4.10.21. Ingress ファイアウォールルールの追加


クラスターには複数のファイアウォールルールが必要です。共有 VPC を使用しない場合、これらのルールは GCP クラウドプロバイダーを介して Ingress コントローラーによって作成されます。共有 VPC を使用する場合は、現在すべてのサービスのクラスター全体のファイアウォールルールを作成するか、またはクラスターがアクセスを要求する際にイベントに基づいて各ルールを作成できます。クラスターがアクセスを要求する際に各ルールを作成すると、どのファイアウォールルールが必要であるかを正確に把握できます。クラスター全体のファイアウォールルールを作成する場合、同じルールセットを複数のクラスターに適用できます。

イベントに基づいて各ルールを作成する選択をする場合、クラスターをプロビジョニングした後、またはクラスターの有効期間中にコンソールがルールが見つからないことを通知する場合にファイアウォールルールを作成する必要があります。以下のイベントと同様のイベントが表示され、必要なファイアウォールルールを追加する必要があります。

$ oc get events -n openshift-ingress --field-selector="reason=LoadBalancerManualChange"

出力例

Firewall change required by security admin: `gcloud compute firewall-rules create k8s-fw-a26e631036a3f46cba28f8df67266d55 --network example-network --description "{\"kubernetes.io/service-name\":\"openshift-ingress/router-default\", \"kubernetes.io/service-ip\":\"35.237.236.234\"}\" --allow tcp:443,tcp:80 --source-ranges 0.0.0.0/0 --target-tags exampl-fqzq7-master,exampl-fqzq7-worker --project example-project`

これらのルールベースのイベントの作成時に問題が発生した場合には、クラスターの実行中にクラスター全体のファイアウォールルールを設定できます。

4.10.21.1. GCP での共有 VPC のクラスター全体のファイアウォールルールの作成

クラスター全体のファイアウォールルールを作成して、OpenShift Container Platform クラスターに必要なアクセスを許可します。

警告

クラスターイベントに基づいてファイアウォールルールを作成しない場合、クラスター全体のファイアウォールルールを作成する必要があります。

前提条件

  • Deployment Manager テンプレートがクラスターをデプロイするために必要な変数をエクスポートしています。
  • GCP にクラスターに必要なネットワークおよび負荷分散コンポーネントを作成しています。

手順

  1. 単一のファイアウォールルールを追加して、Google Cloud Engine のヘルスチェックがすべてのサービスにアクセスできるようにします。このルールにより、Ingress ロードバランサーはインスタンスのヘルスステータスを判別できます。

    $ gcloud compute firewall-rules create --allow='tcp:30000-32767,udp:30000-32767' --network="${CLUSTER_NETWORK}" --source-ranges='130.211.0.0/22,35.191.0.0/16,209.85.152.0/22,209.85.204.0/22' --target-tags="${INFRA_ID}-master,${INFRA_ID}-worker" ${INFRA_ID}-ingress-hc --account=${HOST_PROJECT_ACCOUNT} --project=${HOST_PROJECT}
  2. 単一のファイアウォールルールを追加して、すべてのクラスターサービスへのアクセスを許可します。

    • 外部クラスターの場合:

      $ gcloud compute firewall-rules create --allow='tcp:80,tcp:443' --network="${CLUSTER_NETWORK}" --source-ranges="0.0.0.0/0" --target-tags="${INFRA_ID}-master,${INFRA_ID}-worker" ${INFRA_ID}-ingress --account=${HOST_PROJECT_ACCOUNT} --project=${HOST_PROJECT}
    • プライベートクラスターの場合:

      $ gcloud compute firewall-rules create --allow='tcp:80,tcp:443' --network="${CLUSTER_NETWORK}" --source-ranges=${NETWORK_CIDR} --target-tags="${INFRA_ID}-master,${INFRA_ID}-worker" ${INFRA_ID}-ingress --account=${HOST_PROJECT_ACCOUNT} --project=${HOST_PROJECT}

    このルールでは、TCP ポート 80 および 443 でのトラフィックのみを許可するため、サービスが使用するすべてのポートを追加するようにしてください。

Red Hat logoGithubRedditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

© 2024 Red Hat, Inc.