6.2. Red Hat OpenShift Pipelines テクノロジープレビュー 1.2 のリリースノート


6.2.1. 新機能

Red Hat OpenShift Pipelines テクノロジープレビュー (TP) 1.2 が OpenShift Container Platform 4.6 で利用可能になりました。Red Hat OpenShift Pipelines TP 1.2 が以下をサポートするように更新されています。

  • Tekton Pipelines 0.16.3
  • Tekton tkn CLI 0.13.1
  • Tekton Triggers 0.8.1
  • Tekton Catalog 0.16 をベースとする ClusterTask
  • OpenShift Container Platform 4.6 での IBM Power Systems
  • OpenShift Container Platform 4.6 での IBM Z および LinuxONE

以下では、修正および安定性の面での改善点に加え、OpenShift Pipeline 1.2 の主な新機能について説明します。

6.2.1.1. Pipeline

  • Red Hat OpenShift Pipelines のリリースでは、非接続インストールのサポートが追加されました。

    注記

    制限された環境でのインストールは現時点で、IBM Power Systems、IBM Z、および LinuxONE ではサポートされていません。

  • conditions の代わりに when フィールドを使用して、特定の条件が満たされる場合にのみタスクを実行できるようになりました。WhenExpressions の主なコンポーネントは InputOperator、および Values です。すべての WhenExpressionsTrue に評価されると、タスクが実行されます。WhenExpressions のいずれかが False に評価されると、タスクはスキップされます。
  • ステップのステータスは、タスクの実行がキャンセルまたはタイムアウトすると更新されるようになりました。
  • git-init が使用するベースイメージをビルドするために、Git Large File Storage (LFS) のサポートが利用できるようになりました。
  • taskSpec フィールドを使用して、タスクがパイプラインに組み込まれる際に、ラベルやアノテーションなどのメタデータを指定できるようになりました。
  • クラウドイベントがパイプラインの実行でサポートされるようになりました。backoff を使用した再試行が、クラウドイベントパイプラインリソースによって送信されるクラウドイベントに対して有効になりました。
  • Task リソースが宣言するものの、TaskRun リソースが明示的に指定しないワークスペースのデフォルトの Workspace 設定を設定できるようになりました。
  • サポートは、PipelineRun namespace および TaskRun namespace の namespace 変数の補間に利用できます。
  • TaskRun オブジェクトの検証が追加され、TaskRun リソースが Affinity Assistant に関連付けられる際に複数の永続ボリューム要求 (PVC) ワークスペースが使用されていないことを確認するようになりました。複数の永続ボリューム要求 (PVC) ワークスペースが使用されていると、タスクの実行は TaskRunValidationFailed の状態で失敗します。デフォルトで、Affinity Assistant は Red Hat OpenShift Pipelines で無効にされているため、これを使用できるように有効にする必要があります。

6.2.1.2. Pipelines CLI

  • tkn task describetkn taskrun describetkn clustertask describetkn pipeline describe、および tkn pipelinerun describe コマンドが以下を実行するようになりました。

    • TaskTaskRunClusterTaskPipeline および PipelineRun リソースのいずれかが 1 つしかない場合、それぞれを自動的に選択します。
    • 出力に TaskTaskRunClusterTaskPipeline および PipelineRun リソースの結果をそれぞれ表示します。
    • 出力に TaskTaskRunClusterTaskPipeline および PipelineRun リソースで宣言されたワークスペースをそれぞれ表示します。
  • tkn clustertask start コマンドに --prefix-name オプションを指定して、タスク実行の名前に接頭辞を指定できるようになりました。
  • インタラクティブモードのサポートが tkn clustertask start コマンドに提供されるようになりました。
  • TaskRun および PipelineRun オブジェクトのローカルまたはリモートファイル定義を使用して、パイプラインでサポートされる PodTemplate プロパティーを指定できるようになりました。
  • --use-params-defaults オプションを tkn clustertask start コマンドに指定して、ClusterTask 設定に設定したデフォルト値を使用して、タスク実行を作成できるようになりました。
  • tkn pipeline start コマンドの --use-param-defaults フラグで、デフォルトの値が一部のパラメーターに指定されていない場合に対話モードをプロンプトで表示するようになりました。

6.2.1.3. トリガー

  • YAML 文字列を文字列のマップに解析するために、parseYAML という名前の Common Expression Language (CEL) 関数が追加されました。
  • 式を評価する際や、評価環境を作成するためにフック本体を解析する際に、CEL 式の解析を行うエラーメッセージの詳細度が上がりました。
  • ブール値とマップが CEL オーバーレイメカニズムで式の値として使用されている場合に、それらをマーシャリングするためのサポートが利用できるようになりました。
  • 以下のフィールドが EventListener オブジェクトに追加されました。

    • replicas フィールドは、YAML ファイルのレプリカ数を指定して、イベントリスナーが複数の Pod を実行できるようにします。
    • NodeSelector フィールドでは、EventListener オブジェクトがイベントリスナー Pod を特定のノードにスケジュールできるようにします。
  • Webhook インターセプターは EventListener-Request-URL ヘッダーを解析し、イベントリスナーによって処理される元のリクエスト URL からパラメーターを抽出できるようになりました。
  • イベントリスナーからのアノテーションがデプロイメント、サービス、およびその他の Pod に伝播できるようになりました。サービスまたはデプロイメントのカスタムアノテーションは上書きされるため、イベントリスナーアノテーションに追加して伝播できるようにする必要があります。
  • EventListener 仕様のレプリカの適切な検証が、ユーザーが spec.replicas 値を negative または zero として指定する場合に利用できるようになりました。
  • TriggerCRD オブジェクトを、TriggerRef フィールドを使用して参照として EventListener 仕様内に指定し、TriggerCRD オブジェクトを別個に作成してから、これを EventListener 仕様内でバインドできるようになりました。
  • TriggerCRD オブジェクトの検証およびデフォルト値が利用可能になりした。
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