12.6. コントロールプレーンマシンセットのトラブルシューティング


このセクションの情報を使用して、発生する可能性のある問題を理解し、回復してください。

12.6.1. コントロールプレーンマシンセットのカスタムリソースの状態を確認する

ControlPlaneMachineSet カスタムリソース (CR) の存在と状態を確認できます。

手順

  • 次のコマンドを実行して、CR の状態を確認します。

    $ oc get controlplanemachineset.machine.openshift.io cluster \
      --namespace openshift-machine-api
    • Active の結果は、ControlPlaneMachineSet CR が存在し、アクティブ化されていることを示します。管理者の操作は必要ありません。
    • Inactive の結果は、ControlPlaneMachineSet CR が存在するがアクティブ化されていないことを示します。
    • NotFound の結果は、既存の ControlPlaneMachineSet CR がないことを示します。

次のステップ

コントロールプレーンマシンセットを使用するには、クラスターの正しい設定を持つ ControlPlaneMachineSet CR が存在することを確認する必要があります。

  • クラスターに既存の CR がある場合は、CR の設定がクラスターに対して正しいことを確認する必要があります。
  • クラスターに既存の CR がない場合は、クラスターの正しい設定で CR を作成する必要があります。

12.6.2. 不足している Azure 内部ロードバランサーの追加

Azure の ControlPlaneMachineSet とコントロールプレーン Machine のカスタムリソース (CR) の両方で internalLoadBalancer パラメーターが必要です。このパラメーターがクラスターで事前設定されていない場合は、両方の CR に追加する必要があります。

このパラメーターが Azure プロバイダー仕様のどこにあるかの詳細は、サンプルの Azure プロバイダー仕様を参照してください。コントロールプレーン Machine CR での配置も同様です。

手順

  1. 次のコマンドを実行して、クラスター内のコントロールプレーンマシンを一覧表示します。

    $ oc get machines \
      -l machine.openshift.io/cluster-api-machine-role==master \
      -n openshift-machine-api
  2. コントロールプレーンマシンごとに、次のコマンドを実行して CR を編集します。

    $ oc edit machine <control_plane_machine_name>
  3. クラスターの正しい詳細を含む internalLoadBalancer パラメーターを追加し、変更を保存します。
  4. 次のコマンドを実行して、コントロールプレーンマシンセットの CR を編集します。

    $ oc edit controlplanemachineset.machine.openshift.io cluster \
      -n openshift-machine-api
  5. クラスターの正しい詳細を含む internalLoadBalancer パラメーターを追加し、変更を保存します。

次のステップ

  • デフォルトの RollingUpdate 更新戦略を使用するクラスターの場合、Operator は自動的に変更をコントロールプレーン設定に伝達します。
  • OnDelete 更新戦略を使用するように設定されているクラスターの場合、コントロールプレーンマシンを手動で置き換える必要があります。

12.6.3. 劣化した etcd Operator のリカバリー

特定の状況では、etcd Operator が劣化する可能性があります。

たとえば、修復の実行中に、マシンのヘルスチェックによって、etcd をホストしているコントロールプレーンマシンが削除される場合があります。その時点で etcd メンバーにアクセスできない場合、etcd Operator は劣化します。

etcd Operator が劣化している場合、Operator に障害のあるメンバーを強制的に削除させ、クラスターの状態を復元させるには、手動の介入が必要です。

手順

  1. 次のコマンドを実行して、クラスター内のコントロールプレーンマシンを一覧表示します。

    $ oc get machines \
      -l machine.openshift.io/cluster-api-machine-role==master \
      -n openshift-machine-api \
      -o wide

    次のいずれかの状態は、コントロールプレーンマシンの障害を示している可能性があります。

    • STATE 値は stopped です。
    • PHASE 値は Failed です。
    • PHASE 値が 10 分以上 Deleting です。
    重要

    続行する前に、クラスターに 2 つの正常なコントロールプレーンマシンがあることを確認します。この手順のアクションを複数のコントロールプレーンマシンで実行すると、etcd クォーラムが失われるリスクがあり、データが失われる可能性があります。

    大多数のコントロールプレーンホストが失われ、etcd のクォーラム (定足数) の損失が発生した場合は、この手順ではなく、「直前のクラスター状態への復元に向けた障害復旧」手順を実行する必要があります。

  2. 次のコマンドを実行して、障害が発生したコントロールプレーンマシンのマシン CR を編集します。

    $ oc edit machine <control_plane_machine_name>
  3. 障害が発生したコントロールプレーンマシンから lifecycleHooks パラメーターの内容を削除し、変更を保存します。

    etcd Operator は、障害が発生したマシンをクラスターから削除し、新しい etcd メンバーを安全に追加できるようにします。

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