9.5.7. インストール設定ファイルの作成
Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) にインストールする OpenShift Container Platform クラスターをカスタマイズできます。
前提条件
- OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。ネットワークが制限されたインストールでは、これらのファイルがミラーホスト上に置かれます。
-
ミラーレジストリーの作成時に生成された
imageContentSources
値を使用します。 - ミラーレジストリーの証明書の内容を取得します。
- Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) イメージを取得し、これをアクセス可能な場所にアップロードします。
手順
install-config.yaml
ファイルを作成します。インストールプログラムが含まれるディレクトリーに切り替え、以下のコマンドを実行します。
$ ./openshift-install create install-config --dir <installation_directory> 1
- 1
<installation_directory>
の場合、インストールプログラムが作成するファイルを保存するためにディレクトリー名を指定します。
重要空のディレクトリーを指定します。ブートストラップ X.509 証明書などの一部のインストールアセットの有効期限は短く設定されているため、インストールディレクトリーを再利用することができません。別のクラスターインストールの個別のファイルを再利用する必要がある場合は、それらをディレクトリーにコピーすることができます。ただし、インストールアセットのファイル名はリリース間で変更される可能性があります。インストールファイルを以前のバージョンの OpenShift Container Platform からコピーする場合は注意してコピーを行ってください。
プロンプト時に、クラウドの設定の詳細情報を指定します。
オプション: クラスターマシンにアクセスするために使用する SSH キーを選択します。
注記インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、
ssh-agent
プロセスが使用する SSH キーを指定します。- ターゲットに設定するプラットフォームとして openstack を選択します。
- クラスターのインストールに使用する Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) の外部ネットワーク名を指定します。
- OpenShift API への外部アクセスに使用する floating IP アドレスを指定します。
- コントロールプレーンノードに使用する少なくとも 16 GB の RAM とコンピュートノードに使用する 8 GB の RAM を持つ RHOSP フレーバーを指定します。
- クラスターをデプロイするベースドメインを選択します。すべての DNS レコードはこのベースのサブドメインとなり、クラスター名も含まれます。
- クラスターの名前を入力します。名前は 14 文字以下でなければなりません。
- Red Hat OpenShift Cluster Manager からプルシークレット を貼り付けます。
install-config.yaml
ファイルで、platform.openstack.clusterOSImage
の値をイメージの場所または名前に設定します。以下に例を示します。platform: openstack: clusterOSImage: http://mirror.example.com/images/rhcos-43.81.201912131630.0-openstack.x86_64.qcow2.gz?sha256=ffebbd68e8a1f2a245ca19522c16c86f67f9ac8e4e0c1f0a812b068b16f7265d
install-config.yaml
ファイルを編集し、ネットワークが制限された環境でのインストールに必要な追加の情報を提供します。pullSecret
の値を更新して、レジストリーの認証情報を追加します。pullSecret: '{"auths":{"<mirror_host_name>:5000": {"auth": "<credentials>","email": "you@example.com"}}}'
<mirror_host_name>
の場合、ミラーレジストリーの証明書で指定したレジストリードメイン名を指定し、<credentials>
の場合は、ミラーレジストリーの base64 でエンコードされたユーザー名およびパスワードを指定します。additionalTrustBundle
パラメーターおよび値を追加します。additionalTrustBundle: | -----BEGIN CERTIFICATE----- ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ -----END CERTIFICATE-----
この値は、ミラーレジストリーに使用した証明書ファイルの内容である必要があります。これはミラーレジストリー用に生成した既存の、信頼される認証局または自己署名証明書である可能性があります。
以下のようなイメージコンテンツリソースを追加します。
imageContentSources: - mirrors: - <mirror_host_name>:5000/<repo_name>/release source: quay.example.com/openshift-release-dev/ocp-release - mirrors: - <mirror_host_name>:5000/<repo_name>/release source: registry.example.com/ocp/release
これらの値を完了するには、ミラーレジストリーの作成時に記録された
imageContentSources
を使用します。
-
必要な
install-config.yaml
ファイルに他の変更を加えます。利用可能なパラメーターの詳細については、インストール設定パラメーターセクションを参照してください。 install-config.yaml
ファイルをバックアップし、複数のクラスターをインストールするのに使用できるようにします。重要install-config.yaml
ファイルはインストールプロセス時に使用されます。このファイルを再利用する必要がある場合は、この段階でこれをバックアップしてください。
9.5.7.1. インストール時のクラスター全体のプロキシーの設定
実稼働環境では、インターネットへの直接アクセスを拒否し、代わりに HTTP または HTTPS プロキシーを使用することができます。プロキシー設定を install-config.yaml
ファイルで行うことにより、新規の OpenShift Container Platform クラスターをプロキシーを使用するように設定できます。
前提条件
-
既存の
install-config.yaml
ファイルがある。 クラスターがアクセスする必要のあるサイトを確認済みで、それらのいずれかがプロキシーをバイパスする必要があるかどうかを判別している。デフォルトで、すべてのクラスター egress トラフィック (クラスターをホストするクラウドについてのクラウドプロバイダー API に対する呼び出しを含む) はプロキシーされます。プロキシーを必要に応じてバイパスするために、サイトを
Proxy
オブジェクトのspec.noProxy
フィールドに追加している。注記Proxy
オブジェクトのstatus.noProxy
フィールドには、インストール設定のnetworking.machineNetwork[].cidr
、networking.clusterNetwork[].cidr
、およびnetworking.serviceNetwork[]
フィールドの値が設定されます。Amazon Web Services (AWS)、Google Cloud Platform (GCP)、Microsoft Azure、および Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) へのインストールの場合、
Proxy
オブジェクトのstatus.noProxy
フィールドには、インスタンスメタデータのエンドポイント (169.254.169.254
) も設定されます。
手順
install-config.yaml
ファイルを編集し、プロキシー設定を追加します。以下に例を示します。apiVersion: v1 baseDomain: my.domain.com proxy: httpProxy: http://<username>:<pswd>@<ip>:<port> 1 httpsProxy: https://<username>:<pswd>@<ip>:<port> 2 noProxy: example.com 3 additionalTrustBundle: | 4 -----BEGIN CERTIFICATE----- <MY_TRUSTED_CA_CERT> -----END CERTIFICATE----- ...
- 1
- クラスター外の HTTP 接続を作成するために使用するプロキシー URL。URL スキームは
http
である必要があります。 - 2
- クラスター外で HTTPS 接続を作成するために使用するプロキシー URL。
- 3
- プロキシーから除外するための宛先ドメイン名、IP アドレス、または他のネットワーク CIDR のコンマ区切りの一覧。サブドメインのみと一致するように、ドメインの前に
.
を付けます。たとえば、.y.com
はx.y.com
に一致しますが、y.com
には一致しません。*
を使用し、すべての宛先のプロキシーをバイパスします。 - 4
- 指定されている場合には、インストールプログラムは、
openshift-config
namespace にuser-ca-bundle
という名前の設定魔府を生成して、追加の CA 証明書を保存します。additionalTrustBundle
と少なくとも 1 つのプロキシー設定を指定した場合には、Proxy
オブジェクトはtrusted CA
フィールドでuser-ca-bundle
設定マップを参照するように設定されます。その後、Cluster Network Operator は、trustedCA
パラメーターに指定されたコンテンツを RHCOS トラストバンドルにマージするtrusted-ca-bundle
設定マップを作成します。additionalTrustBundle
フィールドは、プロキシーのアイデンティティー証明書が RHCOS 信頼バンドルからの認証局によって署名されない限り必要になります。
注記インストールプログラムは、プロキシーの
readinessEndpoints
フィールドをサポートしません。- ファイルを保存し、OpenShift Container Platform のインストール時にこれを参照します。
インストールプログラムは、指定の install-config.yaml
ファイルのプロキシー設定を使用する cluster
という名前のクラスター全体のプロキシーを作成します。プロキシー設定が指定されていない場合、cluster
Proxy
オブジェクトが依然として作成されますが、これには spec
がありません。
cluster
という名前の Proxy
オブジェクトのみがサポートされ、追加のプロキシーを作成することはできません。