7.3. カスタム VPC の使用について
OpenShift Container Platform 4.13 では、クラスターを既存の IBM Virtual Private Cloud (VPC) のサブネットにデプロイできます。
7.3.1. VPC を使用するための要件
クラスターをインストールする前に、既存の VPC およびそのサブネットを適切に設定する必要があります。このシナリオでは、インストールプログラムは VPC または VPC サブネットを作成しません。
インストールプログラムには、以下の機能はありません。
- 使用するクラスターのネットワーク範囲を細分化します。
- サブネットのルートテーブルを設定します。
- DHCP などの VPC オプションの設定
インストールプログラムでは、クラウド提供の DNS サーバーを使用する必要があります。カスタム DNS サーバーの使用はサポートされていないため、インストールが失敗します。
7.3.2. VPC 検証
VPC とすべてのサブネットは、既存のリソースグループ内にある必要があります。クラスターはこのリソースグループにデプロイされます。
インストールの一環として、install-config.yaml
ファイルで以下を指定します。
- リソースグループの名前
- VPC の名前
- VPC サブネットの名前
指定したサブネットが適切であることを確認するために、インストールプログラムは、指定したすべてのサブネットが存在することを確認します。
サブネット ID はサポートされていません。
7.3.3. クラスター間の分離
OpenShift Container Platform を既存のネットワークにデプロイする場合、クラスターサービスの分離の規模は以下の方法で縮小されます。
- ICMP Ingress はネットワーク全体に許可されます。
- TCP ポート 22 入力 (SSH) はネットワーク全体で許可されます。
- コントロールプレーンの TCP 6443 Ingress (Kubernetes API) はネットワーク全体に対して許可されます。
- コントロールプレーンの TCP 22623 Ingress (MCS) はネットワーク全体に対して許可されます。