6.7. 高可用性
高可用性 (HA) は Kubernetes API の標準的な機能で、中断が生じる場合に API が稼働を継続するのに役立ちます。HA デプロイメントでは、アクティブなコントローラーがクラッシュまたは削除された場合、別のコントローラーをすぐに使用できます。このコントローラーは、現在使用できないコントローラーによって処理されていた API の処理を引き継ぎます。
OpenShift Serverless の HA は、リーダーの選択によって利用できます。これは、Knative Serving または Eventing コントロールプレーンのインストール後にデフォルトで有効になります。リーダー選択の HA パターンを使用する場合、必要時に備えてコントローラーのインスタンスはスケジュールされ、クラスター内で実行されます。これらのコントローラーインスタンスは、共有リソースの使用に向けて競います。これは、リーダー選択ロックとして知られています。リーダー選択ロックのリソースにアクセスできるコントローラーのインスタンスはリーダーと呼ばれます。
6.7.1. Knative Serving の高可用性レプリカの設定
高可用性 (HA) は、デフォルトで Knative Serving activator
、autoscaler
、autoscaler-hpa
、controller
、webhook
、kourier-control
、および kourier-gateway
コンポーネントで使用できます。これらのコンポーネントは、デフォルトでそれぞれ 2 つのレプリカを持つように設定されています。KnativeServing
カスタムリソース (CR) の spec.high-availability.replicas
値を変更して、これらのコンポーネントのレプリカ数を変更できます。
前提条件
- クラスター管理者のパーミッションを持つ OpenShift Container Platform クラスターにアクセスできる。
- OpenShift Serverless Operator および Knative Serving がクラスターにインストールされている。
- Web コンソールにログインしている。
手順
-
OpenShift Container Platform Web コンソールの Administrator パースペクティブで、OperatorHub
Installed Operators に移動します。 -
knative-serving
namespace を選択します。 - OpenShift Serverless Operator の Provided API 一覧で Knative Serving をクリックし、Knative Serving タブに移動します。
knative-serving をクリックしてから、knative-serving ページの YAML タブに移動します。
KnativeServing
CR のレプリカ数を変更します。サンプル YAML
apiVersion: operator.knative.dev/v1alpha1 kind: KnativeServing metadata: name: knative-serving namespace: knative-serving spec: high-availability: replicas: 3