9.4.14.9. インストール時の Kuryr ポートプールの調整
インストール時に、Pod 作成の速度や効率性を制御するために Kuryr で Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) Neutron ポートを管理する方法を設定できます。
前提条件
-
install-config.yaml
ファイルを作成して変更しておく。
手順
コマンドラインからマニフェストファイルを作成します。
$ ./openshift-install create manifests --dir <installation_directory> 1
- 1
<installation_directory>
については、クラスターのinstall-config.yaml
ファイルが含まれるディレクトリーの名前を指定します。
cluster-network-03-config.yml
という名前のファイルを<installation_directory>/manifests/
ディレクトリーに作成します。$ touch <installation_directory>/manifests/cluster-network-03-config.yml 1
- 1
<installation_directory>
については、クラスターのmanifests/
ディレクトリーが含まれるディレクトリー名を指定します。
ファイルの作成後は、以下のようにいくつかのネットワーク設定ファイルが
manifests/
ディレクトリーに置かれます。$ ls <installation_directory>/manifests/cluster-network-*
出力例
cluster-network-01-crd.yml cluster-network-02-config.yml cluster-network-03-config.yml
エディターで
cluster-network-03-config.yml
ファイルを開き、必要な Cluster Network Operator 設定を記述するカスタムリソース (CR) を入力します。$ oc edit networks.operator.openshift.io cluster
要件に合わせて設定を編集します。以下のファイルをサンプルとして紹介しています。
apiVersion: operator.openshift.io/v1 kind: Network metadata: name: cluster spec: clusterNetwork: - cidr: 10.128.0.0/14 hostPrefix: 23 serviceNetwork: - 172.30.0.0/16 defaultNetwork: type: Kuryr kuryrConfig: enablePortPoolsPrepopulation: false 1 poolMinPorts: 1 2 poolBatchPorts: 3 3 poolMaxPorts: 5 4 openstackServiceNetwork: 172.30.0.0/15 5
- 1
enablePortPoolsPrepopulation
の値をtrue
に設定し、namespace の作成時、または新規ノードがクラスターに追加された後に Kuryr が新規 Neutron ポートを作成するようにします。この設定により、Neutron ポートのクォータが引き上げられますが、Pod の起動に必要となる時間を短縮できます。デフォルト値はfalse
です。- 2
- Kuryr は、対象のプール内にある空きポートの数が
poolMinPorts
の値よりも少ない場合には、プールに新規ポートを作成します。デフォルト値は1
です。 - 3
poolBatchPorts
は、空きポートの数がpoolMinPorts
の値よりも少ない場合に作成される新規ポートの数を制御します。デフォルト値は3
です。- 4
- プール内の空きポートの数が
poolMaxPorts
の値よりも多い場合に、Kuryr はその値と同じ数になるまでポートを削除します。この値を0
に設定すると、この上限は無効になり、プールが縮小できないようにします。デフォルト値は0
です。 - 5
openStackServiceNetwork
パラメーターは、RHOSP Octavia の LoadBalancer に割り当てられるネットワークの CIDR 範囲を定義します。
このパラメーターを Amphora ドライバーと併用する場合には、Octavia は、ロードバランサーごとに、このネットワークから IP アドレスを 2 つ (OpenShift 用に 1 つ、VRRP 接続用に 1 つ) 取得します。これらの IP アドレスは OpenShift Container Platform と Neutron でそれぞれ管理されるため、異なるプールから取得する必要があります。したがって、
openStackServiceNetwork
serviceNetwork
の値の 2 倍になる必要があり、serviceNetwork
の値は、openStackServiceNetwork
で定義された範囲と完全に重複する必要があります。CNO は、このパラメーターの定義範囲から取得した VRRP IP アドレスが
serviceNetwork
パラメーターの定義範囲と重複しないことを検証します。このパラメーターが設定されていない場合には、CNO は
serviceNetwork
の拡張値を使用します。この値は、プリフィックスのサイズを 1 つずつ減らして決定します。-
cluster-network-03-config.yml
ファイルを保存し、テキストエディターを終了します。 -
オプション:
manifests/cluster-network-03-config.yml
ファイルをバックアップします。インストールプログラムは、クラスターの作成時にmanifests/
ディレクトリーを削除します。