11.6. ブートソースの作成および使用
ブートソースには、ブート可能なオペレーティングシステム (OS) とドライバーなどの OS のすべての設定が含まれます。
ブートソースを使用して、特定の設定で仮想マシンテンプレートを作成します。これらのテンプレートを使用して、利用可能な仮想マシンを多数作成することができます。
カスタムブートソースの作成、ブートソースのアップロード、およびその他のタスクを支援するために、OpenShift Container Platform Web コンソールでクイックスタートツアーを利用できます。Help メニューから Quick Starts を選択して、クイックスタートツアーを表示します。
11.6.1. 仮想マシンおよびブートソースについて
仮想マシンは、仮想マシン定義と、データボリュームでサポートされる 1 つ以上のディスクで設定されます。仮想マシンテンプレートを使用すると、事前定義された仮想マシン仕様を使用して仮想マシンを作成できます。
すべての仮想マシンテンプレートには、設定されたドライバーを含む完全に設定された仮想マシンディスクイメージであるブートソースが必要です。それぞれの仮想マシンテンプレートには、ブートソースへのポインターを含む仮想マシン定義が含まれます。各ブートソースには、事前に定義された名前および namespace があります。オペレーティングシステムによっては、ブートソースは自動的に提供されます。これが提供されない場合、管理者はカスタムブートソースを準備する必要があります。
提供されたブート ソースは、オペレーティングシステムの最新バージョンに自動的に更新されます。自動更新されたブートソースの場合、クラスターのデフォルトのストレージクラスを使用して、永続ボリューム要求 (PVC) が作成されます。設定後に別のデフォルトのストレージクラスを選択した場合は、以前のデフォルトのストレージクラスで設定されたクラスター namespace 内の既存のデータボリュームを削除する必要があります。
ブートソース機能を使用するには、OpenShift Virtualization の最新リリースをインストールします。namespace の openshift-virtualization-os-images
はこの機能を有効にし、OpenShift Virtualization Operator でインストールされます。ブートソース機能をインストールしたら、ブートソースを作成してそれらをテンプレートに割り当て、テンプレートから仮想マシンを作成できます。
ローカルファイルのアップロード、既存 PVC のクローン作成、レジストリーからのインポート、または URL を使用して設定される永続ボリューム要求 (PVC) を使用してブートソースを定義します。Web コンソールを使用して、ブートソースを仮想マシンテンプレートに割り当てます。ブートソースが仮想マシンテンプレートに割り当てられた後に、テンプレートを使用して任意の数の完全に設定済みの準備状態の仮想マシンを作成できます。
11.6.2. RHEL イメージをブート ソースとしてインポートする
イメージの URL を指定して、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) イメージをブートソースとしてインポートできます。
前提条件
- オペレーティングシステムイメージを含む Web ページにアクセスできる必要があります。例: イメージを含む Red Hat Enterprise Linux Web ページをダウンロードします。
手順
-
OpenShift Container Platform コンソールで、サイドメニューから Virtualization
Templates をクリックします。 - ブートソースを設定する必要のある仮想マシンテンプレートを特定し、Add source をクリックします。
- Add boot source to template ウィンドウで、Boot source type リストから URL (creates PVC) を選択します。
- RHEL download page をクリックして Red Hat カスタマーポータルにアクセスします。利用可能なインストーラーおよびイメージのリストは、Red Hat Enterprise Linux のダウンロードページに表示されます。
- ダウンロードする Red Hat Enterprise Linux KVM ゲストイメージを特定します。Download Now を右クリックして、イメージの URL をコピーします。
- Add boot source to template ウィンドウで、URL を Import URL フィールドに貼り付け、Save and import をクリックします。
検証
- テンプレートの テンプレート ページの ブートソース 列に緑色のチェックマークが表示されていることを確認します。
このテンプレートを使用して RHEL 仮想マシンを作成できます。
11.6.3. 仮想マシンテンプレートのブートソースの追加
ブートソースは、仮想マシンの作成に使用するすべての仮想マシンテンプレートまたはカスタムテンプレートに設定できます。仮想マシンテンプレートがブートソースを使用して設定されている場合、それらには Templates ページで Source available というラベルが付けられます。ブートソースをテンプレートに追加した後に、テンプレートから新規仮想マシンを作成できます。
Web コンソールでブートソースを選択および追加する方法は 4 つあります。
- ローカルファイルのアップロード (PVC の作成)
- URL (PVC を作成)
- クローン (PVC を作成)
- レジストリー (PVC を作成)
前提条件
-
ブートソースを追加するには、
os-images.kubevirt.io:edit
RBAC ロールを持つユーザー、または管理者としてログインしていること。ブートソースが追加されたテンプレートから仮想マシンを作成するには、特別な権限は必要ありません。 - ローカルファイルをアップロードするには、オペレーティングシステムのイメージファイルがローカルマシンに存在している必要がある。
- URL を使用してインポートするには、オペレーティングシステムイメージのある Web サーバーへのアクセスが必要である。例: イメージが含まれる Red Hat Enterprise Linux Web ページ。
- 既存の PVC のクローンを作成するには、PVC を含むプロジェクトへのアクセスが必要である。
- レジストリーを使用してインポートするには、コンテナーレジストリーへのアクセスが必要である。
手順
-
OpenShift Container Platform コンソールで、サイドメニューから Virtualization
Templates をクリックします。 - テンプレートの横にある Options メニューをクリックし、Edit boot source を選択します。
- ディスクの追加をクリックします。
- Add disk ウィンドウで、Use this disk as a boot source を選択します。
- ディスク名を入力し、Source を選択します。たとえば、Blank (creates PVC) を選択します。
- Persistent Volume Claim size の値を入力し、圧縮解除されたイメージおよび必要な追加の領域に十分な PVC サイズを指定します。
- Type を選択します (Disk など)。
オプション: Storage class をクリックし、ディスクを作成するために使用されるストレージクラスを選択します。通常、このストレージクラスはすべての PVC で使用するために作成されるデフォルトのストレージクラスです。
注記提供されたブート ソースは、オペレーティングシステムの最新バージョンに自動的に更新されます。自動更新されたブートソースの場合、クラスターのデフォルトのストレージクラスを使用して、永続ボリューム要求 (PVC) が作成されます。設定後に別のデフォルトのストレージクラスを選択した場合は、以前のデフォルトのストレージクラスで設定されたクラスター namespace 内の既存のデータボリュームを削除する必要があります。
- オプション: Apply optimized StorageProfile settings をオフにして、アクセスモードまたはボリュームモードを編集します。
ブートソースを保存する適切な方法を選択します。
- ローカルファイルをアップロードしている場合に、Save and upload をクリックします。
- URL またはレジストリーからコンテンツをインポートしている場合は、Save and import をクリックします。
- 既存の PVC のクローンを作成している場合は、Save and clone をクリックします。
ブートソースを含むカスタム仮想マシンテンプレートが Catalog ページにリスト表示されています。このテンプレートを使用して仮想マシンを作成できます。
11.6.4. ブートソースが割り当てられたテンプレートからの仮想マシンの作成
ブートソースをテンプレートに追加した後に、テンプレートから仮想マシンを作成できます。
手順
-
Open Shift Container Platform Web コンソールのサイドメニューで、Virtualization
Catalog をクリックします。 - 更新されたテンプレートを選択し、Quick create VirtualMachine をクリックします。
VirtualMachine details が、Starting のステータスで表示されます。