7.19. ディスクパーティション設定


ほとんどの場合、データパーティションは、最初に別のオペレーティングシステムをインストールするのではなく、RHCOS をインストールして作成されます。この場合、OpenShift Container Platform インストーラーでは、ディスクパーティションの設定が許可されます。

ただし、以下は、OpenShift Container Platform ノードのインストール時に、デフォルトのパーティション設定を上書きするために介入が必要と思われる 2 つのケースになります。

  • 別個のパーティションの作成: 空のディスクへのグリーンフィールドインストールの場合は、別のストレージをパーティションに追加する必要がある場合があります。これは、/var または /var/lib/etcd などの /var のサブディレクトリー (両方ではない) を個別のパーティションとして作成する場合にのみ正式にサポートされます。

    重要

    ディスクサイズが 100 GB を超える場合、特にディスクサイズが 1 TB を超える場合は、別の /var パーティションを作成します。詳細は、「個別の /var パーティションの作成」およびこちらの Red Hat ナレッジベースの記事 を参照してください。

    重要

    Kubernetes は 2 つのファイルシステムパーティションのみをサポートします。元の設定に複数のパーティションを追加すると、Kubernetes はそれらをすべて監視できません。

  • 既存のパーティションの保持: ブラウンフィールドインストールで、既存のノードに OpenShift Container Platform を再インストールし、以前のオペレーティングシステムからのデータパーティションを維持する必要がある場合、既存のデータパーティションを保持できる coreos-installer へのブート引数とオプションの両方があります。

個別の /var パーティションの作成

一般的に、OpenShift Container Platform のディスクパーティション設定は、インストーラーに任せる必要があります。ただし、拡張予定のファイルシステムの一部に個別のパーティションの作成が必要となる場合もあります。

OpenShift Container Platform は、ストレージを /var パーティションまたは /var のサブディレクトリーのいずれかに割り当てる単一のパーティションの追加をサポートします。以下に例を示します。

  • /var/lib/containers: イメージやコンテナーがシステムにさらに追加されると拡張するコンテナー関連のコンテンツを保持します。
  • /var/lib/etcd: etcd ストレージのパフォーマンスの最適化などの目的で分離する必要のあるデータを保持します。
  • /var: 監査などの目的に合わせて分離させる必要のあるデータを保持します。

    重要

    ディスクサイズが 100 GB を超える場合、特に 1 TB を超える場合は、別の /var パーティションを作成します。

/var ディレクトリーのコンテンツを個別に保存すると、必要に応じてこれらの領域のストレージの拡大を容易にし、後で OpenShift Container Platform を再インストールして、そのデータをそのまま保持することができます。この方法では、すべてのコンテナーを再度プルする必要はありません。また、システムの更新時に大きなログファイルをコピーする必要もありません。

/var は、Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) の新規インストール前に有効にする必要があるため、以下の手順では OpenShift Container Platform インストールの openshift-install の準備フェーズで挿入されるマシン設定マニフェストを作成して、別の /var パーティションを設定します。

手順

  1. OpenShift Container Platform インストールファイルを保存するディレクトリーを作成します。

    $ mkdir $HOME/clusterconfig
  2. openshift-install を実行して、manifest および openshift のサブディレクトリーにファイルのセットを作成します。プロンプトが表示されたら、システムの質問に回答します。

    $ openshift-install create manifests --dir $HOME/clusterconfig
    ? SSH Public Key ...
    $ ls $HOME/clusterconfig/openshift/
    99_kubeadmin-password-secret.yaml
    99_openshift-cluster-api_master-machines-0.yaml
    99_openshift-cluster-api_master-machines-1.yaml
    99_openshift-cluster-api_master-machines-2.yaml
    ...
  3. 追加のパーティションを設定する Butane 設定を作成します。たとえば、$HOME/clusterconfig/98-var-partition.bu ファイルに名前を付け、ディスクのデバイス名を worker システムのストレージデバイスの名前に変更し、必要に応じてストレージサイズを設定します。以下の例では、/var ディレクトリーを別のパーティションにマウントします。

    variant: openshift
    version: 4.13.0
    metadata:
      labels:
        machineconfiguration.openshift.io/role: worker
      name: 98-var-partition
    storage:
      disks:
      - device: /dev/disk/by-id/<device_name> 1
        partitions:
        - label: var
          start_mib: <partition_start_offset> 2
          size_mib: <partition_size> 3
          number: 5
      filesystems:
        - device: /dev/disk/by-partlabel/var
          path: /var
          format: xfs
          mount_options: [defaults, prjquota] 4
          with_mount_unit: true
    1
    パーティションを設定する必要のあるディスクのストレージデバイス名。
    2
    データパーティションをブートディスクに追加する場合は、25000 のメビバイトの最小値が推奨されます。ルートファイルシステムは、指定したオフセットまでの利用可能な領域をすべて埋めるためにサイズを自動的に変更します。値の指定がない場合や、指定した値が推奨される最小値よりも小さい場合、生成されるルートファイルシステムのサイズは小さ過ぎるため、RHCOS の再インストールでデータパーティションの最初の部分が上書きされる可能性があります。
    3
    データパーティションのサイズ (メビバイト単位)。
    4
    コンテナーストレージに使用されるファイルシステムでは、prjquota マウントオプションを有効にする必要があります。
    注記

    個別の /var パーティションを作成する場合、異なるインスタンスタイプに同じデバイス名がない場合は、ワーカーノードに異なるインスタンスタイプを使用することはできません。

  4. Butane config からマニフェストを作成し、clusterconfig/openshift ディレクトリーに保存します。たとえば、以下のコマンドを実行します。

    $ butane $HOME/clusterconfig/98-var-partition.bu -o $HOME/clusterconfig/openshift/98-var-partition.yaml
  5. openshift-install を再度実行し、manifest および openshift のサブディレクトリー内のファイルセットから、Ignition 設定を作成します。

    $ openshift-install create ignition-configs --dir $HOME/clusterconfig
    $ ls $HOME/clusterconfig/
    auth  bootstrap.ign  master.ign  metadata.json  worker.ign

Ignition 設定ファイルを Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) システムをインストールために vSphere インストール手順への入力として使用できます。

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