1.2.4. Jaeger について
ユーザーがアプリケーションでアクションを実行するたびに、応答を生成するために多数の異なるサービスに参加を要求する可能性のあるアーキテクチャーによって要求が実行されます。この要求のパスは分散トランザクションです。Jaeger を使用すると、分散トレースを実行できます。これは、アプリケーションを設定するさまざまなマイクロサービスを介して要求のパスを追跡します。
分散トレース は、さまざまな作業ユニットの情報を連携させるために使用される技術です。これは、分散トランザクションでのイベントチェーン全体を理解するために、通常さまざまなプロセスまたはホストで実行されます。分散トレースを使用すると、開発者は大規模なサービス指向アーキテクチャーで呼び出しフローを可視化できます。シリアル化、並行処理、およびレイテンシーのソースについて理解しておくことも重要です。
Jaeger はマイクロサービスのスタック全体での個々の要求の実行を記録し、トレースとして表示します。トレース とは、システムにおけるデータ/実行パスです。エンドツーエンドトレースは、1 つ以上のスパンで設定されます。
スパン は、オペレーション名、オペレーションの開始時間および期間を持つ、Jaeger の作業の論理単位を表しています。スパンは因果関係をモデル化するためにネスト化され、順序付けられます。
1.2.4.1. Jaeger の概要
サービスの所有者は、Jaeger を使用してサービスをインストルメント化し、サービスアーキテクチャーに関する洞察を得ることができます。Jaeger は、最新のクラウドネイティブ、マイクロサービスベースのアプリケーションにおいてコンポーネント間の対話のモニタリング、ネットワークプロファイリングおよびトラブルシューティングに使用できる、オープンソースの分散トレースプラットフォームです。
Jaeger を使用すると、以下の機能を実行できます。
- 分散トランザクションの監視
- パフォーマンスとレイテンシーの最適化
- 根本原因分析の実行
Jaeger は特定のベンダーに依存しない OpenTracing API およびインストルメンテーションに基づいています。