster-admin
パーミッションを持つユーザーとして、oc
にログインする。
手順
説明されているようにマシンセット カスタムリソース (CR) サンプルを含む新規 YAML ファイルを作成し、そのファイルに
<file_name>.yaml
という名前を付けます。<clusterID>
および<role>
パラメーターの値を設定していることを確認します。特定のフィールドに設定する値が不明な場合は、クラスターから既存のマシンセットを確認できます。
oc get machinesets -n openshift-machine-api
$ oc get machinesets -n openshift-machine-api
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 特定のマシンセットの値を確認します。
oc get machineset <machineset_name> -n \ openshift-machine-api -o yaml
$ oc get machineset <machineset_name> -n \ openshift-machine-api -o yaml
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
新規
MachineSet
CR を作成します。oc create -f <file_name>.yaml
$ oc create -f <file_name>.yaml
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow マシンセットの一覧を表示します。
oc get machineset -n openshift-machine-api
$ oc get machineset -n openshift-machine-api
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 新規のマシンセットが利用可能な場合、
DESIRED
およびCURRENT
の値は一致します。マシンセットが利用可能でない場合、数分待機してからコマンドを再度実行します。
次のステップ
他のアベイラビリティーゾーンでマシンセットが必要な場合、このプロセスを繰り返して追加のマシンセットを作成します。
1.1.4. マシンを Spot インスタンスとしてデプロイするマシンセット リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
マシンを保証されていない Spot インスタンスとしてデプロイする AWS で実行されるマシンセットを作成して、コストを節約できます。Spot インスタンスは利用可能な AWS EC2 容量を使用し、On-Demand インスタンスよりもコストが低くなります。Spot インスタンスは、バッチやステートレス、水平的に拡張可能なワークロードなどの割り込みを許容できるワークロードに使用することができます。
インスタンスが終了される可能性が高まるため、コントロールプレーンマシンが Spot インスタンスで作成されないようにすることが強く推奨されます。終了したコントロールプレーンノードを置き換えるには、手動による介入が必要です。
AWS EC2 は Spot インスタンスをいつでも終了できます。AWS は、中断の発生時にユーザーに警告を 2 分間表示します。OpenShift Container Platform は、AWS が終了についての警告を発行する際に影響を受けるインスタンスからワークロードを削除し始めます。
以下の理由により、Spot インスタンスを使用すると中断が生じる可能性があります。
- インスタンス価格は最大価格を超えます。
- Spot インスタンスの需要は増大します。
- Spot インスタンスの供給は減少します。
AWS がインスタンスを終了すると、Spot インスタンスノードで実行される終了ハンドラーによりマシンリソースが削除されます。マシンセットの replicas
の量を満たすために、マシンセットは Spot インスタンスを要求するマシンを作成します。
1.1.5. マシンセットの使用による Spot インスタンスの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
spotMarketOptions
をマシンセットの YAML ファイルに追加して、AWS で Spot インスタンスを起動できます。
手順
providerSpec
フィールドの下に以下の行を追加します。providerSpec: value: spotMarketOptions: {}
providerSpec: value: spotMarketOptions: {}
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
オプション: Spot インスタンスのコストを制限するために、spotMarketOptions.maxPrice
フィールドを設定できます。たとえば、maxPrice: '2.50'
を設定できます。
maxPrice
が設定されている場合、この値は毎時の最大 Spot 価格として使用されます。これを設定しないと、デフォルトで最大価格として On-Demand インスタンス価格までチャージされます。
デフォルトの On-Demand 価格を maxPrice
値として使用し、Spot インスタンスの最大価格を設定しないことが強く推奨されます。