第1章 バックアップおよび復元
1.1. OpenShift Container Platform におけるバックアップおよび復元操作の概要
クラスター管理者は、OpenShift Container Platform クラスターを一定期間停止し、後で再起動する必要がある場合があります。クラスターを再起動する理由として、クラスターでメンテナーンスを実行する必要がある、またはリソースコストを削減する必要がある、などが挙げられます。OpenShift Container Platform では、クラスターの正常なシャットダウン を実行して、後でクラスターを簡単に再起動できます。
クラスターをシャットダウンする前に etcd データをバックアップする 必要があります。etcd は OpenShift Container Platform のキーと値のストアであり、すべてのリソースオブジェクトの状態を保存します。etcd のバックアップは、障害復旧で重要なロールを果たします。OpenShift Container Platform では、正常でない etcd メンバーを置き換える こともできます。
クラスターを再度実行する場合は、クラスターを正常に再起動します。
クラスターの証明書は、インストール日から 1 年後に有効期限が切れます。証明書が有効である間は、クラスターをシャットダウンし、正常に再起動することができます。クラスターは、期限切れのコントロールプレーン証明書を自動的に取得しますが、証明書署名要求 (CSR) を承認する 必要があります。
以下のように、OpenShift Container Platform が想定どおりに機能しないさまざまな状況に直面します。
- ノードの障害やネットワーク接続の問題などの予期しない状態により、再起動後にクラスターが機能しない。
- 誤ってクラスターで重要なものを削除した。
- 大多数のコントロールプレーンホストが失われたため、etcd のクォーラム (定足数) を喪失した。
保存した etcd スナップショットを使用して、クラスターを以前の状態に復元して、障害状況から常に回復できます。