11.5.9. インストール設定ファイルの作成
Google Cloud Platform (GCP) にインストールする OpenShift Container Platform クラスターをカスタマイズできます。Red Hat Virtualization (RHV)
Red Hat Virtualization (RHV) 4.4.1 に OpenShift Container Platform バージョン 4.4 および 4.5 をインストールする際の既知の問題により、OpenShift IPI installation on RHV-4.x failed with "Error: timeout while waiting for state to become 'up' (last state: 'down', timeout: 10m0s)" で説明されているように install-config.yaml
をカスタマイズする必要があります。この不具合は RHV 4.4.2 で修正されました。
OpenShift Container Platform (OCP) バージョン 4.6 を Red Hat Virtualization (RHV) にインストールするには、RHV バージョン 4.4 が必要です。RHV 4.3 で以前のバージョンの OCP を実行している場合は、これを OCP バージョン 4.6 に更新しないでください。Red Hat は、RHV バージョン 4.3 での OCP バージョン 4.6 の実行をテストしていないため、この組み合わせをサポートしません。OpenShift Container Platform 4.x Tested Integrations (x86_x64) も参照してください。
前提条件
- OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。
手順
install-config.yaml
ファイルを作成します。以下のコマンドを実行します。
$ ./openshift-install create install-config --dir=<installation_directory> 1
- 1
<installation_directory>
の場合、インストールプログラムが作成するファイルを保存するためにディレクトリー名を指定します。
重要空のディレクトリーを指定します。ブートストラップ X.509 証明書などの一部のインストールアセットの有効期限は短く設定されているため、インストールディレクトリーを再利用することができません。別のクラスターインストールの個別のファイルを再利用する必要がある場合は、それらをディレクトリーにコピーすることができます。ただし、インストールアセットのファイル名はリリース間で変更される可能性があります。インストールファイルを以前のバージョンの OpenShift Container Platform からコピーする場合は注意してコピーを行ってください。
- ターゲットに設定するプラットフォームとして gcp を選択します。
- コンピューター上で GCP アカウント用のサービスアカウントキーを設定していない場合、GCP からこれを取得してファイルの内容を貼り付けるか、またはファイルへの絶対パスを入力する必要があります。
- クラスターのプロビジョニングに使用するプロジェクト ID を選択します。デフォルト値は、設定したサービスアカウントによって指定されます。
- クラスターをデプロイするリージョンを選択します。
- クラスターをデプロイするベースドメインを選択します。ベースドメインは、クラスターに作成したパブリック DNS ゾーンに対応します。
インストールプログラムのプロンプトに対応します。
SSH Public Key
では、パスワードなしのパブリックキー (例:~/.ssh/id_rsa.pub
) を選択します。このキーは、新規 OpenShift Container Platform クラスターとの接続を認証します。注記インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターには、
ssh-agent
プロセスが使用する SSH キーを選択します。-
Platform
には、ovirt
を選択します。 Enter oVirt's API endpoint URL
に、この形式を使用して RHV API の URL を入力します。https://<engine-fqdn>/ovirt-engine/api 1
- 1
<engine-fqdn>
に、RHV 環境の完全修飾ドメイン名を指定します。
以下に例を示します。
$ curl -k -u ovirtadmin@internal:pw123 \ https://rhv-env.virtlab.example.com/ovirt-engine/api
-
Is the oVirt CA trusted?
には、CA 証明書がすでに設定されているためYes
を入力します。そうでない場合は、No
と入力します。 -
oVirt's CA bundle
には、前の質問でYes
を入力している場合には、/etc/pki/ca-trust/source/anchors/ca.pem
の内容をコピーし、ここに貼り付けます。その後、Enter
を 2 回押します。そうでない場合、つまり、前の質問でNo
と入力している場合は、この質問は表示されません。 oVirt engine username
には、この形式を使用して RHV 管理者のユーザー名およびプロファイルを入力します。<username>@<profile> 1
- 1
<username>
に、RHV 管理者のユーザー名を指定します。<profile>
には、ログインプロファイルを指定します。ログインプロファイルは、RHV Administration Portal ログインページに移動し、 Profile ドロップダウンリストで確認できます。ユーザー名とプロファイルは以下のようになります。
admin@internal
-
oVirt engine password
に、RHV 管理者パスワードを入力します。 -
oVirt cluster
には、OpenShift Container Platform をインストールするためのクラスターを選択します。 -
oVirt storage domain
には、OpenShift Container Platform をインストールするためのストレージドメインを選択します。 -
oVirt network
には、RHV Manager REST API へのアクセスのある仮想ネットワークを選択します。 -
Internal API Virtual IP
に、クラスターの REST API とは別の静的 IP アドレスを入力します。 -
Internal DNS Virtual IP
に、クラスターの内部 DNS サービスとは別の静的 IP アドレスを入力します。 -
Ingress virtual IP
に、ワイルドカードアプリドメイン用に予約した静的 IP アドレスを入力します。 -
Base Domain
に、OpenShift Container Platform クラスターのベースドメインを入力します。このクラスターが外部に公開される場合、これは DNS インフラストラクチャーが認識する有効なドメインである必要があります。たとえば、virtlab.example.com
を入力します。 -
Cluster Name
に、クラスターの名前を入力します。例:my-cluster
OpenShift Container Platform REST API およびアプリケーションドメイン名向けに作成した外部登録/解決可能な DNS エントリーのクラスター名を使用します。インストールプログラムは、この名前を RHV 環境のクラスターにも指定します。 -
Pull secret
には、先にダウンロードしたpull-secret.txt
ファイルからプルシークレットをコピーし、ここに貼り付けます。Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの Pull Secret ページから同じプルシークレットのコピーを取得することもできます。
-
install-config.yaml
ファイルを変更します。利用可能なパラメーターの詳細については、インストール設定パラメーターセクションを参照してください。 install-config.yaml
ファイルをバックアップし、複数のクラスターをインストールするのに使用できるようにします。重要install-config.yaml
ファイルはインストールプロセス時に使用されます。このファイルを再利用する必要がある場合は、この段階でこれをバックアップしてください。
11.5.9.1. Red Hat Virtualization (RHV) のサンプル install-config.yaml
ファイル
install-config.yaml
ファイルのパラメーターおよびパラメーター値を変更して、インストールプログラムが作成する OpenShift Container Platform クラスターをカスタマイズできます。
以下の例は、RHV への OpenShift Container Platform のインストールに固有の例です。
このファイルは、以下のコマンドを実行する際に指定する <installation_directory>
にあります。
$ ./openshift-install create install-config --dir=<installation_directory>
-
これらのサンプルファイルは参照用にのみ提供されます。インストールプログラムを使用して
install-config.yaml
ファイルを取得する必要があります。 -
install-config.yaml
ファイルを変更すると、クラスターに必要なリソースを増やすことができます。RHV 環境にそれらの追加リソースがあることを確認します。これらがない場合は、インストールまたはクラスターが失敗します。
例: これはデフォルトの install-config.yaml
ファイルです。
apiVersion: v1 baseDomain: example.com compute: - architecture: amd64 hyperthreading: Enabled name: worker platform: {} replicas: 3 controlPlane: architecture: amd64 hyperthreading: Enabled name: master platform: {} replicas: 3 metadata: creationTimestamp: null name: my-cluster networking: clusterNetwork: - cidr: 10.128.0.0/14 hostPrefix: 23 machineNetwork: - cidr: 10.0.0.0/16 networkType: OpenShiftSDN serviceNetwork: - 172.30.0.0/16 platform: ovirt: api_vip: 10.46.8.230 ingress_vip: 192.168.1.5 ovirt_cluster_id: 68833f9f-e89c-4891-b768-e2ba0815b76b ovirt_storage_domain_id: ed7b0f4e-0e96-492a-8fff-279213ee1468 ovirt_network_name: ovirtmgmt vnicProfileID: 3fa86930-0be5-4052-b667-b79f0a729692 publish: External pullSecret: '{"auths": ...}' sshKey: ssh-ed12345 AAAA...
例: 最小の install-config.yaml
ファイル
apiVersion: v1 baseDomain: example.com metadata: name: test-cluster platform: ovirt: api_vip: 10.46.8.230 ingress_vip: 10.46.8.232 ovirt_cluster_id: 68833f9f-e89c-4891-b768-e2ba0815b76b ovirt_storage_domain_id: ed7b0f4e-0e96-492a-8fff-279213ee1468 ovirt_network_name: ovirtmgmt vnicProfileID: 3fa86930-0be5-4052-b667-b79f0a729692 pullSecret: '{"auths": ...}' sshKey: ssh-ed12345 AAAA...
例: install-config.yaml
ファイルのカスタムマシンプール
apiVersion: v1 baseDomain: example.com controlPlane: name: master platform: ovirt: cpu: cores: 4 sockets: 2 memoryMB: 65536 osDisk: sizeGB: 100 vmType: high_performance replicas: 3 compute: - name: worker platform: ovirt: cpu: cores: 4 sockets: 4 memoryMB: 65536 osDisk: sizeGB: 200 vmType: high_performance replicas: 5 metadata: name: test-cluster platform: ovirt: api_vip: 10.46.8.230 ingress_vip: 10.46.8.232 ovirt_cluster_id: 68833f9f-e89c-4891-b768-e2ba0815b76b ovirt_storage_domain_id: ed7b0f4e-0e96-492a-8fff-279213ee1468 ovirt_network_name: ovirtmgmt vnicProfileID: 3fa86930-0be5-4052-b667-b79f0a729692 pullSecret: '{"auths": ...}' sshKey: ssh-ed25519 AAAA...