1.3.14. ネットワーク


Gateway API Inference Extension のサポート
OpenShift Container Platform 4.20 では、Red Hat OpenShift Service Mesh がバージョン 3.1.0 に更新され、Red Hat OpenShift AI がサポートされるようになりました。このバージョン更新では、重要な CVE 修正が組み込まれ、その他のバグが解決され、セキュリティーとパフォーマンスを向上させるために Istio がバージョン 1.26.2 にアップグレードされます。詳細は、Service Mesh 3.1.0 リリースノート を参照してください。
BGP ルーティングプロトコルのサポート
Cluster Network Operator (CNO) が、Border Gateway Protocol (BGP) ルーティングの有効化をサポートするようになりました。BGP を使用すると、基盤となるプロバイダーネットワークへのルートをインポートおよびエクスポートしたり、マルチホーミング、リンク冗長性、高速コンバージェンスを使用したりできます。BGP 設定は、FRRConfiguration カスタムリソース (CR) を使用して管理されます。

MetalLB Operator をインストールした以前のバージョンの OpenShift Container Platform からアップグレードする場合は、カスタムの frr-k8s 設定を metallb-system namespace から openshift-frr-k8s namespace に手動で移行する必要があります。これらの CR を移動するには、次のコマンドを入力します。

  1. openshift-frr-k8s namespace を作成するには、次のコマンドを入力します。

    $ oc create namespace openshift-frr-k8s
  2. 移行を自動化するには、次の内容の migrate.sh ファイルを作成します。

    #!/bin/bash
    OLD_NAMESPACE="metallb-system"
    NEW_NAMESPACE="openshift-frr-k8s"
    FILTER_OUT="metallb-"
    oc get frrconfigurations.frrk8s.metallb.io -n "${OLD_NAMESPACE}" -o json |\
      jq -r '.items[] | select(.metadata.name | test("'"${FILTER_OUT}"'") | not)' |\
      jq -r '.metadata.namespace = "'"${NEW_NAMESPACE}"'"' |\
      oc create -f -
  3. 移行スクリプトを実行するには、次のコマンドを入力します。

    $ bash migrate.sh
  4. 移行が成功したことを確認するには、次のコマンドを入力します。

    $ oc get frrconfigurations.frrk8s.metallb.io -n openshift-frr-k8s

移行が完了したら、metallb-system namespace から FRR-K8s カスタムリソースを削除できます。

詳細は、BGP ルーティングについて を参照してください。

Border Gateway Protocol (BGP) を使用したクラスターユーザー定義ネットワーク (CUDN) のルートアドバタイズメントのサポート

ルートアドバタイズメントを有効にすると、OVN-Kubernetes ネットワークプラグインが、クラスターユーザー定義ネットワーク (CUDN) に関連付けられた Pod とサービスのルートを、プロバイダーネットワークに直接アドバタイズできるようになります。この機能により、次のような利点がいくつか得られます。

  • Pod へのルートを動的に学習する
  • ルートを動的にアドバタイズする
  • Gratuitous ARP に基づくレイヤー 2 の通知に加えて、EgressIP フェイルオーバーのレイヤー 3 通知を有効にする
  • 外部のルートリフレクターをサポートし、大規模なネットワークで必要な BGP 接続の数を削減する

詳細は、ルートアドバタイズメントについて を参照してください。

Migration Toolkit for Virtualization (MTV) 専用の事前設定済みユーザー定義ネットワークエンドポイント (テクノロジープレビュー)
事前設定済みユーザー定義ネットワークエンドポイントは、テクノロジープレビューとして利用でき、フィーチャーゲート PreconfiguredUDNAddresses によって制御されます。IP アドレス、MAC アドレス、デフォルトゲートウェイなどのオーバーレイネットワーク設定を明示的に制御できるようになりました。この機能は、ClusterUserDefinedNetwork (CUDN) カスタムリソース (CR) の一部としてレイヤー 2 で使用できます。管理者はエンドポイントを事前設定して、中断することなく KubeVirt 仮想マシン (VM) を移行できます。この機能を有効にするには、CUDN CR にある新規フィールド reservedSubnetsinfrastructureSubnets、および defaultGatewayIPs を使用します。設定の詳細は、ユーザー定義ネットワークの追加設定の詳細 を参照してください。現在、静的 IP アドレスは ClusterUserDefinedNetworks CR に対してのみサポートされ、MTV でのみ使用できます。
設定された br-ex ブリッジを NMState に移行するためのサポート
クラスターのインストール時に configure-ovs.sh シェルスクリプトを使用して br-ex ブリッジを設定した場合、インストール後のタスクとして br-ex ブリッジを NMState に移行できます。詳細は、設定済みの br-ex ブリッジの NMState への移行 を参照してください。
強化された PTP ロギングの設定
linuxptp-daemon によって生成されるログの量を削減するために、PTP Operator の強化されたログ削減機能を設定できるようになりました。

この機能は、フィルタリングされたログの定期的な要約を提供しますが、これは基本的なログ削減では利用できません。必要に応じて、サマリーログの特定の間隔と、マスターオフセットログのしきい値 (ナノ秒単位) を設定できます。

詳細は、強化された PTP ロギングの設定 を参照してください。

AArch64 ノードに冗長性が追加された PTP 通常クロック (テクノロジープレビュー)

このリリースにより、次のデュアルポート NIC のみを使用する AArch64 アーキテクチャーノードで、冗長性が追加された PTP 通常クロックを設定できます。

  • NVIDIA ConnectX-7 シリーズ
  • NIC モードでの NVIDIA BlueField-3 シリーズ

この機能は、テクノロジープレビューとして利用できます。詳細は、デュアルポート NIC を使用して PTP 通常クロックの冗長性を向上させる を参照してください。

Bond CNI プラグインを使用した負荷分散設定 (テクノロジープレビュー)
このリリースにより、Bond CNI プラグイン設定の一部として xmitHashPolicy を使用し、集約されたインターフェイス間で負荷分散するための送信ハッシュポリシーを指定できるようになりました。この機能は、テクノロジープレビューとして利用できます。

詳細は、Bond CNI セカンダリーネットワークの設定 を参照してください。

アプリケーション namespace での SR-IOV ネットワーク管理
OpenShift Container Platform 4.20 では、アプリケーション namespace 内で SR-IOV ネットワークを直接作成および管理できるようになりました。この新しい機能により、ネットワーク設定をより細かく制御できるようになり、ワークフローが簡素化されます。

以前は、SR-IOV ネットワークの作成は、クラスター管理者が設定する必要がありました。これで、これらのリソースを独自の namespace で直接管理できるようになり、次のようないくつかの重要な利点が得られます。

  • 自律性と制御性の向上: 独自の SriovNetwork オブジェクトを作成できるようになり、ネットワーク設定タスクにクラスター管理者を関与させる必要がなくなりました。
  • セキュリティーの強化: 独自の namespace 内でリソースを管理することで、アプリケーション間の分離が改善され、意図しない設定ミスを防ぐ助けとなり、セキュリティーが向上します。
  • パーミッションの簡素化: namespace 付きの SR-IOV ネットワークを使用することで、パーミッションを簡素化し、運用オーバーヘッドを削減できるようになりました。

詳細は、namespaced SR-IOV リソースの設定 を参照してください。

番号のない BGP ピアリング
このリリースにより、OpenShift Container Platform に番号のない BGP ピアリングが含まれるようになりました。これは以前はテクノロジープレビュー機能として利用可能でした。BGP ピアカスタムリソースの spec.interface フィールドを使用して、番号なし BGP ピアリングを設定できます。

詳細は、MetalLB と FRR-K8s の統合の設定 を参照してください。

SR-IOV ネットワーク上での Pod レベルボンディングの高可用性 (テクノロジープレビュー)
このテクノロジープレビュー機能では、F Status Relay Operator が導入されています。Operator は、アップストリームスイッチの障害を検出するためのヘルスチェックとして Link Aggregation Control Protocol (LACP) を使用し、SR-IOV ネットワーク Virtual Function (VF) による Pod レベルのボンディングを使用するワークロードの高可用性を実現します。

この機能がないと、基盤となる Physical Function (PF) が up 状態を引き続き報告している間に、アップストリームスイッチに障害が発生する可能性があります。PF に接続された VF も up のままになり、これにより Pod がデッドエンドポイントにトラフィックを送信し、パケットロスが発生します。

PF Status Relay Operator は、PF の LACP ステータスを監視することでこれを防ぎます。障害が検出されると、Operator はアタッチされている VF のリンク状態を強制的にダウンさせ、Pod のボンディングをトリガーしてバックアップパスにフェイルオーバーします。これにより、ワークロードが利用可能のままになり、パケットロスが最小限に抑えられます。

詳細は、SR-IOV ネットワークにおける Pod レベルボンディングの高可用性 を参照してください。

追加の namespace のネットワークポリシー
このリリースにより、OpenShift Container Platform は、Ingress トラフィックと Egress トラフィックを制御するために、Kubernetes ネットワークポリシーを追加のシステム namespace にデプロイします。今後のリリースでは、追加のシステム namespace と Red Hat Operator のネットワークポリシーが含まれる可能性があります。
PTP デバイスの補助なしホールドオーバー (テクノロジープレビュー)
このリリースでは、PTP Operator はテクノロジープレビュー機能として補助なしホールドオーバーを提供します。アップストリームのタイミング信号が失われた場合、PTP Operator は、境界クロックまたはタイムスレーブクロックのいずれかとして設定された PTP デバイスを自動的にホールドオーバーモードにします。自動配置のホールドオーバーモードを使用すると、クラスターノードの継続的で安定したタイムソースを維持し、時刻同期の中断を最小限に抑えることができます。
注記

=== この機能は、Intel E810-XXVDA4T ネットワークインターフェイスカードを持つノードでのみ利用できます。===

詳細は、PTP デバイスの設定 を参照してください。

NVIDIA BlueField-3 DPU サポート (テクノロジープレビュー)

このリリースでは、OpenShift Container Platform に、自動化されたプロビジョニングとライフサイクル管理のために、Data Center on a Chip Architecture (DOCA) Platform Framework (DPF) Operator によって管理される NVIDIA BlueField-3 Data Processing Unit (DPU) のサポートがテクノロジープレビュー機能として導入されました。このソリューションは、お客様に次の主要な利点を提供します。

  • データプレーンアクセラレーション: ネットワーク処理の負荷を軽減し、高速化します。
  • セキュリティーの分離: インフラストラクチャーとテナントのワークロードを分離して、セキュリティーを強化します。
  • コンピュート拡張: ネットワーキングなどのインフラストラクチャーワークロードを DPU にデプロイすることで、ホスト CPU リソースを解放します。

このデプロイメントでは、インフラストラクチャークラスターとテナントクラスターで構成されるデュアルクラスターモデルが使用されます。また、Firefly、SNAP、Telemetry、DPU 上のサードパーティーネットワーク機能など、将来の DOCA サービスへの道も開かれます。

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