7.4. Kibana によるログの可視化


ElasticSearch ログストアを使用している場合は、Kibana コンソールを使用して収集されたログデータを可視化できます。

Kibana を使用すると、データに対して以下を実行できます。

  • Discover タブを使用して、データを検索および参照します。
  • Visualize タブを使用して、データをグラフ化およびマッピングします。
  • Dashboard タブを使用してカスタムダッシュボードを作成し、表示します。

Kibana インターフェイスの使用および設定は、このドキュメントでは扱いません。インターフェイスの使用に関する詳細は、Kibana ドキュメント を参照してください。

注記

監査ログは、デフォルトでは内部 OpenShift Container Platform Elasticsearch インスタンスに保存されません。Kibana で監査ログを表示するには、ログ転送 API を使用して、監査ログの default 出力を使用するパイプラインを設定する必要があります。

7.4.1. Kibana インデックスパターンの定義

インデックスパターンは、可視化する必要のある Elasticsearch インデックスを定義します。Kibana でデータを確認し、可視化するには、インデックスパターンを作成する必要があります。

前提条件

  • Kibana で infra および audit インデックスを表示するには、ユーザーには cluster-admin ロール、cluster-reader ロール、または両方のロールが必要です。デフォルトの kubeadmin ユーザーには、これらのインデックスを表示するための適切なパーミッションがあります。

    defaultkube- および openshift- プロジェクトで Pod およびログを表示できる場合に、これらのインデックスにアクセスできるはずです。以下のコマンドを使用して、現在のユーザーが適切なパーミッションを持っているかどうかを確認できます。

    $ oc auth can-i get pods --subresource log -n <project>

    出力例

    yes

    注記

    監査ログは、デフォルトでは内部 OpenShift Container Platform Elasticsearch インスタンスに保存されません。Kibana で監査ログを表示するには、ログ転送 API を使用して監査ログの default 出力を使用するパイプラインを設定する必要があります。

  • Elasticsearch ドキュメントは、インデックスパターンを作成する前にインデックス化する必要があります。これは自動的に実行されますが、新規または更新されたクラスターでは数分の時間がかかる可能性があります。

手順

Kibana でインデックスパターンを定義し、ビジュアライゼーションを作成するには、以下を実行します。

  1. OpenShift Container Platform コンソールで、Application Launcher app launcher をクリックし、Logging を選択します。
  2. Management Index Patterns Create index pattern をクリックして Kibana インデックスパターンを作成します。

    • 各ユーザーは、プロジェクトのログを確認するために、Kibana に初めてログインする際にインデックスパターンを手動で作成する必要があります。ユーザーは app という名前のインデックスパターンを作成し、@timestamp 時間フィールドを使用してコンテナーログを表示する必要があります。
    • 管理ユーザーはそれぞれ、最初に Kibana にログインする際に、@timestamp 時間フィールドを使用して appinfra および audit インデックスのインデックスパターンを作成する必要があります。
  3. 新規インデックスパターンから Kibana のビジュアライゼーション (Visualization) を作成します。

7.4.2. Kibana でのクラスターログの表示

Kibana Web コンソールでクラスターのログを表示します。Kibana でデータを表示し、可視化する方法は、このドキュメントでは扱いません。詳細は、Kibana ドキュメント を参照してください。

前提条件

  • Red Hat OpenShift Logging および Elasticsearch Operators がインストールされている必要があります。
  • Kibana インデックスパターンが存在する。
  • Kibana で infra および audit インデックスを表示するには、ユーザーには cluster-admin ロール、cluster-reader ロール、または両方のロールが必要です。デフォルトの kubeadmin ユーザーには、これらのインデックスを表示するための適切なパーミッションがあります。

    defaultkube- および openshift- プロジェクトで Pod およびログを表示できる場合に、これらのインデックスにアクセスできるはずです。以下のコマンドを使用して、現在のユーザーが適切なパーミッションを持っているかどうかを確認できます。

    $ oc auth can-i get pods --subresource log -n <project>

    出力例

    yes

    注記

    監査ログは、デフォルトでは内部 OpenShift Container Platform Elasticsearch インスタンスに保存されません。Kibana で監査ログを表示するには、ログ転送 API を使用して監査ログの default 出力を使用するパイプラインを設定する必要があります。

手順

Kibana でログを表示するには、以下を実行します。

  1. OpenShift Container Platform コンソールで、Application Launcher app launcher をクリックし、Logging を選択します。
  2. OpenShift Container Platform コンソールにログインするために使用するものと同じ認証情報を使用してログインします。

    Kibana インターフェイスが起動します。

  3. Kibana で Discover をクリックします。
  4. 左上隅のドロップダウンメニューから作成したインデックスパターン (appaudit、または infra) を選択します。

    ログデータは、タイムスタンプ付きのドキュメントとして表示されます。

  5. タイムスタンプ付きのドキュメントの 1 つをデプロイメントします。
  6. JSON タブをクリックし、ドキュメントのログエントリーを表示します。

    例7.1 Kibana のインフラストラクチャーログエントリーのサンプル

    {
      "_index": "infra-000001",
      "_type": "_doc",
      "_id": "YmJmYTBlNDkZTRmLTliMGQtMjE3NmFiOGUyOWM3",
      "_version": 1,
      "_score": null,
      "_source": {
        "docker": {
          "container_id": "f85fa55bbef7bb783f041066be1e7c267a6b88c4603dfce213e32c1"
        },
        "kubernetes": {
          "container_name": "registry-server",
          "namespace_name": "openshift-marketplace",
          "pod_name": "redhat-marketplace-n64gc",
          "container_image": "registry.redhat.io/redhat/redhat-marketplace-index:v4.7",
          "container_image_id": "registry.redhat.io/redhat/redhat-marketplace-index@sha256:65fc0c45aabb95809e376feb065771ecda9e5e59cc8b3024c4545c168f",
          "pod_id": "8f594ea2-c866-4b5c-a1c8-a50756704b2a",
          "host": "ip-10-0-182-28.us-east-2.compute.internal",
          "master_url": "https://kubernetes.default.svc",
          "namespace_id": "3abab127-7669-4eb3-b9ef-44c04ad68d38",
          "namespace_labels": {
            "openshift_io/cluster-monitoring": "true"
          },
          "flat_labels": [
            "catalogsource_operators_coreos_com/update=redhat-marketplace"
          ]
        },
        "message": "time=\"2020-09-23T20:47:03Z\" level=info msg=\"serving registry\" database=/database/index.db port=50051",
        "level": "unknown",
        "hostname": "ip-10-0-182-28.internal",
        "pipeline_metadata": {
          "collector": {
            "ipaddr4": "10.0.182.28",
            "inputname": "fluent-plugin-systemd",
            "name": "fluentd",
            "received_at": "2020-09-23T20:47:15.007583+00:00",
            "version": "1.7.4 1.6.0"
          }
        },
        "@timestamp": "2020-09-23T20:47:03.422465+00:00",
        "viaq_msg_id": "YmJmYTBlNDktMDMGQtMjE3NmFiOGUyOWM3",
        "openshift": {
          "labels": {
            "logging": "infra"
          }
        }
      },
      "fields": {
        "@timestamp": [
          "2020-09-23T20:47:03.422Z"
        ],
        "pipeline_metadata.collector.received_at": [
          "2020-09-23T20:47:15.007Z"
        ]
      },
      "sort": [
        1600894023422
      ]
    }

7.4.3. Kibana の設定

Kibana コンソールを使用して、ClusterLogging カスタムリソース (CR) を変更することで設定できます。

7.4.3.1. CPU およびメモリー制限の設定

ロギングコンポーネントは、CPU とメモリーの制限の両方への調整を許可します。

手順

  1. openshift-logging プロジェクトで ClusterLogging カスタムリソース (CR) を編集します。

    $ oc -n openshift-logging edit ClusterLogging instance
    apiVersion: "logging.openshift.io/v1"
    kind: "ClusterLogging"
    metadata:
      name: "instance"
      namespace: openshift-logging
    
    ...
    
    spec:
      managementState: "Managed"
      logStore:
        type: "elasticsearch"
        elasticsearch:
          nodeCount: 3
          resources: 1
            limits:
              memory: 16Gi
            requests:
              cpu: 200m
              memory: 16Gi
          storage:
            storageClassName: "gp2"
            size: "200G"
          redundancyPolicy: "SingleRedundancy"
      visualization:
        type: "kibana"
        kibana:
          resources: 2
            limits:
              memory: 1Gi
            requests:
              cpu: 500m
              memory: 1Gi
          proxy:
            resources: 3
              limits:
                memory: 100Mi
              requests:
                cpu: 100m
                memory: 100Mi
          replicas: 2
    collection:
        resources: 4
          limits:
            memory: 736Mi
          requests:
            cpu: 200m
            memory: 736Mi
        type: fluentd
    1
    必要に応じてログの CPU およびメモリーの制限および要求を指定します。Elasticsearch の場合は、要求値と制限値の両方を調整する必要があります。
    2 3
    必要に応じて、ログビジュアライザーの CPU およびメモリーの制限および要求を指定します。
    4
    必要に応じて、ログコレクターの CPU およびメモリーの制限および要求を指定します。

7.4.3.2. ログビジュアライザーノードの冗長性のスケーリング

冗長性を確保するために、ログビジュアライザーをホストする Pod をスケーリングできます。

手順

  1. openshift-logging プロジェクトで ClusterLogging カスタムリソース (CR) を編集します。

    $ oc edit ClusterLogging instance
    $ oc edit ClusterLogging instance
    
    apiVersion: "logging.openshift.io/v1"
    kind: "ClusterLogging"
    metadata:
      name: "instance"
    
    ....
    
    spec:
        visualization:
          type: "kibana"
          kibana:
            replicas: 1 1
    1
    Kibana ノードの数を指定します。
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