4.2. レシーバー
レシーバーはデータを Collector に入れます。レシーバーはプッシュベースまたはプルベースにすることができます。通常、レシーバーは指定された形式のデータを受け入れて内部形式に変換し、それを適用可能なパイプラインで定義されるプロセッサーおよびエクスポーターに渡します。デフォルトでは、レシーバーは設定されていません。1 つまたは複数のレシーバーを設定する必要があります。レシーバーは 1 つまたは複数のデータソースをサポートする場合があります。
現在、Red Hat build of OpenTelemetry では、次の一般提供およびテクノロジープレビューのレシーバーが利用可能です。
4.2.1. OTLP Receiver リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OTLP Receiver は、OpenTelemetry Protocol (OTLP) を使用してトレース、メトリクス、およびログを取り込みます。OTLP Receiver は、OpenTelemetry Protocol (OTLP) を使用してトレースとメトリクスを取り込みます。
OTLP Receiver が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
- 1
- OTLP gRPC エンドポイント。省略した場合、デフォルトの
0.0.0.0:4317
が使用されます。 - 2
- サーバー側の TLS 設定。TLS 証明書へのパスを定義します。省略した場合、TLS は無効になります。
- 3
- サーバーがクライアント証明書を検証する TLS 証明書へのパス。これにより、
TLSConfig
でClientCAs
およびClientAuth
の値がRequireAndVerifyClientCert
に設定されます。詳細は、Config
of the Golang TLS package を参照してください。 - 4
- 証明書をリロードする間隔を指定します。この値が設定されていない場合、証明書はリロードされません。
reload_interval
フィールドは、ns
、us
(またはµs
)、ms
、s
、m
、h
などの有効な時間単位を含む文字列を受け入れます。 - 5
- OTLP HTTP エンドポイント。デフォルト値は
0.0.0.0:4318
です。 - 6
- サーバー側の TLS 設定。詳細は、
grpc
プロトコル設定セクションを参照してください。
4.2.2. Jaeger Receiver リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Jaeger Receiver は、Jaeger 形式でトレースを取り込みます。
Jaeger Receiver が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
- 1
- Jaeger gRPC エンドポイント。省略した場合、デフォルトの
0.0.0.0:14250
が使用されます。 - 2
- Jaeger Thrift HTTP エンドポイント。省略した場合、デフォルトの
0.0.0.0:14268
が使用されます。 - 3
- Jaeger Thrift Compact エンドポイント。省略した場合、デフォルトの
0.0.0.0:6831
が使用されます。 - 4
- Jaeger Thrift Binary エンドポイント。省略した場合、デフォルトの
0.0.0.0:6832
が使用されます。 - 5
- サーバー側の TLS 設定。詳細は、OTLP Receiver 設定セクションを参照してください。
4.2.3. Host Metrics Receiver リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Host Metrics Receiver は、OTLP 形式でメトリクスを取り込みます。
Host Metrics Receiver が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
- 1
- ホストメトリクス収集の時間間隔を設定します。省略した場合、デフォルト値は
1m
です。 - 2
- ホストメトリクス収集の初期時間遅延を設定します。省略した場合、デフォルト値は
1s
です。 - 3
- Host Metrics Receiver がルートファイルシステムの場所を認識できるように、
root_path
を設定します。Host Metrics Receiver のインスタンスを複数実行する場合は、各インスタンスに同じroot_path
値を設定します。 - 4
- 有効なホストメトリクススクレーパーをリストします。使用可能なスクレーパーは、
cpu
、disk
、load
、filesystem
、memory
、network
、paging
、processes
、およびprocess
です。
4.2.4. Kubernetes Objects Receiver リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Kubernetes Objects Receiver は、Kubernetes API サーバーから収集されるオブジェクトをプルまたは監視します。このレシーバーは、主に Kubernetes イベントを監視しますが、あらゆる種類の Kubernetes オブジェクトを収集できます。このレシーバーはクラスター全体のテレメトリーを収集するため、すべてのデータを収集するにはこのレシーバーのインスタンスが 1 つあれば十分です。
Kubernetes Objects Receiver はテクノロジープレビューのみの機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
Kubernetes Objects Receiver が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
4.2.5. Kubelet Stats Receiver リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Kubelet Stats Receiver は、kubelet の API サーバーからノード、Pod、コンテナー、ボリュームに関連するメトリクスを抽出します。これらのメトリクスは、さらなる分析のためにメトリクス処理パイプラインに送られます。
Kubelet Stats Receiver が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
- 1
- API に認証するために
K8S_NODE_NAME
を設定します。
Kubelet Stats Receiver には、OpenTelemetry Collector の実行に使用されるサービスアカウントに対する追加の権限が必要です。
サービスアカウントに必要な権限
- 1
extra_metadata_labels
またはrequest_utilization
またはlimit_utilization
メトリクスを使用するときに必要な権限。
4.2.6. Prometheus Receiver リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Prometheus Receiver はメトリクスエンドポイントをスクレイプします。
Prometheus Receiver が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
4.2.7. OTLP JSON File Receiver リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OTLP JSON File Receiver は、OpenTelemetry Protocol 仕様に準拠した、ProtoJSON 形式のデータを含むファイルからパイプライン情報を抽出します。処理対象ファイルの作成や修正などの変更がないか、指定されたディレクトリーを監視します。
OTLP JSON File Receiver はテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
OTLP JSON File Receiver が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
4.2.8. Zipkin Receiver リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Zipkin Receiver は、Zipkin v1 および v2 形式でトレースを取り込みます。
Zipkin Receiver が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
4.2.9. Kafka Receiver リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Kafka Receiver は、Kafka からトレース、メトリクス、ログを OTLP 形式で受信します。
Kafka Receiver はテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
Kafka Receiver が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
- 1
- Kafka ブローカーのリスト。デフォルトは
localhost:9092
です。 - 2
- Kafka プロトコルのバージョン。たとえば、
2.0.0
などです。これは必須フィールドです。 - 3
- 読み取り元の Kafka トピックの名前。デフォルトは
otlp_spans
です。 - 4
- プレーンテキスト認証設定。省略した場合、プレーンテキスト認証は無効になります。
- 5
- クライアント側の TLS 設定。TLS 証明書へのパスを定義します。省略した場合、TLS 認証は無効になります。
- 6
- サーバーの証明書チェーンとホスト名の検証を無効にします。デフォルトは
false
です。 - 7
- ServerName は、仮想ホスティングをサポートするためにクライアントによって要求されたサーバーの名前を示します。
4.2.10. Kubernetes Cluster Receiver リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Kubernetes Cluster Receiver は、Kubernetes API サーバーからクラスターメトリクスとエンティティーイベントを収集します。このレシーバーは、Kubernetes API を使用して更新に関する情報を受信します。このレシーバーの認証は、サービスアカウントを通じてのみサポートされます。
Kubernetes Cluster Receiver はテクノロジープレビューのみの機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
Kubernetes Cluster Receiver が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
このレシーバーには、設定済みのサービスアカウント、クラスターロールの RBAC ルール、および RBAC をサービスアカウントにバインドするクラスターロールバインディングが必要です。
ServiceAccount
オブジェクト
ClusterRole
オブジェクトの RBAC ルール
ClusterRoleBinding
オブジェクト
4.2.11. OpenCensus Receiver リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenCensus Receiver は、OpenCensus プロジェクトとの下位互換性を提供し、計装済みのコードベースの移行を容易にします。gRPC または HTTP および Json を介して OpenCensus 形式でメトリクスとトレースを受信します。
OpenCensus Receiver は非推奨となり、今後のリリースで削除される予定です。
OpenCensus Receiver が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
4.2.12. Filelog Receiver リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Filelog Receiver はファイルからログを追跡して解析します。
Filelog Receiver はテクノロジープレビューのみの機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
テキストファイルを追跡する Filelog Receiver が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
4.2.13. Journald Receiver リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Journald Receiver は、systemd ジャーナルから journald イベントを解析し、ログとして送信します。
Journald Receiver はテクノロジープレビューのみの機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
Journald Receiver が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース
- 1
- メッセージの優先度または優先度の範囲で出力をフィルタリングします。デフォルト値は
info
です。 - 2
- エントリーの読み取り元のユニットをリストします。空の場合、すべてのユニットからエントリーが読み取られます。
- 3
- 非常に長いログや出力できない文字を含むログを含めます。デフォルト値は
false
です。 - 4
true
に設定すると、ダウンストリームのコンポーネントからエラーが発生した場合に、レシーバーがファイルの読み取りを一時停止し、現在のログのバッチを再送信しようとします。デフォルト値はfalse
です。- 5
- 最初の失敗から再試行するまで待機する時間の間隔。デフォルト値は
1s
です。単位はms
、s
、m
、h
です。 - 6
- 再試行バックオフ間隔の上限。この値に達すると、その後の再試行間の間隔がこの値で一定に保たれます。デフォルト値は
30s
です。サポートされている単位はms
、s
、m
、h
です。 - 7
- ログバッチをダウンストリームのコンシューマーに送信する試行の最大時間間隔 (再試行を含む)。この値に達すると、データが破棄されます。設定値が
0
の場合、再試行が停止しません。デフォルト値は5m
です。サポートされている単位はms
、s
、m
、h
です。
4.2.14. Kubernetes Events Receiver リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Kubernetes Events Receiver は、Kubernetes API サーバーからイベントを収集します。収集されたイベントはログに変換されます。
Kubernetes Events Receiver はテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
Kubernetes Events Receiver に必要な OpenShift Container Platform の権限
Kubernetes Event Receiver が有効になっている OpenTelemetry Collector カスタムリソース