2.9.14. ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーでの AWS でのブートストラップノードの初期化


Amazon Web Services (AWS) ですべての必要なインフラストラクチャーを作成した後に、クラスターをインストールできます。

前提条件

  • AWS アカウントを設定します。
  • クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
  • AWS で VPC および関連するサブネットを作成し、設定します。
  • AWS で DNS、ロードバランサー、およびリスナーを作成し、設定します。
  • コントロールプレーンおよびコンピュートロールを作成します。
  • ブートストラップマシンを作成します。
  • コントロールプレーンマシンを作成します。
  • ワーカーマシンを手動で管理する予定の場合には、ワーカーマシンを作成します。

手順

  1. インストールプログラムが含まれるディレクトリーに切り替え、以下のコマンドを実行します。

    $ ./openshift-install wait-for bootstrap-complete --dir=<installation_directory> \ 1
        --log-level=info 2
    1
    <installation_directory> には、インストールファイルを保存したディレクトリーへのパスを指定します。
    2
    異なるインストールの詳細情報を表示するには、info ではなく、warndebug、または error を指定します。

    コマンドが FATAL 警告を出さずに終了する場合、実稼働用のコントロールプレーンは初期化されています。

2.9.14.1. AWS でのワーカーノードの作成

クラスターで使用するワーカーノードを Amazon Web Services (AWS) で作成できます。これらのノードを手動で作成するための最も簡単な方法として、提供される CloudFormation テンプレートを変更することができます。

重要

CloudFormation テンプレートは、1 つのワーカーマシンを表すスタックを作成します。それぞれのワーカーマシンにスタックを作成する必要があります。

注記

提供される CloudFormation テンプレートを使用してワーカーノードを作成しない場合、提供される情報を確認し、インフラストラクチャーを手動で作成する必要があります。クラスターが適切に初期化されない場合、インストールログを用意して Red Hat サポートに問い合わせする必要がある可能性があります。

前提条件

  • AWS アカウントを設定します。
  • クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
  • AWS で VPC および関連するサブネットを作成し、設定します。
  • AWS で DNS、ロードバランサー、およびリスナーを作成し、設定します。
  • コントロールプレーンおよびコンピュートロールを作成します。
  • ブートストラップマシンを作成します。
  • コントロールプレーンマシンを作成します。

手順

  1. CloudFormation テンプレートが必要とするパラメーター値が含まれる JSON ファイルを作成します。

    [
      {
        "ParameterKey": "InfrastructureName", 1
        "ParameterValue": "mycluster-<random_string>" 2
      },
      {
        "ParameterKey": "RhcosAmi", 3
        "ParameterValue": "ami-<random_string>" 4
      },
      {
        "ParameterKey": "Subnet", 5
        "ParameterValue": "subnet-<random_string>" 6
      },
      {
        "ParameterKey": "WorkerSecurityGroupId", 7
        "ParameterValue": "sg-<random_string>" 8
      },
      {
        "ParameterKey": "IgnitionLocation", 9
        "ParameterValue": "https://api-int.<cluster_name>.<domain_name>:22623/config/worker" 10
      },
      {
        "ParameterKey": "CertificateAuthorities", 11
        "ParameterValue": "" 12
      },
      {
        "ParameterKey": "WorkerInstanceProfileName", 13
        "ParameterValue": "" 14
      },
      {
        "ParameterKey": "WorkerInstanceType", 15
        "ParameterValue": "m4.large" 16
      }
    ]
    1
    クラスターの Ingition 設定ファイルでエンコードされるクラスターインフラストラクチャーの名前。
    2
    形式が <cluster-name>-<random-string> の Ignition 設定ファイルから抽出したインフラストラクチャー名を指定します。
    3
    ワーカーノードに使用する最新の Red Hat Enterprise Linux CoreOS(RHCOS)AMI。
    4
    AWS::EC2::Image::Id 値を指定します。
    5
    ワーカーノードを起動するサブネット (プライベートが望ましい)。
    6
    DNS および負荷分散の CloudFormation テンプレートの出力から PrivateSubnets 値のサブネットを指定します。
    7
    ワーカーノードに関連付けるワーカーセキュリティーグループ ID。
    8
    セキュリティーグループおよびロールの CloudFormation テンプレートの出力から WorkerSecurityGroupId 値を指定します。
    9
    ブートストラップの Ignition 設定ファイルをフェッチする場所。
    10
    生成される Ignition 設定の場所を指定します。 https://api-int.<cluster_name>.<domain_name>:22623/config/worker
    11
    使用する base64 でエンコードされた認証局の文字列。
    12
    インストールディレクトリーにある worker.ign ファイルから値を指定します。この値は、data:text/plain;charset=utf-8;base64,ABC…​xYz== 形式の長い文字列です。
    13
    ワーカーロールに関連付ける IAM プロファイル。
    14
    セキュリティーグループおよびロールの CloudFormation テンプレートの出力から WokerInstanceProfile パラメーターの値を指定します。
    15
    コントロールプレーンマシンに使用する AWS インスタンスのタイプ。
    16
    許可される値:
    • m4.large
    • m4.xlarge
    • m4.2xlarge
    • m4.4xlarge
    • m4.8xlarge
    • m4.10xlarge
    • m4.16xlarge
    • c4.large
    • c4.xlarge
    • c4.2xlarge
    • c4.4xlarge
    • c4.8xlarge
    • r4.large
    • r4.xlarge
    • r4.2xlarge
    • r4.4xlarge
    • r4.8xlarge
    • r4.16xlarge

      重要

      m4 インスタンスが eu-west-3 などのリージョンで利用可能ではない場合、m5 タイプを代わりに使用します。

  2. このトピックのワーカーマシンの CloudFormation テンプレートセクションからテンプレートをコピーし、これをコンピューター上に YAML ファイルとして保存します。このテンプレートは、クラスターに必要なネットワークオブジェクトおよびロードバランサーについて記述しています。
  3. m5 インスタンスタイプを WorkerInstanceType の値として指定している場合、そのインスタンスタイプを CloudFormation テンプレートの WorkerInstanceType.AllowedValues パラメーターに追加します。
  4. ワーカースタックを作成します。

    1. テンプレートを起動します。

      重要

      単一行にコマンドを入力してください。

      $ aws cloudformation create-stack --stack-name <name> 1
           --template-body file://<template>.yaml \ 2
           --parameters file://<parameters>.json 3
      1
      <name>cluster-workers などの CloudFormation スタックの名前です。クラスターを削除する場合に、このスタックの名前が必要になります。
      2
      <template> は、保存した CloudFormation テンプレート YAML ファイルへの相対パスまたはその名前です。
      3
      <parameters> は、CloudFormation パラメーター JSON ファイルへの相対パスまたは名前です。
    2. テンプレートのコンポーネントが存在することを確認します。

      $ aws cloudformation describe-stacks --stack-name <name>
  5. クラスターに作成するワーカーマシンが十分な数に達するまでワーカースタックの作成を継続します。

    重要

    2 つ以上のワーカーマシンを作成する必要があるため、この CloudFormation テンプレートを使用する 2 つ以上のスタックを作成する必要があります。

2.9.14.1.1. ワーカーマシンの CloudFormation テンプレート

以下の CloudFormation テンプレートを使用し、OpenShift Container Platform クラスターに必要なワーカーマシンをデプロイすることができます。

例2.26 ワーカーマシンの CloudFormation テンプレート

AWSTemplateFormatVersion: 2010-09-09
Description: Template for OpenShift Cluster Node Launch (EC2 worker instance)

Parameters:
  InfrastructureName:
    AllowedPattern: ^([a-zA-Z][a-zA-Z0-9\-]{0,26})$
    MaxLength: 27
    MinLength: 1
    ConstraintDescription: Infrastructure name must be alphanumeric, start with a letter, and have a maximum of 27 characters.
    Description: A short, unique cluster ID used to tag nodes for the kubelet cloud provider.
    Type: String
  RhcosAmi:
    Description: Current Red Hat Enterprise Linux CoreOS AMI to use for bootstrap.
    Type: AWS::EC2::Image::Id
  Subnet:
    Description: The subnets, recommend private, to launch the master nodes into.
    Type: AWS::EC2::Subnet::Id
  WorkerSecurityGroupId:
    Description: The master security group ID to associate with master nodes.
    Type: AWS::EC2::SecurityGroup::Id
  IgnitionLocation:
    Default: https://api-int.$CLUSTER_NAME.$DOMAIN:22623/config/worker
    Description: Ignition config file location.
    Type: String
  CertificateAuthorities:
    Default: data:text/plain;charset=utf-8;base64,ABC...xYz==
    Description: Base64 encoded certificate authority string to use.
    Type: String
  WorkerInstanceProfileName:
    Description: IAM profile to associate with master nodes.
    Type: String
  WorkerInstanceType:
    Default: m4.large
    Type: String
    AllowedValues:
    - "m4.large"
    - "m4.xlarge"
    - "m4.2xlarge"
    - "m4.4xlarge"
    - "m4.8xlarge"
    - "m4.10xlarge"
    - "m4.16xlarge"
    - "c4.large"
    - "c4.xlarge"
    - "c4.2xlarge"
    - "c4.4xlarge"
    - "c4.8xlarge"
    - "r4.large"
    - "r4.xlarge"
    - "r4.2xlarge"
    - "r4.4xlarge"
    - "r4.8xlarge"
    - "r4.16xlarge"

Metadata:
  AWS::CloudFormation::Interface:
    ParameterGroups:
    - Label:
        default: "Cluster Information"
      Parameters:
      - InfrastructureName
    - Label:
        default: "Host Information"
      Parameters:
      - WorkerInstanceType
      - RhcosAmi
      - IgnitionLocation
      - CertificateAuthorities
      - WorkerSecurityGroupId
      - WorkerInstanceProfileName
    - Label:
        default: "Network Configuration"
      Parameters:
      - Subnet
    ParameterLabels:
      Subnet:
        default: "Subnet"
      InfrastructureName:
        default: "Infrastructure Name"
      WorkerInstanceType:
        default: "Worker Instance Type"
      WorkerInstanceProfileName:
        default: "Worker Instance Profile Name"
      RhcosAmi:
        default: "Red Hat Enterprise Linux CoreOS AMI ID"
      IgnitionLocation:
        default: "Worker Ignition Source"
      CertificateAuthorities:
        default: "Ignition CA String"
      WorkerSecurityGroupId:
        default: "Worker Security Group ID"

Resources:
  Worker0:
    Type: AWS::EC2::Instance
    Properties:
      ImageId: !Ref RhcosAmi
      BlockDeviceMappings:
      - DeviceName: /dev/xvda
        Ebs:
          VolumeSize: "120"
          VolumeType: "gp2"
      IamInstanceProfile: !Ref WorkerInstanceProfileName
      InstanceType: !Ref WorkerInstanceType
      NetworkInterfaces:
      - AssociatePublicIpAddress: "false"
        DeviceIndex: "0"
        GroupSet:
        - !Ref "WorkerSecurityGroupId"
        SubnetId: !Ref "Subnet"
      UserData:
        Fn::Base64: !Sub
        - '{"ignition":{"config":{"append":[{"source":"${SOURCE}","verification":{}}]},"security":{"tls":{"certificateAuthorities":[{"source":"${CA_BUNDLE}","verification":{}}]}},"timeouts":{},"version":"2.2.0"},"networkd":{},"passwd":{},"storage":{},"systemd":{}}'
        - {
          SOURCE: !Ref IgnitionLocation,
          CA_BUNDLE: !Ref CertificateAuthorities,
        }
      Tags:
      - Key: !Join ["", ["kubernetes.io/cluster/", !Ref InfrastructureName]]
        Value: "shared"

Outputs:
  PrivateIP:
    Description: The compute node private IP address.
    Value: !GetAtt Worker0.PrivateIp
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