2.15. Operator の初期設定
コントロールプレーンの初期化後に、一部の Operator を利用可能にするためにそれらをすぐに設定する必要があります。
前提条件
- コントロールプレーンが初期化されています。
手順
クラスターコンポーネントがオンラインになることを確認します。
$ watch -n5 oc get clusteroperators
出力例
NAME VERSION AVAILABLE PROGRESSING DEGRADED SINCE authentication 4.13.0 True False False 19m baremetal 4.13.0 True False False 37m cloud-credential 4.13.0 True False False 40m cluster-autoscaler 4.13.0 True False False 37m config-operator 4.13.0 True False False 38m console 4.13.0 True False False 26m csi-snapshot-controller 4.13.0 True False False 37m dns 4.13.0 True False False 37m etcd 4.13.0 True False False 36m image-registry 4.13.0 True False False 31m ingress 4.13.0 True False False 30m insights 4.13.0 True False False 31m kube-apiserver 4.13.0 True False False 26m kube-controller-manager 4.13.0 True False False 36m kube-scheduler 4.13.0 True False False 36m kube-storage-version-migrator 4.13.0 True False False 37m machine-api 4.13.0 True False False 29m machine-approver 4.13.0 True False False 37m machine-config 4.13.0 True False False 36m marketplace 4.13.0 True False False 37m monitoring 4.13.0 True False False 29m network 4.13.0 True False False 38m node-tuning 4.13.0 True False False 37m openshift-apiserver 4.13.0 True False False 32m openshift-controller-manager 4.13.0 True False False 30m openshift-samples 4.13.0 True False False 32m operator-lifecycle-manager 4.13.0 True False False 37m operator-lifecycle-manager-catalog 4.13.0 True False False 37m operator-lifecycle-manager-packageserver 4.13.0 True False False 32m service-ca 4.13.0 True False False 38m storage 4.13.0 True False False 37m
- 利用不可の Operator を設定します。
関連情報
- OpenShift Container Platform のインストールが失敗した場合にデータを収集する方法の詳細は、失敗したインストールのログの収集 を参照してください。
- クラスター全体で Operator Pod の健全性を確認し、診断用に Operator ログを収集する手順の詳細は、Operator 関連の問題のトラブルシューティング を参照してください。
2.15.1. インストール時に削除されたイメージレジストリー
共有可能なオブジェクトストレージを提供しないプラットフォームでは、OpenShift Image Registry Operator 自体が Removed
としてブートストラップされます。これにより、openshift-installer
がそれらのプラットフォームタイプでのインストールを完了できます。
インストール後に、Image Registry Operator 設定を編集して managementState
を Removed
から Managed
に切り替える必要があります。これが完了したら、ストレージを設定する必要があります。
2.15.2. イメージレジストリーストレージの設定
Image Registry Operator は、デフォルトストレージを提供しないプラットフォームでは最初は利用できません。インストール後に、レジストリー Operator を使用できるようにレジストリーをストレージを使用するように設定する必要があります。
実稼働クラスターに必要な永続ボリュームの設定に関する手順が示されます。該当する場合、空のディレクトリーをストレージの場所として設定する方法が表示されます。これは、実稼働以外のクラスターでのみ利用できます。
アップグレード時に Recreate
ロールアウトストラテジーを使用して、イメージレジストリーがブロックストレージタイプを使用することを許可するための追加の手順が提供されます。
2.15.2.1. ベアメタルおよび他の手動インストールの場合のレジストリーストレージの設定
クラスター管理者は、インストール後にレジストリーをストレージを使用できるように設定する必要があります。
前提条件
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - ベアメタルなどの、手動でプロビジョニングされた Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) ノードを使用するクラスターがある。
Red Hat OpenShift Data Foundation などのクラスターのプロビジョニングされた永続ストレージがある。
重要OpenShift Container Platform は、1 つのレプリカのみが存在する場合にイメージレジストリーストレージの
ReadWriteOnce
アクセスをサポートします。ReadWriteOnce
アクセスでは、レジストリーがRecreate
ロールアウト戦略を使用する必要もあります。2 つ以上のレプリカで高可用性をサポートするイメージレジストリーをデプロイするには、ReadWriteMany
アクセスが必要です。- 100 Gi の容量がある。
手順
レジストリーをストレージを使用できるように設定するには、
configs.imageregistry/cluster
リソースのspec.storage.pvc
を変更します。注記共有ストレージを使用する場合は、外部からアクセスを防ぐためにセキュリティー設定を確認します。
レジストリー Pod がないことを確認します。
$ oc get pod -n openshift-image-registry -l docker-registry=default
出力例
No resources found in openshift-image-registry namespace
注記出力にレジストリー Pod がある場合は、この手順を続行する必要はありません。
レジストリー設定を確認します。
$ oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io
出力例
storage: pvc: claim:
claim
フィールドを空のままにし、image-registry-storage
PVC の自動作成を可能にします。clusteroperator
ステータスを確認します。$ oc get clusteroperator image-registry
出力例
NAME VERSION AVAILABLE PROGRESSING DEGRADED SINCE MESSAGE image-registry 4.13 True False False 6h50m
イメージのビルドおよびプッシュを有効にするためにレジストリーが managed に設定されていることを確認します。
以下を実行します。
$ oc edit configs.imageregistry/cluster
次に、行を変更します。
managementState: Removed
次のように変更してください。
managementState: Managed
2.15.2.2. 実稼働以外のクラスターでのイメージレジストリーのストレージの設定
Image Registry Operator のストレージを設定する必要があります。実稼働用以外のクラスターの場合、イメージレジストリーは空のディレクトリーに設定することができます。これを実行する場合、レジストリーを再起動するとすべてのイメージが失われます。
手順
イメージレジストリーストレージを空のディレクトリーに設定するには、以下を実行します。
$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io cluster --type merge --patch '{"spec":{"storage":{"emptyDir":{}}}}'
警告実稼働用以外のクラスターにのみこのオプションを設定します。
Image Registry Operator がそのコンポーネントを初期化する前にこのコマンドを実行する場合、
oc patch
コマンドは以下のエラーを出して失敗します。Error from server (NotFound): configs.imageregistry.operator.openshift.io "cluster" not found
数分待機した後に、このコマンドを再び実行します。
2.15.2.3. ベアメタルの場合のブロックレジストリーストレージの設定
イメージレジストリーがクラスター管理者によるアップグレード時にブロックストレージタイプを使用できるようにするには、Recreate
ロールアウトストラテジーを使用できます。
ブロックストレージボリューム (または永続ボリューム) はサポートされますが、実稼働クラスターでのイメージレジストリーと併用することは推奨されません。レジストリーに複数のレプリカを含めることができないため、ブロックストレージにレジストリーが設定されているインストールに高可用性はありません。
イメージレジストリーでブロックストレージボリュームを使用することを選択した場合は、ファイルシステムの persistent volume claim (PVC) を使用する必要があります。
手順
次のコマンドを入力してイメージレジストリーストレージをブロックストレージタイプとして設定し、レジストリーにパッチを適用して
Recreate
ロールアウトストラテジーを使用し、1 つの (1
) レプリカのみで実行されるようにします。$ oc patch config.imageregistry.operator.openshift.io/cluster --type=merge -p '{"spec":{"rolloutStrategy":"Recreate","replicas":1}}'
ブロックストレージデバイスの PV をプロビジョニングし、そのボリュームの PVC を作成します。要求されたブロックボリュームは ReadWriteOnce (RWO) アクセスモードを使用します。
以下の内容で
pvc.yaml
ファイルを作成して VMware vSpherePersistentVolumeClaim
オブジェクトを定義します。kind: PersistentVolumeClaim apiVersion: v1 metadata: name: image-registry-storage 1 namespace: openshift-image-registry 2 spec: accessModes: - ReadWriteOnce 3 resources: requests: storage: 100Gi 4
次のコマンドを入力して、ファイルから
PersistentVolumeClaim
オブジェクトを作成します。$ oc create -f pvc.yaml -n openshift-image-registry
次のコマンドを入力して、正しい PVC を参照するようにレジストリー設定を編集します。
$ oc edit config.imageregistry.operator.openshift.io -o yaml
出力例
storage: pvc: claim: 1
- 1
- カスタム PVC を作成することにより、
image-registry-storage
PVC のデフォルトの自動作成のclaim
フィールドを空のままにできます。