3.4. エクスポーター
エクスポーターは、1 つ以上のバックエンドまたは宛先にデータを送信します。エクスポーターはプッシュベースまたはプルベースにすることができます。デフォルトでは、エクスポーターは設定されていません。1 つまたは複数のエクスポーターを設定する必要があります。エクスポーターは 1 つ以上のデータソースをサポートできます。エクスポーターはデフォルト設定で使用できますが、多くの場合、少なくとも宛先およびセキュリティー設定を指定するための設定が必要です。
現在、Red Hat build of OpenTelemetry では、次の一般提供およびテクノロジープレビューのエクスポーターが利用可能です。
3.4.1. OTLP Exporter
OTLP gRPC Exporter は、OpenTelemetry Protocol (OTLP) を使用してトレースとメトリクスをエクスポートします。
OTLP Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
# ... config: exporters: otlp: endpoint: tempo-ingester:4317 1 tls: 2 ca_file: ca.pem cert_file: cert.pem key_file: key.pem insecure: false 3 insecure_skip_verify: false # 4 reload_interval: 1h 5 server_name_override: <name> 6 headers: 7 X-Scope-OrgID: "dev" service: pipelines: traces: exporters: [otlp] metrics: exporters: [otlp] # ...
- 1
- OTLP gRPC エンドポイント。
https://
スキームが使用される場合、クライアントトランスポートセキュリティーが有効になり、tls
のinsecure
設定をオーバーライドします。 - 2
- クライアント側の TLS 設定。TLS 証明書へのパスを定義します。
- 3
true
に設定すると、クライアントトランスポートセキュリティーは無効になります。デフォルト値はfalse
です。- 4
true
に設定されている場合、証明書の検証は省略します。デフォルト値はfalse
です。- 5
- 証明書をリロードする間隔を指定します。この値が設定されていない場合、証明書はリロードされません。
reload_interval
は、ns
、us
(またはµs
)、ms
、s
、m
、h
などの有効な時間単位を含む文字列を受け入れます。 - 6
- 要求の authority ヘッダーフィールドなど、認証局の仮想ホスト名をオーバーライドします。これをテストに使用できます。
- 7
- ヘッダーは、接続が確立されている間に実行されるすべての要求に対して送信されます。
3.4.2. OTLP HTTP Exporter
OTLP HTTP Exporter は、OpenTelemetry プロトコル (OTLP) を使用してトレースとメトリクスをエクスポートします。
OTLP Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
# ... config: exporters: otlphttp: endpoint: http://tempo-ingester:4318 1 tls: 2 headers: 3 X-Scope-OrgID: "dev" disable_keep_alives: false 4 service: pipelines: traces: exporters: [otlphttp] metrics: exporters: [otlphttp] # ...
3.4.3. Debug Exporter
デバッグエクスポーターは、トレースとメトリクスを標準出力に出力します。
Debug Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
# ... config: exporters: debug: verbosity: detailed 1 sampling_initial: 5 2 sampling_thereafter: 200 3 use_internal_logger: true 4 service: pipelines: traces: exporters: [debug] metrics: exporters: [debug] # ...
- 1
- デバッグエクスポートの詳細度:
detailed
、normal
、またはbasic
。detailed
に設定すると、パイプラインデータの詳細がログに記録されます。デフォルトはnormal
です。 - 2
- 1 秒あたりに記録されるメッセージの初期数。デフォルト値は、1 秒あたり
2
メッセージです。 - 3
- 初期のメッセージ数 (
sampling_initial
の値) が記録された後のサンプリングレート。デフォルト値は1
で、デフォルトで無効になっています。この値が1
より大きい場合、サンプリングは有効です。詳細は、Go プロジェクトの Web サイトにあるzapcore
パッケージの sampler 関数 のページを参照してください。 - 4
true
に設定すると、エクスポーターの Collector の内部ロガーから出力できるようになります。
3.4.4. Load Balancing Exporter
Load Balancing Exporter は、routing_key
設定に従って、スパン、メトリクス、およびログを一貫してエクスポートします。
Load Balancing Exporter はテクノロジープレビューの機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
Load Balancing Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
# ... config: exporters: loadbalancing: routing_key: "service" 1 protocol: otlp: 2 timeout: 1s resolver: 3 static: 4 hostnames: - backend-1:4317 - backend-2:4317 dns: 5 hostname: otelcol-headless.observability.svc.cluster.local k8s: 6 service: lb-svc.kube-public ports: - 15317 - 16317 # ...
- 1
routing_key: service
は、正確な集計を提供するために、同じサービス名のスパンを同じ Collector インスタンスにエクスポートします。routing_key: traceID
は、traceID
に基づいてスパンをエクスポートします。暗黙のデフォルトは、traceID
ベースのルーティングです。- 2
- サポートされている負荷分散プロトコルは、OTLP だけです。OTLP Exporter のオプションはすべてサポートされています。
- 3
- 設定できるリゾルバーは 1 つだけです。
- 4
- 静的リゾルバーは、リストされたエンドポイント全体に負荷を分散します。
- 5
- DNS リゾルバーは、Kubernetes ヘッドレスサービスでのみ使用できます。
- 6
- Kubernetes リゾルバーが推奨されます。
3.4.5. Prometheus Exporter
Prometheus Exporter は、Prometheus または OpenMetrics 形式でメトリクスをエクスポートします。
Prometheus Exporter はテクノロジープレビューのみの機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
Prometheus Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
# ... config: exporters: prometheus: endpoint: 0.0.0.0:8889 1 tls: 2 ca_file: ca.pem cert_file: cert.pem key_file: key.pem namespace: prefix 3 const_labels: 4 label1: value1 enable_open_metrics: true 5 resource_to_telemetry_conversion: 6 enabled: true metric_expiration: 180m 7 add_metric_suffixes: false 8 service: pipelines: metrics: exporters: [prometheus] # ...
- 1
- メトリクスが公開されるネットワークエンドポイント。Red Hat build of OpenTelemetry Operator は、
endpoint
フィールドで指定されたポートを<instance_name>-collector
サービスに自動的に公開します。 - 2
- サーバー側の TLS 設定。TLS 証明書へのパスを定義します。
- 3
- 設定されている場合は、提供された値でメトリクスをエクスポートします。
- 4
- エクスポートされたすべてのメトリクスに適用されるキーと値のペアのラベル。
- 5
true
の場合、メトリクスは OpenMetrics 形式を使用してエクスポートされます。手本 (exemplar) は、OpenMetrics 形式で、ヒストグラムおよびモノトニックサムメトリクス (counter
など) に対してのみエクスポートできます。デフォルトでは無効になっています。- 6
enabled
がtrue
の場合、すべてのリソース属性はメトリクスラベルに変換されます。デフォルトでは無効になっています。- 7
- 更新なしでメトリクスが公開される期間を定義します。デフォルトは
5m
です。 - 8
- メトリクスの型と単位の接尾辞を追加します。Jaeger コンソールの監視タブが有効になっている場合は、無効にする必要があります。デフォルトは
true
です。
OpenTelemetryCollector
カスタムリソース (CR) の spec.observability.metrics.enableMetrics
フィールドが true
に設定されている場合、OpenTelemetryCollector
CR は Prometheus ServiceMonitor
または PodMonitor
CR を自動的に作成し、Prometheus がメトリクスをスクレイピングできるようにします。
3.4.6. Prometheus Remote Write Exporter
Prometheus Remote Write Exporter は、互換性のあるバックエンドにメトリクスをエクスポートします。
Prometheus Remote Write Exporter はテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
Prometheus Remote Write Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
# ... config: exporters: prometheusremotewrite: endpoint: "https://my-prometheus:7900/api/v1/push" 1 tls: 2 ca_file: ca.pem cert_file: cert.pem key_file: key.pem target_info: true 3 export_created_metric: true 4 max_batch_size_bytes: 3000000 5 service: pipelines: metrics: exporters: [prometheusremotewrite] # ...
- このエクスポーターは、非累積モノトニックメトリクスメトリクス、ヒストグラムメトリクス、およびサマリー OTLP メトリクスをドロップします。
-
リモートの Prometheus インスタンスで、
--web.enable-remote-write-receiver
機能フラグを有効にする必要があります。有効にしないと、このエクスポーターを使用してメトリクスをインスタンスにプッシュすることができません。
3.4.7. Kafka Exporter
Kafka Exporter は、ログ、メトリクス、およびトレースを Kafka にエクスポートします。このエクスポーターは、メッセージをブロックしてバッチ処理しない同期プロデューサーを使用します。スループットと回復力を高めるには、バッチ再試行プロセッサーおよびキュー再試行プロセッサーと一緒に使用する必要があります。
Kafka Exporter はテクノロジープレビュー機能のみです。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
Kafka Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
# ... config: exporters: kafka: brokers: ["localhost:9092"] 1 protocol_version: 2.0.0 2 topic: otlp_spans 3 auth: plain_text: 4 username: example password: example tls: 5 ca_file: ca.pem cert_file: cert.pem key_file: key.pem insecure: false 6 server_name_override: kafka.example.corp 7 service: pipelines: traces: exporters: [kafka] # ...
- 1
- Kafka ブローカーのリスト。デフォルトは
localhost:9092
です。 - 2
- Kafka プロトコルのバージョン。たとえば、
2.0.0
などです。これは必須フィールドです。 - 3
- 読み取り元の Kafka トピックの名前。デフォルトは次のとおりです。トレースの場合は
otlp_spans
、メトリクスの場合はotlp_metrics
、ログの場合はotlp_logs
です。 - 4
- プレーンテキスト認証設定。省略した場合、プレーンテキスト認証は無効になります。
- 5
- クライアント側の TLS 設定。TLS 証明書へのパスを定義します。省略した場合、TLS 認証は無効になります。
- 6
- サーバーの証明書チェーンとホスト名の検証を無効にします。デフォルトは
false
です。 - 7
- ServerName は、仮想ホスティングをサポートするためにクライアントによって要求されたサーバーの名前を示します。
3.4.8. AWS CloudWatch Logs Exporter
AWS CloudWatch Logs Exporter は、ログデータを Amazon CloudWatch Logs サービスに送信し、AWS SDK for Go とデフォルトの認証情報プロバイダーチェーンを使用してリクエストに署名します。
AWS CloudWatch Logs Exporter はテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
AWS CloudWatch Logs Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
# ... config: exporters: awscloudwatchlogs: log_group_name: "<group_name_of_amazon_cloudwatch_logs>" 1 log_stream_name: "<log_stream_of_amazon_cloudwatch_logs>" 2 region: <aws_region_of_log_stream> 3 endpoint: <service_endpoint_of_amazon_cloudwatch_logs> 4 log_retention: <supported_value_in_days> 5 # ...
- 1
- 必須。ロググループがまだ存在しない場合は、自動的に作成されます。
- 2
- 必須。ログストリームがまだ存在しない場合は、自動的に作成されます。
- 3
- オプション: デフォルトの認証情報チェーンに AWS リージョンがまだ設定されていない場合は、リージョンを指定する必要があります。
- 4
- オプション: リクエストが転送されるデフォルトの Amazon CloudWatch Logs サービスエンドポイントをオーバーライドできます。リージョン別のサービスエンドポイントのリストについては、Amazon CloudWatch Logs endpoints and quotas (AWS General Reference) を参照してください。
- 5
- オプション: このパラメーターを使用すると、新しい Amazon CloudWatch ロググループのログ保持ポリシーを設定できます。このパラメーターを省略するか
0
に設定すると、ログはデフォルトで期限切れになりません。保持期間 (日数) としてサポートされている値は、1
、3
、5
、7
、14
、30
、60
、90
、120
、150
、180
、365
、400
、545
、731
、1827
、2192
、2557
、2922
、3288
、または3653
です。
関連情報
- What is Amazon CloudWatch Logs? (Amazon CloudWatch Logs User Guide)
- Specifying Credentials (AWS SDK for Go Developer Guide)
- Amazon CloudWatch Logs endpoints and quotas (AWS General Reference)
3.4.9. AWS EMF Exporter
AWS EMF Exporter は、次の OpenTelemetry メトリクスデータポイントを AWS CloudWatch Embedded Metric Format (EMF) に変換します。
-
Int64DataPoints
-
DoubleDataPoints
-
SummaryDataPoints
EMF メトリクスは、PutLogEvents
API を使用して Amazon CloudWatch Logs サービスに直接送信されます。
このエクスポーターを使用する利点の 1 つは、https://console.aws.amazon.com/cloudwatch/ にある Amazon CloudWatch コンソールでログとメトリクスを表示できることです。
AWS EMF Exporter はテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
AWS EMF Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
# ... config: exporters: awsemf: log_group_name: "<group_name_of_amazon_cloudwatch_logs>" 1 log_stream_name: "<log_stream_of_amazon_cloudwatch_logs>" 2 resource_to_telemetry_conversion: 3 enabled: true region: <region> 4 endpoint: <endpoint> 5 log_retention: <supported_value_in_days> 6 namespace: <custom_namespace> 7 # ...
- 1
- カスタマイズしたロググループ名。
- 2
- カスタマイズしたログストリーム名。
- 3
- オプション: リソース属性をメトリクスラベルなどのテレメトリー属性に変換します。デフォルトでは無効になっています。
- 4
- ログストリームの AWS リージョン。デフォルトの認証情報プロバイダーチェーンにリージョンがまだ設定されていない場合は、リージョンを指定する必要があります。
- 5
- オプション: リクエストが転送されるデフォルトの Amazon CloudWatch Logs サービスエンドポイントをオーバーライドできます。リージョン別のサービスエンドポイントのリストについては、Amazon CloudWatch Logs endpoints and quotas (AWS General Reference) を参照してください。
- 6
- オプション: このパラメーターを使用すると、新しい Amazon CloudWatch ロググループのログ保持ポリシーを設定できます。このパラメーターを省略するか
0
に設定すると、ログはデフォルトで期限切れになりません。保持期間 (日数) としてサポートされている値は、1
、3
、5
、7
、14
、30
、60
、90
、120
、150
、180
、365
、400
、545
、731
、1827
、2192
、2557
、2922
、3288
、または3653
です。 - 7
- オプション: Amazon CloudWatch メトリクスのカスタム名前空間。
ロググループ名
log_group_name
パラメーターを使用すると、ロググループ名をカスタマイズできます。このパラメーターでは、デフォルトの /metrics/default
値または次のプレースホルダーを使用できます。
/aws/metrics/{ClusterName}
-
このプレースホルダーは、メトリクスデータ内の
ClusterName
またはaws.ecs.cluster.name
リソース属性を検索し、実際のクラスター名に置き換えるために使用します。 {NodeName}
-
このプレースホルダーは、
NodeName
またはk8s.node.name
リソース属性を検索するために使用します。 {TaskId}
-
このプレースホルダーは、
TaskId
またはaws.ecs.task.id
リソース属性を検索するために使用します。
リソース属性マップ内にリソース属性が見つからない場合、プレースホルダーは undefined
値に置き換えられます。
ログストリーム名
log_stream_name
パラメーターを使用すると、ログストリーム名をカスタマイズできます。このパラメーターでは、デフォルトの otel-stream
値または次のプレースホルダーを使用できます。
{ClusterName}
-
このプレースホルダーは、
ClusterName
またはaws.ecs.cluster.name
リソース属性を検索するために使用します。 {ContainerInstanceId}
-
このプレースホルダーは、
ContainerInstanceId
またはaws.ecs.container.instance.id
リソース属性を検索するために使用します。このリソース属性は、AWS ECS EC2 起動タイプに対してのみ有効です。 {NodeName}
-
このプレースホルダーは、
NodeName
またはk8s.node.name
リソース属性を検索するために使用します。 {TaskDefinitionFamily}
-
このプレースホルダーは、
TaskDefinitionFamily
またはaws.ecs.task.family
リソース属性を検索するために使用します。 {TaskId}
-
このプレースホルダーは、メトリクスデータ内の
TaskId
またはaws.ecs.task.id
リソース属性を検索し、実際のタスク ID に置き換えるために使用します。
リソース属性マップ内にリソース属性が見つからない場合、プレースホルダーは undefined
値に置き換えられます。
関連情報
- Specification: Embedded metric format (Amazon CloudWatch User Guide)
- PutLogEvents (Amazon CloudWatch Logs API Reference)
- Amazon CloudWatch Logs endpoints and quotas (AWS General Reference)
3.4.10. AWS X-Ray Exporter
AWS X-Ray Exporter は、OpenTelemetry スパンを AWS X-Ray セグメントドキュメントに変換し、それを AWS X-Ray サービスに直接送信します。AWS X-Ray Exporter は、PutTraceSegments
API を使用し、AWS SDK for Go とデフォルトの認証情報プロバイダーチェーンを使用してリクエストに署名します。
AWS X-Ray Exporter はテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
AWS X-Ray Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
# ... config: exporters: awsxray: region: "<region>" 1 endpoint: <endpoint> 2 resource_arn: "<aws_resource_arn>" 3 role_arn: "<iam_role>" 4 indexed_attributes: [ "<indexed_attr_0>", "<indexed_attr_1>" ] 5 aws_log_groups: ["<group1>", "<group2>"] 6 request_timeout_seconds: 120 7 # ...
- 1
- AWS X-Ray サービスに送信される X-Ray セグメントの送信先リージョン。たとえば、
eu-west-1
です。 - 2
- オプション: リクエストが転送されるデフォルトの Amazon CloudWatch Logs サービスエンドポイントをオーバーライドできます。リージョン別のサービスエンドポイントのリストについては、Amazon CloudWatch Logs endpoints and quotas (AWS General Reference) を参照してください。
- 3
- Collector を実行している AWS リソースの Amazon Resource Name (ARN)。
- 4
- X-Ray セグメントを別のアカウントにアップロードするための AWS Identity and Access Management (IAM) ロール。
- 5
- X-Ray アノテーションに変換される属性名のリスト。
- 6
- Amazon CloudWatch Logs のロググループ名のリスト。
- 7
- リクエストがタイムアウトするまでの秒数。省略した場合、デフォルト値は
30
です。
関連情報
- What is AWS X-Ray? (AWS X-Ray Developer Guide)
- AWS SDK for Go API Reference (AWS Documentation)
- Specifying Credentials (AWS SDK for Go Developer Guide)
- IAM roles (AWS Identity and Access Management User Guide)
3.4.11. File Exporter
File Exporter は、テレメトリーデータを永続ストレージ内のファイルに書き込みます。ローテーション、圧縮、複数のファイルへの書き込みなどのファイル操作に対応しています。このエクスポーターを使用すると、リソース属性を使用してファイル名を制御することもできます。必要な設定は path
だけです。これは永続ボリュームファイルシステム内のテレメトリーファイルの保存先パスを指定するものです。
File Exporter はテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
File Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
# ... config: | exporters: file: path: /data/metrics.json 1 rotation: 2 max_megabytes: 10 3 max_days: 3 4 max_backups: 3 5 localtime: true 6 format: proto 7 compression: zstd 8 flush_interval: 5 9 # ...
- 1
- データを書き込むファイルシステムパス。デフォルトはありません。
- 2
- ファイルのローテーションはこのエクスポーターのオプション機能です。デフォルトでは、テレメトリーデータは 1 つのファイルにエクスポートされます。ファイルのローテーションを有効にするには、
rotation
設定を追加します。 - 3
max_megabytes
設定は、ファイルがローテーションされるまでに許可される最大サイズです。デフォルトは100
です。- 4
max_days
設定は、ファイルを保持する日数を指定します。日数はファイル名のタイムスタンプから起算されます。デフォルトはありません。- 5
max_backups
設定は、複数の古いファイルを保持するためのものです。デフォルトは100
です。- 6
localtime
設定は、ファイルがローテーションされるときにファイル名の拡張子の前に追加するタイムスタンプのローカル時間形式を指定します。デフォルトは協定世界時 (UTC) です。- 7
- テレメトリーデータをファイルに書き込む前にエンコードする形式。デフォルトの形式は
json
です。proto
形式もサポートされています。 - 8
- ファイル圧縮は任意であり、デフォルトでは設定されていません。この設定は、ファイルにエクスポートするデータの圧縮アルゴリズムを定義します。現在、
zstd
圧縮アルゴリズムのみがサポートされています。デフォルトはありません。 - 9
- フラッシュ間の時間間隔。単位のない値はナノ秒単位で設定されます。
rotation
設定によってファイルのローテーションが有効になっている場合、この設定は無視されます。
3.4.12. 関連情報
- OpenTelemetry Protocol (OTLP) (OpenTelemetry ドキュメント)