13.2.3. インストール時のディスクの暗号化
OpenShift Container Platform のインストール時に、すべてのマスターおよびノードノードでディスクの暗号化を有効にできます。この機能には以下の特徴があります。
- インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーおよびユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーのデプロイメントで利用可能である。
- Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) システムのみでサポートされる。
- マニフェストのインストールフェーズでディスク暗号化が設定される。これにより、初回起動時からディスクに書き込まれたすべてのデータが暗号化されます。
-
ルートファイルシステムのみでデータを暗号化する (
/dev/mapper/coreos-luks-root
は/
マウントポイントを表す)。 - パスフレーズを提供するのにユーザーの介入を必要としない。
- AES-256-CBC 暗号化を使用する。
サポートされている暗号化モードとして、以下の 2 つのモードを使用できます。
- TPM v2: これは優先されるモードです。TPM v2 はパスフレーズを安全な暗号プロセッサーに保存します。TPM v2 ディスク暗号化を実装するには、以下で説明されているように Ignition 設定ファイルを作成します。
- Tang: Tang を使用してクラスターを暗号化するには、Tang サーバーを使用する必要があります。Clevis はクライアント側に復号化を実装します。Tang 暗号化モードは、ベアメタルのインストールの場合にのみサポートされます。
クラスター内のノードのディスク暗号化を有効にするには、以下の 2 つの手順の内のいずれかに従います。
13.2.3.1. TPM v2 ディスク暗号化の有効化
以下の手順を使用して、OpenShift Container Platform のデプロイメント時に TPM v2 モードのディスク暗号化を有効にします。
手順
- TPM v2 暗号化を各ノードの BIOS で有効にする必要があるかどうかを確認します。これは、ほとんどの Dell システムで必要になります。コンピューターのマニュアルを確認してください。
クラスターの Kubernetes マニフェストを生成します。
$ ./openshift-install create manifests --dir=<installation_directory>
openshift
ディレクトリーで、マスターまたはワーカーファイルを作成し、それらのノードのディスクを暗号化します。ワーカーファイルを作成するには、以下のコマンドを実行します。
$ cat << EOF > ./99-openshift-worker-tpmv2-encryption.yaml apiVersion: machineconfiguration.openshift.io/v1 kind: MachineConfig metadata: name: worker-tpm labels: machineconfiguration.openshift.io/role: worker spec: config: ignition: version: 2.2.0 storage: files: - contents: source: data:text/plain;base64,e30K filesystem: root mode: 420 path: /etc/clevis.json EOF
マスターファイルを作成するには、以下のコマンドを実行します。
$ cat << EOF > ./99-openshift-master-tpmv2-encryption.yaml apiVersion: machineconfiguration.openshift.io/v1 kind: MachineConfig metadata: name: master-tpm labels: machineconfiguration.openshift.io/role: master spec: config: ignition: version: 2.2.0 storage: files: - contents: source: data:text/plain;base64,e30K filesystem: root mode: 420 path: /etc/clevis.json EOF
- YAML ファイルのバックアップコピーを作成します。ファイルはクラスターの作成時に削除されるため、これを実行する必要があります。
- 残りの OpenShift Container Platform のデプロイメントを継続します。