2.2. kubelet パラメーターを編集するための KubeletConfig CRD の作成
kubelet 設定は、現時点で Ignition 設定としてシリアル化されているため、直接編集することができます。ただし、新規の kubelet-config-controller
も Machine Config Controller (MCC) に追加されます。これにより、KubeletConfig
カスタムリソース (CR) を作成して kubelet パラメーターを編集することができます。
kubeletConfig
オブジェクトのフィールドはアップストリーム Kubernetes から kubelet に直接渡されるため、kubelet はそれらの値を直接検証します。kubeletConfig
オブジェクトに無効な値により、クラスターノードが利用できなくなります。有効な値は、Kubernetes ドキュメント を参照してください。
手順
これは、選択可能なマシン設定オブジェクトを表示します。
$ oc get machineconfig
デフォルトで、2 つの kubelet 関連の設定である
01-master-kubelet
および01-worker-kubelet
を選択できます。ノードあたりの最大 Pod の現在の値を確認するには、以下を実行します。
# oc describe node <node-ip> | grep Allocatable -A6
value: pods: <value>
を検索します。以下は例になります。
# oc describe node ip-172-31-128-158.us-east-2.compute.internal | grep Allocatable -A6
出力例
Allocatable: attachable-volumes-aws-ebs: 25 cpu: 3500m hugepages-1Gi: 0 hugepages-2Mi: 0 memory: 15341844Ki pods: 250
ワーカーノードでノードあたりの最大の Pod を設定するには、kubelet 設定を含むカスタムリソースファイルを作成します。たとえば、
change-maxPods-cr.yaml
を使用します。apiVersion: machineconfiguration.openshift.io/v1 kind: KubeletConfig metadata: name: set-max-pods spec: machineConfigPoolSelector: matchLabels: custom-kubelet: large-pods kubeletConfig: maxPods: 500
kubelet が API サーバーと通信する速度は、1 秒あたりのクエリー (QPS) およびバースト値により異なります。デフォルト値の
50
(kubeAPIQPS
の場合) および100
(kubeAPIBurst
の場合) は、各ノードで制限された Pod が実行されている場合には十分な値です。ノード上に CPU およびメモリーリソースが十分にある場合には、kubelet QPS およびバーストレートを更新することが推奨されます。apiVersion: machineconfiguration.openshift.io/v1 kind: KubeletConfig metadata: name: set-max-pods spec: machineConfigPoolSelector: matchLabels: custom-kubelet: large-pods kubeletConfig: maxPods: <pod_count> kubeAPIBurst: <burst_rate> kubeAPIQPS: <QPS>
ラベルを使用してワーカーのマシン設定プールを更新します。
$ oc label machineconfigpool worker custom-kubelet=large-pods
KubeletConfig
オブジェクトを作成します。$ oc create -f change-maxPods-cr.yaml
KubeletConfig
オブジェクトが作成されていることを確認します。$ oc get kubeletconfig
これにより
set-max-pods
が返されるはずです。クラスター内のワーカーノードの数によっては、ワーカーノードが 1 つずつ再起動されるのを待機します。3 つのワーカーノードを持つクラスターの場合は、10 分 から 15 分程度かかる可能性があります。
ワーカーノードを変更する
maxPods
の有無を確認します。$ oc describe node
以下を実行して変更を確認します。
$ oc get kubeletconfigs set-max-pods -o yaml
これは
True
とtype:Success
のステータスを表示します。
手順
デフォルトでは、kubelet 関連の設定を利用可能なワーカーノードに適用する場合に 1 つのマシンのみを利用不可の状態にすることが許可されます。大規模なクラスターの場合、設定の変更が反映されるまでに長い時間がかかる可能性があります。プロセスのスピードを上げるためにマシン数の調整をいつでも実行することができます。
worker
マシン設定プールを編集します。$ oc edit machineconfigpool worker
maxUnavailable
を必要な値に設定します。spec: maxUnavailable: <node_count>
重要値を設定する際に、クラスターで実行されているアプリケーションに影響を与えずに利用不可にできるワーカーノードの数を検討してください。