4.3.5. ボリュームスナップショットの作成
VolumeSnapshot
オブジェクトを作成すると、OpenShift Container Platform はボリュームスナップショットを作成します。
前提条件
- 実行中の OpenShift Container Platform クラスターにログインしている。
-
VolumeSnapshot
オブジェクトをサポートする CSI ドライバーを使用して作成される PVC。 - ストレージバックエンドをプロビジョニングするストレージクラス。
スナップショットの作成に使用する必要のある永続ボリューム要求 (PVC) を使用している Pod はありません。
注記Pod が PVC を使用している場合は、PVC のボリュームスナップショットを作成しません。これを実行すると、PVC が一時停止 (停止) されないため、データが破損する可能性があります。まず実行中の Pod の終了処理を実行し、スナップショットの一貫性を維持します。
手順
ボリュームのスナップショットを動的に作成するには、以下を実行します。
以下の YAML によって記述される
VolumeSnapshotClass
オブジェクトを使ってファイルを作成します。volumesnapshotclass.yaml
apiVersion: snapshot.storage.k8s.io kind: VolumeSnapshotClass 1 metadata: name: csi-hostpath-snap driver: hostpath.csi.k8s.io deletionPolicy: Delete
- 1
- ボリュームスナップショットに属する異なる属性を指定できます。
以下のコマンドを実行して、直前の手順で保存されたオブジェクトを作成します。
$ oc create -f volumesnapshotclass.yaml
VolumeSnapshot
オブジェクトを作成します。volumesnapshot-dynamic.yaml
apiVersion: snapshot.storage.k8s.io kind: VolumeSnapshot metadata: name: mysnap spec: volumeSnapshotClassName: csi-hostpath-snap 1 source: persistentVolumeClaimName: myclaim 2
以下のコマンドを実行して、直前の手順で保存されたオブジェクトを作成します。
$ oc create -f volumesnapshot-dynamic.yaml
スナップショットを手動でプロビジョニングするには、以下を実行します。
上記のようにボリュームスナップショットクラスを定義するだけでなく、
volumeSnapshotContentName
パラメーターの値をスナップショットのソースとして指定します。volumesnapshot-manual.yaml
apiVersion: snapshot.storage.k8s.io kind: VolumeSnapshot metadata: name: snapshot-demo spec: source: volumeSnapshotContentName: mycontent 1
- 1
- 事前にプロビジョニングされたスナップショットには、
volumeSnapshotContentName
パラメーターが必要です。
以下のコマンドを実行して、直前の手順で保存されたオブジェクトを作成します。
$ oc create -f volumesnapshot-manual.yaml
検証
スナップショットがクラスターで作成されると、スナップショットに関する追加情報が利用可能になります。
作成したボリュームスナップショットの詳細を表示するには、以下のコマンドを実行します。
$ oc describe volumesnapshot mysnap
以下の例は、
mysnap
ボリュームスナップショットについての詳細を表示します。volumesnapshot.yaml
apiVersion: snapshot.storage.k8s.io kind: VolumeSnapshot metadata: name: mysnap spec: source: persistentVolumeClaimName: myclaim volumeSnapshotClassName: csi-hostpath-snap status: boundVolumeSnapshotContentName: snapcontent-1af4989e-a365-4286-96f8-d5dcd65d78d6 1 creationTime: "2020-01-29T12:24:30Z" 2 readyToUse: true 3 restoreSize: 500Mi
- 1
- コントローラーによって作成された実際のストレージコンテンツへのポインター。
- 2
- スナップショットが作成された時間。スナップショットには、このタイミングで利用できるボリュームコンテンツが含まれます。
- 3
- 値が
true
に設定されている場合、スナップショットを使用して新規 PVC として復元できます。
値がfalse
に設定されている場合、スナップショットが作成されています。ただし、ストレージバックエンドは、スナップショットを新規ボリュームとして復元できるようにするために、追加のタスクを実行してスナップショットを使用できる状態にする必要があります。たとえば、Amazon Elastic Block Store データを別の低コストの場所に移動する場合があり、これには数分の時間がかかる可能性があります。
ボリュームのスナップショットが作成されたことを確認するには、以下のコマンドを実行します。
$ oc get volumesnapshotcontent
実際のコンテンツへのポインターが表示されます。
boundVolumeSnapshotContentName
フィールドにデータが設定される場合、VolumeSnapshotContent
オブジェクトが存在し、スナップショットが作成されています。-
スナップショットの準備が完了していることを確認するには、
VolumeSnapshot
オブジェクトにreadyToUse: true
があることを確認します。