25.22. ハイブリッドネットワークの設定
クラスター管理者は、Red Hat OpenShift Networking OVN-Kubernetes ネットワークプラグインを設定して、Linux および Windows ノードがそれぞれ Linux および Windows ワークロードをホストできるようにすることができます。
25.22.1. OVN-Kubernetes を使用したハイブリッドネットワークの設定
OVN-Kubernetes ネットワークプラグインを使用してハイブリッドネットワークを使用するようにクラスターを設定できます。これにより、異なるノードのネットワーク設定をサポートするハイブリッドクラスターが可能になります。
この設定は、同じクラスター内で Linux ノードと Windows ノードの両方を実行するために必要です。
前提条件
-
OpenShift CLI (
oc
) がインストールされている。 -
cluster-admin
権限を持つユーザーとしてクラスターにログインしている。 - クラスターが OVN-Kubernetes ネットワークプラグインを使用していることを確認します。
手順
OVN-Kubernetes ハイブリッドネットワークオーバーレイを設定するには、次のコマンドを入力します。
$ oc patch networks.operator.openshift.io cluster --type=merge \ -p '{ "spec":{ "defaultNetwork":{ "ovnKubernetesConfig":{ "hybridOverlayConfig":{ "hybridClusterNetwork":[ { "cidr": "<cidr>", "hostPrefix": <prefix> } ], "hybridOverlayVXLANPort": <overlay_port> } } } } }'
ここでは、以下のようになります。
cidr
- 追加のオーバーレイネットワーク上のノードに使用される CIDR 設定を指定します。この CIDR は、クラスターネットワーク CIDR と重複させることはできません。
hostPrefix
-
それぞれの個別ノードに割り当てるサブネット接頭辞の長さを指定します。たとえば、
hostPrefix
が23
に設定されている場合、各ノードに指定のcidr
から/23
サブネットが割り当てられます。これにより、510 (2^(32 - 23) - 2) Pod IP アドレスが許可されます。外部ネットワークからのノードへのアクセスを提供する必要がある場合には、ロードバランサーおよびルーターを、トラフィックを管理するように設定します。 hybridOverlayVXLANPort
-
追加のオーバーレイネットワークのカスタム VXLAN ポートを指定します。これは、vSphere にインストールされたクラスターで Windows ノードを実行するために必要であり、その他のクラウドプロバイダー用に設定することはできません。カスタムポートには、デフォルトの
4789
ポートを除くいずれかのオープンポートを使用できます。この要件の詳細は、Microsoft ドキュメントの Pod-to-pod connectivity between hosts is broken を参照してください。
注記Windows Server Long-Term Servicing Channel (LTSC): Windows Server 2019 は、カスタムの VXLAN ポートの選択をサポートしないため、カスタムの
hybridOverlayVXLANPort
値を持つクラスターではサポートされません。出力例
network.operator.openshift.io/cluster patched
設定がアクティブであることを確認するには、以下のコマンドを入力します。更新が適用されるまでに数分の時間がかかることがあります。
$ oc get network.operator.openshift.io -o jsonpath="{.items[0].spec.defaultNetwork.ovnKubernetesConfig}"