4.8.3. カスタム VPC の使用について


OpenShift Container Platform 4.6 では、クラスターを Google Cloud Platform (GCP) の既存の VPC にデプロイできます。これを実行する場合、VPC 内の既存のサブネットおよびルーティングルールも使用する必要があります。

OpenShift Container Platform を既存の GCP VPC にデプロイすると、新規アカウントの制限を回避したり、会社のガイドラインによる運用上の制約をより容易に遵守することが可能になる場合があります。VPC の作成に必要なインフラストラクチャーの作成パーミッションを取得できない場合には、このオプションを使用できます。

4.8.3.1. VPC を使用するための要件

インストールプログラムは、以下のコンポーネントを作成しなくなります。

  • VPC
  • サブネット
  • Cloud Router
  • Cloud NAT
  • NAT IP アドレス

カスタム VPC を使用する場合は、そのカスタム VPC と使用するインストールプログラムおよびクラスターのサブネットを適切に設定する必要があります。インストールプログラムは、使用するクラスターのネットワーク範囲を細分化できず、サブネットのルートテーブルを設定するか、または DHCP などの VPC オプションを設定します。これは、クラスターのインストール前に設定する必要があります。

VPC およびサブネットは以下の要件を満たす必要があります。

  • VPC は、OpenShift Container Platform クラスターをデプロイする同じ GCP プロジェクトに存在する必要があります。
  • コントロールプレーンおよびコンピュートマシンからインターネットにアクセスできるようにするには、サブネットで Cloud NAT を設定してこれに対する egress を許可する必要があります。これらのマシンにパブリックアドレスがありません。インターネットへのアクセスが必要ない場合でも、インストールプログラムおよびイメージを取得できるように VPC ネットワークに対して egress を許可する必要があります。複数の Cloud NAT を共有サブネットで設定できないため、インストールプログラムはこれを設定できません。

指定するサブネットが適切であることを確認するには、インストールプログラムが以下のデータを確認します。

  • 指定するすべてのサブネットが存在し、指定した VPC に属します。
  • サブネットの CIDR はマシン CIDR に属します。
  • クラスターのコントロールプレーンおよびコンピュートマシンをデプロイするためにサブネットを指定する必要があります。両方のマシンタイプに同じサブネットを使用できます。

既存の VPC を使用するクラスターを破棄しても、VPC は削除されません。

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