3.4. エクスポーター


エクスポーターは、1 つ以上のバックエンドまたは宛先にデータを送信します。エクスポーターはプッシュベースまたはプルベースにすることができます。デフォルトでは、エクスポーターは設定されていません。1 つまたは複数のエクスポーターを設定する必要があります。エクスポーターは 1 つ以上のデータソースをサポートできます。エクスポーターはデフォルト設定で使用できますが、多くの場合、少なくとも宛先およびセキュリティー設定を指定するための設定が必要です。

現在、Red Hat build of OpenTelemetry では、次の一般提供およびテクノロジープレビューのエクスポーターが利用可能です。

3.4.1. OTLP Exporter

OTLP gRPC Exporter は、OpenTelemetry Protocol (OTLP) を使用してトレースとメトリクスをエクスポートします。

OTLP Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース

# ...
  config:
    exporters:
      otlp:
        endpoint: tempo-ingester:4317 1
        tls: 2
          ca_file: ca.pem
          cert_file: cert.pem
          key_file: key.pem
          insecure: false 3
          insecure_skip_verify: false # 4
          reload_interval: 1h 5
          server_name_override: <name> 6
        headers: 7
          X-Scope-OrgID: "dev"
    service:
      pipelines:
        traces:
          exporters: [otlp]
        metrics:
          exporters: [otlp]
# ...

1
OTLP gRPC エンドポイント。https:// スキームが使用される場合、クライアントトランスポートセキュリティーが有効になり、tlsinsecure 設定をオーバーライドします。
2
クライアント側の TLS 設定。TLS 証明書へのパスを定義します。
3
true に設定すると、クライアントトランスポートセキュリティーは無効になります。デフォルト値は false です。
4
true に設定されている場合、証明書の検証は省略します。デフォルト値は false です。
5
証明書をリロードする間隔を指定します。この値が設定されていない場合、証明書はリロードされません。reload_interval は、nsus (または µs)、mssmh などの有効な時間単位を含む文字列を受け入れます。
6
要求の authority ヘッダーフィールドなど、認証局の仮想ホスト名をオーバーライドします。これをテストに使用できます。
7
ヘッダーは、接続が確立されている間に実行されるすべての要求に対して送信されます。

3.4.2. OTLP HTTP Exporter

OTLP HTTP Exporter は、OpenTelemetry プロトコル (OTLP) を使用してトレースとメトリクスをエクスポートします。

OTLP Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース

# ...
  config:
    exporters:
      otlphttp:
        endpoint: http://tempo-ingester:4318 1
        tls: 2
        headers: 3
          X-Scope-OrgID: "dev"
        disable_keep_alives: false 4

    service:
      pipelines:
        traces:
          exporters: [otlphttp]
        metrics:
          exporters: [otlphttp]
# ...

1
OTLP HTTP エンドポイント。https:// スキームが使用される場合、クライアントトランスポートセキュリティーが有効になり、tlsinsecure 設定をオーバーライドします。
2
クライアント側の TLS 設定。TLS 証明書へのパスを定義します。
3
ヘッダーは、すべての HTTP 要求で送信されます。
4
true の場合、HTTP keep-alives を無効にします。単一の HTTP リクエストに対してのみ、サーバーへの接続を使用します。

3.4.3. Debug Exporter

デバッグエクスポーターは、トレースとメトリクスを標準出力に出力します。

Debug Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース

# ...
  config:
    exporters:
      debug:
        verbosity: detailed 1
        sampling_initial: 5 2
        sampling_thereafter: 200 3
        use_internal_logger: true 4
    service:
      pipelines:
        traces:
          exporters: [debug]
        metrics:
          exporters: [debug]
# ...

1
デバッグエクスポートの詳細度: detailednormal、または basicdetailed に設定すると、パイプラインデータの詳細がログに記録されます。デフォルトは normal です。
2
1 秒あたりに記録されるメッセージの初期数。デフォルト値は、1 秒あたり 2 メッセージです。
3
初期のメッセージ数 (sampling_initial の値) が記録された後のサンプリングレート。デフォルト値は 1 で、デフォルトで無効になっています。この値が 1 より大きい場合、サンプリングは有効です。詳細は、Go プロジェクトの Web サイトにある zapcore パッケージの sampler 関数 のページを参照してください。
4
true に設定すると、エクスポーターの Collector の内部ロガーから出力できるようになります。

3.4.4. Load Balancing Exporter

Load Balancing Exporter は、routing_key 設定に従って、スパン、メトリクス、およびログを一貫してエクスポートします。

重要

Load Balancing Exporter はテクノロジープレビューの機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。

Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

Load Balancing Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース

# ...
  config:
    exporters:
      loadbalancing:
        routing_key: "service" 1
        protocol:
          otlp: 2
            timeout: 1s
        resolver: 3
          static: 4
            hostnames:
            - backend-1:4317
            - backend-2:4317
          dns: 5
            hostname: otelcol-headless.observability.svc.cluster.local
          k8s: 6
            service: lb-svc.kube-public
            ports:
              - 15317
              - 16317
# ...

1
routing_key: service は、正確な集計を提供するために、同じサービス名のスパンを同じ Collector インスタンスにエクスポートします。routing_key: traceID は、traceID に基づいてスパンをエクスポートします。暗黙のデフォルトは、traceID ベースのルーティングです。
2
サポートされている負荷分散プロトコルは、OTLP だけです。OTLP Exporter のオプションはすべてサポートされています。
3
設定できるリゾルバーは 1 つだけです。
4
静的リゾルバーは、リストされたエンドポイント全体に負荷を分散します。
5
DNS リゾルバーは、Kubernetes ヘッドレスサービスでのみ使用できます。
6
Kubernetes リゾルバーが推奨されます。

3.4.5. Prometheus Exporter

Prometheus Exporter は、Prometheus または OpenMetrics 形式でメトリクスをエクスポートします。

重要

Prometheus Exporter はテクノロジープレビューのみの機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。

Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

Prometheus Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース

# ...
  config:
    exporters:
      prometheus:
        endpoint: 0.0.0.0:8889 1
        tls: 2
          ca_file: ca.pem
          cert_file: cert.pem
          key_file: key.pem
        namespace: prefix 3
        const_labels: 4
          label1: value1
        enable_open_metrics: true 5
        resource_to_telemetry_conversion: 6
          enabled: true
        metric_expiration: 180m 7
        add_metric_suffixes: false 8
    service:
      pipelines:
        metrics:
          exporters: [prometheus]
# ...

1
メトリクスが公開されるネットワークエンドポイント。Red Hat build of OpenTelemetry Operator は、endpoint フィールドで指定されたポートを <instance_name>-collector サービスに自動的に公開します。
2
サーバー側の TLS 設定。TLS 証明書へのパスを定義します。
3
設定されている場合は、提供された値でメトリクスをエクスポートします。
4
エクスポートされたすべてのメトリクスに適用されるキーと値のペアのラベル。
5
true の場合、メトリクスは OpenMetrics 形式を使用してエクスポートされます。手本 (exemplar) は、OpenMetrics 形式で、ヒストグラムおよびモノトニックサムメトリクス (counter など) に対してのみエクスポートできます。デフォルトでは無効になっています。
6
enabledtrue の場合、すべてのリソース属性はメトリクスラベルに変換されます。デフォルトでは無効になっています。
7
更新なしでメトリクスが公開される期間を定義します。デフォルトは 5m です。
8
メトリクスの型と単位の接尾辞を追加します。Jaeger コンソールの監視タブが有効になっている場合は、無効にする必要があります。デフォルトは true です。
注記

OpenTelemetryCollector カスタムリソース (CR) の spec.observability.metrics.enableMetrics フィールドが true に設定されている場合、OpenTelemetryCollector CR は Prometheus ServiceMonitor または PodMonitor CR を自動的に作成し、Prometheus がメトリクスをスクレイピングできるようにします。

3.4.6. Prometheus Remote Write Exporter

Prometheus Remote Write Exporter は、互換性のあるバックエンドにメトリクスをエクスポートします。

重要

Prometheus Remote Write Exporter はテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。

Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

Prometheus Remote Write Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース

# ...
  config:
    exporters:
      prometheusremotewrite:
        endpoint: "https://my-prometheus:7900/api/v1/push" 1
        tls: 2
          ca_file: ca.pem
          cert_file: cert.pem
          key_file: key.pem
        target_info: true 3
        export_created_metric: true 4
        max_batch_size_bytes: 3000000 5
    service:
      pipelines:
        metrics:
          exporters: [prometheusremotewrite]
# ...

1
メトリクスを送信するためのエンドポイント。
2
サーバー側の TLS 設定。TLS 証明書へのパスを定義します。
3
true に設定すると、各リソースメトリクスに対して target_info メトリクスが作成されます。
4
true に設定すると、Summary、Histogram、および Monotonic Sum メトリクスポイントの _created メトリクスがエクスポートされます。
5
リモート書き込みエンドポイントに送信するサンプルバッチの最大サイズ。この値を超えるとバッチ分割が行われます。デフォルト値は 3000000 です。これは約 2.861 メガバイトです。
警告
  • このエクスポーターは、非累積モノトニックメトリクスメトリクス、ヒストグラムメトリクス、およびサマリー OTLP メトリクスをドロップします。
  • リモートの Prometheus インスタンスで、--web.enable-remote-write-receiver 機能フラグを有効にする必要があります。有効にしないと、このエクスポーターを使用してメトリクスをインスタンスにプッシュすることができません。

3.4.7. Kafka Exporter

Kafka Exporter は、ログ、メトリクス、およびトレースを Kafka にエクスポートします。このエクスポーターは、メッセージをブロックしてバッチ処理しない同期プロデューサーを使用します。スループットと回復力を高めるには、バッチ再試行プロセッサーおよびキュー再試行プロセッサーと一緒に使用する必要があります。

重要

Kafka Exporter はテクノロジープレビュー機能のみです。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。

Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

Kafka Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース

# ...
  config:
    exporters:
      kafka:
        brokers: ["localhost:9092"] 1
        protocol_version: 2.0.0 2
        topic: otlp_spans 3
        auth:
          plain_text: 4
            username: example
            password: example
          tls: 5
            ca_file: ca.pem
            cert_file: cert.pem
            key_file: key.pem
            insecure: false 6
            server_name_override: kafka.example.corp 7
    service:
      pipelines:
        traces:
          exporters: [kafka]
# ...

1
Kafka ブローカーのリスト。デフォルトは localhost:9092 です。
2
Kafka プロトコルのバージョン。たとえば、2.0.0 などです。これは必須フィールドです。
3
読み取り元の Kafka トピックの名前。デフォルトは次のとおりです。トレースの場合は otlp_spans、メトリクスの場合は otlp_metrics、ログの場合は otlp_logs です。
4
プレーンテキスト認証設定。省略した場合、プレーンテキスト認証は無効になります。
5
クライアント側の TLS 設定。TLS 証明書へのパスを定義します。省略した場合、TLS 認証は無効になります。
6
サーバーの証明書チェーンとホスト名の検証を無効にします。デフォルトは false です。
7
ServerName は、仮想ホスティングをサポートするためにクライアントによって要求されたサーバーの名前を示します。

3.4.8. AWS CloudWatch Logs Exporter

AWS CloudWatch Logs Exporter は、ログデータを Amazon CloudWatch Logs サービスに送信し、AWS SDK for Go とデフォルトの認証情報プロバイダーチェーンを使用してリクエストに署名します。

重要

AWS CloudWatch Logs Exporter はテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。

Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

AWS CloudWatch Logs Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース

# ...
  config:
    exporters:
      awscloudwatchlogs:
        log_group_name: "<group_name_of_amazon_cloudwatch_logs>" 1
        log_stream_name: "<log_stream_of_amazon_cloudwatch_logs>" 2
        region: <aws_region_of_log_stream> 3
        endpoint: <service_endpoint_of_amazon_cloudwatch_logs> 4
        log_retention: <supported_value_in_days> 5
# ...

1
必須。ロググループがまだ存在しない場合は、自動的に作成されます。
2
必須。ログストリームがまだ存在しない場合は、自動的に作成されます。
3
オプション: デフォルトの認証情報チェーンに AWS リージョンがまだ設定されていない場合は、リージョンを指定する必要があります。
4
オプション: リクエストが転送されるデフォルトの Amazon CloudWatch Logs サービスエンドポイントをオーバーライドできます。リージョン別のサービスエンドポイントのリストについては、Amazon CloudWatch Logs endpoints and quotas (AWS General Reference) を参照してください。
5
オプション: このパラメーターを使用すると、新しい Amazon CloudWatch ロググループのログ保持ポリシーを設定できます。このパラメーターを省略するか 0 に設定すると、ログはデフォルトで期限切れになりません。保持期間 (日数) としてサポートされている値は、13571430609012015018036540054573118272192255729223288、または 3653 です。

関連情報

3.4.9. AWS EMF Exporter

AWS EMF Exporter は、次の OpenTelemetry メトリクスデータポイントを AWS CloudWatch Embedded Metric Format (EMF) に変換します。

  • Int64DataPoints
  • DoubleDataPoints
  • SummaryDataPoints

EMF メトリクスは、PutLogEvents API を使用して Amazon CloudWatch Logs サービスに直接送信されます。

このエクスポーターを使用する利点の 1 つは、https://console.aws.amazon.com/cloudwatch/ にある Amazon CloudWatch コンソールでログとメトリクスを表示できることです。

重要

AWS EMF Exporter はテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。

Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

AWS EMF Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース

# ...
  config:
    exporters:
      awsemf:
        log_group_name: "<group_name_of_amazon_cloudwatch_logs>" 1
        log_stream_name: "<log_stream_of_amazon_cloudwatch_logs>" 2
        resource_to_telemetry_conversion: 3
          enabled: true
        region: <region> 4
        endpoint: <endpoint> 5
        log_retention: <supported_value_in_days> 6
        namespace: <custom_namespace> 7
# ...

1
カスタマイズしたロググループ名。
2
カスタマイズしたログストリーム名。
3
オプション: リソース属性をメトリクスラベルなどのテレメトリー属性に変換します。デフォルトでは無効になっています。
4
ログストリームの AWS リージョン。デフォルトの認証情報プロバイダーチェーンにリージョンがまだ設定されていない場合は、リージョンを指定する必要があります。
5
オプション: リクエストが転送されるデフォルトの Amazon CloudWatch Logs サービスエンドポイントをオーバーライドできます。リージョン別のサービスエンドポイントのリストについては、Amazon CloudWatch Logs endpoints and quotas (AWS General Reference) を参照してください。
6
オプション: このパラメーターを使用すると、新しい Amazon CloudWatch ロググループのログ保持ポリシーを設定できます。このパラメーターを省略するか 0 に設定すると、ログはデフォルトで期限切れになりません。保持期間 (日数) としてサポートされている値は、13571430609012015018036540054573118272192255729223288、または 3653 です。
7
オプション: Amazon CloudWatch メトリクスのカスタム名前空間。
ロググループ名

log_group_name パラメーターを使用すると、ロググループ名をカスタマイズできます。このパラメーターでは、デフォルトの /metrics/default 値または次のプレースホルダーを使用できます。

/aws/metrics/{ClusterName}
このプレースホルダーは、メトリクスデータ内の ClusterName または aws.ecs.cluster.name リソース属性を検索し、実際のクラスター名に置き換えるために使用します。
{NodeName}
このプレースホルダーは、NodeName または k8s.node.name リソース属性を検索するために使用します。
{TaskId}
このプレースホルダーは、TaskId または aws.ecs.task.id リソース属性を検索するために使用します。

リソース属性マップ内にリソース属性が見つからない場合、プレースホルダーは undefined 値に置き換えられます。

ログストリーム名

log_stream_name パラメーターを使用すると、ログストリーム名をカスタマイズできます。このパラメーターでは、デフォルトの otel-stream 値または次のプレースホルダーを使用できます。

{ClusterName}
このプレースホルダーは、ClusterName または aws.ecs.cluster.name リソース属性を検索するために使用します。
{ContainerInstanceId}
このプレースホルダーは、ContainerInstanceId または aws.ecs.container.instance.id リソース属性を検索するために使用します。このリソース属性は、AWS ECS EC2 起動タイプに対してのみ有効です。
{NodeName}
このプレースホルダーは、NodeName または k8s.node.name リソース属性を検索するために使用します。
{TaskDefinitionFamily}
このプレースホルダーは、TaskDefinitionFamily または aws.ecs.task.family リソース属性を検索するために使用します。
{TaskId}
このプレースホルダーは、メトリクスデータ内の TaskId または aws.ecs.task.id リソース属性を検索し、実際のタスク ID に置き換えるために使用します。

リソース属性マップ内にリソース属性が見つからない場合、プレースホルダーは undefined 値に置き換えられます。

関連情報

3.4.10. AWS X-Ray Exporter

AWS X-Ray Exporter は、OpenTelemetry スパンを AWS X-Ray セグメントドキュメントに変換し、それを AWS X-Ray サービスに直接送信します。AWS X-Ray Exporter は、PutTraceSegments API を使用し、AWS SDK for Go とデフォルトの認証情報プロバイダーチェーンを使用してリクエストに署名します。

重要

AWS X-Ray Exporter はテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。

Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

AWS X-Ray Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース

# ...
  config:
    exporters:
      awsxray:
        region: "<region>" 1
        endpoint: <endpoint> 2
        resource_arn: "<aws_resource_arn>" 3
        role_arn: "<iam_role>" 4
        indexed_attributes: [ "<indexed_attr_0>", "<indexed_attr_1>" ] 5
        aws_log_groups: ["<group1>", "<group2>"] 6
        request_timeout_seconds: 120 7
# ...

1
AWS X-Ray サービスに送信される X-Ray セグメントの送信先リージョン。たとえば、eu-west-1 です。
2
オプション: リクエストが転送されるデフォルトの Amazon CloudWatch Logs サービスエンドポイントをオーバーライドできます。リージョン別のサービスエンドポイントのリストについては、Amazon CloudWatch Logs endpoints and quotas (AWS General Reference) を参照してください。
3
Collector を実行している AWS リソースの Amazon Resource Name (ARN)。
4
X-Ray セグメントを別のアカウントにアップロードするための AWS Identity and Access Management (IAM) ロール。
5
X-Ray アノテーションに変換される属性名のリスト。
6
Amazon CloudWatch Logs のロググループ名のリスト。
7
リクエストがタイムアウトするまでの秒数。省略した場合、デフォルト値は 30 です。

関連情報

3.4.11. File Exporter

File Exporter は、テレメトリーデータを永続ストレージ内のファイルに書き込みます。ローテーション、圧縮、複数のファイルへの書き込みなどのファイル操作に対応しています。このエクスポーターを使用すると、リソース属性を使用してファイル名を制御することもできます。必要な設定は path だけです。これは永続ボリュームファイルシステム内のテレメトリーファイルの保存先パスを指定するものです。

重要

File Exporter はテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。

Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

File Exporter が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース

# ...
  config: |
    exporters:
      file:
        path: /data/metrics.json 1
        rotation: 2
          max_megabytes: 10 3
          max_days: 3 4
          max_backups: 3 5
          localtime: true 6
        format: proto 7
        compression: zstd 8
        flush_interval: 5 9
# ...

1
データを書き込むファイルシステムパス。デフォルトはありません。
2
ファイルのローテーションはこのエクスポーターのオプション機能です。デフォルトでは、テレメトリーデータは 1 つのファイルにエクスポートされます。ファイルのローテーションを有効にするには、rotation 設定を追加します。
3
max_megabytes 設定は、ファイルがローテーションされるまでに許可される最大サイズです。デフォルトは 100 です。
4
max_days 設定は、ファイルを保持する日数を指定します。日数はファイル名のタイムスタンプから起算されます。デフォルトはありません。
5
max_backups 設定は、複数の古いファイルを保持するためのものです。デフォルトは 100 です。
6
localtime 設定は、ファイルがローテーションされるときにファイル名の拡張子の前に追加するタイムスタンプのローカル時間形式を指定します。デフォルトは協定世界時 (UTC) です。
7
テレメトリーデータをファイルに書き込む前にエンコードする形式。デフォルトの形式は json です。proto 形式もサポートされています。
8
ファイル圧縮は任意であり、デフォルトでは設定されていません。この設定は、ファイルにエクスポートするデータの圧縮アルゴリズムを定義します。現在、zstd 圧縮アルゴリズムのみがサポートされています。デフォルトはありません。
9
フラッシュ間の時間間隔。単位のない値はナノ秒単位で設定されます。rotation 設定によってファイルのローテーションが有効になっている場合、この設定は無視されます。

3.4.12. 関連情報

Red Hat logoGithubRedditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。 最新の更新を見る.

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

© 2024 Red Hat, Inc.