2.3.5. クラスターのデプロイ
互換性のあるクラウドプラットフォームに OpenShift Container Platform をインストールできます。
インストールプログラムの create cluster
コマンドは、初期インストール時に 1 回だけ実行できます。
前提条件
- クラスターをホストするクラウドプラットフォームでアカウントを設定します。
- OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。
手順
インストールプログラムが含まれるディレクトリーに切り替え、クラスターのデプロイメントを初期化します。
$ ./openshift-install create cluster --dir <installation_directory> \ 1 --log-level=info 2
重要空のディレクトリーを指定します。ブートストラップ X.509 証明書などの一部のインストールアセットの有効期限は短く設定されているため、インストールディレクトリーを再利用することができません。別のクラスターインストールの個別のファイルを再利用する必要がある場合は、それらをディレクトリーにコピーすることができます。ただし、インストールアセットのファイル名はリリース間で変更される可能性があります。インストールファイルを以前のバージョンの OpenShift Container Platform からコピーする場合は注意してコピーを行ってください。
プロンプト時に値を指定します。
オプション: クラスターマシンにアクセスするために使用する SSH キーを選択します。
注記インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、
ssh-agent
プロセスが使用する SSH キーを指定します。- ターゲットに設定するプラットフォームとして aws を選択します。
Amazon Web Services (AWS) プロファイルをコンピューターに保存していない場合、インストールプログラムを実行するように設定したユーザーの AWS アクセスキー ID およびシークレットアクセスキーを入力します。
注記AWS アクセスキー ID およびシークレットアクセスキーは、インストールホストの現行ユーザーのホームディレクトリーの
~/.aws/credentials
に保存されます。エクスポートされたプロファイルの認証情報がファイルにない場合は、インストールプログラムにより認証情報の入力が求めるプロンプトが出されます。インストールプログラムに指定する認証情報は、ファイルに保存されます。- クラスターのデプロイ先とする AWS リージョンを選択します。
- クラスターに設定した Route 53 サービスのベースドメインを選択します。
- クラスターの記述名を入力します。
- Red Hat OpenShift Cluster Manager からプルシークレット を貼り付けます。
注記ホストに設定した AWS アカウントにクラスターをデプロイするための十分なパーミッションがない場合、インストールプログラムは停止し、不足しているパーミッションが表示されます。
クラスターのデプロイメントが完了すると、Web コンソールへのリンクや
kubeadmin
ユーザーの認証情報を含む、クラスターにアクセスするための指示がターミナルに表示されます。出力例
... INFO Install complete! INFO To access the cluster as the system:admin user when using 'oc', run 'export KUBECONFIG=/home/myuser/install_dir/auth/kubeconfig' INFO Access the OpenShift web-console here: https://console-openshift-console.apps.mycluster.example.com INFO Login to the console with user: "kubeadmin", and password: "4vYBz-Ee6gm-ymBZj-Wt5AL" INFO Time elapsed: 36m22s
注記クラスターアクセスおよび認証情報の情報は、インストールが正常に実行される際に
<installation_directory>/.openshift_install.log
に出力されます。重要-
インストールプログラムが生成する Ignition 設定ファイルには、24 時間が経過すると期限切れになり、その後に更新される証明書が含まれます。証明書を更新する前にクラスターが停止し、24 時間経過した後にクラスターを再起動すると、クラスターは期限切れの証明書を自動的に復元します。例外として、kubelet 証明書を回復するために保留状態の
node-bootstrapper
証明書署名要求 (CSR) を手動で承認する必要があります。詳細は、コントロールプレーン証明書の期限切れの状態からのリカバリー についてのドキュメントを参照してください。 - 24 時間証明書はクラスターのインストール後 16 時間から 22 時間にローテーションするため、Ignition 設定ファイルは、生成後 12 時間以内に使用することをお勧めします。12 時間以内に Ignition 設定ファイルを使用することにより、インストール中に証明書の更新が実行された場合のインストールの失敗を回避できます。
重要インストールプログラム、またはインストールプログラムが作成するファイルを削除することはできません。これらはいずれもクラスターを削除するために必要になります。
オプション: クラスターのインストールに使用した IAM アカウントから
AdministratorAccess
ポリシーを削除するか、または無効にします。注記AdministratorAccess
ポリシーが提供する昇格したパーミッションはインストール時にのみ必要です。
関連情報
- AWS プロファイルおよび認証情報の設定についての詳細は、AWS ドキュメントの Configuration and credential file settings を参照してください。