10.2. ベアメタルホストのメンテナンス


OpenShift Container Platform Web コンソールからクラスター内のベアメタルホストの詳細を維持することができます。Compute Bare Metal Hosts に移動し、Actions ドロップダウンメニューからタスクを選択します。ここでは、BMC の詳細、ホストの起動 MAC アドレス、電源管理の有効化などの項目を管理できます。また、ホストのネットワークインターフェイスおよびドライブの詳細を確認することもできます。

ベアメタルホストをメンテナンスモードに移行できます。ホストをメンテナンスモードに移行すると、スケジューラーはすべての管理ワークロードを対応するベアメタルノードから移動します。新しいワークロードは、メンテナンスモードの間はスケジュールされません。

Web コンソールでベアメタルホストのプロビジョニングを解除することができます。ホストのプロビジョニング解除により以下のアクションが実行されます。

  1. ベアメタルホスト CR に cluster.k8s.io/delete-machine: true のアノテーションを付けます。
  2. 関連するコンピュートマシンセットをスケールダウンします
注記

デーモンセットおよび管理対象外の静的 Pod を別のノードに最初に移動することなく、ホストの電源をオフにすると、サービスの中断やデータの損失が生じる場合があります。

10.2.1. Web コンソールを使用したベアメタルホストのクラスターへの追加

Web コンソールのクラスターにベアメタルホストを追加できます。

前提条件

  • RHCOS クラスターのベアメタルへのインストール
  • cluster-admin 権限を持つユーザーとしてログインしている。

手順

  1. Web コンソールで、Compute Bare Metal Hosts に移動します。
  2. Add Host New with Dialog を選択します。
  3. 新規ベアメタルホストの一意の名前を指定します。
  4. Boot MAC address を設定します。
  5. Baseboard Management Console (BMC) Address を設定します。
  6. ホストのベースボード管理コントローラー (BMC) のユーザー認証情報を入力します。
  7. 作成後にホストの電源をオンにすることを選択し、Create を選択します。
  8. 利用可能なベアメタルホストの数に一致するようにレプリカ数をスケールアップします。Compute MachineSets に移動し、Actions ドロップダウンメニューから Edit Machine count を選択してクラスター内のマシンレプリカ数を増やします。
注記

oc scale コマンドおよび適切なベアメタルコンピュートマシンセットを使用して、ベアメタルノードの数を管理することもできます。

10.2.2. Web コンソールの YAML を使用したベアメタルホストのクラスターへの追加

ベアメタルホストを記述する YAML ファイルを使用して、Web コンソールのクラスターにベアメタルホストを追加できます。

前提条件

  • クラスターで使用するために RHCOS コンピュートマシンをベアメタルインフラストラクチャーにインストールします。
  • cluster-admin 権限を持つユーザーとしてログインしている。
  • ベアメタルホストの Secret CR を作成します。

手順

  1. Web コンソールで、Compute Bare Metal Hosts に移動します。
  2. Add Host New from YAML を選択します。
  3. 以下の YAML をコピーして貼り付け、ホストの詳細で関連フィールドを変更します。

    apiVersion: metal3.io/v1alpha1
    kind: BareMetalHost
    metadata:
      name: <bare_metal_host_name>
    spec:
      online: true
      bmc:
        address: <bmc_address>
        credentialsName: <secret_credentials_name>  1
        disableCertificateVerification: True 2
      bootMACAddress: <host_boot_mac_address>
    1
    credentialsName は有効な Secret CR を参照する必要があります。baremetal-operator は、credentialsName で参照される有効な Secret なしに、ベアメタルホストを管理できません。シークレットの詳細および作成方法は、シークレットについて を参照してください。
    2
    disableCertificateVerificationtrue に設定すると、クラスターとベースボード管理コントローラー (BMC) の間の TLS ホスト検証が無効になります。
  4. Create を選択して YAML を保存し、新規ベアメタルホストを作成します。
  5. 利用可能なベアメタルホストの数に一致するようにレプリカ数をスケールアップします。Compute MachineSets に移動し、Actions ドロップダウンメニューから Edit Machine count を選択してクラスター内のマシン数を増やします。

    注記

    oc scale コマンドおよび適切なベアメタルコンピュートマシンセットを使用して、ベアメタルノードの数を管理することもできます。

10.2.3. 利用可能なベアメタルホストの数へのマシンの自動スケーリング

利用可能な BareMetalHost オブジェクトの数に一致する Machine オブジェクトの数を自動的に作成するには、metal3.io/autoscale-to-hosts アノテーションを MachineSet オブジェクトに追加します。

前提条件

  • クラスターで使用する RHCOS ベアメタルコンピュートマシンをインストールし、対応する BareMetalHost オブジェクトを作成します。
  • OpenShift Container Platform CLI (oc) をインストールします。
  • cluster-admin 権限を持つユーザーとしてログインしている。

手順

  1. metal3.io/autoscale-to-hosts アノテーションを追加して、自動スケーリング用に設定するコンピュートマシンセットにアノテーションを付けます。<machineset> をコンピュートマシンセットの名前に置き換えます。

    $ oc annotate machineset <machineset> -n openshift-machine-api 'metal3.io/autoscale-to-hosts=<any_value>'

    新しいスケーリングされたマシンが起動するまで待ちます。

注記

BareMetalHost オブジェクトを使用してクラスター内にマシンを作成し、その後ラベルまたはセレクターが BareMetalHost で変更される場合、BareMetalHost オブジェクトは Machine オブジェクトが作成された MachineSet に対して引き続きカウントされます。

10.2.4. プロビジョナーノードからのベアメタルホストの削除

特定の状況では、プロビジョナーノードからベアメタルホストを一時的に削除する場合があります。たとえば、OpenShift Container Platform 管理コンソールを使用して、または Machine Config Pool の更新の結果として、ベアメタルホストの再起動がトリガーされたプロビジョニング中に、OpenShift Container Platform は統合された Dell Remote Access Controller (iDrac) にログインし、ジョブキューの削除を発行します。

利用可能な BareMetalHost オブジェクトの数と一致する数の Machine オブジェクトを管理しないようにするには、baremetalhost.metal3.io/detached アノテーションを MachineSet オブジェクトに追加します。

注記

このアノテーションは、ProvisionedExternallyProvisioned、または Ready/Available 状態の BareMetalHost オブジェクトに対してのみ効果があります。

前提条件

  • クラスターで使用する RHCOS ベアメタルコンピュートマシンをインストールし、対応する BareMetalHost オブジェクトを作成します。
  • OpenShift Container Platform CLI (oc) をインストールします。
  • cluster-admin 権限を持つユーザーとしてログインしている。

手順

  1. プロビジョナーノードから削除するコンピューティングマシンセットに、baremetalhost.metal3.io/detached アノテーションを追加してアノテーションを付けます。

    $ oc annotate machineset <machineset> -n openshift-machine-api 'baremetalhost.metal3.io/detached'

    新しいマシンが起動するまで待ちます。

    注記

    BareMetalHost オブジェクトを使用してクラスター内にマシンを作成し、その後ラベルまたはセレクターが BareMetalHost で変更される場合、BareMetalHost オブジェクトは Machine オブジェクトが作成された MachineSet に対して引き続きカウントされます。

  2. プロビジョニングのユースケースでは、次のコマンドを使用して、再起動が完了した後にアノテーションを削除します。

    $ oc annotate machineset <machineset> -n openshift-machine-api 'baremetalhost.metal3.io/detached-'
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